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蛍火艶夜 上 コミック

amase 

焼き尽くす性愛

 雨瀬シオリ名義の一般漫画を読んでいたのですが、この作者さんの描く男性は妙に色っぽいんですよ。その人がBLだと…?読むしかない。
と手に取ったのですが、思った以上の濃さとエロさに度肝を抜かれました。こんなの、今まで読んだことない…!
 
 戦争と特攻を題材にしてエロを絡めることが、不謹慎といえばそうなんだろうけど、読んでいるうちにそんなのどうでも良くなってしまいます。性とか愛ってものは、極限状態だからこそ深く強くなるものなんじゃないか。男たちの命を焼き尽くすような性愛を見て、そう感じました。

 それにテーマは重いですが、時折思いがけない軽さと笑いがあるのもスゴイなあと思います。後家さんに手ほどきされた整備兵に、「貴様、男は抱けるか?」と聞いちゃう中尉の話とか…。この二人の話は切なさの中に、思わず笑っちゃうようなところがあってそこがいいです。

 登場人物では、男の人生を狂わせる魔性の田中志津摩くんが好きでした。けっこうヒドイところもあるんですが、とにかく可憐で愛さずにはいられない…。
 この一巻でBLを読む楽しみを存分に味わわせてくれるのですが、これにさらに続きがあるなんて!幸せすぎます。

ネズミが可愛すぎる…

待ちに待った続刊! すごくうれしかった〜。
ネズミがほんと可愛くて、ハムスター飼ってた身としては、そうそう、こんな感じのフォルムだよね!質感もね!って身悶えしたくなります。

 このお話、先が読めなすぎていろいろな想像をしてしまい、新キャラとか出るのかな…? 色んな設定できるし…と勝手に思っていたんですが、メインお二人ががっつり中心の話でした。前回エッチの時の顔が怖すぎて、とてもいい人に見えなかった宇賀野さんですが、本当に素敵な恋人っぷりで惚れました。種族体のキツネ姿もカッコいい〜。さちおは相変わらずさちおだけど、種族体のサービスカット多めで大好き!

 私が密かにお気に入りだったオオカミαのシオくんも、当て馬として宇賀野さんをあおりまくっていい働きしてます。さちおと再会してから、ちょっとかなり意識しちゃってる感じがいいですね♡

これだけ設定が盛り沢山なのに全然ケンカせず、ちゃんとラブなBLなのがこのお話のすごいところだなあと思います。宇賀野さんがネズミ姿のさちおにキスするところとか、すごくときめき! 焼きたてパンといっしょに暮らして我慢できる宇賀野さんの溺愛に脱帽です。
 続刊楽しみ!ついに新キャラも出るかな?

謎が謎呼ぶオニの世界

 新刊とても楽しみにしてました!
 前回から晴れて公認カップルになった主人公たちですが、穂高はもう執着を隠さず、人前で日和を独占しまくっています。一部の人たちが「エーッありがとうございます!」となり、写真とか撮っててウケる笑

 今まで食欲なんだか性欲なんだかよくわからないままエロいことをしている感じだったのですが、今回わかったのが、どうやらヒトを食べる行為と性行為は、似て非なるもののようだということです。謎だけど、好きより食べたいの方が比重が大きい世界だもんな…。

 恋人同士の「普通のえっち」を試みる二人ですが、いつも途中から食べる行為になってしまい失敗。ますます謎だ…。まあ色々あって普通の性交に成功するんですが、それがとってもエロくて良かったです。日和が異様に照れくさがっていたのが印象的でした。

 あと初めて知ったのが、穂高はオニ圧の強さで相手を下僕化できるらしい。それって魔王様みたい! 本人がその力を疎ましがっているのもいいね! オニ圧にも色々謎が多いですね。

 圧といえば、オニ圧を欲しがるイヌの雲取に、穂高が目の敵にしている薬師を当てがうんですよ。「強い圧ならコレでいいや!」ってわけわかんないまま雲取に持ち帰りされる薬師くん…。このまま二人はまとまってしまうんでしょうか。いや、ぼっち先輩と人気者の組み合わせ、なかなか悪くないけど。今後どうなるのか気になる…!

