限定漫画付き
ずっとずっと気になっていた本作。ようやく実読。
こういうお話だったのか…
冒頭は、いつまで経っても好き好きアピの強すぎる攻めと、ちょっと辟易気味の受け、つまり愛の不均衡。
攻めのカズも基の淡白さは伝わってて、さてこれからどんな波乱が⁉︎と構えていたら。
来ました。人気俳優の歩登場〜。
これは当て馬ですよね、とかひとり早合点して読み進めるも、この歩がとってもヘンなヤツで。
ん?と思う間もなく本当の波乱が明らかになる…
この辺の展開法には脱帽しました。
そして、基が本当はすごくすごくカズを大事に思っていた事。ずっとずっと子供の頃から。
ところがここからまた物語が大きく動くのです。
そこに絡むのが、歩。
歩!トンデモなヤツ。
正直、この「スクリーン」は完全に歩にかっさらわれたね…これはこの後「あゆむくん」として彼が主人公になるのは必然ですよ。
「弊社所属の及川歩について」が正にその「あゆむくん」のプロローグ/序章。
歩のズレた感性と鴨志田さんの悲哀が凝縮してる。
絵柄はほのぼのとしてるけど、エロは結構しっかり。足裏フェチもあったりで実はエッチい。
ストーリー展開は物凄く面白い。ていうか独特。
総合「萌x2」で。
最初、カズのモトキへの愛が重いというより、ノリがウザいわねと思ってしまいましたごめんなさい。
すごく一途でモトキ思いのいい奴だった。
モトキが俳優なので、もっと芸能界っぽい感時になるのかと思いきや、さほど派手な展開はなく、いい意味で?日常の2人を描いたお話なんだなと。
モトキが大役を得るためにカズと別れを選ぶか…のくだりが盛り上がりでしたが、それも日常の延長のような描写が村上先生らしいのかなと思いました。
歩のカズへの仕打ちにドン引きしましたが、役者バカなんですね。
で、その後の行動がいい奴すぎて、逆に驚きましたw
そして、マネージャーとの恋人宣言は偽装ではなく事実だったとは。
歩が村上先生のひいきキャラだというカバー下もおもしろかったです。
先に「あゆむくん」を買って読み始めたところ、スピンオフだと分かったのでスピンオフ元のこちらを購入して先に読みました。
最初は芸能人とサラリーマンの恋愛ものだと思ってたんですが、2人の出会いやどういう風に今の関係になったのがが後に描かれているパターンでした。
その過程がいいんですよねー。
なんだかカズのモトキへの愛がめっちゃ重いように感じられますが、実は先に好きになったのはモトキで自分の役者としての成功よりカズがいればいいって思ってるほどにカズを愛してるところが良かったです。
主に子供時代から学生時代のエピソードが好き。
カズに似たキャラのマグネットを大切にしてたとか、
足をくすぐられて、恋心を自覚したとか、カズに彼女が出来たとかそういう甘酸っぱい記憶が可愛くてちょっぴり切なくて良かったです。
歩と鴨志田さんの話はなんかエロかった…♡
怒った鴨志田が関西弁になるのがなんだかキました。
これはスピンオフを読むのが楽しみだ。
モトキくんのことが大好きなカズ。
帯の紹介文には「デレデレイカレ攻」と書かれていたり、作中でも「愛が重すぎる!!」と感じる部分は多々ありますが……
恋人のことをこんなにも大切に思い、愛し続けられる姿は本当に素敵だと思います。
また、モトキくんはモトキくんで、不器用ながらにカズのことを想っていて……
学生時代の葛藤や、役者としての人生と、カズの恋人としての人生の間で揺れる描写には、胸を打たれました。
続編となる『あゆむくん』と併せて読むことで、この作品の面白さをより一層実感出来ます。
2冊同時の読破をオススメ致します!!
初・村上キャンプ先生でした。
カバーの賑やかさと、カバーからすでに溢れ出ている受けへの攻めのどでかい愛に面白い予感がひしひしと伝わって来る。
俳優とサラリーマンという同棲6年目のカップル。
恋人で若手俳優の基の事が愛しくてたまらない和央と、それをハイハイといなす基。
和央の家庭内ストーカーっぷりと、少しズレたプレゼント、基の事となると下手をすれば変態とも思える愛ゆえの行動の数々…と、何やら愛嬌のあるキャラクターが愉快です。
細かなところで笑えるものの、攻め→→→→→→←←受けくらいの好きの度合いに見えてしまっていたんですよね。
なので、基のどことなく浮かない表情と、それを察した和央の心のもやもやが浮かび上がるモノローグに、同棲5年ともなるとここから倦怠期に入るのか?なんて思っていたのです。
そんな事はなかった。どちらも非常〜に!愛が強かった!
読み始めからの展開が本当に予想が出来なくて、こ、こう持って来るのか〜!と、お話作りの上手さと構成の上手さにに驚きました。
重い!なんて言いながら、基は和央の事が大好きで仕方がないんじゃないか…
学生時代の回想シーンがすごく良くて、幼馴染BLの良いところをギュギュッと詰めつつ、6歳から成長するにしたがって基の和央への気持ちが緩やかに変化していく様子の描き方が自然で見事でした。
基のこの回想を読んだ後に、現代の和央の溺愛っぷりを見るとグッと来るものがあります。
芸能界・業界もの…と、基の職業が華やかなのだけれど、どちらかと言うと長年の気心知れた付き合いの幼馴染関係が「恋愛に発展するまで」と「恋人になってから」についてをクローズアップして、役者のお仕事も絡めながら丁寧に描かれたお話でした。
幼馴染同士の恋ってやっぱり素敵だな。
描き下ろしの基視点がえらい可愛かった。
同時収録の歩くんのお話も魅力的。
本編では当て馬…ではなく、2人をアシストしたようだった歩くん。
役者としてのプロ意識が高くて、掴みどころがなくて、少し危ういところもありそうな小悪魔な彼と、そんな歩くんに翻弄されながら執着している様子のマネージャー・鴨志田さんの恋の行方も気になります。
歩くんがメインのスピンオフも読んでみたいと思います。
ところで、映画チケットの半券で「モトキ」を作るのには笑ってしまった。和央は天才なのか?
私も今度やってみようと思う。