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ネオンサイン・アンバー

neon sign amber

琥珀色的霓虹灯

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表題作ネオンサイン・アンバー

緒方勇介,クラブの黒服
佐矢真崎,ギャル男

その他の収録作品

  • Honey Honey(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

クラブのスタッフ・緒方は、店の客で女好きのギャル男・サヤと出会う。
ある日サヤに金を貸し、お礼にサヤの手料理を振る舞ってもらうが……。

作品情報

作品名
ネオンサイン・アンバー
著者
おげれつたなか 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
ISBN
9784403665493
4.3

(803)

(482)

萌々

(186)

(86)

中立

(27)

趣味じゃない

(22)

レビュー数
72
得点
3439
評価数
803
平均
4.3 / 5
神率
60%

レビュー投稿数72

ギャップ萌えしました

作家買いです。おげれつさんの新刊という事で楽しみに待っていました。

内容をざっくりと。すみません、ネタバレしてます。

クラブでスタッフとして働く緒方くん。前半は彼視点で話が進みます。
クラブに客としてよく訪れるギャル男のサヤ。はじめは単なる客として出会う二人ですが、そのあとサヤのトラブルに緒方くんが対処してあげたことで、お礼の意味もありサヤの実家の小料理屋で朝食をつくってもらうことに。

寡黙で表情が表に出ない緒方くんなので他人に誤解されがちなのですが、サヤは彼の気持ちを正しくくみ取ることができて。そんなこともあって、二人の距離は急速に近づくのですが…。

というお話。

緒方くん視点で進むので、緒方くんがサヤに惹かれていく過程が分かりやすい。サヤも緒方くんを憎からず思っているようで、早々に恋人同士になるのかな、と思ったのですが。

さすがおげれつさんというべきか、その後の怒涛の展開に圧倒されました。

サヤの過去の恋のトラウマ。
緒方くんへの切ない片想い。
そして、ゲイであることの葛藤。
見た目ギャル男で、普段明るいサヤの内面が徐々に明らかになるにつれ、健気なサヤに思わず落涙しました。

一方の緒方くんも。
緒方くんの中途半端な想いはサヤを大きく傷つけることになりましたが、でも、ノンケさんならああいう態度にもなってしまうのだろうとも思うのです。
その後、覚悟を決めた緒方くんは超絶にカッコよかった。

女の子大好きでチャラい男子って個人的にあまり好きではなので、読み始めたときはサヤよりも緒方くん寄りな気持ちで読み始めましたが、サヤの可愛い内面とのギャップに萌えまくり。おげれつさんの描き方がお上手なんでしょうね。

最後のエチシーンはサヤの可愛さに激萌えしました。
エロいし、可愛いし、あんなビジュアルでまっさらさんとか…!
反則級の可愛さでした。

おげれつさんの作品は全部読んでいますが、この作品が一番好きかも。

表紙も色遣いも良いし、サヤの気怠い色気に満ちていて、とっても素敵でした。

33

BPM120〜140のリアルな鼓動

やーなんだろう…なんかもうほんとただただ「巧い」!
ここ何作かのおげれつたなか作品はその一言に尽きるなぁと。
好みの合う合わないはあるとしても、巧いか巧くないかでいったら間違いなく巧いわけで、読者を物語の中に引き込むパワーが他を圧倒しています。

真夜中のクラブで始まる黒服とクラバーの恋!ということで、
今回の読みどころはやはり何と言っても、4つ打ちのリズムが作り上げる「鼓動のリアルさ」ではないでしょうか。
音のないマンガで、ホールの爆音すらもかき消してしまうほどの2人の生きた鼓動が聞こえてきそうな錯覚に読中何度も陥りました。
そして、その騒々しい「夜」との対比のように描かれる、サヤと勇介の2人だけの静かで優しい「朝」の光景のギャップがまた巧い。
そのギャップは、そのまま夜と昼間のサヤのギャップにもリンクしている。

非日常(=夜)と日常(=昼)の交錯の先に、必死に自分を隠して「夜」に生きているサヤの切ない生き方が見えてくるのです。
ゲイであるサヤは学生時代にそれを理由にヒドいイジメられ方をしており、真夜中のクラブで軽薄に生きることで、自分は普通(=異性愛者)の男達と一緒だという「安心感」を自分に与えているのです。
悲しい生き方だけど、そもそも夜の遊び場なんてどこもそういう人種が集まってる場所だと思う。
そんなリアルさが切なさを余計に煽ってくる。

