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無自覚モテ神様×生真面目な結婚コンサルタントのドタバタ花嫁選び!
作家買いです。
ほのぼの&甘々でありながら、しっかり心に響く部分もあると言う、佐倉先生の持ち味が良く生きた作品。
初っぱなから結構な驚きの展開ですが、二人のやりとりには終始ニマニマさせていただきました。
内容です。
運の悪い結婚相談所勤務の青年・恵。
祈祷に訪れた神社の帰り道、足を滑らせてあっけなく亡くなってしまいます。
実は、誰にも靡かない天之御中主神(天様)の婚活係として、神々のおわす高天原に招請された事実が発覚。
不本意ながらも請け負うも、天様と共に過ごすうち、彼に安らぎを与える「家族」を作ってあげたいと強く願うようになり-・・・と言うものです。
まずこちら、天然×天然です。おまけに受けである恵が徹底的に鈍い。故に、かなりのズレが生じるワケです。
で、このズレが笑わせてくれたり、萌えさせてくれるんですね。
元々、嘘の付けない正直者で心の清らかな恵。
周囲から腫れ物のように扱われて来た天様は、自分を特別扱いせず自然体で受け入れてくれる恵の人と為りに惹かれていきます。
やや天然な天様が、恵が襲われた事件に寄って自身の気持ちに気付く様。
また、初めての恋に戸惑ってワタワタしたり、小学生のような拙いアプローチをする様。
そんな天様の心情なんかが、受け視点でありながら分かり安く描写されています。
分かって無いのは、ド天然な恵だけと言う。
で、なんと言ってもおっとりしていて天然の天様に、これまた天然で鈍い恵と言うカップリングですので、すれ違いの妙がニマニマさせてくれるワケです。
自身の気持ちを自覚してからは、拙いながらも懸命にアプローチする天様。
しかし、それをことごとく斜め上に解釈して、誤解を重ねて行く恵。その華麗なスルーぶりには、御使いや神使ならずとも天様が気の毒で仕方無くなっちゃったりして。
まぁ、「美しい」と告げるだけの事に決死の覚悟で挑む天様なので、その恋愛スキルの無さも恵の誤解を助長する一因なワケですが。
この後、恵の存在に寄って天様が変わってしまう事を恐れた一部の神様達により、恵が危機に陥ります。
この部分が大変心に響きました。
恵の真摯な愛情に、深く感動する(´;ω;`)
他、エロなんですが、最後に1回だけです。
が、めっちゃ萌えました!!
恵へのアプローチがあれ程拙かった天様なのに、エロではちょいSに変貌です。口説き文句もこれぐらいスラスラ言えてれば、あれ程拗らせる事無かったんじゃ・・・?
また、受けて立つ恵が男前です。
そしてそして、個人的に乳首攻めが大好きだったりします。
佐倉先生の乳首攻めが大変好みでして、とても楽しく読ませていただきました。
初っぱなから主人公死亡と驚きの展開でしたが、これがほのぼの&甘々でとても面白かったです。
楽しく読めました!
受け視点。
人との縁の薄く立て続けに不運に見舞われた恵(受け)は神社での祈祷の帰り、階段で足を滑らせてあっけなく死んでしまいます。死神と思しき女性に連れられ導かれた先で、白夜という神さまの御使いに連れられて神さまの元へ連れていかれるのです。
今までの品行方正な人生により、閻魔大王の裁定を待たずに、天国の一角にある高天原における最高位の神・天之御中主神(攻め)の元へ連れていかれた恵は天之御中主神改め天様のつがい相手を見つけるという婚活の手伝いをすることになります。
天様のお相手をみつけるため、まずは天様の神となりを知ろうと天様にいろいろ聞くのですが、婚活に積極的でない天様はなにもかも初めてで新鮮な反応をする恵を珍しがって一緒に外出したりと交流を深めます。
恵は幼いころ両親が離婚し、父方の祖父母に育てられます。祖父母には愛されて育ちましたが、両親に捨てられたという記憶や友人をうまく作れなかったことが恵の自己評価の低さにつながっています。
真っ直ぐすぎる性格のせいで友人を作れず、祖父母と飼い犬がなくなってからは孤独な日々を送っていました。
そのため、現世に未練というものが全くなく、死に瀕している際にも全く感慨がありません。
本を読むのが好きな恵が天様と本談義をすることができ、初めての体験に恵は楽しくて仕方ありません。
天様と一緒にいるにつれ、何事にも執着しない天様が実はとても寂しいと思っていることに気づき、優しい天様のためにつがいをみつけてあげようという決意を新たにするのです。
天様は旧い神様で高天原で一番の神気の持ち主です。
神さまたちは神気の強い神に惹かれる性質があり、神気の強い天様はモテモテです。自分自身を見てほしい天様はすっかり嫌気がさして感情をどこかに置き忘れたような性格になってしまうのです。
元人間である恵には神気の強さは通用せず、それを面白いと思うようになります。
