僕のこと好きならキスしてよ

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表題作GATAPISHI

阿野孝助・高1
瑞泉友雪・寺の息子・高1

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

仏教系高校の入学式の日。
阿野は、美しい同級生・瑞泉に恋をした。
思い溢れた阿野が告白したら付き合えることに!
寺の息子で気難しい瑞泉は、
阿野を本気で好きなようには見えないが、
ご本尊の前で突然キスをねだってきて…!?
さらに意外な阿野の反応は――!?
仏の教えと愛欲の狭間で
本当の恋を探す思春期ラブ。
描き下ろし甘々後日談10P収録!

作品情報

作品名
GATAPISHI
著者
新井煮干し子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
ISBN
9784396784454
4

(71)

(27)

萌々

(26)

(14)

中立

(3)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
12
得点
284
評価数
71
平均
4 / 5
神率
38%

レビュー投稿数12

清々しいほど真っ直ぐな攻め

なんか好きだなぁって思います。
新井煮干し子さんの絵、「因果の魚」や「渾名をくれ」は凡人にはちょいと理解が難しい不可解な二人の関係性を増長させるかのような絵がなんとも不気味でちょっと怖い‥と思ってしまったのだけど、この「GATAPISHI」は新井さんの絵がとってもいい方向に作用していて、絵で魅せるといった漫画ならではの表現が楽しめました。
まず表紙に惹かれました。
それから攻めと受けが初めて出会ったときの見開き2ページがとても好きです。何とも奇妙な出会い方だけど攻めがストンと恋に落ちてしまった瞬間、きっとこれからの一生、何度でも思い返す瞬間、といったものが印象深く描かれています。

攻めは直球しか投げることができない、気持ちや感情を隠すこともできない清々しいほどに真っ直ぐな男です。
受けが寺の息子であることを知って「お坊さんに興味を持った」と言うも、その直後に「お坊さんになりたいなんて嘘」「(受けと)一緒にいたいから。一目惚れしました、好きです。」と自らすぐに明かしてしまいます。
それに対して受けは、自分に惚れたという攻めの気持ちを利用して、自分の抱えるドロドロとしたものに巻き込んでやろうと企んでいるような捻くれ拗らせ系です。
だけど読み進めるうちに、彼の寂しさみたいなものが透けて見えてくるので嫌悪感は感じません。
御本尊である観音様の前でキスをねだる受けに対して、驚き戸惑いながらも「ベロチューでもいいか…_」と聞く攻め。この子の真っ直ぐさには敵わないなぁと感じさせるここのシーンがとても好き。

やましいところがないというよりも、やましい気持ちすらも隠しておけないような真っ直ぐな彼の正直な熱さが、少しずつ受けの心を侵食して受けの黒い気持ちが溶けていく展開が本当に良かった。
最初は誘惑してやろう、翻弄してやろうと思っていた受けが、最後のほう攻めに触れたい、密着したいと自ら望むようになってる姿に萌えたし、描き下ろしの最後のページのデレが結構な破壊力があって萌えた!
エロも挿入していないんだけど、二人の熱量が感じられてすごく好み。

仏教の教えも時折絡めて描かれるのだけど、説教くさくなったりすることなく読めます。
一回読んで、ああ面白かった!と終わるお話ではなくて、何度も読み返したくなります。

11

読めください。

最高でした。
2人のリアルな掛け合いと言いますか。
漫画なんですが漫画でないような2人の少年のリアルな会話と言いますか。
リアルではありえないテンポなんですが、漫画の台詞ってこのセリフはなきゃいけない、絶対必要かものとして扱われがちですが、わざわざそれ書く?といったような会話も書かれていて非常に親しみやすかったです。
個人的に絵のタッチも好みでした。
そして黒髪美人。でました、私の大好物です。
2人とも個性的なキャラで王道とは言い難いキャラクターですが、それがまたいい味を出していました。
ストーリーも面白かったです。
友人に勧められた一冊のうちの一つだったのですが、読んだ後もう一度読みたくなって買ってしまいました。
買って損はないです。

2

最高に好き

この作品が異常な程に好きです
流れ星のときに固く抱き合う二人には前の場面を見てたら分かる匂いがあるんですけど、その場面には匂いが必要な気がするんです
そんなのの一つ一つに堪らない気持ちにさせられます
阿野の涙目に瑞泉が一気に持っていかれたところもグッと来ますし、瑞泉の傷の話に阿野が強く興味を持ったことに満足した顔を見せたりする瑞泉はとてもとても可愛いです
そして阿野がその傷に唇を寄せる場面もとても美しく描かれています
最後に瑞泉が「もうわかった」って言いながらあの松からぶら下がった場面を思い出していたことにじんわり胸が熱くなりました

この作品のことを話そうとすると興奮してしまうくらい好きってことしか伝わらなかったら申し訳ないのですが、たくさん読まれて欲しいと願っています

1

青春。

相変わらず、新井先生の文学的な雰囲気が漂うストーリー。思春期の恋や家族や将来に対する、言葉にするのが難しい感情を表そうとしたような。この作品は作者の他の作品に比べて、主人公二人がしっかりくっついている感じなので読後感がよかった。

2

思春期しか持てない真っ直ぐさ

仏教系の高校に通うちょっと気難しい部分のある瑞泉くん(受)とそんな瑞泉くんの事が大好きで素直で純粋な阿野くん(攻)の青春物語です。

作中に「お互い触り合いたくて、お互い生きていたくて、それだけでいい」という言葉があるのですが、ただそう思えるだけで、どうして好きになったのか、どういうところが好きなのかを明確に説明できなくても「好き」は成立すると阿野と瑞泉が教えてくれました。

瑞泉が最初のほう「阿野」と呼んでいたのではなく「あの(感動詞)」と言っていたのが発覚した時は大爆笑してしまいました。「初めて会ったのにスゲー名前呼んでくれるなって…」と照れていた阿野が非常に可愛かったです。

2

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