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三原可楠さん名義のものを電子で持っていたのですが、今回一迅社さんから配信するにあたって描き下ろしがあるとのことで購入しました
4コマ2ページと24ページの後日談(カナダに渡ってから日本の部屋を解約するまでの間のできごと)が描かれています
須崎のスズキくんを包み込むような重い愛、スズキくんの須崎への想い、須崎の両親とスズキくんの幸せそうな姿、そしてエッチまで24ページだけど盛りだくさんの内容で大満足でした
ひさしぶりにスズキくんたちに会えて嬉しかったです
ヤリチン大学生の須崎はコンビニバイトのビッチなスズキくんとのセックスにハマっています。
セックス中は求めてくるのに、終わるとそっけない態度を崩さないスズキくんが、それでも回を重ねるにつれて無自覚に心を許すようになっていくさまに、須崎の方がスズキくんに本気でハマっていきます。
他方、スズキくんは家族関係でトラウマを抱えていて、継続的な愛を信じられなくなっているけれど、須崎にひたすらに求められるうちに…、という。
淡々とした流れでありつつも、セックスシーンが多いのは、作者さんの他の作品とも共通するのだけど、もう一つの個性である淡々としたシュールな笑いは、本作では控えめ。
かなりシリアス寄りの作品です。(とはいえ不意打ちでシュールなネタが仕込まれているところは、やはり重い実先生ワールド)
ネタバレすると勿体ないので、詳しくは語りませんが、こういう出だし&エロシーンの多さで、まさかラストのエピソードに繋がるとは思いませんでした。
不意打ちでうるっとさせられました。すごい展開力。
また主役二人の話もドラマティックなのに、一冊の中で、脇役のコンビニ店長&オーナーの方にもなかなかヘビーな物語があったりして。
たった一冊だけの物語なのに、盛り沢山のドラマで、まるで長編小説を一冊読み切ったかのような読後感。
堪能しました。
さぞかし、エロビッチが出てくるんだろうなって読み始めたら、読み進むにつれてスズキくんの深い孤独や、哀しみ寂しさが伝わってきた。
スズキくんは、飄々として一見コミュ障にみえて、実は、ちゃんと人の顔色をうかがいながら仕事がてきる人。
子どものころのトラウマがなければ、本当はスパダリになっていてだろうなってなぐらいできる男なのだ
須崎くんと何度も体を繋げて、しつこいくらいにアプローチされてもスズキくんは、答えを出さない
この須崎くんやりチンだったんですが、スズキくん一人に決めてからは、それを封印、スズキくん一筋、スズキくんに軽くあしらわれようとも全然めげない執着の男
この二人、それぞれ人間として少し欠けているところがあるなぁ
凸凹がピッタリハマる二人なのかもしれない
最後まで須崎くんの気持ちがブレないのが安心して読めました
そうじゃなけれは、スズキくんに心を許してもらえないよね
すんごく重い男じゃないとね
過去に三原可楠として出されていた本の描きおろしは、何十年後の須崎くんが今は亡きスズキくんを想っている話てしたが、
今回は、イギリスに渡って間もないころです。
スズキくんが抱かれているとき「自分が追いかけるとみんな逃げていく」と言ったあと、須崎くんに自分からギューっと抱きついたときは(T_T)涙でした
その後、さすが重い実先生ヾ(˙❥˙)ノ感動後のホンワカさ
須崎くんの父母だけのことはある、スズキくんが息子のステディであることをすんなり受け入れてる
そして、流石だぜ人たらしスズキくん! 二人の懐に入っていい感じ
それを遠目で見ている須崎の一言 クゥーッ
それは最後まで読んでからのお楽しみです
同じバイト仲間のスズキくんを好きになった須崎さん。
ヤリチンの須崎さんがスズキくんにはまって、付き合うまでの話かなと。
でもそんな単純なお話ではなくもっと深かったです。
母親に捨てられたトラウマから、誰かを好きになったり付き合う事ができなったスズキくん。
そこを掘り下げて描かれているわけではないけれど、中々闇が深いことが感じられます。
スズキくんの精神状態のバロメーターが絆創膏の量かと思うんですが、理由も聞かず無理に止めさせようとせずに見守り続けて、「もう転ばないよ」と言う須崎さん。
過去の男の影がちらつこうと、他の男を好きでも責めたり追及せず、どれだけ冷たくあしらわれようとスズキくんを追いかける須崎さん。
最初はただのヤリチンかと思ってましたが、めちゃめちゃいい男でした!
だんだん須崎がカッコ良く見えてきます!
執着に見えるかもしれないですが、最後の結末にやっぱり愛なんだなと思えました。
このスズキくんと須崎さんだけでなく、コンビニのユルフワ小悪魔店長、オーナーとの関係性も中々闇がありました。
お話の内容自体は重めで、萌えやほっこり系ではないかも。
とはいえ、重い実先生の独特なふんわりした雰囲気や、クスッと笑える所もあり重くなりすぎず読む事ができました。
単行本で読んで、感想を書こうとしたらなぜかこっちに飛びました。なんか、独特だな〜と思っていたら重い実さんの別名義だったんですね。
攻めの須崎くんとスズキくんはしょっぱなからやりまくっていて、エッチ度は高いです。でも何だろう、エロエロでもどこか切ない。スズキくんの悲しい過去が最初に語られるのと、彼の表情に乏しいけどいつも寂しそうな様子のせいかもしれません。
須崎くんはセフレを全員切ってスズキくんに求愛しますが、スズキくんは「やってるからいいじゃないすか…」と塩対応。その一方で、自分には手を出してこないバイト仲間に惹かれたりしています。激しくやってる最中に「サカイさん…!」と叫ばれて、えっなにこの状況?となる須崎くん、かわいそうに…でもウケた笑
スズキくんにとって、ヤリチンで女にモテる須崎くんは自分にいつか飽きるはずで、だから論外なんでしょう。でも残り香をかいだり、作ってくれた食事を美味しく感じたりするところを見ると、嫌ってはいないんですよね。本気で自分についてきて欲しい、と迫る須崎くんを追い出し、絆創膏を貼りまくる姿が悲しい。もう捨てられる痛みを味わいたくない、という痛烈な思いが伝わってきます。
こんなにタダレまくったお話なのに、着地点は純愛でした。体から始まる愛なんてそんな長続きするもんじゃねえよ、という認識を見事に覆してくれます。スズキくんは最後には幸せを感じられたんじゃないでしょうか。須崎くん、見直した。なんか泣きそうになりました。