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最後の一文が泣きそうに幸せだったので神にしちゃおう。安西先生やっぱり大好き。捻りなし超ストレートな幸せ話、攻め視点だったかな本編150P超(雑誌掲載分)+受け視点かな、その続き80Pほど+あとがき+さらにその続きである超絶幸せ話9Pほど。体温0.5℃は確実に上昇する⤴⤴⤴
欧州輸入家具専門商社で社長秘書として働く土屋(以下、つっちー)。フランスからの顧客接待のために、社長の母方従兄弟である書家の小柳頼人(らいと)に書道体験をお願いすることになります。頼人は金髪碧眼、書道啓蒙活動のためにタレント活動もやっていて、同い年ということもあり、あれよあれよと仲良くなり・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
社長(頼人の従兄弟、女子に優しいイケメン、独身)、つっちーの妹(頼人のファン)、後半につっちーの先輩(女子)、頼人のファンの映像ディレクターぐらいかな。
社長がなんとも評しがたい、印象強いサブキャラでして。こいつ側にいたら絶対恋に落ちて、振り回されてピーピー泣く羽目になって、でも憎めなくて・・・。良いとも悪いとも言いにくい・・・。キャラとしては大成功な気がする。
**体温上がるところ
受けが「つっちー、つっちー」と犬っころのように素直に懐いて、二人できゃいきゃい高校生のように楽しそうに遊んでいて、可愛くってしょうがないです。攻めはノンケで恋愛を数こなしておらず、どちらかというと朴念仁的なところがあるのですが、ある事が起こって受けに避けられるようになって「あいつに泣かれても俺には何もしてやれない」「心配だ」「なんかわからんが会いたい」→「! これは恋なのか!」と気づきます。その流れがなんか好きで、読んでるこっちも気分が上がって上がって、体温もぐぐっと上がってしまいました。
そっからの口説きシーンもこれまたこっぱずかしくて、こっちが照れる、ああっっ可愛いーーーーーーと胸かきむしるものでした。二人とも真面目、性格良しでどちらかというと癖のないタイプに思うのですが、その辺にひょこっといそうだからかな、二人とも大好きでした。
そして軽々しくなくって、ちゃんと将来の事を二人で話して考えて。
最後はとっても素敵なSSになっています。とっても普通なんだけど、とっても大きな幸せ、有難うございました、先生。また新しいお話、楽しみにお待ちしております。
特に大きな出来事があるわけでもなく2人の気持ちが近づいて行く作品って大好きです。
明信と頼人が出会って友達として交流して、お互い意識しだして両片思いで、更に誤解があって少し距離が出来てからのやっと恋人になるって萌えました。
まあ明らかに頼人は途中から明信に対して好きすきアピール出てたと思うんです。
お互い若いうちは仕事一筋で、親しい友達もいなけりゃ恋愛経験も少ない。だから親友で恋人でって最高じゃないですか!
恋人同士になってからの頼人の不安と明信の嫉妬も、更に2人の絆を強めただけでした。明信が二度と不安にさせないように周りにはっきりと恋人がいる発言してました。理想の彼氏になってました。
2人が家族にカミングアウトして同棲するまでの流れが面白くて、終始ニヤニヤしてしまいました。
攻め目線だから、受けの可愛さが掻き立てられて萌える。まじでめっっっっちゃくちゃかわいい。
頼人の巣(家)に突撃。部屋の中で「土屋明信」と書かれた料紙を見つけたシーン。一枚二枚じゃない。山盛りになった料紙ぜんぶが「土屋明信」で埋め尽くされている。見られた頼人の反応が可愛すぎて心臓ドッカン。
土屋にとっては予想外の展開。まさか頼人と両思いだと思っていなかったから、がんばって口説くぞ、と意気込んでいた。
頼人のへったくそな誘惑に気づけない、ほぼ童貞の土屋。
ストレートに好意を伝える頼人が可愛い。
この受けの可愛さは、攻め視点だからこそ発揮されると思う。
本編後の「恋という字をかみしめて」は受け目線。
初っ端から土屋とのやり取りにデレデレしてるし、ずっと惚気けてる。
土屋にヤキモチ妬いてほしくて、男と二人きりで食事したよアピールするが効果はなし。
実際に目の前で、例の男が頼人にベタベタ触ってひそひそ話をしてるのを見た土屋。ヤキモチ妬いてることに気づいた頼人が(俺が他の人と仲良くしてたらヤキモチ妬くんだ!)って喜んでるの可愛すぎる。
その後の誤解からの痴話喧嘩もかわいい。ぜんぶかわいい。
読んでる最中ずっと口角上がってました。
ただ最後の話の、交際をお許しいただけますでしょうか〜の流れは、えってなった。二人の人生、自分の人生なのに、交際や結婚に家族の許可は関係ないじゃん……。
攻め視点の素晴らしさがわかる上に、もっと攻め視点の作品が増えて欲しいと切実に思う一冊。
安西先生お得意の、ザ・日常系BLです。
ご本人が書かれてるように「いつにまして特になにも起こらないお話」なんですよね。
しかし、個人的には、こういう地味な日常系BLは大好物だったりします。
二人がごくごくありきたりな普通の恋愛をしてるだけなんですけど、とにかく可愛いんですよ~!
