逃げるのは、追われたいからだろ

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表題作別れごっこ

冬馬 金持ちでイケメンのいい男
明生 凡人

あらすじ

高校時代に出会い、Hして、切なく別れた冬馬は背が高くていい男。おまけに家は金持ちだった。大人になって再会し、彼を忘れられなかった明生は、押し切られるようにしてヨリを戻す。離れていた時間を取り戻すべく、甘く淫らな同棲生活を……と思いきや、冬馬の思いこみの強さと金銭感覚の違いにキレた明生。「裸にして、ベッドに放り投げて…それしか仲直りの方法を知らないのか」またもや別れを宣言した!? 意地っぱりな男の、ちょっと切なく可笑しい痴話喧嘩ハート

作品情報

作品名
別れごっこ
著者
剛しいら 
イラスト
山田ユギ 
媒体
小説
出版社
プランタン出版
レーベル
プラチナ文庫
発売日
ISBN
9784829622858
2.7

(8)

(0)

萌々

(2)

(3)

中立

(2)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
5
得点
19
評価数
8
平均
2.7 / 5
神率
0%

レビュー投稿数5

大人編も今ならOK

多作を書かれたのに個々のクオリティも高かった剛しいら先生の良作文庫。2005年作。今はプラチナ文庫もなくなってしまったのが悲しすぎる。山田ユギ先生もこの頃小説挿し絵も結構されていて豪華。

お坊ちゃん育ちでイケメンの攻めと苦労人でしっかり者の受けが高校で出会い結ばれてから別れ、社会人になり再会してまた恋人になるというストーリー。一人称文章はあまり好まないんですが、剛先生は三人称も両方書ける方だしお上手なのでグイグイ読まされました。

共働き夫婦なのに何も家事をしない夫と自分もバリバリ働きながら夫の生活を愛情深く支える内助の功の妻、みたいな話でもあります。ちょっと攻めにムカつく。こんなんじゃ奥さん(受け)がそのうち倒れちゃうよ。でも山田ユギさんのイラストがイケメンなので何となく許してしまう私。

攻めも根は悪い奴じゃないのでその後何十年もカップルであり続けた設定らしいので、ちゃんと意識改革したんでしょう、と思いたい。38歳、48歳での別れごっこも剛先生は考えてたらしいけど(別れてもまたくっつくやつ)今の時代なら結構おじさんBLも流行ってるから全然いけたと思います。ユギさんの描くこの話の中年、老年カップルも見たかった。最新のユギさんのコミックのおじいさんカップルが素敵だったので。

1

くっついたり離れたり、またくっついたり

高校の同級生と付き合って、卒業と同時に別れ、社会人になってからまた付き合い、うまく行かなくて別れ……たはずが、半年後、受けのお隣に攻めが引っ越してきて、あれよあれよと流されて、また盛り上がる。攻めがわりとしょうもない、駄目な男なんだけど、そこがなんだかリアル。受けが流されやすくて、強引に押し切られると「しょうがないなあ」という感じに受け入れちゃうのもリアル。

現在から過去にさかのぼって、また現在に戻るという構成がよかった。
特に高校生の時のエピソードが、甘酸っぱくて萌え。若さゆえに性欲を持て余してる攻めが、あまりエッチがうまくないとか、受けが手や口でされるのは気持ちいいけど、挿入されるのが辛そうなのが、逆に現実味があってよかった…。
別れる理由も、ふたりの育った環境の違いや、男同士で付き合い続ける難しさなど、納得がいってしまうがゆえに、とても切ない。
再会後、上京してきた受けに対する、攻めの態度がツボだった。変にカッコつけたり、駆け引きしないでストレートに行くところがいい。
で、同棲するようになった後、また別れることになるんだけど、この時の理由もすんなり納得がいく。
攻めは悪いやつじゃないし、受けを大切にしたいという気持ちは強いんだけど、時々ぶつかってしまうのは受けの内面が多分、攻めが思ってるよりもしっかりしてて男らしいんだろうな。
こういうできあがったカップルのその後を描いたお話は大好きだし、すごく楽しく読んだのだけど、ひとつだけ残念だったのが、受けの一人称小説だということ…。個人的な好みなんだけど、攻めがなにを考えているのかももっと知りたいので、一人称はあまり好きじゃなくて、神とまでは行かなかった。

ユギ先生のイラストのも内容にぴったり合っていて、ふたりとも可愛いかった。

0

sexテクの上達で別れていた歳月の長さを思い知る

タイトルどうり別れてはよりを戻す二人のお話で

別れた現在からスタートして
付き合うようになった11年前
そして、最初の別れの10年前
再会した、5年前
そして、また別れる半年前
そして、現在・・・

現在→11年前→10年前→5年前→半年前→現在

この流れで物語はすすみます。
この人ら2回別れてるんですよw

最初の別れから5年のブランクがあって
受けは、攻めに5年の間5人の男がいたこととか聞いても
たいしてショックも受けずに再会してふたたび抱かれるのですが
5年という歳月の長さ、攻めの成長をsexの違いでまざまざと思い知るんですよ!

