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「男は好きになれない。 ――でも、君のこと気に入ってるんだ」
刃渡がかなり年季の入った作家なので、序盤ではストーリーが良かったとしても萌えられるかな?と少し不安に感じましたが、何ということもなく読み進められました。紫煙を部屋中に燻らせた中で行われる、刃渡と若尾のやりとりが何とも言えずもどかしく、ドキドキしましたね。刃渡がこんなに色っぽくても、ゲイの気質はまったくなく、中盤で若尾に迫られた時は「男は好きになれない」と無慈悲に一蹴するところも現実的で良かったです。そんなことがあってからも懲りずに若尾を弄ぶのも、タチの悪いノンケらしく、酷いなと思いつつ惹かれてしまいました。
それでもずっと若尾と仕事をやっていくうちに、主人に従順な仔犬の如く、いつも困ったような顔で自分の思うように動いてくれる若尾に、刃渡は今までにない情を覚えていく。それを直接的な言葉ではなく、小説で表現するというのがまた憎い展開。まんまとその罠にかかった若尾が、恋人にはいいようにされるのではなく自分のいいようにしたいと言い放った刃渡を、それで構わないと受け入れるところがたまりませんでした。刃渡が中性的な色気を出していたので受けでもおかしくなさそうでしたが、彼が攻めというのが最高のポイントなんです。受けだったら萌評価止まりだったかも。かなり年の離れたおじさんに身も心も委ねてしまう若尾。これからたくさん可愛がられて欲しいなと思いました。
わたしは愛せませんでした…。
地雷多めのくせに雑種読みなので、おじさんBLは何冊か読んでいます。
その度に思うのが、「おじさん受けはいじめにしか見えない」ということでした。
本作はちるちるのニュースか何かで見かけて気になっていたので購入してみたのですが、「おじさん攻め」ならいけるかもしれぬ、と期待して開いてみました。
結果、無理でした…。
いやもう、おじさんが攻めようが受けようが、わたしに枯れ専を理解する力がなかった。
小説家と編集者、年の差30才以上のCPですが、この小説家先生が本当に悪い男でして。
若い頃は有名女優を筆頭に数々の女性と浮き名を流した色男。色気だだ漏れっぷりは、某有名落語漫画のキャラのようでした。
そしてすごくS。自分に憧れて編集者になった青年を完全に誑かしてちょっかい出して拒絶する。手練れか。ええ、手練れです。
そんなこんなでこの先生を好きになれたらハマるのでしょうけど、好きになれなかったらアウトです。
けむにまかれたかったのに、けむりでむせて逃げ帰った上に、ファブリー○じゃ飽き足らず、着ていた服全部クリーニング状態になってしまいました。
こんなに煙モクモクの部屋には入りたくないね。
煙たそう。噎せそう。目も開けられなさそう。
イラストは独特で好きだけど……この刃渡が好きじゃない。
けっこう傲慢で我が儘な感じが好きじゃない。
わかってやってるだろうなの嫌がらせも好きじゃない。
ほんと、読んでても馬鹿にされてる気分でした。
性格悪いよ。このおじいちゃん。
作家さんだからこんなに偉そうなのか。
帯のキャッチコピーにある鬼畜まではいかないと思うけど、読んでてちょっと腹が立ちました。
そりゃ、愛のカタチは色々あるだろうけどこのじいちゃんに魅力なんて感じなかったです。
60代の時代小説家に焦がれる年若い編集者。
小説家は有名女優と浮名を流していた過去を持ち経験豊富。男には興味ないはずなのに、編集者の気持ちを察して、あえて艶っぽい態度をとって編集者を狼狽させます。
表紙の通り、おじいちゃんに見えるのに小説家は目線やしぐさが色っぽい!読んでるうちに年齢もさほど気にならなくなるのだけど、私自身に老け萌えの素養が無く…
60代でこれだけ艶っぽいんだから、小説家の若かりし頃はさぞや綺麗で色っぽかったんだろうと、そっちの姿を見たいと思ってしまいました。それだとこの本のテーマが台無しだってわかってますが…