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表題作気難しい王子に捧げる寓話

オズワルド・メルシア,エセルの元小姓で今は子爵,27歳
エセル,ルスキニア王国の王太子,21歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

「薔薇の聖痕」を持つ王子は、伝説の英雄王の生まれ変わり──。国中の期待を背負って甘やかされ、すっかり我儘で怠惰な暴君に育ったエセル。王宮内で孤立する彼の唯一の味方は、かつての小姓で、若き子爵のオズワルドだけ。宰相の地位を狙う野心家は、政務の傍ら日参しては甘い言葉を囁いてくれる。そんな睦言にしか耳を貸さないエセルの前に、ある日預言者のような謎めいた老人が現れて!?

作品情報

作品名
気難しい王子に捧げる寓話
著者
小中大豆 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010576
4.6

(215)

(172)

萌々

(27)

(8)

中立

(3)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
30
得点
995
評価数
215
平均
4.6 / 5
神率
80%

レビュー投稿数30

素晴らしい作品との出会いに感謝!

よく談話室で紹介されていて気になっていた作品。ようやく読みました。先生の作品は初読みとなります。
422ページと長い作品ですが、あまりの面白さにあっという間に読了しました!
前知識少なめの方が楽しめると思います。ネタバレ少なめでレビューします。


読み始めは、エセル王太子(受)のダメダメさに驚きました。ここまでダメな主人公は初めてというくらい。エセルが心酔するオズワルド(攻)も、腹に一物ある感じで胡散臭い。

そんなポンコツなエセルが、謎の老人から、過去、現在、未来の真実を見せられる辺りから、物語が俄然面白くなっていきます。
ここからはもう、本当にストーリーが面白くて目が離せなくなり、どんどん読み進みました!

表紙から抱いていたイメージは、ファンタジーラブロマンスという感じなのかな、と勝手に想像してたのですが、とんでもなかったです。
とにかくBLよりもまず、エセルの成長物語がメインなんですね。
エセルが老人に見せられた、悲惨な未来を回避するために奮闘していく。それが最高に面白くて、エセルが格好よくて、時にはスカッとします!

もちろんBLの方も、少しずつ進んでいきます。オズワルドがまた、外見は最高に男前ですが、腹黒くてひねくれていて、エセルへの感情も愛憎入り混じって、複雑というか何というか…。途中、これほんとにBLになっていくのかしら、とちょっとハラハラしましたw
でも時々攻め視点となって、明かされるオズワルドの本音からは、斜に構えながらもエセルへの執着を感じられるのが、なかなかに良きでした。

そして終盤、ドラマチックな展開!
最高に面白く、そして最後には胸が震えるような展開が待っています!
愛の告白やそれに続く濡れ場は、とうとう!と感無量でしたし、二人のロマンチックなやり取りに、胸が熱くなりました。

電子限定SSは、エセルの参謀マルジン視点の「ある家庭教師の決意」。エセルとオズワルドが結ばれた翌朝のお話。これが短いけどめちゃくちゃ面白くて萌えました♡ マルジンはちょっと可哀想だけどもw

読後は素晴らしい物語の余韻に、胸がいっぱいになりました。
こんなに素敵な作品に出会えて嬉しい!
大好きな作品がまた一つ増えました。
先生の他の作品も、ぜひ読んでみたいと思います♪

シーモアにてSS付き電子限定版購入

2

厚い本ですが、スラスラ読めました

最初、王子の性格の悪さが「気難しい」どころじゃなくてどうしようかと思いましたが、わりと早めにターニングポイントが来て助かりました。
謎の老人に見せられた最悪な未来を回避するために奔走する王子。
身近な人々への接し方を改める姿は好感が持てました。(庭師たちとのエピソードが好きです)
恋愛面は、すれ違い両片想いな状況が長く少し切なかったです。
物語の主軸は政治的な奔走で、先が気になってスラスラ読めました。

脇役ですが学者のマルジンが、いいキャラしていて好きです。
スピンオフとか、今後読めたら嬉しいな~と思いますが、本作がとても綺麗な終わり方をしているので、ないですかね…。

2

序盤の主人公がきついけど大丈夫!

主人公の王子が気難しい通り越して性格が悪すぎて、序盤の150Pくらいで挫折しそうになりました。そこを乗り越えると、なぜ王子がそんな酷い性格になったのかが解明されて、王子の周りも動き出して変化していくので、引き込まれるように一気に読了しました!
序盤の嫌な感じが長すぎじゃねって思いましたがそれも物語のエッセンスでした。谷深ければ山は高いようです。
攻めの執着も萌えました^ ^

2

複雑なのにするする読める

何重にもかけられた仕掛けがパズルのように解けていく感じがすごく好きでした。この作家様、他の作品ではサラッと終わっていたのでこれからもこの感じで書いて欲しい!

1

めっちゃ好みで面白かったです\( ´ω` )/

電子にのみついていたSSまで読みたくて電子で購入したのですけど、なかなか手が出ず。
でも、読み出したら一気読みでした!
とっても面白くて、ドキドキも萌えもたまらなかったです(≧∇≦)


受け様は王太子のエセル。
攻め様のエセルの近習の子爵オズワルド。

わがままで癇癪持ちのボンクラ王子だったエセルが、不思議な老人により『真実を映す鏡』を見せられ、そこで見た、過去、現在の知らなかった真実、悲惨な未来に打ちのめされる。

未来を変える為、反省してそこから動き出すエセルがカッコいい。
こんなにも清廉で高潔で賢いなんて。
これが本来のエセルなのだなぁ。

そして、実は腹黒で野心家のオズワルド。
エセルのことは、出世の道具としか思ってなくて。
エセルの本当の姿を見て慌てる姿には、攻めざまぁな気持ちで、せせら笑ってやりました。
参謀のマルジンから「あなたは気づかなかったのか」と断罪された時は、めっちゃスッキリ!
マルジン、よく言ってくれた(^^)/
そしてまぁ、拗らせてることよ(;^-^)

最後、どう決着するのか、最後までハラハラドキドキでした。
LOVEの方も最後の最後でようやっと(*´ω`*)
オズワルドの気持ちを信じられないエセル。
そんなエセルを仕方ないと苦く笑うしかないオズワルドに、またまたざまぁ(°⊿°`)と思いつつ、オズワルドの強い執着心にニヤニヤでした(*´∀`*)


電子のSSはマルジン視点での、エセルとオズワルドが結ばれた翌朝のお話。
彼もやっぱりいい人でした。

紙の方が好きだけど、このSSの為に電子を購入して正解でした(≧∇≦)

2

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