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ぅう~ん。痛い…。
お互いこんなに想い合っているのに、
何故、想いは読者にしか伝わらないのだろうか…。
確かに、皆さんおっしゃる通り、明るい話ではありません。
しかしながら、ラスト十数頁を読み終え
「ここまで読んで良かった…」
と読者である私自身、大変救われた思いが致しました。
今までが真っ暗すぎた為か、本ッッ当にかすかな光りがこの世の救いとばかりにとても眩しく感じました。
昨今には無い、木原作品の醍醐味の様にも感じます。
いやぁ~…
大きな爪痕遺していったこの作品、
出会えて良かった!!!
主要登場人物は三人。
主人公の受けと、相手役の攻めと、主人公の親友と。
三人とも性格が違う。
気が弱くて優しいけど優柔不断な性格の受け、
気難しくて無口で虚勢は張るが弱い攻め、
熱血漢だけど思い込みの激しい親友。
性格が違うなりに、みんなフツーの人たちです。
一人一人はフツーなのに、少しずつ頭がおかしくて。
で、この三人が、思い思いに「自分にとって最善だと思うこと」をしているうちに、どんどんホラーな展開になっていくのだ。
全員に「なぜ?」と問いたかった。
「なぜ攻めにぶつかっていかない?」
「なぜ受けに甘えていかない?」
「なぜ余計なお節介をやく?」
ゾクッとくるラストは、ホラーの世界です。
お化けやゲテモノを登場させるよりもずっとコワイ。
人間の心ほどコワイものはない。
何度か書いたことがあるけど、木原音瀬さんがBLの世界だけで書いてるのがもったいないです。
BLを卑下してるわけじゃなく、BL以外の小説を書いてほしいという意味でもないです。
一般小説なら、このレベルのホラー小説が、長く絶版になったまま文庫化もされてないなんてあり得ないので。
BL界に木原音瀬ファンは多く、圧倒的な人気作家の地位にある木原音瀬さん。私たち腐女子は趣味のためならお金を惜しまないタイプが多いし、デキがよくても悪くても「木原音瀬さんは作家買い」って決めてる読者が多い――けど、絶対的に分母が小さいんだよね。狭い世界では読まれるんだけど、その輪っかの外へはなかなか広がってゆかない。
木原音瀬作品は、BLに萌えも興味もない人間が読んでも、遜色ないレベルの小説だと思う。
けど、そういう人たちが気まぐれに手に取ることは、まずめったにないのだ。
BL系のレーベル以外で出版とかしてくれないかな。小野不由美さんの『十二国記』みたいにさー。
直木賞取れるよ。つーか、直木賞取った〇〇〇さんやら××××さんやらより、木原音瀬さんのほうがずっとレベルが高いですよ。うん。
後半はコノハラーのボヤキでした。
スイマセン。
えーとこの小説は、前半は切ないBL、後半は上質の日常ホラーです。
弱く醜い人間がどこまで弱く醜くなれるか、ほんの少しのすれ違いが拡大していくことでどんな悲喜劇を生むか、そして、なにが狂気なのか。
色々考えさせられました。
最後まで読み終えて、なんじゃこりゃあ、と呆然としました。もう何と言うか怪作ですね。序盤で設定が分かった辺りではこんな展開予想もつきませんよ。ついてたまるかという話ですよ。
いやー、もうホント…何だこれ。
この話はですね、非常に自己愛の強い二人の話だと思います。自分の望む愛を受けて来なかった人間が、自分の最も愛して欲しい人間に対して、とにかく愛して愛してと求めている。ところがその二人ともが態度も言葉も全く!足りておらず、行動が噛み合わず気持ちが食い違う…その連続なのです。
はっきり言って悲劇です。
事故が無ければ…という事もありますが、もう少し篤が直己を慈しみながら育てていれば、もう少し直己が素直な性格で幼い頃から篤に甘えていれば…まだ何かマシだったような気がしてなりません。
篤は、優しいと言えば聞こえは良いですが、心の弱さをかき集めたような人だと思います。もっとぶつかって行けよと!育ちからしてやむを得ないのでしょうけど…。
