聡明な第3皇子×隠れΩの偽装花嫁の、皇宮オメガバース!

皇子と偽りの花嫁 ~皇宮オメガバース~

ouji to itsuwari no hanayome koukyu omega birth

皇子と偽りの花嫁 ~皇宮オメガバース~
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神24
  • 萌×213
  • 萌6
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

8

レビュー数
7
得点
192
評価数
48
平均
4.1 / 5
神率
50%
著者
 
イラスト
 
媒体
BL小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
発売日
価格
¥620(税抜)  ¥670(税込)
ISBN
9784041066829

あらすじ

皇帝家と幼いΩの従弟の縁談を阻止したい大商人家の長男の怜藍。ところが従弟を迎えにきた使者(実は縁談相手の皇子)に聡明さを買われた怜藍は、Ωの振りをして嫁に来て欲しいと乞われて…。

表題作皇子と偽りの花嫁 ~皇宮オメガバース~

州舜、第三皇子・α(之人)、27
紅怜藍、老舗の薬舗の若旦那・Ω(几子)、21

その他の収録作品

  • あとがき

評価・レビューする

レビュー投稿数7

お幸せにっ!!

オメガバースが読みたいんじゃっ!!
てなわけで立て続けに読ませていただいております。
表紙からはどんなかなーと思いつつだったんですが
読み進めるほどにワクワク(n*´ω`*n)面白かった!

複数の性を持つ男性が存在する世界において
オメガというのはとても生きづらい性。
オメガ性を持った受はそんなオメガの為に薬を調合することを生業にしていた。
そんな最中、過去のトラウマで外に出ることもままならないオメガな従兄弟に婚姻話。
あんとかしてやらねばというところから話は進みます。

使者としてやってきた男との出会い。
不思議な感覚、そして匂い。
傍にいれればいるほど惹かれていく不思議な感覚。
掛け合いのうまさと、ちょっとしたビックリが合ってどんどん惹きこまれました。

使者ではなく実は=なたねあかし。
ヒートを起こした後半。
心の中では「でしょうねw」とニヤニヤしつつも
楽しく読ませていただきました。

キャラクターも魅力的で面白かった。
まぁ難を言うのであれば名前が毎度読みにくい(覚えられない)というところでしょうか。
私の場合、中華系の名前は対外覚えられないのですが・・・

1

何だよ、ラブラブだな!

オメガバースで中華もの!
いーじゃん!ってwww買ってみました!当たりだった!



攻めチョーいい!受けのヒートに当てられて理性崩壊、嫉妬も相まってまぁ濃ゆいエチだった!


また、受けも可愛い!
攻めが好き過ぎて憎まれ口叩いちゃう自分に落ち込んだりしちゃうとことかもう『かー!』って叫んでしまう!


是非是非続編を!というかスピンオフもいい!

今まで読んだオメガバースの小説の中では上位に入るお気に入りでした!

2

優しくて甘いオメガバースです。

 作家買いをしている小中先生、初のオメガバースもの。
それは読まねば!!でした。
オメガバースは、切なかったり執着で激しかったり、といろんなタイプがあると思いますが、こちらは甘かった。そして優しかった。

 中華モノ、と言う事で「α」を「之」、「Ω」を「几」と現していて、読んでいてどっちだっけ?となる事があったのですが、後書きで゛形状が似ている記号にした゛とあってそれを読んで納得。
先に目を通しておけば、と思いましたが、後書きを先に読むことはないなー。



 ネタバレを含んだレビューさせて頂きます。

 まずは攻め様の州舜。
皇帝の第三王子であり頭脳明晰でよくできた「之人」。
今回皇帝の命令で「几子」を娶らねばならなくなったけど、跡継ぎ問題のパワーバランスの為「几子」を娶りたくはない、という考えは、現状から先まで見越していてよくできた人だなーと思いました。

 そして受け様の怜藍。
「几子」である事を隠して商家の長男として店を切り盛りしていて、発情を抑える薬の調合にも詳しく、また美しく優しい、とこれまたよくできた人。

 今回、州舜の結婚相手として怜藍の従弟に白羽の矢が立つのですが、結婚に反対の怜藍と「几子」を娶りたくない州舜の考えが一致して、「几子」であるとは隠したまま怜藍が身代わり結婚をする事に。
お互い、一時期の仮初の関係だ、と納得していたのに、一緒に過ごしていく内にどんどん本当に好きになっていく訳で。

