幼馴染同士の2人。
アナウンサーとして働く受、雄馬は毎日毎日がストレスの嵐。
「死にたい」とこぼす度に「じゃあ俺が食べてあげる」と返す喜澄。
そうやってヤンデレをチラつかせつつ、雄馬が頑張れるように背中を押す喜澄のスパダリっぷりがとてもキュンときます。
雄馬が自分で爪を切ってるのを見れば「俺が切ってあげるのに」と不満気に言い、
毎日テレビ局へ雄馬の迎えに行くことで周りに『俺のもの』アピールをし…と垣間見えるヤンデレじみた欲が最高。
序盤はそんなちょっと抑え目なヤンデレですが、雄馬に自分の愛を疑われたことで喜澄が一気に本気を出します。
雄馬を裸+手錠+目隠しでベッドに監禁。
それを咎めた友人に対して「雄馬にオレなしでいられなくなってほしいから」と返す喜澄の笑顔にはゾクッとしました。
その喜澄の思惑通り、監禁されたことで職場と切り離された雄馬は「職場に自分がいなくても誰か代わりがいるはず。自分は必要とされてないのでは?」「でも喜澄だけは僕を必要としてくれてる」と考えるようになり。
喜澄への愛を自覚し、受け入れる覚悟を決めます。
そのまま結ばれる2人。
まさに作戦勝ちといった感じで、喜澄の執着と愛を感じました。
愛が重いけど読みやすいヤンデレ作品。
絵柄も綺麗なのでオススメです。
作者さんがあとがきで「乙女系猪型の受と地味ヒロイン型の攻」と称されていて。
確かに猪!とクスッとしました。
幼馴染同士の2人。
小さい頃に自分をいじめっ子から守ってくれた駿介のことが大好きなあまり、ちょっと拗らせてる湊。
駿介がくれたハンカチやシャーペンの芯、捨てていた消しゴム、そして使用済みの箸やナプキンなど…全て「駿介コレクション」として収集し、貯め続けているところは愛ゆえの変態です。
好きすぎるあまり、駿介本人への欲望をセフレの浩志で発散していましたが
ある日、その浩志にそのことを駿介へバラされたことがきっかけで2人の関係が動き出します。
「セフレを作るぐらいなら自分とセックスすればいい」と駿介に持ちかけられ、念願の初H!と思いきや、興奮しすぎて何もできず気絶してしまう湊が本当にアホ可愛い。
ビッチなのにピュアで臆病な猪です。
そんな湊の好き好き攻撃に対して、
駿介が徐々に自分の恋心を自覚していく過程がとてもじれったくてキュンとします。
こんなことがないと湊への恋心を一生自覚しなかったであろう鈍感系攻。
両思いになった後も湊に振り回されそうな気配が存分にしています。
湊の暴走がアホっぽくて可愛いので
おバカビッチ受を楽しめる方は是非。
Dom/Subというジャンルがあることは何となく知っていたのですが、それが主軸の作品は今回初めて読みました。
初知りなことが多く、情報を理解しながら読み進めたので
Dom/Subについての知識がしっかりある状態で読むとまた違った面白さがあるのかもしれません。
正己と悠生。
辛い環境で生きている正己が、悠生とのDom/Sub関係を通して、様々な意味で救われていくお話。
幼い頃からずっと続いてきた2人の「関係」が明かされるシーン、それまでの伏線が解ける気持ちよさと、執着に近い悠生の愛が感じられてとても良かったです。
作者あとがきで「本編に入れられなかった2人の背景」について説明がありましたが、
これは本編に無理やりにでも入れて欲しかったなと思うぐらい、割と大切な背景だったのでこれから読まれる方は読むことをおすすめします。
Dom/Sub入門としてぴったりの作品だと思います。
評価の高さと良作だという噂をよく耳にするため、購入しました。
BL作品というよりファンタジー映画を視聴したような、そんな不思議な読後感があります。
狼男のウルと
彼に生贄として捧げられた太郎のお話。
口減らしの一環として捧げられ、何もできない痩せぎすの幼児だった太郎を
「美味しく食べるため」と言いながら、優しく暖かく慈しんで育ててきたウル。
太郎に危ないことはさせず、森の中の危険から体を張って守ろうとするところにウルの溺愛っぷりが窺えます。
一角獣や精霊、雪男など様々な存在が取り巻く森の中。
そんな森での2人のちょっと不思議で、でもとても暖かい日常が丁寧に描かれています。
素朴な絵柄が作風に合ってて素敵でした。
ウルが太郎を大事に大事に育てた理由。
他の沢山のレビュアーさんが仰っているのもあり、割愛しますが本当に愛情がこもっていて思わずウルッときます。
その理由を知ったうえで、「大人」になった太郎が選ぶのは………。
感動のラストシーンでした。
ウルが狼の形を取っている理由、そうなった背景の説明があまり無く戸惑ったのと、
あとラストにかけての描写がちょっと駆け足気味だったのでもう少しじっくり見たかったなあと思うシーンもあったのが少し引っかかりつつ…
本当に心にグッとくる素敵なお話でした。
オススメです。
