月の魔物

dark lust

電子短編。
表紙絵からわかる通り、触手もの。
そして、ちょっとホラーの香り…

主人公は、銀行員の米倉。
特に趣味もなく、家と銀行の往復。規則正しい生活。そしてゲイ。
今日は帰りに同窓会がある。
そして、その同窓会で高校の時に恋していた細川に再会するのだが…というストーリーです。

当時告白したが返事は無くそれっきり。今久々に会っても他の人に対しての態度と全く同じ。
米倉はそんな細川に怒りを感じるわけだけれど、帰り道で奇妙な「声」を聞くのです。
話しかけてくるのは「石」。
驚く米倉に石は言う。「我が願いを叶えたら、そなたの願いを叶えてみせる」と。

米倉は驚きと恐怖で願い事など考えずに石の言う通り川に投げ入れると急に周囲の風景が変わり、見ると細川が全裸で奇妙な木の枝に絡め取られています。
そこから魔植物の触手枝に陵辱され尽くす細川と、どうにもできない米倉。
しかし、ぐったりした細川に欲情してしまった米倉は…‼︎

さて。
ハッと気付くと二次会の途中なんです。
夢？
今のは夢⁉︎
しかし手の中には小さな石が。
帰り道、やっぱり細川と一緒になって。
そして再び耳の中に声が響いてきます。我が願いを叶えたらそなたの願いを…


この「石」は一体？
魔植物に犯される細川は本当に幻影？
米倉の願いとは？
非常に不可思議でダークな世界観を感じました。
ホラーっぽいのが好きな方にもおすすめ。