直己は良くない意味で甘え人間だと思います。上で書きましたが、幼い頃に上手く甘えられなかったせいとは解っているのですが…。そこまでの感情の示し方と行動にも大いに問題ありですが、怪我をしてからの様はいくら何でもあんまりだと思います。そりゃあ生きてくれって言ったのは篤だけど、最終的に選んだのは自分でしょうに。色々と努力が見えないのはちょっと…。絶望するのは仕方のない事ですが。(しかし出て行ってからちゃんと自分を養えるだけ働けていたんだな、と感心しました。例の資金も貯められたわけで。)
ラストのクライマックスはもう、負のカタルシス絶頂といった印象で…いやー……面白いですけど。
料理を作り続けるのも怖かった。
ただ展開があまりにも鬱屈としており、結構ストレスが溜まりましたので神評価までは行かないかなと思いまして、萌え評価とします。が、萌えはあまりありません…残念ながら。
養い子×義理の親って大好きな設定なのに…。甘さ補給のために崎谷先生の『ハピネス』でも読もうかな…でもあの作品もすんなり萌えという訳では無いし。
そうだ旅に出よう…義子×義親で切なくて最後は安心できる作品を探す旅に…。
ミドリさん、こんばんは。
コメントありがとうございます。(初めてコメ頂きました!わーい♪)
この本のラストはですね…本当に衝撃的でした。直己(攻)のとったある行動が尋常でないのです。
そうですよね絶版ですよね。私はたまたま近くの図書館にあったので気軽に読めたのですが、もう中古でしか入手できないのですね…。あまりオススメしても内容的にアレなので、もし機会があって気分が向いた時にお試し下さいませ。としか言えません…(泣)。
ではでは。
こんにちは、くもとりさん。
ミドリと申します。
この作品、どんな作品なのかめっちゃ気になります。
そんな鬱展開でどうやってラストを迎えたんだろう…
怖いもの見たさ、な気分です。
でもそれだけ鬱展開なら私は最後まで読み切る自信はないですね…
しかも絶版なんでお目にかかる機会もないだろうなぁ~
好きだった男の姉の子供を、いつか好きだった人の面影をもつ男に成長するかと育てていた篤、しかし子供は無口で、愛想のない無骨な男になっていた。
ずっとしてきた事だからと、直己の食事の世話をして育ててきたが、母から勧められたお見合いをすると聞いた夜、篤を無理矢理おそってします。
暴力におそれ、おびえる篤に、一緒にいるのに、自分をみてくれなかったとなじる直己。そこで初めて直己を傷つけ続けていたことに気がつく直己。好きだと言い続ける直己に初めて愛おしいという気持ちが芽生えるが。
愛に飢えた大人になれない直己と、直己の心に踏み込んでいけない篤のすれ違いの物語。人を愛することの難しさをしみじみ噛みしめてください。
木原ワールド炸裂ですが、まだ甘い方(笑)
最近の作品を見なさいな(爆)
木原さん、どこへ行きたいんだ???な作品ばかり。
でも初期の頃からこういうの書いていたとすると、推して知るべしなのかも。
一見、主役の篤は不幸の固まりみたいだけれど。
よく考えたら直己の方がずっとかわいそう。
篤は被害者ぶって更に被害者を増やすタイプで。
自己憐憫ばかりで周りの人間の気持ちになんてなれないタイプ。
可哀想と思って読んでいたけれど、ひょっとして一番酷いのが篤じゃないのか??
そして一番の被害者が直己で、この子ひょっとして篤に虐待されてた?
と気づいたのは読み終わったあと^^;
立場というのは見方や相手によってどんどん変わって、
被害者は加害者にすぐになれるんだと、つくづく思った次第。
雑誌掲載に続編が付くというおきまりパターンですが、
この続編、私は直己視点を期待していたんですが、もう出ないですかね。
書かれていないのか、もしかして同人誌とかにあるのか???
かなり直己が小さいときの気持ちが気になっています。