自分に対して鈍感な天様と×全体的に鈍感な恵なので恋愛面はとんと進まないのが笑えました。
鈍い恵にはストレートに言わないと通じないのに、天様はプライドなのか恥ずかしいからか婉曲して伝えるせいで、恵に誤解を与え続けてしまうし、恵は自己評価が極端に低いせいでまさか自分を好いてくれているとは露とも思っていないため勘違いするしでここまですれ違うともはやギャグだと思いました。
それを冷静に突っ込む神使の白狐という組み合わせが楽しいです。
この神使の白狐が楽しいキャラクターで、関西弁で思ったことを遠慮なくしゃべってしまう狐です。天様に言いつけられ、恵の世話をするようになるのですが、口は悪いですが優しい白狐は、極上のもふもふで恵を癒してくれます。
そのもふもふに対抗しようと銀狼に変身してもふもふしろと要求したり、いつも恵と白狐が一緒に寝ていることに嫉妬する子供のような態度にも笑えます。
恵が誰かと仲良くなったと知った天様が顔色を一切かえず笑顔で、高天原の天候がどんどん悪化していくというスケールのでかい嫉妬にさすが高位に神様と感心します。
二人のすれ違いが続いている中、天様が恵の一挙手一投足に影響されるのをよく思わない他の神様によって恵にピンチに。
鈍感な恵はここで初めて自分の気持ちに気が付くのですが、我を忘れてしまった天様とそれに影響を受ける高天原のために動く恵には涙しました。
やっと両想いになった天様の告白にも笑えます。強気なのか弱気なのかこんな情けない告白は聞いたことがありません。
天様と恵の二人のすれ違いの掛け合いは本当に楽しかったです。
作者様もあとがきで書かれていましたが、現世では不運の連続で高天原でも何度も消滅の危機にあうという不幸だった分、天様にたっぷり愛情をもらって幸せになってほしいです。
ただ、ちょっと気になったのは、恵の運の悪さについてちょっと作為的なものを感じるレベルなのにもかかわらず、それについては全く言及されておらず、ただ単に運の悪い子いなっていたことです。なにか意味があるのかと思っていたのですが、
それもなくこの設定に意味があったのかちょっと疑問でした。
SS「番外編」(電子特別版だったので電子特典?紙書籍にあるかわかりません)
最初は恵視点で途中から天様視点
現世でコスプレという文化があると聞いた天様が恵にコスプレをさせようとします。
学生服を着せようと取り寄せたのがよりにもよってセーラー服。
天様には男女の服の違いはわからずスカートが女性のものだとは知らなかったのです。断固拒否する恵ですが、天様の懇願に折れて仕方なく切ることになります。恵のすべてを知りたいから着てほしいと思った天様ですが、恥ずかしがる恵をみているうちにムラムラして・・・
コスプレ衣装を楽しむ天様の話だけかと思ったら、人間の魂は弱く、いつ何かの拍子に消滅してしまうか分からないことを骨身にしみている天様は、ずっと一緒にいるためにゆっくりじっくり恵に自身の神気をなじませていっていずれは・・・と画策している黒い天様なのでした。執着の全くなかった天様がこわいくらい恵に執着しているのがわかります。
お子が生まれるのも時間の問題かも・・・
我が子に嫉妬する天様(あとがきより)も読みたいです。
今回は高天原の最高神である独り神の神様と
結婚相談所の事務職をしていた人間のお話です。
攻様が唯一無二のお相手を見つけるまで。
受様は両親の離婚で
父方の祖父母に育てられますが
彼らが亡くなると天涯孤独になります。
その後も引っ越し先のボヤ騒動や
ストーカー被害、就職先の倒産などが
続くという運の無さに辟易して
神社での祈祷を受けますが
なんとその帰り道で葉っぱに滑って
階段を転げ落ちた結果、
真っ黒な着物を来た女性に
現世でのお勤め満了を宣言され
地獄の門での裁判に向かうようにと
指示されます。
しかし、
途中の道行きで神様の御使いが現れ
受様は神様の婚活を推進する役目で
招請したので高天原に連れて行くと
言われてしまいます!!
実は受様は生まれてから
一度も悪いことせずに来たために
神様の側近くにもいられる程に
纏う空気が清浄であり
見遣いが使える独り神の神様に
つがいを得るという目的を果たすため
受様を見つけた見遣いの采配で
死ぬ羽目に陥いっていたのです。
受様としては納得がいきませんが
断れば地獄息と言われては
選択肢はありません。
あれよあれよという間に
神様達の暮らす高天原へと
連れていかれて
対面させられた神様は
高天原開闢以来
八百万の神々の頂点に君臨している
最高神である攻様でした。
攻様は見る者を皆魅了するほど
見目麗しい美神でしたが
受様が案内された部屋でも
多くの美麗な天女に囲まれていて
婚活が必要そうには見えません。
よく言えばフレンドリー、
悪く言うと軽薄そうな神様です。
一人でも十分に楽しいという攻様に
受様はお相手を見つけられるのか!?