 受け様の怜藍視点なので、州舜に心惹かれながらも仮初の関係だ、と自分の気持ちを封じ込めている怜藍の切ない気持ちがよくわかってきゅんきゅん。
 
 そんな中、罠に嵌って発情を促す香を嗅がされて発情してしまった怜藍を助けた州舜。
理性を保とうとするも、鏡に映った怜藍のしどけない姿に理性の糸が切れてしまい…。
それからの初えちシーンがいい。
普段穏やかな州舜が嫉妬もあらわに求めていて、とってもいい。
 その後、無理やり抱かせてしまった、抱いてしまった、とお互いが相手を思いやって自分を責めているのが切なくて。
「本当の妃になってほしい」と乞われても、重荷にはなりたくない、と反対に離縁を申し出る怜藍。
寂しげな州舜に、違うから!と叫びたかったですよ。

 第2皇子に拉致されてしまった怜藍を助け出した州舜。
怜藍の枕元で「どこに行ってもいいから生きていてくれ」「愛しているんだ」と手を握る姿を想像すると萌があふれて仕方なかったです。
 ラスト、無事産まれた息子のおへその出べそ加減を気にしている州舜のパパ振りが微笑ましくてかわいかったー。

 相手を思いやりすぎて両片想い状態になってしまっていた2人のすれ違いがじれったくも切なくて。
約210ページというあまり多い方ではないページ数なのに、ストーリーがきっちり大団円にまとまっていて、最後まで楽しく拝読させてもらい大満足です。

 また二駒レイム先生のイラストが穏やかな2人のイメージぴったりでよかったです。
表紙だけ見た時は、あまりにも色っぽすぎてちょっと違うかな…と悩んでしまったのですが、中の挿絵はとっても好きで、お話に花を添えて下さってました。

3

散りばめられた伏線が効果的に活きています

今回は皇帝の第三皇子と大商家のの一人息子お話です。

皇家の後継争い絡みの縁談が運命の契りとなるまで。

この世界の人には男と女という性別の他に
男にだけ第二の性が存在します。

第二の性は「之」「几」それ以外の
「なにものでもないただの男」の三種に分かれ
世の中の男のほとんどは「ただの男」ですが
「之」は人口の1割程度、
「几」は1割にも満たない希少種です。

之人は生まれながらに容姿、体格、頭脳など
あらゆる面で優れていて
歴代の皇帝も之人がほとんどです。

対して几子は発情期を始め
様々な障害がある生きにくい性質を抱え
被差別的な扱いを受けていました。

地方の大商家で老舗の薬舗を営む
受様の家系は几子が生まれやすく
一人息子である受様も几子でした。

しかしながら、
子供の頃から細心の注意と
発情期の症状を薬で抑えていたことで
家族以外には几子である事と知られず
几子の薬方の知識も高い薬師として
店でも評判な若旦那となります。

受様の従弟もまた几子ですが
従弟は初めての発情を迎えた際に
之人に襲われた過去から心に傷を負い
外出もままならない暮らしです。

そんな従弟に後続の之人との縁談が
持ち上がります。

几人は之人の子を産む確率が高く
皇族は几人の妻を1人以上持つ事が
義務づけられていることから
第三皇子の相手にと望まれたのです。

従弟は輿入れなどできる状態ではなく
受様は何とかこの縁談を破談にしようと
やってきた皇子の使者と対します。

しかし、対面した使者は
第三皇子も几子の娶る事を望んでおらず
今までの縁談話は悉く潰してきたけれど
今回の話は断れない段階になっているため

聡明で善良で正義感がありながら
几子ではない受様に代わりに輿入れを
と協力を要請されます。

婚儀という既成事実が出来れば数年で離縁し
受様を自由にするという皇子からの言葉を信じ
受様は第三皇子に輿入れします。

果たして受様は陰謀渦巻く宮中で
無事に身代わり役を務められるのか!?

