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灰かぶりの婚姻~つがいのおとぎ話~

haikaburi no konin

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表題作灰かぶりの婚姻~つがいのおとぎ話~

ヴェレス・アーリエフ、王弟にして優秀な宰相・α
リオ・グラナート、継母に冷遇される青年・Ω

その他の収録作品

  • 灰かぶりの蜜月
  • あとがき
  • カバー下:スペシャルSS

あらすじ

亡き母の遺言で髪を伸ばし、顔を隠して生きるリオ。アルファばかりの貴族社会でオメガであるリオは異端で、父亡きあとは継母と妹に使用人として扱われ暮らしていた。そんなある夜、妹の忘れ物を届けに舞踏会に行かねばならなくなる。ろくな服を持たないリオは意を決し、妹のお古のドレスを纏い女性の装いで城へ向かった。ところが帰り道、まばゆい星に誘われて足を踏み入れた庭園で貴族のヴェレスと出会う。そこで発情を引き起こしてしまったリオの匂いに煽られた彼に無垢な躰を拓かれて…。

作品情報

作品名
灰かぶりの婚姻~つがいのおとぎ話~
著者
和泉桂 
イラスト
Ciel 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
シリーズ
灰かぶりの婚姻~つがいのおとぎ話~
発売日
ISBN
9784796411578
3.6

(59)

(11)

萌々

(28)

(11)

中立

(7)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
11
得点
207
評価数
59
平均
3.6 / 5
神率
18.6%

レビュー投稿数11

BL版Ωバースの灰かぶり姫

原案は、お伽草子の「鉢かづき姫」なのだそう。

リオはΩ、そして醜いと言われて忌まれて、父の死後は使用人として生きている。

絶世の美女と言われた母。
「お前をひとと同じように産んであげられなくてごめんなさい」
「成人するまで人に顔を見せてはいけない、髪の毛は切らないこと、特に前髪はだめ」・・と謎の遺言を残して死んだ生母。

リオは母似。自分はひどく醜いと思い込むのは、自分の顔も鏡で見えないくらいの近眼だから。
唯一の庇護者の父を亡くした後、継母に冷遇されるリオ。
でも、母との約束を守り続けて、絡まる長髪のまま使用人として生きるリオはΩ。

あとは、伝承に沿う内容なので言わずもがなで、だからとても面白い。
楽しめました。
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はちかつぎ:(寝屋の長者のお話)
河内の国 、交野郡寝屋というところに備中守藤原実高という大変裕福な「寝屋の長者」には、美しい姫がいました。姫の母君は長い間病床にあり、自分が死んだあとの姫の行く末を案じ、観音様にお参りしたところ、姫の頭に鉢をかぶせよというお告げがあった。

1

エロくてシンデレラでリボンの騎士だぁーっ♡♡

王道シンデレラストーリーかと思いきや、なかなかな『エロ』先行で、うぉぉっ!でございましたぞ!!
(*・﹃・*)ジュルッ)
そして「そんなに毎回ヤッちゃって妊娠したらどーすんだよぉーーーっっ!!」
と、要らぬ心配もしてしまいましたがな!

やはりそこは『オメガバース』、攻めも受けも歯止めがきかない!
そんなん大好きですけど♡✧。(〃>ᴗ<〃)。✧♡

ただ最初のモブ絡みはもう本当に「まっマヂか!」と青くなりました!
苦手な方は読み飛ばしOKです。ホンの僅かですから。
でもね、でもこの『継母』だけは許せないっ。
グリムなら間違いなく飛んでもねー仕返し(成敗?!)があったハズなのに!
そこだけが悔しいなっ。

途中読んでて「(これって、日本の『鉢かづき姫』に似てるよな…)」と思ったら、先生も後書きにそう記しておられました。

と、エラい脱線でしたが、やっぱ『シンデレラ』&『オメガバース』、もうこの組み合わせだけで
‧✧‧✦‧✧‧✦『神』✧‧✦‧✧‧✦
よくぞ思い付いてくださった! です。

『攻め』
当然カッコ良いし、王の血筋だし(本来なら王に)、頭良いし、性格これまた花丸だし。
『受け』
醜いと自分も誰もが思い込んでて、しかも高貴な大貴族なのに、よりにもよって『オメガ』に生まれてしまい、まぁ不憫な位に継母にイヂメられ、勉強の機会すら奪われて。
でもこの『勉強の機会を奪われた』ってのが、大きなポイントなんですよね。
それがなきゃ『攻め』との運命の出会いが危なかったかも。それに『攻め』の兄である『王様』の側室に入れられていたかも!なんですよ。
なかなか凝りに凝ったストーリー展開で、そう易々とはハッピーエンドに行かないのです。
それをこっちはジレジレと待つのですよぉ。

