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表題作今夜ぼくはシェフのもの

北川冴久,29歳,フィンランド在住のシェフ
深森碧人,23歳,元会社員

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

幼い頃受け取った手紙の送り主を探すためフィンランドを訪れた碧人。縁あって日本人青年の営む小さな食堂に居候することになるが?

作品情報

作品名
今夜ぼくはシェフのもの
著者
安曇ひかる 
イラスト
カワイチハル 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344835535
4.2

(52)

(28)

萌々

(13)

(9)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
9
得点
220
評価数
52
平均
4.2 / 5
神率
53.8%

レビュー投稿数9

フィンランドが舞台の甘々ストーリー

フィンランド在住の日本人シェフ×失職して日本から旅行に来ていた元会社員。

会社の人間関係により失職した受けは、自分が子供の頃に手紙を出し、励まされた恩人のサンタクロースに会うためフィンランドに旅立つ。しかし到着したとたんにひったくりに遭い、途方に暮れていたところ、現地でレストランを営む日本人シェフ(攻め)にバイトとして住み込みで雇ってもらうことに。
最初はぶっきらぼうで愛想のなかった攻めの優しさに触れ、だんだん惹かれていく受け。攻めも、天然で生真面目な受けを可愛く思うようになり…という話。

あらすじを読んだときは、サンタさん探しとかふわふわした話なのかなーと思いましたが、予想外にしっかりした話でした。萌えさせてもらいました。
とにかく、受けくんの生真面目さが面白くて可愛い。無愛想な攻めをしばしば噴き出させる天然さ。素直で何事にも一所懸命で、でもテンパリストでいっつもあわあわしてます。すごく愛しいです。
攻めは最初はクールだったけど、受けがあまりにも素で面白いのでツッコミに回らざるをえないかんじ。そして好きになったら甘やかす人でした。エッチ方面ではムッツリで、滴るような色気ムンムンでした。
2人を結ぶ脇役のヒューゴさんも、とてもいいキャラです。日本マニアのフィンランド人で、日本の少女マンガや官能小説まで読んでいて、受けとの「この漢字は何て読むの?」「…な、嬲るです」みたいな会話には吹いてしまいました。

甘々とすれ違いがお好きな人にはすごく楽しめると思います。
あと、この無愛想ムッツリ×天然コンビは、『許可証をください!』シリーズの前原×弘カプとかが好きな人はハマるのではないかと。

9

フィンランドに俄然興味が湧きました!!!

シェフ(料理人)、旅行者、海外が舞台(でも主人公は日本人がベスト)・・・・・・と興味深いキーワードが並んでいた今作品。
興味を引かれて手に取りました。
安曇先生の作品は初読みです。

最後の部分を除いて(日本が舞台になっているので)、フィンランドでの日々が大部分を占めている作品です。
攻め様であるシェフが作るフィンランド料理の美味しそうな事といったら・・・物凄く食べてみたくなって思わずフィンランド料理店を検索してしまった程です。
それに、フィンランド自体にも大変興味が湧き、観光協会サイトを同じく検索してしまいました。
私は「かもめ食堂」(フィンランドを舞台にした邦画)を見たことはなく、今まで興味もなかったのですが、近々絶対に見てみよう!!と思った程です。
俄然フィンランドに興味が湧いてしまうぐらい、今作はフィンランドでの日々が美しく優しく描かれているんです。(もちろん受け様は攻め様への恋心を抱えて切なくなったりして心中穏やかではないわけですが・・・)

読むならとりわけ十二月がおすすめです。
臨場感があって、気持ちがさらに盛り上がる事うけあいです。

5

勇気はここに

好きなやつですコレ!!

フィンランドっていうと、ムーミンとマリメッコとなんかオリンピックやってた気がするっていうイメージしかないのですが、フィンランドをよく知らなくても心があたたかくなるお話です。

硬派で一途な攻め×健気で初心な受け!異国の地でのロマンス!人と人との絆!
大好物でございます。
あまあまな雰囲気の二人ももちろん良かったですが、私としてはサンタクロースからのお手紙のエピソードが印象的です。
冴久のお母さんとお義父さん素敵過ぎますね。フィンランドに戻ってから碧人と冴久母とのご対面も見たかったです。

4

萌えて萌えて萌え転がって萌え尽きる!