ところで、今回は攻めが主人公で、彼の視点で語れます。
この主人公のキャラが面白いんですよ。
えーと、すごく男前なのか、それともド天然なのか、ただ単にアホなのか・・・。。
いや、全てに当てはまる気がするわ。
内容ですが、体育会系社長秘書・土屋×タレント書道家・頼人による、日常系の片思いものです。
基本的には、ほのぼの可愛い雰囲気だと思います。
その人柄を買われ、社長秘書を務める土屋。
彼が自社社長・祐一郎の従弟でハーフのタレント書道家・頼人と、仕事の関係で知り合った所からお話はスタート。
偶然、祐一郎と頼人のキスシーン見てしまった土屋は、頼人の片思いを知り、彼の応援をしたくなるんですね。
で、そんな二人が友情から恋愛へと発展し、スレ違いなんかも乗り越えて結ばれるまでが表題作。雑誌掲載作で土屋視点です。
この後、書き下ろしで、結ばれた二人の甘々な日常を頼人視点でとなります。
+オマケのSSです。
まずこちら、一番の魅力って、攻めのキャラクターになると思うんですけど。
そもそも頼人の片思いですが、寂しかった幼少時代に優しくしてくれたって所から来てるんですね。
で、片思い相手である祐一郎ですが、そんな従弟の一途な想いを突き放す事が出来ずに、たまにキスだけはしていた。
そんな二人のキスシーンを、偶然見てしまったのが土屋になるんですね。
この件を口止めしようとする頼人から食事に誘われ、彼の一途な片思いに心を動かされる土屋。
何回も食事をしたり会って遊ぶようになるうちに、頼人の傷付く所は見たくないと強く思うようになりー・・・と言う流れです。
この土屋ですが、とにかく大物と言うか、まぁふてぶてしいと言うか。
自社の社長でもズケズケした物言いと、何だろう・・・。
まぁガサツなんですけど、一本筋が通った感じで、見ていて楽しいと言うんですかね。
また、面白いのが、受けである頼人のキャラが正反対って所だと思うんですよね。
とても一途で感情豊かでよく笑う、で、ちょっと臆病。
安西先生らしく、二人の日常が丁寧に、かつ可愛らしく綴られ、土屋が恋に落ちて行くのが、(読者には)手に取るように分かります。
で、個人的に一番萌えたのが、鈍すぎる土屋の言動。
実は土屋ですが、もう最初から頼人に惹かれてるのがバレバレなんですよ。
気付いていないのは本人だけで。
例のキスシーンで見た、頼人の腕の白さが強く印象に残っていて、何かとその「白さ」と言うのを思い出したりしてる。
で、祐一郎の結婚が決まると、頼人が傷付く事が心配でたまらない。
「俺の友達を傷つけるんじゃねぇ」と、祐一郎に対して強い苛立ちを覚えたりして。
あのー、彼が頼人の事を「俺の友達」だと(内心で)言ってる度に、「おおおーーい!」とツッコミを入れたくなっちゃうんですよ。
えーと、どう見たって友達に対する感情じゃ無いよね?
普通、友達の「白い腕」を何回も思い浮かべたりしないよね?
