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穂高櫂(売れっ子ミステリー作家)×桜井透也(蒼山書房ミステリー担当編集者)
小説家×編集者のシリーズ1作目です。
蒼山書房の編集者・透也は、上司から売れっ子作家・穂高櫂の担当にならないかと打診されます。透也はデビュー作を読んで以来穂高のファンだったため、夢が叶った喜びと大きな仕事を任された責任感から穂高と円滑な関係を築こうと努力します。ところが社命により本来の時期を繰り上げて本を出版しなければならなくなり、説得を重ねるうちビリヤードの勝敗で原稿を書いてほしいと賭けを持ちかけます。穂高はそれを了承しますが自分が勝ったら透也の躰を一晩好きにするという条件を出してきて……
憧れの作家の担当になり喜んでいたのも束の間、原稿を書いてもらうために無謀な賭けをして案の定ズルズルと抱かれてしまい…という経緯で体の関係になってしまう二人ですが、自宅にビリヤード台を置いている穂高に対して、それほど自信もないのに自分の躰を賭けて勝負を挑んでしまう透也のボケっぷりに思わず「コラ~!」と突っ込みたくなりました(透也は穂高が冗談を言っていると思っていた…)。
まぁ話自体は結構王道な感じで、最初は原稿のために抱かれていたのに、そのうち婚約中の彼女よりも穂高を優先するようになり、いずれ穂高を恋愛対象として見ている自分に気付くという流れなんですが、必要以上に透也が悩んでしまうのは穂高がちょっと分かりにくいキャラということが影響しているんですね。
本当は裏表がなく聞けばちゃんとごまかさずに答えてくれるタイプの人なのですが、もともとのキャラのせいかそれが(透也からしてみると)逆に軽くあしらわれている様に見えてしまうようで、いちいち関係がこじれてしまうんですよ。ラストでようやくお互いの気持ちを確かめるところに到達するまで、不器用な二人のやり取りにかなりイラッとさせられてしまいました(苦笑)。
二人の関係についてイライラすることが多く正直いい気分で読み進められる話ではないのですが、そんな感じがありつつもどんどん読めてしまうストーリーでしたし、エロに関してもかなり濃い目で楽しめました(穂高のモノを口にして「美味しい…」という透也のセリフも読めましたし)。1作目ということでとりあえずくっつくまではかなりイライラさせられましたが、今後のシリーズでは付き合う様になった二人がどうなっていくのか楽しみにしたいと思います。
エロは濃い目で話は王道。
作家攻めで編集者受けです。
ビリヤードでの賭けに負けてセックスを強要され、身体から陥落していく受け編集者。
作家攻めは俺様で本心が見えず、編集者は快楽に負ける日々を送りつつも「愛されてないこと」にグルグル悩んでます。
設定も展開も、受け攻め両者の性格も、私の萌えポイントではなかったのですが、お話としてはよくできてる王道ストーリーだと思いました。
和泉桂さんがあとがきの中でおっしゃってましたが、ウキウキしながら書いているのが伝わってくる読み応えのある濃ゆい濡れ場でしたw
ただ心理描写のしつこさに疲れました。それがいちいちマイナス思考なのも疲れる。受けの心情を思って切なくなるポイントだと思うのですが、いまいち共感できなかったです。
2002年に発行されたものの、再刊です。
罪シリーズの第一巻ですが、わたしは二巻までしか読んでおりません。
受けは、出版社勤めで婚約者のいる透也。
人気ミステリー作家の編集に大抜擢され、幸福の絶頂。
攻めは、透也が担当となったミステリー作家の穂高。
性格難アリで気難しいと有名。
話的には、賭けで負けて穂高に抱かれ、そうしていくうちに婚約者から穂高へ気持ちが動いてしまうといった感じです。
ザックリですが(苦笑
ビリヤード台、所持の相手に勝てるわけもないよといった、初めから勝負が見えている展開があまりにテンプレです。
その前に会社に戻って相談したらどうなのよー、と思わされます。
なんだかんだと体が先になびいてしまって、わたしには萌えられませんでした。
穂高の性格設定も俺様風味で(まあ、売れっ子ですしね)、個人的にはアウトな攻めさんでしたし。
婚約者を結果的に裏切るのも、なんだか頂けなかったです。
婚約者がタカビーだったりとかなら、まだ自分の中で納得できたのですが…
エロを楽しむのだ!とも割り切れないストーリーなので、なんとも中途半端でした。
本来は恋人同士になるための期間が長いのが好きなのですが、これはかなりジリジリさせられため息が。
四冊通して読まないと面白さはわからないのかもしれませんが、わたしは二冊で『もういいかなあ』となりました(汗
設定としてはBLテンプレで、少し古いかもしれません。
ちょっと気むずかしい作家と、担当編集のカップルです。担当の方はかわいく純情で、オラオラ系の作家攻めに振り回される(当然ですが冒頭から体は開かれる)、という感じのお話です。
お話を構成するのに、攻めを好きになるんだけど攻めの気持ちはよく分からなくて、それを攻めのキャラが変(思っていることを伝えられない、恋愛に不慣れ)という理由にすることがよくありますが、これもそのパターン。
K先生シリーズのように、攻めはぶっきらぼうだけど受けのことが大切で、時々見せる優しさや独占欲にきゅんとする、というのはありなんですが、この作品の場合、攻めはモテモテで経験豊富なのに、自分の恋愛には気づかず、というのがなんかすんなり受け入れられなかった。
あまりにもいそうにないキャラだったからかなぁ。
あとは、受けに婚約者がいて、ゲイだと自覚したことへの葛藤があったのは少し目新しかったです。
好きな作家さんですが、古い作品だけに見慣れた展開で、あまりのめりこめませんでした。