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俺たち、セフレになんねぇ?
「二度と同じ男とは寝ない」
そんな割り切った関係を主義とする2人の男の大人の恋。
これは本当に大人ならではの恋を描いた素晴らしい作品でした!
大人になるとどうしても生まれて来る〔自分への縛りや、諦め〕。
大人って、恋をしにくくなるものだと思うのです。
そんなリアルな寂しさ、それでも恋をしたい!という足掻きのようなもの、恋の魔力、美しさが一冊に詰まっていました。
バーで出会った男と寝た峯谷。
体の相性はよかったものの、帰り際に相手から「二度目はない」と言われてしまいます。
実は峯谷も同じ主義を持っているのですが、そのセリフを先に言われてフラれたような形になったことが腹立たしい。
そんなある日、峯谷が店長を務めるアパレルショップでトラブルがあり警察を呼んだところ、そこに現れたのは「あの一夜の男・滝野」で…。
警察官の滝野は、逆恨みによって大切な人を傷付けられた過去があり、特定の男と深い関係になることを恐れています。
それを語る滝野の表情に寂しさを感じた峯谷は、「自分はキックボクシングもやっていて自分の身は自分で守れる強さがある」として、セフレになることを提案します。
一方、実は過去に恋人との暗い別れを経験していた峯谷。
相手の転勤に伴い将来を考えた峯谷に対して「重い」と言い放った当時の恋人との恋愛が強いトラウマになっていたのです。
そんな峯谷はある日、以前寝た後に「二度目はない」と告げた男からの恨みを買い、薬を使われホテルに軟禁されてしまいます。
そして、男はそこに滝野を呼び出し、復讐として、縛ったままの峯谷を1人残してホテルを去ります。
薬のせいで昂ぶっている峯谷は滝野に抱かれますが、トラブルに巻き込まれてしまった自分はもう滝野のそばにいることは出来ない…と、それを最後に滝野の前から姿を消すのです。
最初は軽そうに見えた峯谷の、実は健気で恋に臆病な本来の姿がとても切ない…
実は2人ともすっごく人恋しくて、誰かを愛したくて、愛されたくてたまらないんです。
なのに過去に縛られて、恋に落ちていくことが怖い。
2人が自分に課す「二度目はない」というルール。
これは彼らが軽薄だから作られたルールではありませんでした。
決して軽薄でない2人が、まるで遊び人のようかに振舞い、自らに課していたルール。
それは「愛する人を傷付けたくない」という思いや「人を愛しすぎて重くなりたくない」という気持ちから生まれたものでした。
それが切なくて切なくて…
だから、お互いが自分の過去に決着をつけ、「好き」という言葉を伝えあった瞬間は、ぶわっと込み上げるようなカタルシスを感じました。
最終話はまるまる恋人になった2人のあま〜い生活が描かれていて、すごく素敵だったなぁ〜〜♡
普通描き下ろしで描かれるようなラブラブなお話が、丸ごと1話も!
恋をすると何でもない日常がこんなにも輝くんだ!と改めて感じるような、ステキな最終話でした。
いつまでも幸せでいて欲しい、お似合いの2人です(*^^*)
はぁぁぁ、やっぱり風緒先生のラブストーリーはせつなくてイイ!
スッとした綺麗な絵も、せつないストーリーも大・大・大好きだー♪
電子単話で1話を読んだ時から、この作品は絶対に ”神作品” になるって確信してました。
一冊まるごと、恋しちゃいけないと自分を戒めていた男達が恋に落ちてしまう話です。
大人の恋愛です!
アパレル店長の峯谷は「二度と同じ相手とは寝ない」主義。
ある時、バーで出会った滝野とのセックスはありえないくらい気持ちが良かったけれど、滝野のほうから先に「二度と寝ない」と言われてしまった…
主義と合致していても「それはこっちのセリフだ!」と峯谷は悔しがる。
その後、峯谷は店でのトラブルを通して、警官の滝野に再会。
滝野は仕事で恨まれて恋人が襲われたことがあるから、特定の相手は作らず、一夜限りのカラダの関係だけを求めてきた。
「まぁ一人も気楽でいいしな」そう言う滝野の寂しそうな表情を、峯谷は放っておくことができなくて、セフレになることを提案する。
峯谷はキックボクシングをやっていて強いから、襲われる心配はない。
カラダの相性もいい、寂しさも解消できる、他の男と寝てもいい、お互いに都合の良さだけを求めたカラダだけの関係。
峯谷は情が深すぎるタイプで、元カレに重いと振られたことがあるから、誰にも深入りしないように、誰のことも好きにならないように、滝野同様に一夜限りの関係しか求めてこなかった。
でも峯谷は「まぁ一人も気楽でいいしな」とつぶやいた滝野を抱きしめたくてしかたがない。
滝野に恋に落ちないように、他の男とも寝てみるけど、「セフレだから大丈夫。うまくやれる」って自分に言い聞かせてる時点でもうアウト!