独りものの神様をつがわせるべく
彼のために人間界から召喚された受様の
恋物語になります。
タイトルからして
どんな神様がどんな恋をするのかと
ワクワクして手に取った冊でしたが
冒頭片手頁も過ぎないうちに
受様が死んでしまうという
衝撃的なシーンにびっくりです (ӦvӦ。)
読み進むうちに
受様が高天原に召喚された理由も
攻様の立場や思いも詳らかになりますが
主人公の死後がスタートなお話って
読んだ記憶がなかったので
それだけで期待感倍増です(笑)
受様は神使である白狐とともに
攻様の身の回りの手伝いをしながら
攻様のお相手を探すことにします。
全ての神様の上に立つ攻様は
周りへの対応も采配も
全てに公平、平等が基本であり
特別を持ったことがありません。
今まで周りにいた神様や御使いとは
全く違う受様と接するうちに
攻様は受様に心惹かれていきます。
しかーし、
これが攻様にとって初恋な上に
お相手の受様は超天然な激ニブ君なので
照れ交じりの攻様のアプローチでは
受様には全く通じません。
そんな中で受様に最大の危機が迫り
それを乗り超えて2人がまとまるまで
たいへん楽しく読ませて頂きました♡
初恋の攻様と激ニブな受様なので
2人のすれ違うやりとりも
神使の白狐の関西弁交じりのツッコミにも
ニンマリ笑いが止まりません ( ̄v ̄)*
最高神である攻様は
孤独であることを知らず
独りで生きてきた受様だからこそ
攻様の気持ちに寄り添えたし
支えとなり得たのだろうと思います。
小説投稿サイト「カクヨミ」にて
現世での受様の49日の様子を描いた
SSが読めます。
現世での受様の生き方は
不幸なだけではなかったと知れる
優しいSSでしたよ♪
今回は神様と人間カプで、
淡水路さん『うちの嫁がすごい~だって竜神~』
をご紹介作とします。
天然な神様が可愛いです。
断っておきますが、特に信心深いというわけではありません。
実家が神道だけど、仏壇じゃなくて神棚で、お坊さんの代わりに神主さんが来るといったくらいしか知識がない。
だから、この作品の攻めの「天之御中主神」を見ても、どんな神様なのか具体的にわからず、ふーん、神様の一人なんだろな、程度。
なのに、途中で読みすすめることに抵抗が出てきて、理由もわからず自分でも戸惑いました。
読んで初めて知ったのだけど「天之御中主神」って日本神話において最初に登場する神で、日本の八百万の神様の最高位で宇宙の創造主みたいな存在らしい。
それってイスラム教でいえばアッラー、キリスト教、ユダヤ教でいえば「父なる神」「ヤハウェ」ってこと?
アッラーが攻めのBLなんて殺害予告が出そうだけど、信者でもないので「神への冒涜」というのもピンとこない。
そもそも今まで地方の山神様だのお稲荷様だの、散々、神様と人間とのBLを楽しんできたのに、なんでこの神様に限って受け付けないんだろうと。
その時、ギリシャ神話のゼウスが思い浮かんだんですね。
ゼウスって多情というか好色というか、雨に変身して妊娠させるとか、鷲になって美少年をさらったとか、エピソードに事欠かない。
だからエロ大王みたいなゼウスが攻めのBLなら、抵抗なく読めるのか?と。
例えばギリシャ人だか日本人だかなんでもいいけど美青年受けが登場して、つまみ食いで終わることなく、その青年を心から愛するようになりオリンポスの山で未来永劫二人で幸せにくらしましたとさ!みたいなBLだったら?と。
別に悪くないけど、でもさー、それだと脈々と語り継がれてきたギリシャ神話を書き換えないといけないんじゃない?とふと思ったんですね。
ここで、なんか自分の気持ちがわかってきたというか。
地方の山神様とかだったら全然いいのに、「天之御中主神」が攻めだと抵抗があるという理由。
「神話」という公式があって、そこに出てくるキャラを使った二次創作を読まされた…みたいな感じというのかしら?
作者が作り上げたファンタジーな山神様とかなら全然いいんだけど、「天之御中主神」というのは作者が作り上げた存在ではなく、日本神話の公式キャラであり、それを使ってBLにするのが嫌なんだと。
(そもそもアニメとか芸能人で腐妄想したことないので、そういう素養もないんだと思います)
自分でもこんな感想を抱くとは読む前にはまったく想像していなかったので、自分自身でも戸惑いましたが、こんな感想もあるということで……。