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表題作恋してみませんか?

鈴木剛,大学生→食品加工会社営業職
リョウ,恋愛屋

あらすじ

「契約成立ですね。あなたに素敵な恋愛をおしえましょう」彼女に二股され、傷心中の剛の前に現れたのは恋愛屋のリョウ。愛される喜びを教えると言うリョウに半信半疑な剛だったが…! 大学生が美人恋愛屋にハマっていく、ハートふるわす感動ストーリー!

作品情報

作品名
恋してみませんか?
著者
西江彩夏 
イラスト
葛西リカコ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイデジタルノベルズ
電子発売日
3.5

(4)

(0)

萌々

(2)

(2)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
2
得点
14
評価数
4
平均
3.5 / 5
神率
0%

レビュー投稿数2

熱量が低い様なのに最後まで引っ張られました

初読み作家さんです。葛西リカコ画伯のイラストに惹かれて購入。

攻めの鈴木剛は、失恋、それも二股をかけられていることに気づいた後、勝負をかけて誘ったサーカー観戦で完全に振られてしまうという最悪な状況の中で『恋愛屋』を名乗るリョウという美しい男性に声をかけらます。
なかなか不思議な味わいで始まるお話です。

設定はとてもトリッキーなのですけれど、お話は淡々と進む感じ。
でも、興味はそそるんですよ。
だって、交際期間は半年で費用は顧客の満足度で決めるという「これ商売として成り立つのかしら?」と思うような条件なんです。
でも、BLですから。
「ビジネスとして恋愛を持ち出したら、本当の恋愛にならないんじゃないのかなぁ?どうやってこれを恋物語に?」という所に関心が行ってしまうんです。

これがね、鈴木の気持ちが非常に自然な感じで動いていくんです。
「これは疑似恋愛なんだ」って、何度も自分で思い直すのに、リョウにどんどん惹かれていく様が面白い。
と同時に『リョウがどうしてこんなことをするのか』という所にも関心が湧いて、最後まで惹きつけられたまま読み終えました。

種明かしは「わー、吃驚したぁ!」という様なものではないのですが、だからこそ私は面白かった。
いや、こういう恋もあるんじゃないかと。
ダーンとした大作ではないですけれど、小粋なお話でした。

2

恋を売る男

「私は主に、お客様に恋愛を売る商売をしています」
口元に薄く笑みを浮かべそう語る、やたらと綺麗な見知らぬ品の良い男。

リョウという恋愛屋を名乗る男と、そんな男に突然話しかけられた、彼女に振られたばかりの大学生・鈴木。
全編攻め視点で綴られるなんとも奇妙な出会いから始まる物語。
恋愛屋と傷心中の大学生が擬似的恋愛関係になったら?
出版社あらすじ通りのお話なのですが、始まりが始まりなものですから、これは一体このページ数でどう進んでいくんだ?と思ってしまったのです。
いやいや、面白かった。面白かったです。
劇的な萌えがあったか?と考えるとそうではなかったかなというのが正直なところなのですが…話運びが面白くてあっという間にするすると読めてしまうんです。

突然現れた恋愛屋を名乗る男。
そんなのいかにも怪しい上に胡散臭いじゃないですか。
読者は攻めの鈴木視点で読み進める形になるので、リョウという人は最初は品が良さそうだけれど、目的が何なのかもわからない胡散臭い男でしかないのです。
けれど、そんな怪しかった男が「謎めいた美しい男」になり「気になって仕方がない相手」になり…と、あらすじのような展開になっていくわけで…
この、鈴木の変化とリョウの謎部分が見どころでしょうか。読めてしまいつつも面白いんです。
いやあ、これは攻め視点だからこその面白さが存分に楽しめる作品でしたね。

派手な出来事は起こりませんし、どちらかというと大人向けのお話かもしれません。
一風変わった設定の読みやすい長さのお話が読みたい。
そんな時におすすめの1冊かなと思います。
通話中に、口頭で漢字の説明をする際に「◯◯と書いて◯です」と言うリョウがなんだかすごく好きでした。

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