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表題作【群青に染まる】
この作品、とても気に入りました。
高校を舞台にした生徒と先生ものなのですが、とにかく甘い。会えない時間すらも甘い。
お互いに夢中になっているかという姿をこれでもかと描いてくれていて、読んでいるだけで心満たされます。
もちろん付き合うまでのエピソードもとても素敵です。
表題にある「群青」これは先生の青い右目のことです。「虹彩異色症」のせいで生まれつき右目だけ瞳が青いんです。
人になんか興味を持たず先生の顔すらおぼろげだった生徒・爽太郎が、悪戯のとばっちりを受けて吹き出すサイダーを全身に浴びてしまいます。たまたま通りがかった先生も悪戯の餌食になってしまい二人してサイダーでびしょびしょに。その時メガネを取った先生の右目が青いことに気づき、魔法にかけられたかのように急激に先生に惹かれはじめてしまうのです。ぼんやりと夜、先生の体はサイダーの味がするのかな なんて思い出す爽太郎。
生徒視点ももちろんありますが、基本的に先生視点が多い点がとても気に入りました。
爽太郎は天然煽りセリフを臆面もなく言って先生大好きなのがダダ漏れなんだけど、そんな爽太郎を可愛くて仕方ないと思っていることや、臨時教師としてやってきた当初から実は爽太郎が気になっていたこと、でも生徒だからと自制していたことや、やがて思いが加速していく心情や様子が余すことなく先生視点でたっぷりと描かれているんです。落ち着きある大人の先生なのに、爽太郎に夢中になって彼をどれだけ好きかということが伝わってきます。
「わざと煽っては絡め取って なんの色情(いろ)も知らないうちに 女(だれか)の味を知る前に おまえのこと捕まえときたい」だなんて先生。
臨時教師で学校に在籍していたときはキス止まりで、臨時教師をやめて大学講師に戻ってから体を重ねるというところもいい。(校内で生徒とやっちゃうようなモラルの低い先生は嫌なので)
同時収録作【オオカミと花の部屋】
あとがきで「男子寮」「ひとりエッチ」「幼馴染」の3つのお題を与えられて選ぶのが面倒だったので全部入れて描いたとありますが、男子寮の同じ部屋で暮らす幼馴染のお話。
私がトピ立てした「ちるちるのランキング圏外だけど、心の琴線に触れた作品を教えてください」
http://www.chil-chil.net/answerList/question_id/4967/#IndexNews
で教えていただいたのが、こちらの作品です。
この甘さがとても気に入りました。癒されます。
教えてくださりどうもありがとうございました。
一見地味な日本史教師(受け)と、
その授業ではいつも寝ている他人への興味が薄い高校生(攻め)。
同級生からイタズラを受けて、
2人一緒に頭からサイダーを被ってしまって、
攻めは、受けの先生の目が片方だけそのサイダーと同じ色なのを知る。
右の目だけが、生まれつき虹彩異色症という特異体質で、群青色。
キレイなその群青い目を見て、
ラフな口調で話す姿を目の当たりにして、
全然地味な先生なんかじゃなかったと気付き、
攻めは初めての感覚を覚える…喉の奥がびりびりと焼けつく…恋の始まり。
最初は攻めの高校生の視点で、
実は先生を外国人だと勘違いして以前に出会っていたこと、
そしてそれを思い出して、更に想いが占められていく様子が描かれる。
でも本当は、
ゲイで臨時教師として赴任してきた受けの先生の方こそ、
最初から攻めの高校生に目を奪われていて……
攻めと受け、2人の違う視点で描かれる同じシーンは、
光の加減で見え方が変わった色をのようで、
物語の鮮やかさがグッと増してすごく引き込まれました。
話のタイトルも色をテーマにしたような、
群青に染まる、茜射す日々、空白と回答、青春に染まる、蜜色の朝。
恋をして、
色鮮やかに2人の世界が変化してく様子がみずみずしく描かれて、
白黒のはずの本がキラキラして見えました。
恋スキルのない高校生が抱える、寂しさや恋しさやもどかしさを、
雰囲気たっぷりに切なく描いていたかと思えば、一転コミカル調になり、
また一転、童貞高校生に抱かれる先生は色っぽくて堪らなくて…
後半は甘々でしたが、すごく心地よい甘さでした。
時を重ねて、
高校生だった攻めが大学生に成長しても、
変わらず…いやなおさらお互いへの愛しさが増してる感じで…いいな。
ちょっと先生が、
後半すっかり受け顔になっちゃって、
最初の凛とした感じが薄れちゃったのは少々残念だったけど、
まぁそれも攻めが愛しくて可愛くて堪らないからかな?
