柴田さんと彼に恋する滝のお話。
とにかく柴田さんが逃げまくる。滝に身体を許してしまうけど、やはり思いきれないというか、春人への思いを断ち切れないというか。滝が寝ているうちに直ぐに逃げちゃうこと何度か。
滝もちゃんと追いかけて見つけるところは流石。
ここは賛否両論ありそうですが、イキガミとドナーの関係性や、春人の最後を考えると、すっぱり思いを断ち切るのが難しいのは仕方ないというか、柴田さんの人間らしさが出ていて私は好きです。
エピローグも結局は春人には滝は敵わないかも……というラストですが、滝はそれも込みで柴田さんを愛していると感じました。
他の3冊は、割とスターのイキガミにスポットがあたっていますが、いわゆるモブのイキガミが事件を起こします。このモブ達が全然オーラがないのですよ。イキガミは選ばれし者、神様的な扱い(人権は無い)ですが、やはり人間なのだと思いました。そのモブイキガミの悲しさも感じることが出来ました。
全シリーズ通しての感想ですが、この話はBLにした事でより素晴らしくなったと思いました。
愛し合っていた恋人が運命と出会ってしまい、別れることになった主人公が、元恋人の双子の兄と出会って……というストーリー。
本当に運命って残酷!!
1人目の恋人の誠臣は運命と出会った瞬間、手を離してしまうのだけど、煌臣は運命と出会ったとき、旭が恐怖で手を離そうとするのにも関わらず、ぎゅっと手を握るんですよ!!
その対照的な描写に泣いてしまいました。
旭は運命に誠臣を奪われてしまい、可哀想だと思うのですが、1番可哀想なのは、誠臣と煌臣の運命である満留ではないでしょうか(満留は旭の幼なじみ)結果的に、幼なじみの恋人を奪い、新しい恋人との関係を乱してしまった。おまけに誠臣とは結局、番を解除の方向……。
すごくせつないです。
誠臣と満留も幸せになるスピンオフが読みたいです!
複雑な気持ちが絡み合って……なのは分かるし、冬真は蒼が弱っている状態につけこんでつきあっていると思っているからだろうけど、それにしても拗れてる!
きっかけはどうであれ、蒼の冬真への気持ち、伝わりませんかー??と思ってしまった。
あと、槙が好きな人に振られたっていうのが割と初めのシーンであったけど、それが誰のことかハッキリ分からなかった。2回読んでもわからなかったです。何となく先輩?という感じはわかったけど、男なのか女なのかも、??だったのがモヤモヤ。
私はリブート上下を含めて3冊一気に買ったので大丈夫ですが、これだけ買った方はツライと思います。
中立よりの萌ですが、とにかく冬真くんの見た目がどストライクにこのみなのでこの評価にしました。
黒髪清楚系の受け、最高です!