Krovopizza
文庫封入、四つ折り7ページのペーパー。
本編前の話です。
ちなみに、コミコミ特典ペーパーは
本編後の話のようです(作家さんブログ情報)。
※ネタバレを含みます。
本編未読の方はご注意下さい。
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中学二年生の夏。
スイは、高校生の真優と自宅の縁側でくつろいでいた。
翠に想いを寄せながらも告白しない真優に
翠をどれくらい好きか尋ねてみると…。
自分と翠を全く異なる人間だと考えているスイ。
翠を誰より愛しているけれど
同じ身体を共有する二人は決して会うことはない。
本編レビューで「究極の片想い」と書きましたが
そうか、スイも…だったんですね。
恋というより無償の愛に近いでしょうか。
だから真優の、翠に対する見返りを求めない気持ちや
「翠は俺にとって全部なんだ」
という答えに、
すごく自分に近いものを感じたのではないかと思います。
同志で、親友。
本編を読んだ後だと
この言葉に込められたスイの想い、覚悟が
痛いほど伝わってきて、とても切ない気持ちになります。
「彼ら」の友情、約束。そして愛。
強くて儚い「彼」が託した想い。
本編の感動がいっそう深まるエピソードでした。