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ほぉぉ〜…すごい見応えあるストーリーでした!!読み終わったと同時にドッと力が抜ける脱力感が何故か心地よく感じました。謎解き要素も満載で、BLを含め方々に張るアンテナが多過ぎて脳内処理が大忙しでした。
この作品は処刑される前の過去にタイムリープするもの。自分を罠に嵌め裏切った愛する人に復讐するため2度目の人生をやり直していくストーリーです。
序盤はあんま楽しくないです。
拷問を受け処刑されていくガブリエーレの悔しい気持ちや愛する人に裏切られた絶望感が痛く切なく苦しい。加えて、ガブリエーレのアレッシオへの愛情が変な方向に空回っているのも楽しくもないし、そもそもガブリエーレの人柄もちょっと好きじゃないなと。そんな風に思いながら物語が始まったので、少しばかり不安になりました。
しかしそれは杞憂に終わりました。
ガブリエーレのタイムリープ後が面白くて、読む手が止まりません!
ガブリエーレは2度目の人生をアレッシオに復讐する目的で過ごしていくものの、1度目の人生の自分の行動や考えを俯瞰で見ることが出来るようになっていきます。
これこそがこの作品の最大の注目&ワクワクポイント!
これまでの自分の行動を見直し反省することで、それまで見えていなかった部分に目を向けるようになります。部下や従僕や同僚や上司…それまで無関心事項だったことに目を配り、1度目人生とはえらい違いの素晴らしい行動をとっていきます。急な変わりように周囲はビックリ。今まで人望のなかったガブリエーレに少しずつ味方が出来るようになりました。
その変化は愛するアレッシオとの関係にも当然波及し、1度目人生には叶うことのなかった身体の繋がりを持ち2人は愛を深めていきます。
ガブリエーレの2度目人生の大逆転ぶりは読んでいて楽しー♪序盤の嫌なシーンを吹き飛ばす勢いで、ガブリエーレが良い上司で同僚で恋人に大変身です。にしても変わり過ぎよー
人生をやり直しているから見える景色があるんですよね。だからこそ自分を陥れた真実に立ち向かうことが出来る。アレッシオへの復讐感情も含め、慎重かつ冷静な態度で判断出来たのが良かったです。2人の愛は1度目の人生でも2度目の人生でも揺るぎの無いものでした。
2人の愛の育みの後ろにあった大きな問題は、聖騎士団や神殿庁などの組織的腐敗。これが実に複雑でねちっこくて、一筋縄ではいきません。この問題に無理やり関与させられたガブリエーレとアリッシオは、ホントいい迷惑って感じです。彼らの家事情も絡んでるので、がんじがらめです。
ガブリエーレの行動は確実に未来を変えていることになるので、その変化や結果なども注目です。小出しされていた何てことない情報が全部繋がり、真実が明らかになっていく過程は見応えありました。
こんなに複雑なのに頭がこんがらないストーリー運びはすごいなと思いました。最後の顛末はご都合主義っぽかったですけど、わたし的には満足でした。悪者たちに心底嫌気が差していたので!(拷問シーンはキツい…)
とっても面白かったです。イラストも最高!
信頼できる仲間もできて、愛する人と幸せな人生を歩む夢も叶った素晴らしい結末に胸がいっぱいになりました。
作家買い。
小中さんはコミカルなものからシリアスなものまで幅広く書かれる引き出しの多い作家さまですが、小中さんの新刊はシリアスベース。そのシリアスベースなお話に奈良さんが挿絵を描かれているという、もう最高過ぎる1冊でした。
小中さんらしいファンタジーものをベースに、様々な因子が加わり怒涛の展開をみせるストーリー。もうさすがの一言です。普段ネタバレ上等でレビューを書いていますが、こんなにもネタバレしたらアカン作品はない、と思うので、あまりネタバレしないようにレビューを書こうと思います。
聖騎士のガブリエーレは、清廉でまじめで融通が利かない性格の青年。
だがその性格が災いし、濡れ衣を着させられ、処刑されることになった。が、何よりガブリエールを苦しめたのは、彼の窮地は、心から信じていた恋人のアレッシオの裏切りによってもたらされたもので―。
という出だしで始まるストーリー。
もうこの時点で面白い予感しかしないのですが、この部分が序盤に過ぎない、ということ。
処刑されたはずのガブリエーレ。
自分は死んだ。
そう思ったガブリエーレが目にしたものは、3年前の「自分の部屋」で…?
Rebirth、なんです。まさに。
生まれ変わったガブリエーレが、恋人に復讐することを決意して。
ガブリエーレという人物はまじめで、でもその分視野が狭い。
自分の思い込みで突っ走ってしまうところがある。
そんな彼が愛したのは、優しく周囲の人たちから愛されるアレッシオという青年。
そんな生まれ変わる前のガブリエーレの姿を、そしてアレッシオという男性像を、そう多くはないページ数できっちり描き切っている小中先生の手腕に脱帽しました。
そして生まれ変わってからのガブリエーレがまたクソほどカッコいい。
根っこは変わっていないのに、彼はがらりと生まれ変わっていく。
処刑される前、そして生まれ変わった後。
この2パターンのガブリエーレの姿を拝見できて2度おいしい。
今作品の素晴らしいところはガブリエーレがアレッシオへの復讐を完遂できるか、というところに終始していないところかと思われる。二転三転しつつ進むストーリーに一気に引き込まれていく。まさに沼。一度読み始めたら手が止められなくなります。マジで。時間のある時に、ゆっくり腰を据えて読んで欲しいです。
そして、アレッシオとガブリエーレ。
この二人の恋の行方ですが、ああ、まあそうだよね、そうなるよね、という。
が、その恋の成就までのストーリーが面白すぎる。BL作品なので、もちろん二人の恋の話は外せない。でも、それだけじゃない。濃厚なストーリー展開が秀逸です。
可愛い受けさんはもちろん大好物。
でも、カッコいい受けさんはもっと好き。
そんな個人的な癖にぶっ刺さる受けさんでした。アレッシオもカッコいい!