自分の知らない攻めのsexテクに、驚き、嫉妬し、そして溺れていくv

イケメンボンボン攻め、受けは所帯じみたかわいこちゃん。
ふたりは同級生同士。
くっついたり離れたりしながら仲良く痴話喧嘩LOVEです。

2

ポジティブシンキングすぎる!

はい。ひっそりこっそり「挿絵で楽しむ山田ユギ」フェア開催中ですw
このフェアのいいところは
普段読まない作家さんの小説にも出会えることでしょうか。
剛しいらさんも、名前だけは拝聴してましたが、読むのはこれが初めてでした。

まったくあらすじも読まずに読み始めたので
最初、いきなり隣に引っ越して来た冬馬の強引さに
「なんだこいつ?」と、この先を読み進めるのに不安を感じたんですが
このあと、冬馬がなぜ隣に引っ越してくることになったかが
時間を遡って描かれていて一安心w

のはずが、いつの時代も傍若無人でしたね、冬馬はw
11年前の出会い、10年前の別れ、5年前の再会、半年前の別れと
冬馬の傍若無人っぷりと明生への執着
そして、なんでも自分の都合のいい方へと解釈するポジティブシンキング具合に
最後までイラッとさせられっぱなしでした。

だから、なんでこんなヤツのことを
明生は10年以上も想ってるんだ?って思ったりもしましたが
結局は、自分にないものをたくさん持っている冬馬に
明生はずっと憧れていた部分があったのかな?と。

個人的には、40すぎで独身の支社長が妙に可愛かったw
(あれ?やっぱり本格的にオヤジ萌え開花か?w)

1

菊乃

>ミドリさ~ん!
コメントありがとうございます^^
そういえばミドリさん、一人ユギ祭り開催してましたよねw
確かに、好みじゃない作家さんやシナリオに当たっちゃうこともありますが
ユギさんのイラストに救われて読み通せた作品もありました^^;
(これの1つ前にレビューした「君が誰の隣りにいても」なんかそうでした)
私もまだまだ読めてない作品が多いんですが
やっぱり英田サキさんとのコラボはいいですよ~。
「夜が蘇る」は良かったです。続編も出てるらしいのでそのうち読めればと思ってます。
あとは崎谷はるひさんの「純真にもほどがある!」は
崎谷さんとユギさんのいいとこどりって感じで面白かったですよ~。
愁堂れなさんの「俺の胸で泣け」も良かったですw
私の初挑戦の作家さんで結構面白かったのが
月夜野亮さんの「オレ以外立入禁止っ!」が
途中のどひゃー!な展開とか、ユギさんの絵と合ってたかも。

。。。って、キリないですね^^;
ミドリさんもお薦めあったら教えてくださいね!

ミドリ

菊乃さーんおはようございます!
私も山田ユギ作品はとりあえず全部読んじゃったんで(レビューはまだだけど)
最近は山田ユギ挿絵作品を読んでますvv
でも小説ってどれが面白いのかわからないから、とりあえず有名作家さんから読んでいってるんですけど…
ユギさんの挿絵がよくっても小説がダメじゃぁ作品としてはダメですもんね。
面白い作品あったら教えてくださいねー

こういう話、好き

幼馴染みモノで再会モノです。
高校時代に付き合い、別れ、五年後に再会して付き合い、また別れ、また付き合い…みたいな話です。
大きなドラマのない小説だから、趣味は分かれると思う。私にはツボでした。ただ痴話喧嘩を繰り返してるだけなんだけどねー。

セックスシーンも好きだった。
私は意外とセックス描写の趣味が狭くて、合う小説が少ないんだけど、この本のは好きだったなァ。なにが良いのかきっちり分析はできてないんだけど、いきなりアンアン喘いだり、未経験な受が不自然すぎる煽りセリフを吐いたりしないとこが好き。攻のあからさまな羞恥プレイトークも好きじゃないので、ほんと好みが狭いです。
趣味の狭さで損してる気がする今日このごろです。

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