対する勇介は、表情筋が死んでる…なんて言われてしまうほどにブスッとした無表情な男なんだけど、それなりに顔が良いからそれなりに遊び慣れてるチャラい夜の男で、チャラいから、サヤが自分の出にくい感情を読み取ってくれたってだけでノンケのくせにアッサリとサヤに惹かれ始め、ノンケのくせに女の子に使うようなテクニックを男のサヤに使ってその気にさせちゃったりするのですが、サヤの服を脱がせたところでふと我に返って怖気付いてしまうようなバカ男。
なんだけど、それがかえってとてもリアルで、現実をグサグサと容赦なく突き付けてくる。

「エスケープジャーニー」で思い知らされたたなかさんの凄さは、とにかくリアルを突き付けてくることだと思う。
なぜここまで描くのかと問いたくなるくらいに、容赦がない。
それでもたなかさんの作品を「好きだ!!」と思うのは、光が最後にちゃんと差し込むから。
以前「ほどける怪物」のレビューに「現実では救われ難い人にこそ、漫画の中では救われてほしい」と書いたのですが、やはりこの思いに尽きます。

今回、モブの顔が一切描かれていないのですよね。
学生時代にサヤがイジメられる原因を作ったクズ先輩の顔すら描かれていない。
描かれていたのはサヤのお母さんだけ。
“見せる必要のない顔”が徹底的に描かれていないんです。
だからこそ“見たい顔”が引き立つ。
最後のシーンにはヤラレタなぁ…

あと、この作品エッチシーンはたなか作品にしては少ないですがナニはそれなりに描かれており、途中には1ページを丸ごと使って勇介のをデカデカと描かれている箇所もあるので、電書派さんにはレンタを強くオススメします。
さすがにこのシーンちょっとギョッとしちゃったよw白抜きだとどうなってるんだろう…汗

ちなみにタイトルに書いたBPMというのは音楽のテンポのこと。
クラブでよくかかるような4つ打ちのドッドッドッドッってテンポがだいたいBPM120くらい。
一般的な心拍数(60〜70くらい)の成人がドキドキした時の心拍数もおそらくこれくらいだと思う。
このリズムが鳴り響いているのを想像しながら読むと、臨場感が増すと思います!
蛇足的補足でした。

25

受けが可哀想で可愛い

ネタバレ注意です

おげれつ先生の描く受けのチャラ男くんたちはどれも可愛くて好きなんですが、今回のチャラ男サヤちゃんはそのなかでもとびきりピュアで純真な心の持ち主なんです。見た目じゃ全然わからないんですけど、可愛くて、切なくて、可哀想な子です。

肌が褐色で女の子好きのチャラ男か~見た目があまり好みじゃないなぁ~と最初は思っていましたが、とんでもない。読めば分かりますが、サヤちゃんが可哀想すぎて可愛すぎて読後はサヤちゃーーーん!!泣泣って確実になります。

とにかく、サヤちゃんが私の中のどつぼでした…すごく可愛いくて、切ないんです。

高校の頃なついてた先輩に告白して、キモいとフラれてしまったあといじめを受け高校をやめてしまったサヤちゃん。
それ以来、ゲイである自分を隠して女の子好きを装っていましたが、バーで初めて男の人に、緒方くんに詰め寄られて相当びっくりドキドキしたんではないかと…。

緒方くんが男が好きじゃないと分かっていながら、自分に好意を向けてくれるのが嬉しくて、サヤちゃんが震えながら緒方くんにカミングアウトするシーンが見てて苦しかったです。足の指ぎゅって力入れてるシーンが…めっちゃ勇気出したんだろうなって…

割りと序盤から上手く行くのかと思いきや、いざ緒方くんがサヤちゃんの体を見て可愛いけどちゃんと男なんだと自覚して怖じ気づくという…。サヤちゃん勇気出して告白したのに、サヤちゃんのズボン脱がしてからごめんはひどい。あんまりだ。

サヤちゃんは昔好きだった先輩にキモいと言われたせいで、ずっとそういう自分に自己嫌悪し続けていて、緒方くんがごめんと言っても、キモかったのは俺の方じゃんとフォローするのも辛いです。そのあと緒方くん帰った後の泣き顔が、たなかさんさすがというか…モノローグはないけどサヤちゃんの気持ちがストレートに伝わってきました。