それは恋に落ちちゃってる証拠だから!
そして、峯谷がヤリ捨てた男から襲われ、滝野のことを巻き込みなくなくて必死で懇願する。
自分は強いから滝野のセフレでいられたのに、こんなところを見られたら、もう滝野のセフレでいられない。
そこに滝野が呼び出されて…
薬で抑えが効かなくなってるカラダを滝野に抱いてもらう。
最後なんだから、薬まみれでなくてちゃんと抱かれたかった…
ここで滝野視点に切り替わります。
襲われて以来、峯谷と連絡が取れなくなってしまった。
滝野は、峯谷が自分を庇おうとしたことが嬉しかった。そして峯谷が他の男に抱かれるなんて考えるのは、腹(はらわた)が煮えくりかえる思いがする。
セフレという都合の良い関係に甘えていくなかで、滝野にとっても峯谷は大事な存在になってるんです!
滝野は、峯谷に対する感情を ”腹(はらわた)” で何度か例えてます。
寡黙な男がその内に秘めてる熱さを感じます。
滝野は「セフレをやめるつもりはない」と峯谷をまた抱くけれど、過去のトラウマが引っかかって、思ったままの気持ちを言葉にすることができず、去ろうとする峯谷を引き止めることができない。
峯谷も「お荷物になりたくない」と身を引いてしまう。
お互いに想い合っているのに、素直になれないのが、年をくってしまった大人の悲哀だなぁって、せつなくなります。
そんな大人の重荷を背負ってしまった二人の気持ちが通じ合うシーン、
滝野「お前が好きだって言ってもいいのか?」
峯谷は「お前がいいって言ってくれるなら俺だってお前の隣にいたいに決まってるだろ」
二人して大人のつまんない遠慮を捨てて、一緒にいようって決めるのがすごく好きだ!
5話は恋人になったその後。
二人して同じマグカップを買って、ペアマグにしようとしたり、久しぶりの恋に浮かれてる甘さが微笑ましい♪
そんな自分達をおもしろがって笑ってるところも、大人ならではって感じで好きです。
カラダを求め合うシーンもね、
峯谷は薬で理性がきかなくなってこれが滝野に抱いてもらえる最後だと思う。
滝野は事件解決まで峯谷に触れられずに死にそうになってる。
風緒作品にしては激しめで、そこも「大人の恋愛」って感じがしてとっても良かったです♪
攻めも受けも「一度寝た相手とは二度と寝ない」主義。
攻めは警官で逆恨みで元恋人を傷つけられて以来、特定の相手を作らないようにしている。
受けは、元恋人から重いと言われ、好きな人との距離の取り方に自信を失ってしまい、特定の相手を作らないようにしている。
二度目はないはずが、なんだかんだ理由をつけて「ただのセフレ」になるも……。
受けが攻めのお荷物になりたくないからと強がるところが、萌えます。
恋に飛びつかず、恋をしないようにセーブする姿が大人って感じで焦れ焦れしていい。
そしてお互いに恋を諦めていた二人が、ようやく欲しいものは欲しいと言い出せた末の第5話の浮かれ感が微笑ましくて、私は好き〜!
カバー下のあとがきで「実は最近、このレーベルで浮いてんじゃね?と気づきましたが」と書かれていらっしゃいますが、そんなことない!!と声を大にして叫びたいです。
キャラの心の隙間がこぼれ落ちる瞬間を描かれるのがとてもお上手で、そしてそこが何とも切なくて大好きなので、迷われることなくこのままお好きに描いて欲しいです。
風緒先生の作品、はじめて読みました。ほぼ表紙買いです。作画が美しいのとタイトルにひかれました。
二人とも社会人としてちゃんと働いてて、恋愛経験もそれなりにあって、だからこそトラウマも抱えていて…うーん、大人ですね。そんな二人が恋に落ちる!たくさん悩んで葛藤して、お互いの気持ちを確かめあうシーン良かったです。晴れて付き合ってからは、お揃いのマグカップで喜んだり、と、はしゃぐ二人が愛しくなりました。末永くお幸せに!
