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エキスパートレビューアー2024

女性おぶもいもいさん

レビュー数191

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今年度7位

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癒やし効果◎

レンタル彼氏のキャストと利用客という関係から始まるふたりのお話。

最初はしっかり線引きできていたものの、何度も会ううち次第に朝陽に惹かれていく凜太朗の揺れる気持ち。
彼自身が感じる切なさはしっかり伝わるけれども、ぐるぐるしているその可愛らしさになんだかほっこりしてしまうような。
ただただ温かく見守りたい、そんな気にさせてくれました。

朝陽はわりとわかりやすくアピールしていたと思うのですが、真面目さが邪魔をしてそれになかなか気付くことができないところもまた良いスパイスになっていました。

ストーリーはややあっさりですが、逆にそれがふたりのほんわかしている雰囲気にぴったりで
ずーっと癒やされっぱなし。
こういうふんわり優しくてあったかい感じ、めちゃくちゃ好き。すごく可愛くて満たされました。

イドの遺言 コミック

アサヮ 

重たさが刺さる

諒雨を見下ろす和耶の切なげな表情と、その先に写るもうひとりの和耶の笑顔。
この表紙からも伝わるゾクゾク感と歪な三角関係を期待して読み進めました。

きっと重たいお話だろうことはタイトルからも感じていましたが、想像していたよりずっと苦しい展開だった印象です。
恋愛に関係する「重い」とはまた種類の違う精神的なツラさがメインで、誰の気持ちを汲んでも結局は晴れない結末というか。
でも暗いだけのお話というわけではなくて、"それぞれ"の和耶と諒雨とのやり取りにはきちんと心が通っていて、そこにすごく救われたかなと思います。

押し潰されそうな苦しさの中にいても諒雨のことは譲れない、そんな執着心の始まりは紛れもなく愛だったと思うけれど。
それに縛られて負のループに堕ちていくのはなんとも言えない切なさがありました。

和耶にとってきっと一番納得のいくところに落ち着いたのだと思いますが、彼の心がまた壊れていかないか心配しかないです…。

読み終えてみると、重たさを伝えるだけではなく深い意味のあるタイトルにも改めて唸らされました。
読みやすい絵柄と深いストーリーがクセになる作品、すごく面白かったです。

片想いって切なくて愛おしい

楽しみに待っていたので前のめり気味で読みましたが、その期待を裏切らない面白さ!最高でした。

1巻ではかなりハラハラするところで終わっていたので拗れてしまうのも覚悟していたけれど、
鉢合わせエピソード自体はそれほど引きずることなく納まってくれて一安心。
その後新たなカタチへと変わっていくふたりの関係の良いスパイスになっていたと思います。

自分のせいで元カレを傷付けたのがトラウマになっている深見は、恋愛することに後ろ向きになっていて、勢いのまま告げられた梶の想いもやっぱり受け取らなかったけれど。
そこから健全な(?)友達になることを提案して梶との関わり合いをやめようとは思わない辺り、きっと同じ気持ちなのではないかな、と想像できます。あとは自覚を待つのみかな?という感じ。

でもすんなりくっつかないことで梶自身の成長と変化を見ることができたのはすっごく良かった!
深見のために必死になっている姿は人間くさくてちょっぴりダサくて、でも最高に素敵でした。

まだ恋人ではないけれど、少しステップアップしたふたりの日々になかなか平穏は訪れず…
今度は離ればなれの危機!?というまたハラハラの展開になってしまいましたが。
今後深見がどんな風に自分の気持ちに気が付いていくのか楽しみで仕方ありません。
次巻にも期待が膨らみました。

美しくて目が幸せ

ものすごく絵が綺麗!
Xで流れてきた試し読みが面白かったので購入したのですが、ストーリーももちろん良かったし絵の美しさにも心奪われた作品でした。

歳の離れた幼馴染の朔眞に昔からべったりで、大学生になった今もその背中を追いかけているみつき。
彼の気持ちは読み始めてすぐ、その言葉からも表情からもビシビシ伝わってくるくらい「朔ちゃん大好き!」がただ漏れ。
でもその"大好き"はどこからくるものなのか本人はまだ無自覚なんです。
純粋に"朔ちゃんのそばに居たい"という感情だけがみつきを動かしているので、どれだけ朔眞に冷たくされても全然めげない健気さが可愛すぎます。
自分の気持ちを抑え込んでいた朔眞としてはどれだけ大変だっただろうか…思うほどに、可愛さが炸裂していました。

