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表題作シリーズと表題作カップルに関連しているカップル、そして同時収録の短編が2作品収録されています。
星野さんが描かれる受け様は外見も女の子の様に可愛くて、性格も健気な子が多いと思うのですが、今回もそんな感じの作品でした。
タイトルからも想像できると思いますが、表題作は花嫁モノで、舞台は日本のようなのですが…。
艸田家という名家では、「長男に跡継ぎの男子が授かった時は、次男以下は男と結婚しなければならない」というしきたりがあって、長男に男子が生まれることにより男性と結婚しなければならなくなった次男に結婚話が持ち上がって…というお話。
とんでも設定と思うのですが、花嫁になった葵がそれはもう健気で。
乙女で女の子みたいなので好みが分かれるかもしれませんが、私にはただただ可愛いとしか見えませんでした。
攻め様も綺麗系なのですが、性格は男前。徐々に葵に惹かれていく過程がよかったです。
関連作の『花婿さん』は同じ艸田家なのですが、表題作とはタイプの違う花嫁モノです。
年下ワンコで男前な花嫁さんというのがちょっと笑いました(決してギャグではありません)。
婿殿は年上美人のおそらく艸田家の次男(?)。
同時収録の短編は主従モノと遊郭モノです。
自分的BL黎明期に読んで印象的だった作品の一つです。当時は個人的に「BL」と「結婚」(夫婦関係) とが結びつかなかったので一体どんなブッ飛んだ内容かと思って手に取ったのですが、ちょっと変わった仕来りのある家の、普通の高校生同士の爽やかなお話でした。
主人公の慎二(攻)は旧家である艸田家の次男坊。長男に男の子が生まれた場合、将来の家督争いを避けるために次男以下は男性と結婚すること――という仕来りのあるお家が舞台です。艸田家って何屋さんなんでしょう。スピンオフの「花ムコさん」を読んだ感じ、造り酒屋さんかな?
花嫁さんとして慎二の前に現れたクラスメートの葵は、妙な仕来りに振り回されているのに楽しそうで、慎二は思わずイラッとしてしまいますが、葵はただただ慎二のことが好きで、喜んで嫁いできたのでした。
健気な葵がとにかく可愛い作品です。「花ムコさん」に二人の名前もチラッと出てくるので合わせて読んでほしいなと思います。
星野リリィさんの作品の中で、一番好きなお話です。
何といっても、花嫁くんの葵が健気で可愛いんです。
艸田家では、長男夫婦に男の子が生まれると、次男は同性と結婚するという(何て素敵な)しきたりがあるのです。そして、慎二もしきたりで結婚することになったのは、同じクラスの葵だったのです。
男同士なんて報われない、側にいるだけでいいと泣く葵。1回だけでいいから抱いてほしいと言う葵。花嫁になりたくて、選ばれるように特訓していた葵。もう一つ一つにキュンキュンします。
最初は戸惑っていた慎二も、幼馴染にはっきりと宣言したりして、かっこ良かったです。
最後の、赤ちゃんを間にイチャイチャしている二人にニヤニヤしました。
受である花嫁くん、
かわいいし、健気だけど、
あほっ子ではないから、読めちゃいます(笑)
家のしきたりによって、男性の嫁を貰うことになった慎二ですが、
嫁にきたのは、高校の同じクラスの葵だったのです。
実は葵は、もともと慎二のことが好きだったので、
嬉しいものの、慎二は、嫁に来るのはきれいな葵ということで、
混乱→ひともんちゃくですが、
基本的にあまあまなお話です。
また、短編の出産編が、何ともかわいいのです。
義理の子を抱いて、親になった2人を満喫していて、
いちゃいちゃしている様が、
本当にごちそうさまでしたという気分でした。
星野リリィさんの作品の中には「これはBLでなくてよかろう」と思う物も多々あるのですが、この本には「BLらしいよさ」を感じます。
次男なので後継ぎ争いを避けるために男の嫁を呼んでくる、というのもある意味わかりやすい理由で、実際にありそう感もかなり漂う感じ。
その「嫁」こと葵が嫋やかなのもいかにも嫁という感じがします。普段のリリィさんの受けには「これは男か?」と疑問に思う所がいっぱいですが、このお話の場合はむしろあまり男性っぽさを前に押し出さない方が自然なので。
あまり男の泣き方では見ないメソメソ泣きでも可愛いし、嫁だから許す!と思えます。女の子の嫁を貰うのとあまり感覚的に変わんないような。