サヤちゃんはキモいと言われ慣れてると緒方くんには大丈夫だと強がっていましたが、最後には緒方くんの、サヤが誰かを好きになるのはキモいことじゃないよ、という言葉に救われてハッピーエンド。

その後、最後までしないけど本編はフェラ止まりで、描き下ろしで二人の初めてが描かれてます。サヤちゃん緒方くんに見ない方がいいとtnkを隠しますが、それに対して緒方くんが興奮すると返した後とか、緒方くんがサヤちゃんに色んな施しをしてる最中に「ありがと」「よかった」「やったぁ」とか答えてるのが泣けました。

以前緒方くんにごめんと言われたことで、また同じ事にならないか不安だったんだろうなと思うと…泣

緒方くんには、もうサヤちゃんを見つけてくれてありがとうございますと言いたい…

二人の繊細な心情が最後まできちんと統一性があって、分かりやすく、読みやすかったです。
とても読みごたえありましたし、読後感も最高でした。

24

リアルな心情

おげれつたなかさんの作品はほとんど読んでますが、この作品が一番好きです。

詳しい設定やあらすじは既出だと思いますので省きます。
攻の勇介。いや~いい男。
イケメンだし優しいし頼りになるし。
そして受の真崎。可愛い!

そして二人の惹かれ合う過程と、男同士故の葛藤。
リアルですね~。
そうだよね、ノーマルがいきなり同性を好きになっても、いざ体の関係もってなった時、そんな漫画みたいにすんなりいかないよね。
好きだけど、同性の体を改めて確認して進めなくなったり。
ほんと、こういう細かい心情を描くのが上手いですよね。

途中かなり切ないですが、ラストはちゃんとハッピーエンドです。
これはまた読みたいと思える作品でした。

18

テクニックと感性がすごい

​ おげれつたなか先生の作品の中では『恋愛ルビの正しいふりかた』の夏生が、一番可愛くて好きなんですが、こちらのサヤもとても可愛い人でした!夏生が好きな方は絶対好きになっちゃうタイプだと思う。一冊まるごとひとつのカップルのお話です。

 無表情なクラブのホールスタッフの緒方と、毎日のように出入りしてはナンパにいそしむ客のサヤ。緒方はサヤに「笑うな」と表情を見抜かれて、サヤは頭を優しくクシュっとされて、お互い気になる対象に…。
 唯一、表情を見抜いてくれるサヤのことを、もっと知りたいと思う緒方が、積極的に係わってゆく中で、サヤのことを「可愛い」「もっと触りたい」と思うようになり、自然な感じでキスして先に進もうとするのですが、あそこを見て可愛いサヤも男だったと言うことを実感して怖じ気づき、過去のトラウマで人の顔を読むことに長けているサヤは、そんな緒方の気持ちを見抜いてしまいます。

 緒方は「ごめん」と謝り最低のことをしたと自分を責めるし、取り返しのつかないことをしてしまったと愕然としている緒方の気持ちが、絵だけでも十分に伝わるのですが、私はどのシーンでも本当に可愛いサヤに萌えまくっていたので、「なんてことするんだ!」と途端に緒方が憎らしくなりました。だけどノンケ男子のリアルな反応って、まさにこの時の緒方みたいだと思うんですよね。それが本当に上手く表現されていて、流石だなぁと思いました。

 物語の中でここぞという瞬間を、まるでスローモーションのように切り取る先生の持ち味は、今作でも健在で、読んでいて本当にドキドキします。サヤの口元だけのコマもあちこちにあるのですが、それだけでサヤが抱える悩みや感情が想像出来ます。先生の巧みなテクニックと繊細な感性を感じました。

 サヤ以外には表情が伝わらない緒方ですが、サヤに関しては顔に感情が出まくっているので、ここまで好きになった相手はサヤが初めてなんだろうなと思う。

 本編では最後まではしていません。フェラまでです。前にサヤのあそこに怖じ気づいてしまった緒方が、ちゃんと男としてのサヤを受け止める覚悟を伝えるために、とても意味がある行為だったと思います。ここでフェラまでで止めておくなんて、先生すごいね。このシーンでノンケ×ゲイのストーリーがとてもリアルになったと思う。

 二人の初めては描き下ろしの「Honey Honey」で堪能出来ます。サヤがめちゃくちゃ可愛くて健気で、緒方がそんなサヤを大切そうに丁寧に抱くのが、見ていてとても幸せな気持ちになりました。

13

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