朔眞自身は生まれたときから見てきたみつきに対して、好きだけでは動けない様々な葛藤があるのですが。
でもそのぐるぐる考えていた部分をみつきはポーンと乗り越えてくれて、抑え込んでいた気持ちごと救わってくれたのが本当に嬉しかったです。

10歳差って結構離れてると思うんですが、その差を感じさせない幼馴染の距離感にも萌えました。
切なげなところと甘さのバランスもばっちりで、すごく面白かったです。

背中を押し合える関係

役者としてのお仕事部分がたくさん描かれていた続編。
1巻と雰囲気は違ったけれど、笑えるところも真面目なところも兼ね備えたお話ですごく面白かったです。

武は相変わらず圧が強めでキャラも濃かったのですが、一人前の役者になるために真っ直ぐに取り組む集中力はさすが!という感じ。
そんな一面に花岡のほうが心をかき乱されたりするけれども、会えない時間の中で武のことが好きな気持ちを募らせていく様子に萌えました。

「やっぱり兄弟だな…」と納得するほどキャラが濃い武の兄、大女優などなど。
個性豊かな新キャラたちもすごく良かった!

ずっと眠らせてしまっていた作品だったので、もっと早く読んでおけばよかった…!と思うくらい面白かったです。

悲しみの先に

武のキャラの濃さが最初から目立っていたので、ギャグ寄りのお話なんだなーと思って読んでいたんですが。
花岡が俳優を辞めた理由がわかると一気に雰囲気が変わって、重たさが加わり深みを増す展開に驚き!
かなり引き込まれました。

ハチャメチャでデリカシー無し男だった武のことも、お話が進んでいけば本当の姿が見えてきて印象が変わりまくり。
変人っぽいのになんで人気があるんだろう…?と思ってしまっていたので、彼の良さがしっかり見えて素敵さを知れて嬉しかったです。

想い人を亡くして行き場を失くしてしまった気持ちを抱えたままだった花岡にとって、武との出会いは前に進むために必要だったのでしょうね。
少し強引に引っ張りあげてくれた彼の優しさに読み手としても救われました。

空回りするほどに

な、なんと…!
ふたりが同じ制服を着てる〜!(表紙)
と、これだけでちょっとテンションあがります。

つぐみが九重学園に通うことになり、ついに始まるラブラブ学園ライフ…!を、夢見ていた恵は何度も打ちひしがれることになりますが(笑)
相変わらずドタバタな日々のなか、しっかりと感じられるふたりの絆にほっこりできた6巻でした。

αだらけの九重でつぐみがうまくやっていけるのか?という心配はあったけれども、それほど大きなトラブルもなく過ごせている様子に一安心。
つぐみのクラスの担任・永野はまだ信用しきれないところはありますが、なんとなく嫌な奴ではなさそうな気がしています。
永野をつかって恵の父親はふたりを引き離すつもりでいるみたいですが、どれだけ邪魔されえても離れることはないって早く気付いてほしい…。

父親の件を乗り越えなければ彼らにも進展はなさそうですが、このまったり進んでいくのも最高に良いですね。
笑えてキュンとして、たまにエロい。そんなふたりらしい日々をゆっくりと楽しめました。
空回りするほどつぐみのことが大好きな恵を見れたのも嬉しかったです。

ココアのような優しさ

祖母のあとを継いでカフェを営む千波のもとに、客としてやってきた渚。
なんの変哲もないような出会いに見えるけれども、そこから始まるストーリーは単なる「ひとり と ひとり」の恋愛ではなく…
それぞれの過去や家族、複雑な思いを絡ませて進んでいくたくさんのドラマが詰まったものになっていて、すごく引き込まれました。