で。
そんな素敵男子を奈良さんの挿絵が飾るという眼福さよ。
いやー、最高。
最高という言葉しか出てこない。
買おっかな、どうしようかな、とお悩みの腐姐さまがいたら背中をドーンと押してあげたいです。
買ってください!
とにかく面白かった。
読後余韻に浸ってしまう、そんな読みごたえのある1冊でした。
神、どころじゃ足りない。神×10くらい付けたい神作品でした。
すごかったです。
序盤はあんまりにも辛すぎて。ガブリエーレが読んでて痛々しすぎて。
処刑されるところからこれまでの回想、そして時が戻り…。
回想の中のガブリエーレが見てらんないよ〜ってくらい本人曰く蒙昧?それにアレッシオへの愛情がこじれすぎて、素直になれーーー!と叫びたかった。そんなことしてないで向き合え!
神はいない。救ってなどくれない。
時が戻ったのが兄弟のちぎり?をした翌日。この意味は…。
裏切ったアレッシオを二度と愛さないと誓うガブリエーレ。なのにどうしても愛さずにはいられない(泣)
逃げ出せばいいのに…と思ったけど、高潔なガブリエーレは慎重に復讐を企んで。
はぁ、ハラハラドキドキでした。
アレッシオ!最後まで読むと、なんてこった!
そうだったの〜?!
ガブリエーレが一皮むけて一度目のてつを踏まないようにしたり、アレッシオと向き合ったり騎士たちや従僕との交流を持ったり、大切なものが増えたり。
良かったです。
先が気になって仕方ないのと情報量が多すぎて。最後の方ではあれ?どうだったんだっけ?と迷子になりかけました。
二人の、いや三人の、いやあの三人も行く末が読みたかったです。
ずっしりと重い、どシリアスでした。
小中先生、本当にいろんな引き出しを持っていらっしゃる。
受け様は聖騎士ガブリエーレ。
品行方正で清廉潔白な人。
横領の濡れ衣を着せられ上、恋人だと思っていた男に偽証されて、処刑されたはずなのに、3年前の朝に時が戻っていた。
そう、ちょうど攻め様であるアレッシオに告白した翌朝に。
混乱しながらも、自分を陥れた犯人と恋人のアレッシオへの復讐を誓う。
最初の人生で、堅物過ぎて立ち回りが下手なガブリエーレが、冤罪で処刑されるまで。
辛くて、これどれくらいあるの…と挫けそうでした。
やり直しの人生では、アレッシオと恋人になっても、もう愛しはしない、と誓い、犯人を突き止めるべく動き始めるガブリエーレ。
読んでいて、誰が嘘つきなのか、何が本当で何が嘘なのか。
犬のように懐くアレッシオの姿に、ガブリエーレ同様、演技なのか本当の姿なのか、翻弄されました。
アレッシオに対して愛さない、と思いつつも、何につけアレッシオを思い浮かべているガブリエーレが健気で切ない。
今度こそ、2人が恋人としての確かな絆を築いていくのが、とてもよかった(っω<`。)
アレッシオと一緒に逃げようとする時のガブリエーレの言葉がかっこよくって痺れました。
一体どんな結末を迎えるのか、悪魔の望みは?
最後までハラハラドキドキで、2人で寄り添うラストに、胸をなでおろしましたよε-(´∀`*)
本当によかった。
イラストは奈良千春先生。
どのイラストも物語に引き込まれるもので、とても素敵でした。
小中大豆先生は作品が出たら必ず購入する作家さまの1人です。
今回は珍しくドシリアスな作品でクスッとする場面が一度もありませんでした。
裏切られたガブリエーレの悲しみと悔しさと、3年前に戻った時に同じ目に遭わないようにと、慎重に生き直す様子に一気に引き込まれていました。ちょっと読んで寝るはずが最後まで一気読みです。www 流石でした。
アレッシオに告白した翌日に戻っているところが秀逸で、2度と愛さないと決めてるのに真っ直ぐに好意をぶつけて来るアレッシオの姿に揺れ動くガブリエーレに萌えました。
このアレッシオの様子と1度目の生の時とは違うガブリエーレの考え方と周囲の人物に、何となくどういった事が起きてガブリエーレが処刑されたのかは分かって来るんです。
そして、その答え合わせが合ってて喜ぶとともに、同時に敵のあまりの巨大さに絶望さえ感じてしまいました。再び追い込まれて行くアレッシオとガブリエーレの姿にハラハラが止まりませんでした。
でも1度目の生との違いはアレッシオの愛を信じていて、最後まで諦めないガブリエーレの強さでした。あっぱれでした。
ガブリエーレが3年前にどうして戻ったのか、誰が誰に助けを求めたのかがこのお話の解決の鍵になっています。そして、その鍵を最後の最後で使って陰謀を一気に解決する小気味良さがこのお話を読後感の良いものにしていました。
お見事としか言えなかったです。奈良千春先生のイラストが凄く世界観に合ってて素敵でした。