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表題作いつものふたりで。

笠原隆太,大学4年生
雨宮航,卒業後は実家の稼業を継ぐ予定の大学4年生

同時収録作品やさしい悪夢を。

高橋健吾,平凡なサラリーマン
下山新,同僚

その他の収録作品

  • そのあとで。(描き下ろし)
  • あとがき
  • カバー下:イラスト

あらすじ

「あいつは──…本当は俺のこと どう思っているんだろう」
大学4年生の冬休み直前、隆太は焦っていた。航が実家に帰り
卒業式まで戻らないというのだ。そこで隆太は卒業論文を
手伝ってもらうという名目のもと、航に期間限定の同居を持ちかける。
一方、家業を継ぐ決意をしていた航も、これが隆太と
過ごすことのできる最後になるかもしれないと提案を受け入れた。
ぎこちないふたりの共同生活が始まり──。

作品情報

作品名
いつものふたりで。
著者
鶏尾 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
発売日
ISBN
9784813030478
2.4

(17)

(0)

萌々

(3)

(5)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
9
得点
33
評価数
17
平均
2.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数9

間に間に潜む

ある意味水墨画に似た味わいの作風かな、と
読み終えて思いました。
読み手の気持ちの加減で味わいの加減も変わって
しまう様な、ある意味不確かな作風なのか、と。

表題作は割合に素直な、これまでのBL作品の
お約束も継承した作品かと思われます。
なんだかんだと饒舌な空気が詰まっておりますし。
だから説明不足に思える部分も読み返してみると
何となく腑に落ちる。
ただ、併録作については筋書きの合間を埋める
空気が余りにも寡黙ですのでかなり面食らう
読者さんも居るかなと。
「ご想像にお任せします」とは少し違う様な、
少しざわついた感じですね。

4

絵とストーリーが合ってる

こちらは、読書メーターさんで、お気に入り登録させてもらってる方のレビューを読み気になって電子書籍で読みました。表題作と収録作で2CP。表題作は大学卒業間際でお互い気になる存在(友人)からカップルになるお話。受は実家のお寺を継ぐために卒後は田舎へ、攻はそれを追っかけるのですが、受の父親が黙認してるのが心寛大。数年僧侶修行へ経った受を待ち続けた攻に感心しました(笑)。収録作は、毎夜のように同僚(♂)を犯す夢をみる男と×その同僚(♂)との奇妙なお話。この内容を商業誌で出すのかと思うほど、読み手を惑わす内容でした。攻めが夢で犯してると思ってたら受けのほうが攻めの夢に出て操ってたなんて驚愕!絵とお話がとてもしっくりくきます。こんなヤンデレも良いです。しかし、2CPどのお話も、他の方も今誰の言葉だ?と思ったり、唐突に場面が変わるのでえ?何故今ここに居る?と結構疑問符がチラつく不思議な感じがしました。

1

表紙と帯にヤラレタ―w

書店でジャケ買い、久しぶりです!
鶏尾さんってお名前がなんとなく面白くて
“卒業間近の大学生同士がジタバタする不器用な恋物語。”の帯で
レジに向かってしまいましたw

『いつものふたりで。』前後編
卒業が間近にせまり、卒論を手伝ってもらうという口実で
同居生活する事を提案した隆太。
実家を継ぐ事が決まっており、卒業式まで実家に帰る予定だった航は
「面白そうだな」とノッてくれはしたものの
うまく距離をはかれなくて……。

どんだけもどかしいんだろう!?と期待してしまったのですが
前後編というページ数の関係もあるのか
意外とあっさりくっついちゃったなぁという感想でした;
来客用の布団が無いのに同居生活提案するかな?とか
そこは事前に確認して、航も持ってくるよね?とか気になっちゃって…。

でも、想いを通じ合わせても航があんまりデレてくれないところが好ましかったのと
白と黒のコントラストが美しかった!!
切れ長な目元がすごく色っぽかったです!!

