使命に殉じる捜査官に秘められた意外な宿命──和風獣人ファンタジー!!

花吸い鳥は高音で囀る

hanasuidori wa takane de saezuru

花吸い鳥は高音で囀る
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神16
  • 萌×28
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

27

レビュー数
4
得点
115
評価数
25
平均
4.6 / 5
神率
64%
著者
 
イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  ¥670(税込)
ISBN
9784199009211

あらすじ

美しい高音で囀り、人身売買の対象として取引される獣人『眼白』-- 特別司法警察の捜査官として、眼白の保護に奔走する白井。捜査のために、 これまで多くの眼白を調教してきた伝説の鳴かせ師・鵙矢に協力を仰ぐことになり…⁉

表題作花吸い鳥は高音で囀る

鵙矢、かつて「伝説の鳴かせ屋」と呼ばれた男
白井奏多、司法警察職員、28歳

同時収録作品花吸い鳥は高音で囀る

妖鳥化した眼白、奏多の兄、奏多の17歳上
白井奏多(誠)、司法警察職員、28歳

評価・レビューする

レビュー投稿数4

美しい・・・

鳥人モノ第二弾。と言っても別レーベルでテイストも全く違うんですが。

笠井あゆみ先生のイラストと相俟って、特に奏多の幼いころの想い出のシーン等はドキドキしました。
囀る声の美しさ、聴こえてくるようでした。
そこはかとなく漂う耽美な世界観が何とも言えず妖しく美しかったです。
眼白や妖鳥化という設定からして最高でした。


以下は本質に触れるネタバレ





最初に顕れたマーキングされ抗えない様から、妖鳥化した兄との再会。
兄が奏多に向けた愛情をもう少し深く読みたかったです。
このあたり個人的に大好物なので。
愛情と「食べたい」という欲望とのハザマにある(あった)彼の真意。
ただの妖鳥ではないと思いたい・・・。
唯一の肉親なのに、とても悲しい関係でした。

そして、恍惚を感じながら食べられていった、かつて鵙矢が世話をしていた眼白達。
まだまだ彼らの物語を読みたいです!
ぜひ続編を!!!

5

妖しく、美しく、鳥は囀る

メジロは花の蜜を吸う。中原先生の今回の鳥ちゃんは、メジロ限定でした。凄すぎて怖かった。先生の書きっぷりも鳥の精に乗っ取られたんじゃね?というぐらい、壮絶。それに拍車をかけたのが笠井先生の神×100な絵。この作品の絵は笠井先生しか描けないのでは というほどの凄いとしかいいようのない絵。妖しくて美しすぎて恐怖を感じるほどでした。私としては甘さは1ミリも感じられず、先生の発想、書きっぷり、笠井先生の挿絵は神なんですが、苦手な記載が2パターンあり(直接的ではないけどスプラッタよりなのと羽根が生えるところ)、申し訳ないです、萌がやっとこさでした。ちょっと飽和状態であぷあぷのままなんとか読み終え。ああ怖かった。冗談抜きで鳥肌。怖がりな方にはちょっとオススメしにくいです。そして笠井先生ファンの方には一見の価値ありと言いたいです。カラー口絵が人間バージョンなのがちょっと惜しまれるーー、眼白たちの絵をカラーでみたかったーーーーーーーーーっ

お話は、白井が東京郊外の倉庫で行われる「鳴き合わせ」をしている賭博場に潜入するところから始まります。「鳴き合わせ」は、眼白と言われる鳥人たちを鳴かせて、その囀りの優劣で賭博行為をするというもの。劣勢遺伝の眼白は数が少なく違法に攫われた幼い子もいて、今回白井はそんな子供の眼白も保護できたのですが、肝心要の悪党は捕まえそこない・・・と続きます。