皇位を巡る策謀が渦巻く中、
几子であることを隠して皇子に嫁いだ受様と
慣例である几子との婚姻を望まない第三皇子との
恋物語となります。

婚礼のために向かった受様を
待ち受けていたのは
件の使者を務めた攻様本人でした。

驚く受様に攻様は第三皇子として
皇位継承問題に絡んだ攻様の立場と状況と
几子を巡る悲しい過去を教えてくれます。

受様は攻様と協力して仮初の夫婦を演じますが
皇位を狙う第二皇子の策謀で強引に発情を促され
攻様と一線を越えてしまいます。

その結果、
攻様に受様が几子であると知られ
一度は攻様から離れることを望みますが
危機感を増した第二王子は更なる暴挙に出て
更なる波瀾に巻き込まれます。

攻様の活躍により全てが収まるところに
落ち着くまでハラハラ&ワクワクでした♪

中華風のオメガバースということで
アルファ、ベータが之人、几子となりますが
大筋では特別な設定はありません。

受様の従弟や攻様の馴染の死など
過去の出来事の中で張られた伏線から
受様が妊娠に至る状況まで

散在する伏線のピースが
物語の中でいろいろと絡まり合って進み
大団円までとても楽しく読めました。

仮初の夫婦の段階でも攻様の言動は
とっても甘々と思ったのですが
番として契ってからは更に甘ーい♡

受様の従弟や
第二皇子の縁談相手となった几子の
その後も気になりますので

続編とかスピンオフとか
もっと読みたいな (^-^)

今回は受様が秘密を持ったまま嫁ぐお話で
和泉桂さん『姫君の輿入れ』はいかがでしょう。
最後はありのままの受様が受け入れられて
ハピエンです。

4

起承転結がしっかりとした物語です

中華オメガバースなので、最初α=之人でΩ=几子という事に違和感がありましたが、普通にΩとかの表記では違和感があるような気もするので、言い換えたのは正解だったのかもと思いました。その為、キャラ名も似たような漢字の人もいるので最初は読むのが大変でした。

王族が必ず1人以上几子を嫁にするという決まりがあるというので、どうしても縁談を断ることができない攻めが受けの甥っ子を輿入れさせる予定でした。しかし、過去に初めての発情の際に未遂とはいえ襲われた恐怖から外に出る事すらできない甥っ子が嫁ぐなんて無理なので、何とか破談にしようと画策します。
受けは自分で調合した薬により几子というのを隠して生きています。親族以外は逆に之人ではないかと思う程優秀です。そんな彼が考えた破談の作戦もなかなかでしたが、攻めは破談にしようとするのを見抜きました。王宮での争いを避けるためにも、本当は几子との結婚はしたくないが、もう縁談を断り続けるのにも限界だった攻めが、几子ではないと思い込んでいる受けを几子として偽りの嫁として輿入れさせるという提案をしてきます。数年は王宮にいないといけないが、将来は離縁し実家に帰してくれるという条件までつけてくれました。
几子である事を隠して、受けは身代わりとして王宮に行きます。愛犬も一緒に行くというので受けだけでなくよんでいてこちらも安心しました。

着いて早々宮女に意地悪をされますが、受けは頭がよく口も達者なのですぐに解決します。
王宮での暮らしもそんなに悪いものでは無かったです。攻めが几子を妻に欲しくない要因ですが王位継承は自分ではなく腹違いの弟にさせたいからという事でした。
その弟も可愛かったです。弟の家に挨拶へ行き、1日過ごしたのち帰宅する時間になって10歳にも関わらず「そばにいて」という言葉を言わずきちんと客人を見送ろうという表情をするのがまた健気で可愛かったです。

オメガバース作品では避けられない、無理やり番にさせられる人の話など重い部分もあります。攻めの弟の母親が陰謀により強制発情させられ偶然近くにいたという理由をつけられた之人により番にされてしまいます。その事もあり攻めは几子を妻に欲しくないと、誰も傷つけたくないという優しい心の持ち主です。

初対面から何となく惹かれているので天命の番(運命の番)なのではと受けは思いますが、攻めは「愛した者と結ばれた方がいい」と言います。その言葉で傷つくも惹かれてはいけない相手と分かっているので心にとどめている受けがまたいじらしいです。
また『艶本』について揶揄うなどちょっとした冗談を言い合えるくらい良い仲の2人です。もう読者からすればこの辺りでお前らはよくっつけよと思ってしまうくらい、お互い惹かれているのが分かります。

陰謀により強制発情にさせられ他の之人に襲われそうになった時に、機転の利いた攻めが助けにきてくれました。しかし受けが几子とは思っていなかったので、理性を飛ばしてしまい彼を抱いてしまいます。番にするのは避けたものの、抱いてしまった事を謝罪します。
几子という事隠していた受けを非難することなく、自分が無理やり輿入れをさせて悪いと言います。受けを襲おうとした之人が小物に見えるくらいよくできた攻めです。