航を追いかけて“全部を捨ててきた”と言う隆太、
前編では意識的に感情をあまり出さないようにしていた為か
後半ワンコ気味になっていたので、
隠す必要が無くなったらこうなんだろうな、と微笑ましくなりましたし
航の父親がなかなかフラットな人物で良かったです☆


『やさしい悪夢を。』1st、2st、3st
会社の同僚を夜な夜な夢の中で抱いて噛み痕を付けるくらい夢中で
触れた事もないのに執着する気持ちは膨らむばかり。
何度も夢に見たその躰を抱けたのに
現実味が無くて溺れるように肌を重ね、夢のように噛む。
決して離れられたくないと思う高橋ですが
もっと前から高橋に囚われていたのは、下山の方なのでした。
高橋の描いた絵に魅せられ、ずっと自分だけを見て欲しかった。
布をかけたキャンバスに、何も知らないというふうに
「もう描かないの?」と聞いても
高橋の答えは「暫くはいいかなって……」。
絵よりも何よりも、自分に向いて欲しいが為に
雑踏の中、高橋の背中を押して……。
ふたりだけでいられるようにしたその方法が、
正しい事だと私は思えませんでしたが
そういう愛もあるのかなぁ…と。
執着し合った先にあるのが幸せならば、結果オーライ…かな?
“優しい悪夢”、なるほどなーと思わせられるタイトル。

病んでいて、モノローグとセリフが少な目で多少難解な感じが
20年くらい前の西炯子さんっぽい印象でした。
でも、本当に目元が綺麗……!!

これからがとても楽しみで、絵柄が好みだったので萌です!

6

ドロドロがドロドロに見えないけど読む人によっては相当なドロドロなんだろうなという

 比較的明るめの表題作と、執着×さらに執着な『やさしい悪夢を』の2作品。世界観を全て説明せずに必要最低限の台詞で進んでいく、文学的な香り漂う作品でした。私はさらっと読んでしまいましたが、読む人によってはドツボにハマってしまいそうな根の深さを感じました。セミの声とか単調なBGMのみのシーンが続く映画を見ていてうっかり寝てしまったら横で見ていた友人はひどく号泣していた、みたいな感覚です。

◆いつものふたりで。
 大学4年生の隆太と航。卒業したら離れ離れだと焦る隆太に、卒業を前に実家へ帰るという航。あわてて自分の家に引き留め、卒業式までを一緒に過ごすことに。好きという気持ちを前面に出すのではなくて、人生の岐路に立って何を選択していくかということが描かれていて読んでいて不安な気持ちになりました。突然現れたお茶目なお父さんに笑わされ、描き下ろし後日談の3年間修業編に笑わされ、不安だらけだけど人生はなるようになるんだなぁ、面白いなぁ、とゆる~く思いました。

◆優しい悪夢を。
 元(?)画家のリーマン高橋と、その同僚の話。同僚に対する尊敬の気持ちが嫉妬に代わり、欲望にまみれた感情に囚われるようになってしまった高橋。けれどそれ以上に暗く異常なまでの執着心を飼っていたのは同僚のほうで。
 説明されない台詞やシーンのひとつひとつが徐々に繋がっていって執着の全体像が見えてくる感じです。どこをどう拾うかによってその全体像は変わってくるんだろうと思いますが、私が完成させた全体像はきっとミニチュア程度。気力&体力が育った時に再挑戦したいです。

4

絵は好きなんだけど

カバーのカラーイラストより、本編のモノクロ絵の方が好み。
シャープな筆致に硬い紙質も合って、絵は好みなんだけど、
ラブくしたいのか、したくないのか、

「いつものふたりで。」の方は、大学の卒業を間近に控えた二人が、お互いの感情にケリをつける話。
それまで曖昧なまま友達として付き合ってきたのが、やはりのそのままの関係では思いを断ち切りがたく、期間限定の同居をしてみて、、、。
お話は普通にラブストーリーなので、もっと甘さのある絵で、もっとたくさん説明してほしかったかも。

「やさしい悪夢を」の方は、サラリーマン物。
同僚が淫夢に出てきて、、、。
ちょっとサスペンスがかった執着系。
この絵で、こんな雰囲気で、突っ走っちゃうのはアリだけど、でももっと分かりやすくなる余地はあったと思う。

この絵だったら、もっと普通じゃないお話を読んでみたかった。

2

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