なんてドストライク!なお話なんでしょう!
すっごく良かったです。読んでて萌えて泣けて萌え尽きて。

冴久が最初はあんなに迷惑そうだったのに、面倒見が良くてちゃんと褒めてくれて。
だんだん碧人を構うようになって、独占欲とか出てきて萌えました。
碧人も素直で天然でどんくさくて生真面目で可愛くて。
やっと両思いになれたのに一度離れ離れになって…。

碧人よ何度も思ったけど、なぜちゃんと聞かない?確認しない?
昔のレストランの場所も冴久とエリーサのことも一言聞けば済んだのに!

しかしそれをしなかったからこそこんなに素敵なお話になったんですね!

誤解が重なって切なかった(泣)二人とも心が空っぽになっちゃって。だからなぜ…以下略。

冴久の覚悟。もし碧人が幸せそうなら身を引こう…ってやっぱり無理!俺のだ!な男気。
成田に着くまで住所も知らず、もし引っ越してたら?実家を留守にしてたら?だからなぜ…以下略。
バッチリ決めて良い部屋をとったのも碧人を今度こそ!て意気込みなのかな?

二人の縁も、冴久の義父も母も碧人の手紙で良い思い出ができたし、碧人も返事で救われたし、はぁ〜なんて良いお話なんでしょう。

冴久がカッコよくて照れ屋でだけど狼で碧人のことを襲いそうだったとか、リアル壁ドンや、伴侶候補とか帰ってこいっていうところとか。 
碧人の夏至祭に真っ裸で湖を覗こうとする純真さとか、とにかくどこもかしこも萌えて萌えて萌えつきます。

碧人も色々自分を見直せて長年凝り固まった思い込みやらを自覚したりもしましたね。

はぁ〜良かった!とにかく良かった!本当に良かった!!
しかも私もフィンランド大好きなんです。

あ〜余韻が長引きそうです。

1

フィンランドに行きたくなる

フィンランド・ヘルシンキの小さなレストランを舞台としたほのぼの系の物語。
あとがきによると某邦画に影響を受け書かれたお話のようで、確かに似ています。

フィンランド旅行中、カバンを盗まれた碧人(受け・23歳)は、現地でレストランを営む冴久(攻め・29歳)の店で、しばらく住み込みで働かせてもらうことになります。

碧人は、ドジで乙女で泣き虫だけど、意外と正義感が強く、そのため損をすることも多い人物。
女性社員をセクハラから守ったことで嫌がらせに遭い、勤めていた会社を退職。
子供の頃も、いじめに加担しなかったことでクラスで孤立していました。
当時の碧人の心の支えが、フィンランドのサンタクロースからの手紙で、それを書いた人物を探す目的もあって、フィンランドを旅行しています。

冴久は、ぶっきらぼうな職人気質の人かと思いきや、意外と甘々。
泣く碧人の鼻水を拭ってくれたり、尻を怪我した碧人を脱がせ喜々として(?)手当てしたり……
見かけによらず優しくて世話焼きなところに萌えがありました。

サンタクロースの正体については予想がつきますが、それ自体は物語のメインではなく、フィンランドでの生活や、帰国した碧人の再就職活動、冴久との再会などの日常が丁寧に描かれていました。

フィンランドが舞台ということで、観光地や行事、食べ物などの描写が魅力的。
特に料理は、マカロニラーティッコ、シナモンロール、シーデリなど定番のものが多く、食欲をそそります(サルミアッキ以外!)。
料理の描写がちゃんと物語の鍵になっているあたりも上手いなと感じました。

碧人のキャラクターの掴み辛さなどちょっと引っかかる部分もありましたが、ほのぼの甘々な空気感の心地良さ+ロケーションの魅力で萌×2評価です。

7

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