たった1度抱かれただけですが、受けが恐れていた妊娠が発覚します。人知れず生もうと決心しますが、その為には離縁してもらわないといけません。その為、攻めに抱かれてから一緒にいるのが苦痛と嘘をつき離縁してもらうよう頼みます。攻めはそんな受けの要望を聞き入れてくれます。
離縁した際は寺院に入るので、下見のようなものを兼ねて几子の薬の為にも出かけます。ここで愛犬が離れようとしないので一緒に連れて行くので、こちらも嫌な予感しかしませんでした。
案の定陰謀に巻き込まれますが、ここでも攻めの活躍により助かります。

悪い奴もきちんと成敗されてスッキリとした読後です。
ただ、受けがそのまま王宮にとどまってしまったので甥っ子はショックを受けてしまいます。それでもお店に出られるようになったなど彼なりに一生懸命頑張っています。

失礼な言い方かもしれないですが、ページ数の少なさなのか物足りないと感じる事の多いルビー文庫にしては結構濃密な内容でした。
ただ、攻めの弟や甥っ子など魅力的なキャラも多くその後が気になる事も多かったのでもっとページ数が欲しかったです。スピンオフとか出ないかなと思います。
里帰りの話とか色々読みたいなと感じる作品です。

最近オメガバース作品多いなと思いますが、とても面白かったです。

4

受け様にメロメロになりました

電子書籍で読了(KADOKAWAさんは同時発売で本棚が厳しい私はとても嬉しい)。挿絵、あとがきあり。二駒レイムさんのイラストは初めてでしたが、雰囲気があって、このお話にはピッタリと思います。

老舗の薬舗の跡取りで優秀な薬師でもある怜藍が調合した几(Ω)のための薬(抑制剤ですね)は良く効くと評判です。なぜなら彼自身が几であるから。発情期になってしまえば自分の意志とは関係なく之(α)の劣情を誘ってしまう几という性を持つ人達は、定期的な体の不調だけではなく性暴力に怯えた暮らしをしなければなりません。加えて「之人を惑わす」と差別を受けています。怜藍は自分が几人であることを隠していますが、几人の苦しみを取り除く自分の仕事に誇りとやりがいを感じています。
几人は之人の子どもを産む確立が高いと言われているため、皇族は一人以上の几人の妻を持つことが義務づけられていて、怜欄が可愛がっている従兄弟の藍羽に第三皇子である州舜への輿入れの話がもたらされます。しかし、藍羽は期せずして訪れた最初の発情で暴行されかけた過去があり、その後、家から出ることすら出来ない状態。藍羽を守るために怜欄は何とかしてこの輿入れを止めようと画策しますが、都から来た第三皇子の使者から「州舜様は皇位継承の争いが起きてしまうので、几人を妻に迎えるつもりはない。几人を妻に迎えよと言う皇帝を納得させ、同時に無益な争いを作らないために、几人でも之人でもない聡明なあなたが偽の后として宮中に上がって貰えないか」と懇願されます。
怜欄は几人であることを隠したまま、陰謀渦巻く宮中に輿入れすることを決意するのですが……

いやー、恋物語としても冒険譚としても面白かったです!『萌2』を付けましたけれど『神』寄りです。
実は私、当初はオメガバースってちょっと苦手だったんですよね。
「生まれながらにして運命の相手が決まっているなんて、それじゃあ努力も何も意味ないじゃん。愛は勝ち取るからこそ面白いのにぃ(プンプン)」って思っていたんです。
でも、このお話を初めとして、運命に抗うと言いますか「運命だって言ってもただそれに流されるだけじゃないぞ(いやぁ、結末は運命が描いた通りだったりすることも多いんだけど)」という気骨のある受け様方が次々と登場して、最近は「オメガバース、縛りがある分面白いじゃないの」と、変わりました。

このお話の怜藍も、めっちゃ素敵です。
名は体を表すって言いますが、賢くて美しく、気配り上手だけれども『デロ甘』じゃない。思いの外、初心な所もある。
対する州舜も、ジェントルなのに、仕事の上ではちゃんと術昨が出来て、懐が深い、深い。
『一目で惹かれ合うのに、皇位継承が絡むきな臭い背景があるため、お互い想いを口に出来ない』なんて、く~ぅ!大メロドラマですよ。キュンキュンですよ。

あまりにも設定がお上手なもので「もっと長く読みたかったなぁ。出来るならこの三倍くらいの尺で……敵対する奴らがもっとドロドロしてて、ラスボス感満載の奴らだったら頭が爆発するくらい好きだっただろうなぁ」などと無益な望みを抱いてしまいました。
小中さんに大拍手!

