イラスト入り
帰ろう。俺たちのエデンに――
毎回泣かされてしまう朝丘先生の作品ですが、今回もまたドキドキきゅんきゅんさせていただきながら、ほろりと涙してしまいました。
健気だけど男らしい受け要と真面目で優しいけどかなりエッチな攻め透。
お互いがお互いを思いやるがゆえに起こる勘違いと思い込み。相手を思ってついたちょっとした嘘から焦ったくもすれ違う2人。
だからこそ、2人にある限られた時間、その中にあるありふれた日常をとても大切に過ごす2人。
お互いの気持ちはもう決まっているのに、もう一歩というところでお互いの幸せを想うがゆえに引いてしまう2人。
それが大きな勘違いとも知らずに2年もの時間を過ごしてしまいます。
このお話は、主人公2人だけの話ではなく、要のバイト先の親友イサムとの友情や両親との葛藤いろいろな要素を含めた「たくさん悩みながら生きていく…」という大きな意味が隠れたストーリーです。
そもそも要がこんな考え方になってしまった理由がわかるのが要が脇役として登場する「夜明けの嘘と青とブランコ」を読んでいただくことをお勧めしますが、この作品だけでも充分楽しめると思います。
後半いろんなことがわかったり話が展開して
2人が距離がぐっと近づいていきます、ら
長い年月をかけ、幸せにたどり着き
甘々な2人の生活を覗き見たときは
ちょっと恥ずかしいような、幸せな気持ちになります。
この2人、真面目で真剣で本当にお互いを愛しているんだけど、2人共がかなりエロくて先生の作品にしてはエッチシーンが濃い感じです。
すごく真面目な印象の透さんが意外と獣だったり、可愛い要も長年こじらせた想いにかなり貪欲でドキドキさせられます。
だからこそ、先生の目指していた幸せなsexがそこにあると強く感じられた作品でした。
レンタルショップのアルバイト要(ヨウ)は、ゲイ向けAVを借りていくいかにも真面目そうな客が気になって仕方がない。それも住んでるアパートの真上の部屋で借りていくAVの音が聞こえてしまうなんて…。
ハガキが誤配されたことから訪ねて行って透の期間限定の偽物の恋人として付き合うことになるのですが、ほんとは恋人のフリなんかじゃなくて好きなんだって気持ちが痛々しくて早く気が付いてあげてよって思いながら読んでいました。
二人を知る要の友人も両片思いのすれ違いなんじゃないのかなというのがわかって要の背中を押すけれどちっとも進展しないんです。
客と店員として知り合って2年、性指向を確認するための偽の恋人として1月未満、離れて2年。
お互いが好きなのに「好きだ」と言った途端に関係が壊れてしまうことを恐れ口に出せず秘めたまま両方とも苦しんでいるのが辛かったです。
よーやく思いが通じあって、お互い好きだったんだってわかってのラブラブエッチ。
お互いを思い合ったしあわせなひと時の描写がとても素敵でした。
性格も体も好みで大好き同士の二人が出会ってから結ばれるまでの二人の苦悩や小さな喜びの一つ一つに悲しんだり喜んだり物語に浸りきって読めました。
この二人がお互いに自分の方が幸せにしてもらっていると相手に感謝し、それをたびたび口にするところが素敵だなと思いました。
相手を敬い大切にする気持ちが伝わって読んでいて幸せを分けてもらえたような気がします。
そんな生き方をしたいと思わせる二人です。
結ばれた後のラブラブな二人の様子がじっくり描かれていてよかったです。
私にとってこの部分があるのとないのとでは大違い。
ハッピーエンドの後のイチャイチャがあるとすっごく嬉しくなります。
特典ペーパーの風邪の要を看病する優しい透と、
温泉への初旅行の幸せそうな二人のいちゃいちゃが読める冊子付きが手に入るうちの購入を強くお勧めします。
シリアスものだと思っていましたが、最終的に友人含めみんなが幸せに辿り着く物語。
読み手にも重くない!
読みだすと止まらない!
通常のBL文庫より文量があり、読み応え満載!
後悔させない内容!
是非とも、続編を読みたいです。
『夜明けの嘘と青とブランコ』のスピンオフではないのですが、少しだけ関連もあり、話の雰囲気も似ています。
私は上記作品がとても好きなので、その作品と雰囲気が近い、こちらの作品もやはり神評価です!
あらすじは、上を読んでください。
自分を世の中のモブだと思っているという消極的さ。でも一度決めた事を貫く意志の強さ。甘いお菓子のような可愛さを持ち合わせた要がホントツボでした。
変に真面目で、でも変態ちっくで優しい年上の透も、別の意味で可愛かった。
お互いが探り合いをしないで、自分たちの決めたことを貫くから、拗れる。でも、それに引き込まれます。いつ本音をぶつけ合うのか、気になって読む手を止められませんでした。
いやらしいことはするけど、順序があって、それすらも愛おしく感じます。もう何もかも可愛く、幸せな作品です。
たくさんの方に読んで頂きたいので、あえてネタバレせずに書きました。
HONTOで、【限定配布されたss付の電子限定版♪】を購入。
発刊から暫く経過している本は、色々追加があるので電子版のほうがお得だと思う。
朝丘先生独特の細かい心理描写のテンポになれるまで、暫く読み進む。
じっくり読む時間がある人向け。
シリーズは2作。
レンタルショップ「エデン」に関連する、夫々登場人物が異なる作品。
テーマは、「期間限定の恋人」
朝丘先生の他の作品と比較すると、明るい。
①エデンの初恋
②エデンの太陽
③「夜明けの嘘と青とブランコ」
同じ挿絵担当の「夜明けの嘘と青とブランコ」も、「期間限定の恋人」が―マ。
三つの作品は、同じ時期に発刊されている。
モダモダと葛藤する二人。
でも実際に秘めた、支援者が少ない条件の恋に悩む人って、
こんな風に一人問答を繰り返して、螺旋を描くように延々と繰り返し反芻するように悩むのだろうなー。
ハピエン。