登場人物は
悪党の親玉、ハク(眼白、この子の挿絵がまた凄い!)、白井の先輩たちかな。

***以下は苦手だったところ

羽根が生えるんです、その記載がコワいーーーー首に生えるのですが、思わず自分の首を抑えたくなるようなーーーーーキャー書いてる途中にも思い出して、ぞぞっとするーーーーーー(多分私限定だろうなーこんな事怖がるのは)羽根は好きだが、生える記載は要らないー(涙)

もう一つ、幼い頃の白井が惹かれた眼白がいるのですが、その方が妖しく美しくそしてコワいーー食べちゃうんですよね、執着する方を。それがダメでしたーーーーーーーキレイな方がそんな事しちゃイケないよう(泣)ううー
お話はとにかく凄いです!スプラッタより(記載量は少ないです)でもへっちゃらさっ という方でシリアスものが大好物な方は是非是非!しかし凄いもの読んだ&怖かったー

5

囀る歓喜

最近多作な中原さんですが、前にレビューを書かれていたポッチさん(勝手にお名前出してすみません)が書かれているように、どれもこれも面白い!
ここのところ、コメディが多かったのですっかり失念していましたが、中原さんは『淫雨』とか、この手のノアールもお上手でしたよね。
加えて、笠井画伯のイラストが非常に雰囲気を盛り上げています。
私、BL読みとしては異端だと思うのですが『イラストはあればあるに越したことはないけれど、なければなくてもかまわない』派なのですけれども、このお話にこのイラストは必要と思いました。ベストマッチってこういうことを言うんですねー。
だって、『梟はなぜ烏を黒く染めたのか』に引き続き、今回も『鳥』なんですけれど、今度の鳥はハーピーですよ!美しくも妖しく、そして恐ろしいなんて、もうそれだけで笠井さんのイラストを観たくなるじゃありませんか(『大食い』って所だけはちょっとイメージが違うけどね)。
結局、またしてもお話の虜になってしまい、途中で止められませんでした。

ヒトの変種『目白』は美しい声で囀ることから、好事家による『泣き合わせ』が闇で行われ、人身売買の対象になっています。また、目白は希に『妖鳥』と化すことがあり、その場合、他の目白を犯し、喰らうという危険な存在でもあります。白井奏多は目白の売買を取り締まる若手司法警察官で、蛇島というブローカーを追っています。先輩刑事の伝手で、目白をより美しい声で囀らせることに長け、かつて『伝説の鳴かせ屋』と呼ばれた鵙矢と協力して、潜入捜査を試みることになります。白井は目白の売買や、美しい声で鳴かせるために行われる虐待を憎んでいます。それは勿論、人道的な立場からでもあるのですが、幼い頃に美しい目白と知り合い、激しく惹かれた思い出があるから。また、その目白は、養子として育った白井自身の出自に関する謎を解いてくれる人の様な気がしています。引退した鵙矢が白井という弟子を育てるために再び鳴かせ屋を行うという筋書きで、二人は蛇島からの接触を待つのですが……

美人さんなのに跳ねっ返りで、先輩刑事や鵙矢に対してもポンポン言い返す(そんでもって、結構強い)白井や、男臭くて余裕があって、そのくせ尽くすことに対して非常にまめな鵙矢(そんでもって、過去の後悔を引きずっている)という組み合わせは、いつものように魅力的です。同様に、脇を固める先輩刑事の面々が、人情味たっぷり。ラスボス様も哀しく美しい。

そんな魅力的な登場人物の中で、今回、心に残っちゃったのは、鵙矢が鳴かせ屋として関わるハクという少年なんです。自分の囀りに価値があることを自覚していて甘やかされているんですけれど、飼い主(って言っていいのか?)に愛されたいと望んでいることを素直に言えない子なんです。そもそも、それが愛なのかも漠然としているというか「口に出して言っていいのか解らない」と思っているような子。
この子がいじらしくてねー……いいエピソードでした(クスン)。

クライマックスに、目白が囀る時の開放感や幸せを表現したシーンがあります。
生き物の本性の美しさとでもいうか『そうあることが正しい』とでもいうような、このシーンは白眉。
不思議な世界観も、白井の出生の謎も、息詰まるような捜査のサスペンスも、妖鳥の妖しく恐ろしい様も、全てが合流するこのシーンで、こんな歓喜が襲ってくるなんて思いもしなかった。
小説好きの姐さま方に「ここを読まないのは損ですぜ」と言いたい!