タイトルと、試し読み1ページ目で購入を決めました。
いきなりのHシーン。
四つん這いでバックから責められる受けの腰のそり具合が良い!!
この作品の見どころは過去のトラウマのせいで恋人を作らない主義になってしまった大人の男達が出会ったことで、変わり始めるそれぞれの心理描写…なので、そんなにエロ多めではありません。
でも、たまに出てくるHシーン、良いです。2人とも体鍛えてるのでラインが美しいし、受けの体のしなやかさ。なんだかエロくてぐっと来ました。体柔らかいんですね。
ともかく、非常に雄々しさのあるエロです。男×男!!トロ顔もありません。雄×雄。
たまにはこういうのもいいですね。萌えました!
アパレル系ショップで雇われ店長をしている峯谷は、
「同じ相手とは二度寝ない主義」。
ある晩ゲイバーで知り合い、一夜を共にした相手は顔も好みで体の相性も最高。
ところが自分が言うハズの「同じ相手とは二度寝ない」とう台詞を先に言われてしまい、まるで自分がフラれたような形になったのが気に喰わない。
そんなある日峯谷の店で男が暴れて警察のお世話になることに。
峯谷の前に現れた警察官はなんと先日一夜を共にした男・滝野で…。
どちらか片方が「同じ相手とは二度寝ない主義」というのはよく見るのですが、両方この主義だとお話がそこで終わってしまう。どちらかが執着しないとBLは成り立たない…。ところが今回は店で暴れてくれた男のお蔭で(?) 峯谷は何度も警察署に通い滝野と会わざるを得ない形に。
職場での滝野は人当りも良く、仕事が出来る真面目な警察官。本気で惚れてしまいそうな峯谷は一人悩みます。
とある夜、ゲイバーで悶々とする峯谷。そこに偶然現れる滝野。
峯谷は怪しげな男に声をかけられ姿を消します。
先日店で暴れた男を警察送りにしたことを逆恨みした男達に囲まれる峯谷。
しかし、キックボクシングを嗜んでいる峯谷は逆にナイフを持った男たちをコテンパンにのしてしまいます。
心配して追ってきてくれた滝野が語る過去。
昔、付き合っていた人が自分への逆恨みで襲われたことがあったから、だから誰とも付き合わない…と。
そんな滝野が寂しそうに見えて、ついつい、体だけの関係「セフレにならないか?」ときりだしてしまう峯谷。「俺なら強いし大丈夫」と。
彼もまた恋人に、「重たすぎる」という理由でフラれた過去があり、恋に臆病になっています。
その後峯谷は以前一度だけ寝た相手に逆恨みされ、クスリを盛られた揚句襲われそうになってしまいます。「なぜ滝野とは何度も寝るんだ」と嫉妬し、「滝野の元彼やゲイであることを職場にバラす」と言う男に頼むから止めてくれと懇願する峯谷。
結局大事には至らず事件は解決しますが、自分が滝野のお荷物になるのを避けたい峯谷は滝野を避け、セフレまで解消。
大人だからこそ相手のことを心配するし、単純に「好き」という気持ちだけでは突っ走れない。この気持ちがすごくよくわかる反面非常にじれったく、切ない気持ちになりました。
なので4話で自分の素直な気持ちをぶつけ合った2人を見て、ようやく過去を乗り越え、目の前の相手を受け入れる覚悟が出来たんだな、とほっとしながら泣きそうになっている自分がいました。
5話では恋人同時になった2人の幸せな生活を見ることが出来ますが、決してあまあまになりすぎず、いちゃいちゃはするけど、男×男、きちんと対等な立場をとっている姿が印象的でした。きっと、お互いを受け入れた瞬間に、精神的にもう満たされていて、必要以上にベタベタしなくても余裕があるというか。こういう大人な関係性もステキだなぁって思いました。BLならではですね!
きちんと自立した大人の男性同士の恋愛モノ(ややワケ有り)を読みたい方にとてもおススメしたい一冊です。