ビッチなスズキくん 電子 コミック

重い実 

エロい、切ない、泣ける

 単行本で読んで、感想を書こうとしたらなぜかこっちに飛びました。なんか、独特だな〜と思っていたら重い実さんの別名義だったんですね。

 攻めの須崎くんとスズキくんはしょっぱなからやりまくっていて、エッチ度は高いです。でも何だろう、エロエロでもどこか切ない。スズキくんの悲しい過去が最初に語られるのと、彼の表情に乏しいけどいつも寂しそうな様子のせいかもしれません。

 須崎くんはセフレを全員切ってスズキくんに求愛しますが、スズキくんは「やってるからいいじゃないすか…」と塩対応。その一方で、自分には手を出してこないバイト仲間に惹かれたりしています。激しくやってる最中に「サカイさん…!」と叫ばれて、えっなにこの状況?となる須崎くん、かわいそうに…でもウケた笑

 スズキくんにとって、ヤリチンで女にモテる須崎くんは自分にいつか飽きるはずで、だから論外なんでしょう。でも残り香をかいだり、作ってくれた食事を美味しく感じたりするところを見ると、嫌ってはいないんですよね。本気で自分についてきて欲しい、と迫る須崎くんを追い出し、絆創膏を貼りまくる姿が悲しい。もう捨てられる痛みを味わいたくない、という痛烈な思いが伝わってきます。

 こんなにタダレまくったお話なのに、着地点は純愛でした。体から始まる愛なんてそんな長続きするもんじゃねえよ、という認識を見事に覆してくれます。スズキくんは最後には幸せを感じられたんじゃないでしょうか。須崎くん、見直した。なんか泣きそうになりました。

お兄さんと少年、これはこれで…

 どちらかというと邪道が好きなので、変わった感じのを読みたいわーと手に取った作品です。異世界ものをあまり読んだことがないので新鮮です。
 普段は少年とお兄さんの組み合わせって犯罪の匂いを感じるのですが、異世界なのでまあいいか! あと少年のほうが攻めで魔王様なので合法(?)

 少年魔王のイブは見た目が小動物のようですが、意外と凶悪で、内なる衝動性を秘めています。あとやたら強くて、受けのお兄さんをお姫様抱っこしてるのが定番のスタイル。15歳前後くらいかな? 精神面はやっぱり子どもな部分もあるので、受けに対する独占欲や嫉妬が強烈です。

 少年ぽいアンバランスさを持ったイブに対し、異世界に転生しちゃった人間のゴズは、エッチなお兄さんに振り切れていて潔く、受けだけどカッコいい! イブのガキっぽい嫉妬も、Mっ気全開で喜んじゃう。ケツ抱きってこういうことか〜。
 あと、周囲に変な魅力を振り撒いてイブをヤキモキさせる小悪魔なところも良きです。ショタでなくお兄さんの方が小悪魔って…笑

 三巻は学園編で、おそろの制服も可愛く、ハリポタ好きにはたまらん感じだと思います。私は異世界ものに慣れてないので先が全く読めないのですが、少年イブがどんなヤバい魔王様になっていくのか、これから見ものですね。ゴズはずっと今のまま、強くてエロいお兄さんでいて欲しいです。

これは良いメガネ男子…

 この作者さんは最近になって知ったのですが、ラフな感じの線の、上手い絵が本当にステキです。そして腹にクルいいメガネ男子だ…。好きと性癖を的確についてくるよ…。

 主人公はとにかく良いメガネです。情に厚くて仕事に対してはストイックなのに、性生活はなぜかゆるくて、セフレとかいたりする。元同級生に迫られて、せっかくだからやっとけ〜って流されちゃう。不機嫌顔がデフォルトなのに、やってる時は反則だろ?ってくらい色っぽく、そのギャップがすごい。責任感は強いけど下半身はそこそこフリーダムって、素晴らしい設定だな…。

