可愛がってください、恋人として!

小説

  • キスしてください、愛してください

キスしてください、愛してください

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表題作キスしてください、愛してください

櫂恭一郎,32歳,同居中の幼馴染,脚本家
淡野知春,19歳-20歳,数学オタクの大学生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

数学オタクの大学生・知春は、子供の頃から大好きだったお隣のお兄さんで脚本家の恭一郎と二人暮らしの真っ最中。恭一郎は「おまじない」だと言って知春の額にキスをくれるけれど、そのキスに込められているのが親愛なのか恋愛なのか、知春にはわからない。確実にもう一歩進んだ関係になりたくて、知春は頑張って色仕掛けで恭一郎を誘惑しようとするのだけれど……?
甘くて優しい、年上幼馴染との幸せな恋♥

作品情報

作品名
キスしてください、愛してください
著者
安曇ひかる 
イラスト
いさか十五郎 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA(アスキー・メディアワークス)
レーベル
B-PRINCE文庫
発売日
ISBN
9784048923422
3.5

(17)

(4)

萌々

(6)

(4)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
4
得点
58
評価数
17
平均
3.5 / 5
神率
23.5%

レビュー投稿数4

数学オタクの設定がナイス

あらすじ:
数学オタクの大学生・知春(受け)は、年上の幼馴染で同居人の恭一郎(攻め)に片想い中。
彼に振り向いてもらうため様々なアプローチを試みるが…

設定が間之あまのさんの『たべごろ誘惑ハニー』にちょっと似ていますが、こちらは受けが数学オタクということで、件の作品とはまた違った面白さがあります。

顔は可愛いのに、黒縁眼鏡と小3みたいな髪型のせいで全く垢抜けない知春。
理数系の才能はピカイチですが、それ以外のことはまるでダメで、数式に夢中になると周りが何も見えなくなるというおとぼけキャラです。

そんな知春に、幼い頃数学の楽しさを教えてくれたのが、年上の幼馴染・恭一郎。
今は人気脚本家として活躍していますが、元々は理工学部出身で、今も涼太のため自作のカレンダー(数学の問題付き)を毎年作ってくれています。

恭一郎に想いを寄せる知春は、大学の数学クラブの友人・計のアドバイスで様々なアプローチにトライ。
恭一郎との身長差を計算して壁ドンを試みたり、
計からプレゼントされたシースルーのパジャマを着てみたり…と、
色々やってみるものの、芳しい反応は得られず。
恭一郎にとっての自分は子どもでしかないのかと落ち込みます(読者には恭一郎が自重していると丸分かりなのですが、天然な知春はまるで気づきません)。

そして物語はどんどん明後日の方向に?
数学クラブ廃部の危機を救うため、クラブで「数学男子カレンダー」なるものを作り、女子を呼び込もうということに。
何の話なのかよく分からなくなってきますが、実はこの展開が恭一郎と知春の関係を進展させるキーとなってきます。

全体として、一見ネタに思えるエピソードの一つ一つが実は上手い具合にラブ展開に繋がっており、コミカルかつロマンティックな世界観を楽しめました。
数学クラブのメンバーは皆キャラが濃くて可笑しすぎるし、
恭一郎が脚本を手がける人気ドラマ「あたしはピタゴラス」の中に、恭一郎の知春への想いが投影されていた…というのも萌要素でした。
そして、恭一郎お手製のカレンダーに込められた秘密のメッセージを知春が解読するシーンも必見。
メッセージ自体は非常にベタなのに、数学脳のためなかなか真実に辿り着けない知春が面白すぎましたし、辿り着いた後のクライマックスは感動的でした。

個性的なキャラとロマンティックなストーリー展開が非常に楽しい一冊です。

3

年の差の醍醐味

何年もムラムラしてました(笑)

同居してる一回り年上の幼馴染恭一郎ラブな知春が、なんとか自分に手を出してほしくて、親友のアドバイスに従ってあれやこれや頑張ります!

小三カットのダサ眼鏡な知春は数学オタクで世間知らず。愛する幼馴染は長身イケメンで人気脚本家。

王道のなにが悪い?!なロマンチスト恭一郎が我慢して我慢して知春との13年前の約束を守ります。

これでもかこれでもか!なエピソードに、萌えつつもいったいいつくっつくんだろ?と。
約束の意味を知ると、恭一郎ーーーー!!!

男のけじめですね!
抱きしめたり壁ドンや眉間にキスとかスキンシップがほぼ恋人だった気もしますが。

知春のあんなことやこんなことも全部恭一郎にバレバレだったんですね(笑)

1

イチャイチャ同居の年の差カップル

小さい頃から大好きな幼なじみのお兄ちゃんと同居している受けの話です。

受けは数学マニアのバリバリ理系な19歳。小さい頃に父親を亡くし、母親も働いていたので、お隣の攻めの家でよく世話になっていた過去があります。その頃から、兄のように面倒を見てくれた攻めのことが大好き。受けの家が大学に通うには少し遠かったので、独立して1人暮らしをするようになっていた攻めの家に居候しています。
対する攻めは受けよりも一回り以上年上の脚本家。受けの恋愛感情を知ってか知らずか、おまじないと称しておでこにチューしたりハグしたり、酔っ払って受けのベッドに潜り込んでは受けを抱き枕にする罪深い人で、そのスキンシップに翻弄されて受けはヘロヘロ、という感じ。恋愛関係ではないのにナチュラルにイチャイチャな同居生活は大変おかしくて楽しいです。

まるっきり子供扱いの受けは、何とか攻めとエッチなことをしたくて仕方ない感じ。大学の友達に恋愛相談をして、いろんなお色気作戦を授けられては撃沈、ということを繰り返しています。
そんな2人の、穏やかだけど中途半端な関係は、とある事件によって変化します。

イチャイチャはしていますが、攻めの気持ちはあんまり露骨に現れてはいません。受けへの好意があるのはわかるんだけど、切羽詰まった欲望や隠しきれない恋慕がそうあからさまではないので、その点では萌え転がるようなきゅんきゅんは少なかったです。
健気な片想いの受けに切なさは感じるのですが、もっと読者だけにわかる攻めの余裕のなさなんかが表面に出てたらよかったな、と個人的には思ったりしました。

まあ、可愛らしい話で楽しくは読めました。
「恭ちゃん」「ちぃ」というお互いの呼び名が何とも可愛かった。

1

シースルーのパジャマ

安曇ひかるさんの作品は『今夜ぼくはシェフのもの』が面白かったので、期待していました。

幼い頃に両親を亡くして以来、面倒を見てくれていた恭一郎に思いを寄せる知春。数学は得意だけど、それ以外に関しては無知な為、友人である計にアドバイスをもらう。

男性用のシースルーって…某アイドルグループがデビュー当時に着てたやつを思い浮かべたのは私だけではないはず。知春は悶々と悩んでいたみたいですが、恭一郎が色々我慢していたのは傍目からも明らかでした。序盤からお互いに好きオーラがダダ漏れで、物語の先が見えてしまったので盛り上がりには欠けたかな、と。
それと恭一郎って、男前な設定のはずですが挿絵では老けて見えません?

1

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