もうひとつのお話は「オオカミと花の部屋」
男子高校生の寮が同室の幼なじみ同士のお話でした。
嗅覚がとても良い攻めは、
受けの匂いが強く香る香水のように感じられて意識してしまって…
攻めがオオカミ(大上)くんと言って、
ほんとにオオカミ(狼)みたいな一面があるのが可愛かったです♪
甘いお話がお好みな方には特にオススメです~
わたしは鮫沢伐さんの本の中ではこれが一番好き、神寄りです☆
会いたくても会えない寂しさ。
今まで毎日のように顔を合わせていたのに
顔を見られない、触れたくても触れることのできない
会えない時間の空白の埋め方を教えて欲しい・・・
恋人に会えない寂しさを、どうにかしてほしいと訴える姿
爽太郎の気持ちが気持ちがガンガン伝わってきて
どれほど先生に夢中になってしまったかがわかります。
最初は特に何に興味があるでもない、ごく普通の高校生だった爽太郎が
臨時教員で来た大学教授の菅に恋をし、菅もまた爽太郎に溺れていく。
人を本当に愛した時、心の中がその人でいっぱいになった時に
人の心理としてどんなふうになってしまうのか
爽太郎くんが、身をもって教えてくれています。
会えないときの落ち込んだ爽太郎、メンタルダダ漏れで見てられませんが
先生と一緒のときの爽太郎はそこから後光が差す勢いで
そのくらい、実に気持ちに正直で
好きだというどうしようもない気持ちを先生にぶつけながら
自分も先生からの気持ちを、ぎこちなくも素直に受け止める。
まだ未完成な高校生の心と体が少しづつ大人へと成長し
大学生になったころには、先生をしっかりと受け止めるまでの男になって
先生は先生で、爽太郎が生徒の頃は先生として大人として
一貫した態度をとり続けていましたが
実は先生の方が、ずっと爽太郎のことが好きで
先生と生徒ではなくなった途端、
もうデレデレになってしまったように見えました。
大学の教授と同僚の先生に暖かく見守られながら
二人はこの先も愛を育んでいくのでしょうね。
教授のキャラ、最高です。
生徒×先生って素敵ですよね、年下攻め最高\(^o^)/
あまり表紙を見ないで読み始めたのですが本編を読んでから見直すとああ~と思うところがありますね。
表紙から攻めの生徒はチャラめかな~と思ったのですが見た目と反して純情ボーイなんですね。可愛い
出会いがサイダーを浴びて~なのも目の色と題名に関連してますね
先生の目の色が違うことに気づいたときにオッドアイとか書かれてたらどうしよう(オッドアイとは動物や家畜などの場合のみなので)かと思ってたのですが、ちゃんとヘテロクロミアと書いてあって安心しました(*‘ω‘ *)
二人は過去に出会っていて、それを知ってから意識してしまう爽太郎
他人に興味を持てない彼が初めて興味を示した相手ですからね。
先生は昔っから爽太郎が気になっていたご様子♡
そこからそのままくっ付いたので展開が早すぎてこれじゃあな~と思ったのですが そうなんです後から過去回想がですね・・・
ですが1話の最後の「じゃあ恋」というのがグっときました!
眼鏡を外しながらのキスそして恋、付き合おうとかではなく恋をするという言い方がGOOD
話の時間軸ごとに話を並べるのではなく一回終わってから過去回想そして今後~な流れが変わっていて好きですねー
2話で爽快太郎の天然男殺し発覚で先生気になって仕方ない
病院で出会うところ先生が英語で話したのはからかう意味もあったと思いますが、素直に言えない。教師という立場だからこそ英語で伝わらなくても伝えたかった気持ちなんですかね~
も~~その後がですね!!!
先生の心の声で「わざと煽っては 絡めとって なんの色情も知らないうちに 女の味を知る前に おまえのこと 捕まえときたい」というのがですね~
大人だからこそ出来る煽りを使って子供のうちに自分のモノにして他に目がいかないようにしておかないと という感じがたまりません;;
女の味を知る前~というのが男であり普通ではない恋愛でありゲイである先生だからこそのセリフですね。
二人の初夜の感想を書いていたら文字数が大変なことになりそうなのでここらへんで切りたいと思いますヽ(^o^)丿
先生がわりとがっちりしててうれしいです
名前が爽太郎というのは炭酸というかサイダーをイメージして付けたんですかね?爽やかな炭酸がパチパチはねる感じみたいな
話には関係ないですが、この本が発売していた頃に「初恋は群青に溶ける」が発売していて間違えそうになった思い出です笑
学校の教師と生徒との、甘酸っぱいラブストーリーです。面白くてキュンキュンして、大好きな1冊です。
他人への興味が薄かった高校生の矢野が初めて人に興味を持ったのは、先生と一緒に水道で顔を洗っている時で。初めて見た先生の綺麗な右目に、強く惹かれます。
そんな先生はゲイで、最初から矢野を気に入っていたけど、教師だからと我慢していたのです。
そして、二人の積み重ねるエピソードが可愛くて、キュンとなります。先生の熱い独占欲も好きだし、矢野の一途さと一生懸命さが可愛くて悶えます。
特に、先生が学校を辞めてからの、矢野の寂しがる様子にキュンキュンします。先生に言った「学校に、先生居ないの、まだなれない」の、言葉を読んだ時は萌えまくります。
番外編での、矢野がゼリーを半分あげて涙ぐむ先生が、本当に可愛くて大好きなカップルです。読後感がとても良くて、もっと読みたいと思ってしまう素敵なお話です。