 攻めの神子はひょうひょうとしていて、「俺たち相性いいよね♪」とか言いながら、日常的に事務所で松田とやってます。ドアは閉めたからと言って松田を脱がせ、事後になってから「誰か来たらどうすんの、ほんとはドア開いてるのに…」「…神子、てめえ(怒)」っていうくだりが妙に好き笑
 ただれてるんだけどそこがイイ…。神子は行為の最中も涼しい顔してて可愛くないんですが、松田にたいして執着してないようで実はしてるのが、最後の方でわかってついニヤけちゃいます。

 商店街が舞台の探偵ものなんですが、松田くんがエッチすぎて正直ストーリーよりそっちの印象が強いです笑 たぶん私だけです。よこしまな視点は置いといて、ちゃんとお話そのものを楽しまねば…! でも、本当に他がかすむくらい良いメガネ男子なんだよなあ。

愛の不条理

 何か面白い小説が読みたいと思い、木原音瀬ってBL界では巨匠らしいし読んでみっか〜と軽い気持ちで「美しいこと」「箱の中」の文庫版を読んだのですが、す、っすげえ‼︎と衝撃でぶっ飛んでしまいました。

 私は面白かった作家の本をローラーするヘキがあるのですが、とにかく作品数が多いので、文庫になっているのを拾って読んで、出会ったのがこの作品です。やっぱりすごい〜すごく面白いよー!

 子どもの頃から苦手だった男に粘着され、大人になってもなんやかんやとそばを離れてくれず、結婚が決まってやっと逃げられると思っていたら婚約者に式当日に駆け落ちされ、戻ってきた男に最終的に手ごめにされる…という、ノンケの男子からしたら悪夢でしかないお話。でもこれが、腐女子の目を通すとなぜか良い…。なんだろう、ラブもときめきもなく、荒涼とした物語なのに、なんでこんなに面白く感じるんだろう。不思議です。

 この話の見どころは、やっぱり執着攻めのものすごさでしょうか。授業中に教室に乱入してきた三浦に、学校の中を追いかけられるシーンは圧巻です。あと、いきなりシャツを引き裂かれるところでわくわくしてしまいました、すみません笑

 攻めの三浦は、杉本に嫌われていることを知りつつも、離れようとしない。自分も相手も傷ついてもうぐちゃぐちゃなのに…。心はくれないんだろう、でも体に触れれば温かいとか、出会わない方が良かったとか、セリフがもう切なくて、一方通行の愛の悲しみを感じます。最後の一文にも胸を締めつけられました。三浦に感情移入しているのかも…
 三浦と比べると、どうしても杉本は見栄っ張りで情のないやつに感じてしまいます。彼も相当かわいそうなんですが。最後の方で、怒りと憎しみの中にあきらめの安寧を見い出しているような描写がありました。

 愛って決して甘いだけのものではなく、不条理かつ理不尽なものだということを思い知らされる傑作だと思います。いやあ、本当に木原作品はすごかった。

悪癖 4 コミック

イイモ 

迷宮を抜けた感じ

 既刊を読んで、あまりのダークさにえっ…この話どうなるんだろう…とびびっていたので、ラストは意外な感じでした。最初の方では怪物だの、殺すだの、標本にするだのと不穏なワードが飛び交っていたのに…(1・2巻は表紙もこわかった)。

 物語全体に暗い影を落としていた山男の正体がわかって、うす暗い迷宮をさまよっていたのを、ようやく抜け出たイメージです。私は小島と大門の関係を、複雑怪奇な友情みたいに思っていたのですが、間違えてました。すごく「愛」だった…。ちょっと青年誌っぽい絵柄なので、ひっぱられてた笑