タイトルがあらすじになっているのと、
多分このタイトルを読んで真っ先に想像するストーリー展開そのままのお話。
その分安心して読めます。
ノンケ彼女持ちの幼馴染直人にずっと恋をしてきた晶。
その直人からデキ婚の報告を受け、ショックで泥酔していたところを直人の弟、春人に見つかり、勢いで誘ってしまいセックスに持ち込んでしまうお話。
始まりこそそうした勢いからでしたが、
春人の真っ直ぐさと優しさ・暖かさに、辛い恋をしてきた晶の心が少しずつ絆されていく様子、春人のことが好きになっていく過程にとても心が暖かくなります。
(この過程の描写がちょっと性急な気もしたのでもう少しここにページ割いてほしかったかも)
両思いになった後に、晶が元々直人のことが好きだった事、最初は直人の代替として春人のことを誘ったことが春人本人にバレてしまい、少し気まずくなったりのすれ違いもありつつ、
関係を深めていく2人の恋にキュンとするお話です。
タイトルに心惹かれる方は読んで損はしない1冊かと思います。
天文学を専攻している大学生の彗。
ある日、ゼミの担当教授が急遽休暇を取り、代打で来たのは苦手な大学講師・安曇で…?という始まりのお話。
元々、彗のことが気になっていた安曇。
泣き顔が好みという理由でついイジメてしまうところはドSというより好きな子に意地悪したい子供みたい。
彗、普段は安曇に対してはツンツンモードですが、キスをされると一気にトロトロになってしまうキス好きの一面もあり。
キスの後の潤んだ顔がすごく可愛くて、安曇がつい手を出してしまうのもわかる…と頷いてしまいます。
ちょいS講師とツンデレ大学生。
王道なので読みやすいですし、百瀬先生らしい可愛くて甘い作品です。
彗のお兄ちゃんが結構いいキャラでちょっと気になりました。スピンオフとか見てみたい。
♦︎先生、いじわるしないでください
年下体育教師×スクールカウンセラー
好きとストレートに伝えるタイプの攻・司羽と
ミステリアスでクール、好意を言葉にするタイプではない受・桧垣。
主導権が桧垣にあり、いつも手のひらで転がされてばかりで右往左往の司羽。
何とか自分も桧垣に甘えてもらいたい、好きと言ってもらいたいと色々頑張る大型犬っぷりが可愛い。
桧垣も言葉にしないだけで、司羽のことをちゃんと大切に思っていることが随所から伝わって来るのがいいです。
体格差カップルなのでHの時はそれが如実に出るのが萌ポイントでした。
♦︎こんな俺でも君が好き
幼馴染カップル
元ノンケのヘタレな優星とツンデレ系美人の洵。
お互いに好意は持っており、洵は俺を抱けとずっと優星に告げているものの、
関係を進める勇気を優星がなかなか持てず、ずっと友達以上恋人未満な関係でずるずる来ていたところ、ある日洵が爆発し…なお話。
幼馴染だからこそ関係をなかなか進められなかったり、恋愛感情を自覚しづらかったりするモダモダ感が短いお話の中に描かれていてとてもキュンときました。
ヘタレ系わんこ攻とクール美人受を堪能できる一冊です。
情緒不安定…と銘打たれていますが、怒鳴ったり喚いたりはなく、ただ少し落ち込みやすい性格の地屋。
就活が上手くいかなかったり、バイトでミスしたりと、その日あった事を思い出してブルーモードになりがちな地屋を
優しく包み込むように励ましてくれて抱いてくれる恋人の佳。
地屋を溺愛していて、全てを全肯定してくれる年下彼氏です。
この佳の溺愛っぷりが本当に甘々。
地屋のことが大好きでたまらないんだろうなあというのが節々から伝わって来るのがとてもキュンときます。
そしてそんな愛情に甘えっぱなしではいけないと、自分も佳に「好き」だと伝えようと頑張る地屋もとても可愛い。
頑張ってるのにタイミングや諸々が合わなくてなかなか伝えられない地屋の姿がとてももどかしいです。
途中、ちょっとすれ違いもあるものの、
それもお互いへの愛情ゆえの、甘々ストーリーです。
とにかく甘い年下攻が読みたいときにオススメ。
獣人同士のBL。
クール系大学生の犬飼はある日道端で下半身が魚の半獣を拾ったところ、懐かれてしまい…なお話。
攻の多月は天然ゆるふわ男子。
ふわふわとマイペースに犬飼を振り回します。
でも自分と犬飼に危害を加えようとした鳥丸兄弟に対しては、威圧感鋭く反撃する強さもあり。
そういうギャップも含め、結構悠々としたキャラクターです。
特殊なフェロモンを出す特性があり、それに抗いつつもすぐトロトロになる犬飼が可愛い。
クールな犬飼が素直になった時のデレっぷり、最高でした。
気持ちよくなると狼耳が出ちゃうのも◎
綺麗で可愛い絵なのにHシーンが適度にエロくてよかったです。
触手プレイもエロかったので最初のH以降あまり活用されなかったのは私もちょっと残念でした。
獣人ほのぼのラブストーリーといった感じ。
結婚後の2人の後日談も見てみたいです。