いやもう、お前、どんだけ鈍いんだよ!?みたいな。
あとですね、そんなド天然の部分がある攻めですが、自分の気持ちに(ようやく)気付いてからの行動はめちゃくちゃ素早いんですよ。
いや、見ていて気持ちよくて仕方ない。
また、ちょっぴり臆病な部分がある頼人。
彼は土屋がノンケと言う、セクシャリティの壁に怯えているんですよね。
「俺は女じゃないし、いざとなったらダメって事も・・・」的に。
ここでも、土屋の内心が最高でしたよ。
「口説いてる最中に「今すぐでもやれる」などと言うオスの本音は漏らしてならぬ」みたいな。
いや~、面白い、こんだけ面白い攻めって、なかなかお目にかかれないですよ。
ちょっと残念なのが、頼人視点で友情→恋愛感情への変化が語られてないため、いつどうして好きになったか分かりにくい点なんですよね。
すごく一途に(別の人物に)片思いしてる頼人に、土屋が興味を引かれたのが最初なんですよ。
だからこの変化がしっかり語られないと、なんか頼人のキャラがブレちゃって萌えが減ってしまう。
祐一郎への一途な想いは?的に。
あと、祐一郎は、単純にいかがなものかと思いますよ。
典型的なダメな大人だよな~。
と、ちょっぴり引っ掛かる部分はあるんですけど、それ以上に攻めのキャラや二人の恋愛が萌えまくったので「萌2」です。
書き下ろしは甘すぎて悶絶でしたしね。
でも、受けに元々好きな相手がいて、と言う設定が引っ掛かる方はご注意下さい。
苦労人の社長秘書×従兄弟に長年片思いしている書道家
あとがきで「いつにもまして特になにも起こらないお話」とあり、確かにそうなんだけど、それがいい!!って思います。
珍しいスパイスを効かせて食べてみるまで味が想像できない料理ではなく、ポトフみたいにシンプルゆえにごまかしが効かない系。
そして食べてみるとニンジンがめちゃくちゃ甘くて、ジャガイモも味が染みてて、うまー!みたいな、そして身体に沁みていく……みたいなやつ。
日常系の良さってそういうところだと思うんですよね。
そして日常系はキャラが魅力的じゃないと読んでて辛いものがあるんだけど、この作品の攻め受けはどっちも凄く良かった。
青春そっちのけで仕事一筋だった二人が出会って、お互いが「初めての友達」となり、青春を取り戻すかのようにキャッキャと遊んでるのが微笑ましい限りなんです。
特に「つっちー」「つっちー」「つっちー」全開の頼人がかわいい。
なんかワンコロみたいで。
そして受けの頼人は書道家なので達筆というところも高ポイント!
これは、字が綺麗な男性に弱い…という単なる私の好みだけど。
(ヤンチャorワイルドな外見なのに達筆だとキュンとしません?)
やがて頼人がゲイで、おまけに従兄弟の社長に長年片思いしていることを偶然知ってしまう土屋が、複雑な思いに駆られるんだけど、社長……そりゃないぜ!と私も思いました。
話戻って、書道家。
書道家ゆえに想いを何でも書で表す、したためるというところがいい。
好きな人の名前をただひたすら何度も書くとか、乙女か!
だけどそんな頼人が可愛い。
「つっちー 好きだー」とか、恋人になったらなったで「俺ばっかり好きでいて なんだか寂しいし 不安」みたいな事を草書で延々としたためる。
だけど草書だからつっちーには読めないだろう、そんな内容だとはバレないだろう……と思いきや、実は草書が読めるようになっていた土屋には内容モロバレってところが良かった。
この土屋もいいなって思います。
イベントとか記念日を大事にしたい♡いつも構ってほしい♡みたいな女子には土屋は超絶不向きだと思うんだけど、裏表がないし、私はこういう人好きです。
しかも、自分の努力を決して声高に言わないところもいい。
家業を支えるために苦労したけど、苦労を苦労と思っていないところとか、「書家の彼氏なら草書くらい読めたほうがいーだろな」と自ら学ぼうとするとか好き。
しかも「俺、草書読めるように勉強中なんだよねぇ」とか言わずに、さらっと、いつのまにかこともなげにやっちゃうところが。
人生の伴侶にはこういう人が一番だと思うんですよね、ということで末永く幸せでいつづけるだろうなという二人が読めて、とても良かったです。