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表題作寡黙なシュガーラブ

古志圭一郎,無口な会社の後輩
安藤有希人,お菓子作りが趣味の会社員

あらすじ

お菓子作りが趣味の会社員・有希人は、後輩の古志に睨まれる日々にストレスを感じていた。だがある日、自作のお菓子をきっかけに単に甘い物好きなだけだったと知る。それ以来、度々自作のお菓子をあげるようになるが、誰が作っているのか聞かれた際に咄嗟に妹が作ったのだと嘘を吐いてしまい…。

作品情報

作品名
寡黙なシュガーラブ
著者
犬居のすけ 
イラスト
上田規代 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778118983
3.4

(5)

(0)

萌々

(2)

(3)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
17
評価数
5
平均
3.4 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

奥手なリーマンのたどたどしい恋愛

お菓子作りが趣味であることを隠しているサラリーマン5年目の受け。ほとんど話したこともない他課の新人・古志(攻め)にやたらと睨まれるので、てっきり嫌われているのだと思ってストレスをためていた。ある日受けがこっそり自作のケーキを食べているところに攻めが現れる。対応に困ってつい「食べる?」と聞いてみたところ、受けの持っていた食べかけのケーキにかぶりつかれ…。


せいかさんのマンガ、『課長、結婚しましょう‼︎』を彷彿とさせる、「お菓子作りが趣味の受け&お菓子なんて食べそうにない強面の甘党攻め」というカップリングです。
受けくんは、幼い妹のためにお菓子を作っているうちに玄人はだしになってしまったという人で、中学生の頃に同級生にからかわれて以来お菓子作りの趣味は誰にも打ち明けていません。割と行き当たりばったりというか、こんなはずじゃなかったのに、みたいな目によく遭ってますが、すごく気持ちは理解できる人です。
対して攻めは、かなり理解しがたい人でした。特に最初の方は無口で寡黙なのはいいけど、ほとんど何考えてるのかわからないキャラです。あまりの言葉の足りなさにちょっとイライラしちゃいます。これに我慢強く付き合える受けってすごい、と思います。

恋愛が絡み出してからは、ちょっとわかるようになってきました。でもやっぱり口には出さない。受けと仲のいい人を見て嫉妬してるのはわかるけど、口にも出さないし行動も起こさないので、はっきりせいや、と思います。焦れ焦れするというよりイライラなので、これが焦れ焦れだったらもっとすれ違いに萌えられたのにな、とは思いました。

ただエッチシーンはけっこう萌えました。無口な攻めがムッツリにジョブチェンジで、かなり好みなエロでした。

1

まさにシュガーラブ!

お菓子作りが趣味の会社員・有希人(受け)は、無口な後輩・古志(攻め)のことが苦手。しかし、彼が甘いもの好きと知って以来、度々手作りのお菓子をあげるようになり…

攻めも受けも周囲も皆いい人ばかりなほのぼのラブストーリー。
有希人の作るお菓子がどれも美味しそうで、読後は無性に甘いものが食べたくなります。
上田規代さんのポップな絵柄も作品の雰囲気にぴったりでした。

有希人は、お菓子作りの趣味を恥ずかしく思っていて、男であることを隠して自作のお菓子をブログに公開しているシャイな青年。
お菓子を作り始めたきっかけは、子どものころ多忙な母親の代わりに妹にお菓子を作ってあげたこと。
それ以来、妹の感想を参考にこつこつレシピを作り続けている妹思いな人物です。

古志は、大柄で無口で怖そうだけど中身は素朴で優しい好青年。
有希人をたびたび睨んでいたのは、実は有希人の身体から漂う甘い匂いに惹かれていたから〜という可愛い理由でした。

こんな二人が、お菓子を通して親交を深めていく様がとても微笑ましいです。
お菓子作り教室での子どもたちとの交流も和むし、
有希人がお菓子作りの趣味を隠すようになった理由に対して、古志が言った言葉も愛があって素敵でした。

個人的にはもう少し古志がヘタレだったり天然だったりした方が面白かった気もしますが、ガッツリコメディではないのでこれくらいでちょうど良いのかもしれません。

絡みは最後に一回だけですが、二人のやり取りの可愛さや出てくるお菓子のおかげで甘さは十分に堪能できる作品でした。

4

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