ああ、またしてもべらぼうに長くなっちゃったよ。すみません。

11

とにかく面白い。

作家買い。作家買いですが、中原さん×笠井さんということでテンションMAXで読み始めました。

最近、個人的に中原作品はホントにはずれが無くてどれを読んでもめっちゃ面白いのですが、今作品もすんごく面白かったです。中原さんはコミカルな作品も書かれますが、今作品はどちらかというとシリアスでダークなお話でした。

すみません、ネタバレ含んでいます。





主人公は潜入捜査やおとり捜査といった極秘裏に行う捜査がメインとなる司法警察職員の白井。
現在彼が追っているのは、違法である「鳴き合わせ」を行う胴元。「鳴き合わせ」といっても鳥類のメジロの鳴き合わせではなく、メジロの特徴を持ち合わせる鳥人・通称「眼白」と呼ばれる人たちが出品され、より美しい声で囀る眼白が高額な金額で売買されるというおぞましいもの。

億単位のカネが動き、それらが裏組織の財源になること、さらに眼白たちの誘拐・人身売買といった犯罪の温床になりえることから取り締まりを強化しているが、警戒心の強い胴元を逮捕することができずにいる。

現状打破のために、かつて「伝説の鳴かせ屋」と呼ばれた鵙矢という男に協力を仰ぐことになるが…。

というお話。

最近刊行された中原作品の『梟はなぜ烏を黒く染めたのか』も鳥人のお話でしたがそちらとは世界観は異なっていて、今作品は鳥人(眼白)は人身売買の対象になりうるという社会的弱者でもあります。人間が、自分の楽しみのために眼白を飼う、というちょっとダークな設定。

白井はオークションにかけられる眼白に対して感情移入し過ぎる傾向がある。ゆえに、眼白が上手に囀ることができるよう調教する「鳴かせ屋」である鵙矢に対してはじめは敵対心が強い。

なぜ白井は眼白に感情移入し過ぎるのか。

というところを軸に、鵙矢との関係や、「鳴き合わせ」の胴元である蛇島逮捕に向けてのストーリー展開がなされていきますが、さすが中原さんというべきかそのストーリー展開が非常に秀逸。

そこかしこにまかれた伏線を上手に回収しながら、白井の正体や過去が少しずつ見えてくる。

そして、登場人物たちが非常に個性的で魅力的。

麗しいビジュアルを持ちながら豪胆な白井。
眼白に尽くし、そして実は懐の広い鵙矢。
といった主要キャラの二人はもちろん、白井の同僚の刑事さんたちも味がある。

が、白井と対峙することになる眼白(最後まで名前は出てきません)が何しろ良い。彼と白井との関係や、妖鳥化してしまっている、という設定とか。

ネタバレになってしまうので詳細に描くことは控えますが、近親相姦やレイプが苦手な方には注意が必要な描写があります。痛い描写もありますし、流血といった生臭い展開もあります。

が、とにかく面白い。

序盤からストーリーに引き込まれ、最後まで息つかせぬ展開で、ページをめくる手が止められませんでした。

しいて言えば、最後に鵙矢に尽くされまくる白井が見たかったな、という気も。

そして笠井さんの挿絵は今回も神だった。
激しい濡れ場は少なく、笠井さんの挿絵もどちらかというとエロは少なめ。
が、そこはかとなく漂う淫靡な空気は健在。魔性的な魅力を放つ妖鳥化した眼白の雰囲気がしっくりきます。とにかく麗しい。

鵙矢が探している妖鳥化した眼白はまだ見つかっていないし、眼白のハクのその後も気になるし、ぜひとも続編を書いていただきたいです。

7

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