9

これぞ純愛!

もともと作家買いしていて好きな作風なのですが、今回は特に良かったです。
ストーリーも良かったのですが、主役二人のキャラクターが、もう好みのど真ん中。二人のやりとりに萌える、萌える!
小中先生の書かれる、芯が強くて健気な受けが絶品なんです。


内容です。
老舗の薬舗の若旦那・玲藍。
彼の家に、几子(Ω)の幼い従弟を妻に迎えたいと、之人(α)の第三皇子から使者が寄越されます。
幼い従弟を守りたい玲藍と、とある事情から几子の花嫁を望んでいない第三皇子の使者。二人は結託して、玲藍が代わりに嫁ぐ事に。
自らも几子である事を隠して宮中入りした玲藍は、偽装の結婚生活を始めますが、仕掛けられた罠により「発情期」が始まってしまいー・・・というものです。


こちら、作者さん初のオメガバースものになります。
αやΩと言った性が男性にしか無い事、あと中華風でα=之人、Ω=几子と言う事以外は同じ基本設定になります。

皇帝は之人である事が望まれる事。更に几子の特性から、皇族は必ず几子を一人は娶らねばならない事。
宮中の権力争いと言うのは大抵複雑だったりしますが、そこにオメガバースの設定が生かされ、玲藍が偽装花嫁になる必要があった理由付けが違和感なく受け止められます。個人的に、この理由付けに無理矢理感があると興醒めしちゃったりするんですよね。

と、設定自体もしっかり作り込まれて面白いのですが、更に魅力的なのがキャラクター。
まず攻めの州舜ですが、小中作品では珍しい事に、ごくごく真っ当で聡明。思いやりがあって愛情深いタイプだったりします。
いや、そう見せ掛けて実は・・・、みたいな一癖あるタイプが多いもので(^^ゞ

そして受けの玲藍ですが、こちらが小中先生が書かれると(主に私が)萌え転がる事になる、聡くて芯が強い健気タイプ。意地悪な女官らをやり込めるしたたかさなんかも持ってるクセに、運動音痴ですぐ足を滑らせて転んじゃう可愛げなんかもございまして!!

で、この二人の夫婦生活が大変よろしいのです。
あらすじにも書かれているとおり、迎えに来た使者が実は-・・・というものなんですが、この二人、互いにとても思いやりがあって思慮深いのです。
特に最初がすれ違ったりという事も無く、互いに認め合い尊重しあうと言う、とても心温まる二人のやりとり。
「少し酔った。肩を貸してもらえるか」「どうぞ、眠ったら寝所まで運んで差し上げます」みたいな。新婚夫婦かーい!! あっ、新婚夫婦だった。
と、偽装結婚とは言いつつ、互いに惹かれ合っているのが言動の端々から良く分かるんですよね。
穏やかに愛を育んでいく過程が萌えさせてくれるのです。

ここに権力争いによる、とある罠が仕掛けられ、発情期(ヒート)になってしまう玲藍。理性を飛ばした州舜と抱き合ってしまいという流れです。
玲藍は自身の知識を生かし、薬で発情期をコントロールして、自分が几子だと隠していたワケです。
騙されていた州舜とすれ違うかと思いきや、ここでも大きな器を見せる州舜。玲藍を責める事も無く、悪いのは自分だと反省して、玲藍を気遣うんですね。ホント、ここまで器の大きい攻めは、めったにお目にかかれない・・・。また、そんな理知的な彼だからこそ、どうしようも無く理性を飛ばして玲藍を情熱的に抱くシーンに萌えるのです。


ここから妊娠してしまう玲藍。州舜の為に身をひこうと、泣かせてくれる展開。
切ないのですが、とにかく州舜の愛が揺るぎない事が分かっているため、ハラハラする事は無く、純粋に切なさに浸れるとでも申しましょうか。
ラストの幸せな二人にもホッコリさせてもらえました。

なんともデキた二人が、真っ直ぐに心を通わせ、純粋な愛を育むと言った感じの作品。たまにはこんな清らかな純愛てのもいいのでは無いでしょうか。とても楽しく読めました。

11

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