SS付き電子限定版
サガミワカさんが好きで、こちらも読んでみました。多分、コミックスではサガワさんの世界観というか人物像が好きなんだろうな。
今回も、色々抱えてるのをアッチ方向で発散してるちょっと影のある受けを攻めが理解して愛しちゃう、というストーリー。
陣は水泳部でめちゃ綺麗な泳ぎ方をする、男女問わず100人切りと噂される先輩。歩はイイトコの坊っちゃん(予想以上に!)で、陣に興味を持つ。
ずっと隣で友人として陣の側にいるんですが、陣の裏側を知るたび、欲しくなってしまうんですよね、それを幼い頃の金魚に擬えて。
歩の部屋にでかい水槽があって、そこにはでかい魚が泳いでるんですが、それが子供の頃に買ってもらった金魚!確かに金魚は長生きでデカくなるんですけど「俺、手に入れたものは大事にするタイプなんで」の一言が刺さりました!
何でも手に入る環境で、手に入れられなかった縁日の金魚と、既にノンケに惚れてた陣とを重ねる発言が前にあるんですが、その後のこの言葉はグッと来ちゃいます〜
歩が言う「衣食住愛揃ってます!」も良かったな。
そしてこっちがスピンオフでしたか。。。元のキラキラも読んでみよ。
タイトルを見て、どういう意味なのだろうと思っていました。
今作は、『キラキラの日々』のスピンオフ作品です。
こちらに登場した千晶と歩がどうなったのか気になっていたので、続編を見つけて嬉しかったです。
歩にとって「金魚」は、欲しくても手に入らないものの象徴です。
欲しくなった時には、すでに誰かのものだったという…
歩は千晶の事が好きになりますが、その時ににはすでに千秋は他の人に恋していて…
どうやって手に入れたらいいか分からず手段を間違えますが、最後にはちゃんと気持ちが通じあいます。
世間知らずだけど男前な歩と純情ビッチな千晶のカップリングがたまりませんでした。
前作未読でも大丈夫ですが、読んでおくと思い入れも違ってくるのではないでしょうか?
読めば読む程好きになる本です。
特に後半がたまりませんっ。
この『だーーっっ!』と押し寄せる後半の為の、前半は『タメ』だったのだな、とめっちゃ一人で納得してます。
受けも美人さんだし、攻めもカッコイイ。
この『攻め』間違いなく『スパダリ』ですな!
そして金持ち度がハンパない。
ここまで金持ちやと却ってスッキリ!
そしてこの『攻め』のやらかした行為も、あ、そーなのね、と思えたり、何よりタイトルの『金魚』も、「あー、そこかーっ、綺麗やぁ~~」と再び納得&美しいぃと思いましたン。
多分サガミワカ先生も、ここに持って来たくて、振りを色々用意されてたんだな・・・と。
そう思うと、どの振りも可愛くて切なくて。
先生の作品のなかで、この二人が1番好きになってしまいました。
それほど美しい二人です♡♡
受けに執着して執着して、ここ迄受けを追い込んだ義弟に対して、
攻めが「(受けが)すっけげぇ好きだ」「お前なんかに永遠に会わせるもんか」とタンカ切るとこなんて、「おとこまえーっ」「スパダリ確定っっ」と喝采をおくりたかったです。
それまで受けは『攻めに囚われてここに居る』が全て吹っ切れ、「俺の意思でここに居る」「こんな広い屋敷にお前一人で居るなんて、俺の心が寂しいんだよ」と、攻めに120%心底囚われたと吐露しちゃうあたり、ホント萌ゆりますぅ~(〃д〃)きゃ~♪
もっち、エロもがっつりあります(灬ºωº灬)♡
特にこの心情を吐露して、身体の相性まで吐露しちゃって、攻めに「火に油(を注ぐ)」とグワッツリやられちゃうとこなんてぇ~~~(๑////๑)
やっぱこれがなきゃBL心が廃るわっ。
ぐふ、エロ大好き+.(≧∀≦)゚+.゚
美しいエロ大好きぃぃぃ
・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・。
本作がスピンオフだとは知りませんでした。そうか、千晶が伝えられずに終わった片恋の相手、高校生の修の恋が描かれているのですね。そうとは知らず。
本作では、千晶の淡い淡い片恋を側で見守っている、歩の執着が描かれていきます。
美しい表紙。赤い金魚。美しいフォームで泳ぐ人を金魚ということがある。
千晶はしなやかに泳ぐ。そして、男女問わず惑わせる色っぽさも、その綺麗さも、金魚の様だ。
大金持ちの家に生まれ、何不自由なく育った歩は、同じ年頃の子供が縁日の帰りに手にしていた金魚を欲しいと言って、使用人に命じる。
子供が泣いて拒絶するのを見て、驚くのだ。望めば何でも手に入れて貰えたのに。
あの子の金魚は自分のモノに出来なかった…。これは、後にメタファーとなる。
千晶を綺麗だと思ったのも本心。
自分以外の誰かに想いを寄せている千晶に心惹かれたのも、きっと本心。
千晶は言う。「お前、人のものが欲しいだけだろっ!」けれど、そうでは無い。
欲しかった千晶の心がよそに向いていただけなのだと思う。
失恋して、自暴自棄になった千晶を慰め、抱いた後、歩は自宅(豪邸!)に千晶を監禁してしまう。
ところが、 この事自体が千晶を救う事になっていて。
千晶は父の再婚相手の連れ子、義理の弟に脅されて、関係を強いられていたのだ。
父は出張がちで不在が多く、義母は冷たい。
家にいたたまれなかった千晶を結果的には救ったんだよね。精神的にも、肉体的にも。
歩は言う、「今日から束縛される相手が変わるだけ…。…とは、思わないんスか?」
千晶は自分の意思で、家を出て、歩と一緒に住むことにする。
寂しい子供だった二人が出逢い、寄り添うまでを、攻めである歩の目線で淡々と描いています。
金にあかせて監禁もするけれど、その覚めた視線はイっては無いんですよね。常に優しい。
歩はハイスペック・スパダリですし、きっと千晶を幸せにしてくれるんだ、と思います。
それに、愛ゆえに閉じ込められたとしても。そこは楽園。
こんなにも甘い束縛ならば、良いのでは、とも思えるほどに。
電子限定描き下ろしで、千晶が父にその満たされた暮らしぶりをメールで報告している、
という幸せな後日談があって、ほのぼのします。
千晶は結構ファザコンだと思われ。歩は千晶パパに認められるべく頑張って欲しいものです。
スピンオフらしいですが、前作の『キラキラの日々』は未読でこちらから読みました。
この作品を面白いと思えるかどうかは、受けのことを好きで手錠で繋いで自宅に監禁する攻めに萌えれるかどうかによると思います。私は否でした。執着の度を越えていて、普通に犯罪だよね!?という印象しか受けませんでした。それで絆されてしまう受けに対しても、ストックホルム症候群じゃないの!?と思ってしまいました。
私的には、前作の『キラキラの日々』の方が好みの匂いがするので、未読の前作に期待したいと思います。