私、この展開で『リボンの騎士』のサファイヤ(受け)フランツ(攻め)もオーバーラップしてしまい、一人で余計に盛り上がってしまいましたーーー。
しかも『受け』は金髪碧眼と言うこの国1の美しさ
.+*:゚+。.✧︎(﹡ƠωƠ֦﹡)✧︎.+*:゚+。.

この物語に身も心も堪能させて頂きました。

最後になりましたがCielさまの美しいイラストにも萌えてしまいました。
美しいお衣装に美しい二人・・・本当にうっとりです。

1

とても和泉先生らしい

オメガバースもの。童話のシンデレラに見立て、可哀想な美少年オメガが虐げられる話。主役の受けはオメガだったために貴族の家を継ぐことが出来ず、継母や兄妹に虐められます。その虐められ方がBLなだけに本家のシンデレラと違ってエロ方面の内容もあります。

純真な貴族のお坊ちゃんだったのに発情期がきたら使用人達に処理の為に慰み者にされ…っていうのが、とても受けに対してドSな和泉先生らしいと思ったのでした(褒めてます)。国王の側室になる予定だから本番は無しで口と素股だけって言っても下品な使用人複数に純潔を散らされて「最後は顔にぶっかけてやるぜ」とか言われてますから。多分この辺ノリノリで書かれてたんだろうなあと思います。

物語的にはシンデレラと同じでイケメンの攻めの宰相(国王の腹違いの弟)とハッピーエンドになります。受けは髪で顔を隠していて目も悪くて攻めと結ばれるまで自分の美しさに気づいてなかったという設定もあります。私が納得いかなかったのは諸悪の根源の継母が何の裁きも受けていないこと。意地悪な妹も(弟は優しい子だった)。童話だと鳩に目を潰されたり死刑になったりするけど。だって殺人未遂ですよ?シンデレラは悪者が滅びるところまで1セットでやってくれないと何だかスッキリしません。

2

オススメです!

電子書籍で購入。
紙書籍にあるカバー下のSSは残念ながら載っていませんでした。
でも、お話が面白く、エロも素晴らしかったので買って良かったです!
「スパダリ」「ナカ出し」「普段は紳士、でもHの時は野獣」←こういうのが好きな方にはオススメです(^_^)

1

オメガバース×シンデレラストーリー

攻め様は才に長けた宰相ヴェレス。受け様は名門貴族の長子でありながら使用人の様な扱いを受けるリオ。
オメガバース特有のヒエラルキーに苦しむオメガ性を持つリオですが話の合間合間で利口な自分こそ家督を継ぐに相応しいといった考えがあったりと貴族の長子であるプライドがチラリと垣間見えます。
物語は攻め様と受け様が共通の趣味としていた一冊の学問書をきっかけに進展します。最初は互いの身分も名前もわからぬまま本を通じて交流を深めていきます。
話のミソとしては「ヴェレスと本を貸し合う造詣深いリオ」と「ヴェレスのつがいとしてのリオ」の二人の顔を使い分けた「リオ」とヴェレスの絡みでしょう。
しかしシチェーションとしては大変美味しいのですがあと一歩詰めが甘いというか…。
「つがいのリオ」としてヴェレスと接している時に自分の正体を思わず仄めかしてしまうシーンでは読みながら『ヴェレスもっと突っ込んで!』ともどかしく思ったり。(後にヴェレス自身が半信半疑だったと打ち明けていましたが。それでもそこは断言して欲しかったな)
あとはリオが荒野で数日間ろくすっぽ水分を取らず意識が朦朧とした状態でヴェレスに助けられたシーンでは与えられた水筒を自ら受け取って自力で水分補給しているシーンに思わず『えっこの子重度の熱中症で死に掛けてたんじゃ…』と突っ込みを入れてしまった時点でふと我にかえりました。いかんこれはファンタジー。
作中で最も滾り萌えたシーンは性行為への免疫がないに等しいリオがオメガ性の特性に引っ張られて淫乱になってしまうシーンでしょうか。たどたどしくどエロい発言を連発するリオに攻め様も撃沈。私も撃沈。

2

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