 再会して、色々あってからの二人の行為がまた、超エロエロ+ラブラブで、密かに楽しみにしていた私には、エーッ⁉︎ ありがとうございます!という感じでした。めっちゃ激しくてちょっと変態なのも、期待を裏切らない…。予想を裏切る展開ばかりだけど、エッチは裏切らないという。

 先が読めない展開に翻弄されっぱなしでしたが、とりあえず一番驚いたのは、大門の笑顔ですね。こんな屈託のない笑顔ができるのか、この人は。そしてこんな甘いムードが出せるのか…。おまけ四コマのバカップルぶりも楽しすぎました(美九里の顔が…)笑

 私は小島が好きだったのですが、彼みたいなタイプの受けはちょっと他にいない気がします。色素が薄い感じで、でもちゃんと男っぽく、ドSでもドMでもリバーシブル、やってるときはかわいくて、もうクッソエロすぎた…。私の中のBest官能、Best受けくんですね。

細部に宿るエロス

・人が落ちてるのを拾う
・攻めはノンケのくたびれリーマン
・受けはちょいビッチな美人バーテンダー
・体からはじまる関係
どれもこれも、見たことあるな…っていう既視感ありまくりです。でもこの話は、ありきたりな感じがしなくて、すごく色気があってチャーミングなの、なんでだろう…絵がきれいだからかな?

などと思いながら読んでいたんですが、絵ももちろんだけど、細かい部分や仕草の描かれ方が、とても洗練されていて素敵なんです。例えば指の形が、首筋の線がカッコいいとか。タバコを吸う仕草がっ…!とか。ネクタイつかんで部屋に引っぱり込むのも、定番だけど良いですよね。
 あと行為の最中に、口に入った髪の毛取ってやったりとか、ついキスしそうになって顔そらしたりとか、もういちいち色っぽい。神は細部に宿るって、きっとこういうことなのね…。

 受けも攻めも普通にしてても色気がムーン…としてます。受けの藤くんが、切れ痔になったから会えませんって置き手紙残して消えて、「そういえば慣らさないでやったことあったな…」って太一が悶々とする、ちょっと笑える場面があるんだけど、もうそれすらエロく感じる笑 キスシーンひとつとっても、ムードありまくりのふたりです。

 このふたりのエロスにすっかりやられ、もっと見たくて続編も電子で買ってしまいましたよ。お互いハマりたくないと思いつつ、じわじわ本気になってく感じがたまらない…。人物のセリフや表情、仕草、目線ひとつとっても、とにかく演出が巧みな作品だなあと思います。

間違いなんて、ない

普段はわりと尖った話?を好んで読んでいます。この作品は、自分の中ではわりと地味なお話だったのですが、読んだ後しみじみといいなあ…人生だなあ…と思いました。いつもは両片思いを見てると、うだうだせんと早よくっつけ!ってなっちゃうのですが。

まず、受けくんの佳純が人妻と不倫をしていて軽く衝撃がきます。それを諌める攻めに対して、「昔、俺のことふったくせに…」って言い返すところでええ?となります。不倫は攻めに振られた心の穴を埋めるためと、当てつけみたいな感じであったようです。

攻めの恭介は真っ直ぐゆえ、間違ったことに抵抗があるたちで、それが元でふたりの関係がこじれていきます。男が男を好きになるのは正しくない、不倫も正しくない。そんな考えが自分も佳純も追い詰めていることをうすうす感じながら、どうすることもできない。

そんな恭介に、上司がかける言葉が良いんですよね。「人生って間違えても、そこで行き止まりじゃなくて、そこからまた別の道が開けるんだよな」決して説教くさくなく、じんと心に染みる言葉の数々! 自分がやらかしちゃったとき、ココ読み返したいと思いました。

両思いでいながら、ふったり振られたりしていた二人が、ようやっと最後に思いをぶちまけあって結ばれた時はホッとしました。肌を合わせながら二人してぼろっと泣いちゃうところは、スレきってる私もじんときましたよ…

ただ泣けるだけでなく、人生を教えられることもあるんだな〜。BL、深いです。