千波に"何か"を伝えるために、渚はカフェを訪ねてきたわけですが。
軽々しく口にできない理由があるようで、簡単にはそれを明かしてくれません。
この「話があるけど今は言えないんです」みたいなやり取りがただの恋愛絡みのものだったなら、後半でがっかりしていたと思います。
でも渚が伝えたかった話はそんなに軽くはなくて、そこに辿り着くまでの盛り上がりをしっかりと回収してくれるような展開が最高に刺さりました。

そしてそれを伝えるため、千波に対して誠実さをきちんと見せた渚の優しさが胸に沁み渡ります…。
高山さんも渚に話を聞いてもらえて心が救われたところがあったんだろうな。
それがしっかりと千波へも繋がってくれて、本当に良かったなと思いました。

重ためなお話の中でもふたりの気持ちが近付いていく様子はとても自然で、あたたかく想い合うのを感じられたのも素敵でした。

偶然が重なって出会った彼らですが、これからの日々が幸せでありますように。と、心から願いたくなるようなふたりのお話でした。

静かに、美しく。

同じクラスの同級生である七海と八田守。
これまで接点がなく友達と言える関係ではなかったふたりが、とあるキッカケで距離を近付けていくことになった高校3年生のその1年を描いたお話でした。

授業中、八田守がいつも"何か"を書いているノートを拾った七海。
中は彼が書いた小説で、それを読んで心打たれた気持ちを伝えるべく勢いのまま家に届けに行くと。
なんと八田守はセックスの真っ最中だった、というなかなかに激しい始まりでしたが(笑)
ふたりとも性への興味や奔放さには高校生らしさあふれるモノがあるけれども、ふたりが仲良くなるのはそういうのとは関係なく。
相手のことを知るほどに自然と惹かれ合っていく、その様子に萌えました。

両想いになってから一緒に過ごす日々はこれまで以上に幸せで。
それが永遠に続くものだと信じていた七海にとって、八田守の決断を受け入れるのはとても苦しかったと思います。
本当に好きだからこそ、繋ぎ止めることができなかった…そんな切ない別れが悲しくて、胸が締め付けられました。

悲しいままの結末ではないだろうことはなんとなく想像できたけれども、運命のように再会したシーンは新鮮に感動して。
またふたりが同じ時間を過ごせるようになって本当に良かった…!と心から思いました。

ふたりを繋げたのが「小説」なだけあって、その時々で小説調に想いが紡がれていくのがすごく心地よかったです。
変化していく気持ちへの戸惑いも言えずに胸しまい込んだ言葉たちも、文字に起こされることでまた違った見方ができたのが素敵でした。

周りの目を気にしたり誰かの意見に心が揺れたり…というのがないので、ふたりだけの世界にしっかり浸ることができるストーリーがとても美しい作品でした。

初恋を辿る

祖父の大切な物を失くしてしまったという後ろめたさだけではなく、伊勢自身が完全にその日本人形に魅せられていて、"物への執着"というだけでは片付けられない感情に突き動かされ探し続ける姿はちょっぴり異質。
でも彼は純粋な気持ちで人形に恋をしたのがわかるので、その不思議な初恋を辿るお話もわりとすんなり飲み込むことはできました。

佐久が初恋の相手に似ているから気になるけど髪型が違うとピンとこないとか、人形にしか恋をしたことがないから自分の気持ちがわからないとか。
そんな伊勢に「うーん??」と思いながらも、少しずつ近くなっていくふたりの距離にはドキドキできたし、人形の行方も含め最終的に彼らがどんなカタチに落ち着くのか先を期待してしまう展開ではありました。

でも盛り込まれた様々なエピソードはどれも浅く、しかも引っかかるところが無いまま駆け足で進んでいくのであっという間に結末を迎えてしまうという…。
人形が見つかったところもおじいさんが亡くなるところも、サラっと過ぎていく感じがどうにもしっくりこなくて。
どんどん進んでいくのではなく、もっと余韻に浸らせてほしかったなと思いました。

人形に惹かれるという他の作品にはあまり無さそうな設定は面白かったのですが、なんとなくスッキリしないままに読み終えてしまったような印象です。