デビュー作!情熱と執着、そして献身の監禁愛!!

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表題作天使の檻の中で

天宮真先,7歳年上の従兄弟,キャリア警察官
天宮翼,大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

目覚めると、キャリア警察官で従兄弟の真先に監禁されていた大学生の翼。訳が分からなぬまま拘束され、愛撫された。愛を告白されても、その答えを求めようとしない真先の真意が分からず・・・。
耽美な文体ながらも緊迫感のあるすとーりーです。翼を監禁し、快楽に溺れさせようとする真先の真意とは!?すべてが明らかになるラストシーン、お見逃しなく!

作品情報

作品名
天使の檻の中で
著者
赤紫シノ 
イラスト
駒城ミチヲ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829625880
2.9

(11)

(0)

萌々

(5)

(2)

中立

(2)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
4
得点
28
評価数
11
平均
2.9 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

美しく幻想的な監禁サスペンス

赤紫シノさんのBLデビュー作。
エロい監禁モノとしての面白さと
夢と現実が交差する幻想性、
そして後半のどんでん返しが見所です。


雷雨の日。
レポートを書くため図書館へ向かう
翼(受け・大学生)の前に
従兄で、キャリア警官の真先(攻め)が現れる。
北海道警察にいる筈の彼が何故。
戸惑う翼は、突如意識を失う。
気がつくと、見知らぬ部屋に監禁されており……。

翼を監禁した真先の目的とは何か。
翼はなぜ突如、意識を失ったのか。
様々な謎が明らかになる後半の展開は衝撃的です。


監禁された翼は、真先から与えられる睡眠薬のせいで
幾度となく朦朧とし、夢の世界をさまよう。
従兄に似た美貌の天使が出てくる、黙示録の絵画。
何もかも捨て、天へ飛翔する夢。
この幻想的で不気味な夢のエピソードも
後々の伏線となってきます。

ラストについて、明言は避けますが
真先が、翼にベタ惚れの変態であることは確かです。
翼の爪を執拗に磨いたり、下の毛を剃ったり
乳首をローターで攻めたり、ビーズを挿入したりは
完全に彼の趣味でしょうw

愛のある物語ですが
翼がストックホルム症候群を患っていることも
否定できず、そういう意味では狂気の残る結末です。


翼の設定等にやや後出し感はあるものの、
意表をつく構成や描写力にかなり引き込まれました。
翼を犯そうとするヤクザの性器の描写など
グロテスクな表現もお上手です。

次回作への期待も込めて
萌×2評価とさせていただきます。

4

そうきたかっ!!、の展開に拍手

つくづくネタバレなしでお薦めするのって難しいものだが、これは途中でクライマックスが気になっても端折ったりせずに、根気よく順番にページを捲って読んでみてほしいと感じた。
まず初読にそうきたかっ!!って展開に意表を突かれて、再読では一回目と違う目線で楽しめると思う。

まずは初読の感想を。
実は自分の中で監禁ものというと、さらった側の身勝手な欲望に哀れにも堕とされてしまう被害者というトンデモ偏見が強かったりする。
しかしこの話はそんな痛い偏見の監禁ものとは違い、段々と「ん?これはサスペンス仕立てなのかな?」と印象が変わっていった。
読んでいくうちに話の中に幾つか散らばっている疑問や、何気に翼による過去の回想シーンが多いなというのが気になっていった。

文章からはどことなく抽象的な雰囲気も感じて、読む側のイメージを刺激するような効果もあるかも知れない。

私は既に結末を知ったから、再読では攻め・真先の愛情表現を楽しむつもりでいる。
しかしなぁ…、あんな状況であっても剃毛にローターなんてシチュエーションが出てくるなんてちゃっかり公私混同しているじゃん…(笑)。
まあ真先にとっては、これでも翼の事を愛しくて堪らないという内なる暴走を抑えたつもりなのね、とは思うが(笑)。

1

現実と虚構の混沌

へぇ~そうだったのね~という感じのラスト。
そこまで衝撃を覚えるほどのラストシーンではなかったというのが正直な感想です。
衝撃を受けるラスト到達前にややダレ気味になっちゃったのですよ。
いろいろ散らかされている印象、業務遂行から逸脱した恣意的な行為丸見えの攻め、監禁中にも関らず電話の会話はやたらと長いし…いろいろ勿体ないと思いました。
あんなことをされながらもよく相手に対して愛が芽生えるなぁという違和感は、ストックホルム症候群の名を出してきたことで華麗に解決です。
だけどやはりどこかしっくりこない。 全ての出所もやや陳腐な印象に…。
辛口になってまいりましたが(すみません><)素晴らしいのは作者様の描写センスですかね。
明喩やメタファーを巧みに仕組んだ洗練された文章は神話的であって幻想的な雰囲気を加え、物語はより壮麗であり、より狂気な世界へと感じさせてくれます。
現実と虚構の混沌を一気に描き上げたような描写センスには心惹かれました。
気になる箇所はあるものの次回作への期待も含めて萌評価にさせていただきました。

1

監禁もの?

久々にこのクオリティの作品を手に取ったなあという感じです。
どこかの学生さんが初めて書いた習作のような。
読み進めるのが苦痛な作品。

非の打ち所のない攻めが、自分に執着していて監禁する、という設定。受けが記憶を失っている部分があるのでとりあえず訳が分からないまま話が進み、最後に種明かしが。

しかし、文字数をかせぐだけかのような、同じような内容が続き何もストーリーが展開しないのでつらい。

執着はよいけど、他の面は申し分ない設定でキャラがつかめないのと、受けの自己主張がなくただ監禁されているだけで、萌えどころがわかりませんでした。

0

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