ひみたさんのマイページ

神作品

エキスパートレビューアー2022

女性ひみたさん

レビュー数3

ポイント数19

今年度120位

通算--位

  • 神0
  • 萌×23
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0
  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • DVD
  • ゲーム
  • 特典
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

予想外に[ネタバレ]くて[ネタバレ]ました…

学生がいくら大っぴらに出来ないとはいえ個室露天風呂の付いた旅館に泊まるか?しかもそこでヤるのBLの定番過ぎて、好きではない流れだったので、連載は追っていなかったのです。それが後半は予想外に深くて最後には泣きました…

オープンゲイとクローゼットゲイという設定、二人の性格と台詞まわしが1巻に引き続きすごく魅力的で、付き合う事でお互い生き方の違いにどう折り合いをつけて行くか、というシリアスへの意向がすごく良かったです。
中盤まで、申し訳ないのですが今までほど絵に感動しなかったのですが、いつも明るくて裏表ない黄海のあの表情にはグッと来過ぎて、感動を通り越して衝撃でした…
我慢することと受け入れられないこと、好きだから許せることって、感情でその時なんとかなっても積み重なると実は辛いことに気づけなかったり、でもその分幸せに感じられるのだと言うような、健気で前向きな黄海が今まで以上に愛おしく感じました‼︎‼︎
相変わらずhシーンは毎度良くて、体の線やトーン、アングルや表情がもう、幾らあっても飽きず最高なのは流石な作家さんでした。今回攻めの下手なフ◯ラも良かった…デス…
今までのしっけさんの作品で一番好きです。

最後の多幸感

良かったー。
バイだな、そういうことにしておこうと婚約までしていた男と、いつも男の恋人を待っている男のお話。
今まで異性にモテて特に苦労してこなかったのに、友一に惹かれてデートして浮かれて、頭がいっぱいになって、告白して自分の狡さに落ち込んで。
突飛な演出がないのに面白い小説が読めて嬉しく、いーなぁ恋がしたいなぁって素直に思えました。
今まで恋で我慢する事が多かった友一が抱かれる時に気を使って、めちゃめちゃ甘やかされるのがすごい多幸感でした。
ノンケが今まての生き方や価値観を揺るがされたり、不幸受けが甘々幸せになる話大好きなので、しかも短めの尺なのに満足度が高くて神評価にしました。

萌え尽きた

(この人がどれほど素晴らしい人かも知らないくせに)



最近は気持ちに余裕がなく、中々BLも30分と読んでいられなかったのですが、たまたま見かけた表紙と粗筋でグイグイ惹かれ早々に読み切りました。
金額としてはちょっと高めで(初めて読む作家さんだと特に)、一文がやけに長いのも最初気になったのですが、何冊分かというくらい萌ツボばかりで電書のしおり機能が止まりませんでした。結果大大満腹。あとBLにしては結構血や頭が飛ぶので吃驚。王子と将軍の言葉遣いもそれっぽくて、ときめきます。

おとぎ話のようでうっとり、どんなに辛い状況でも2人がお互いを想い、誇り高く強くあろうとするのが本当に素敵!!!あとエロが良い!!笑


・屈強な奴隷を買う高貴受け
・幼少期から憧れていた騎士(攻)に遠くから見つめているのを気付かれてる王子(受)カワイイ
・憧れから恋慕に変わり、騎士の周りの女に嫉妬し出すノンケ王子
・王子が剣を学べるよう配慮してくれた攻、大人になってから剣を交えて過去に想いを馳せる二人
・閨で「いい子だ」と奴隷攻に言われて喜びつつ、こんなことさせて申し訳なく思ってる王子受
・性奴隷と夜毎遊んでいると城の皆に思われてて、しかしそう仕向けている(でも最後まではしてない)二人
・お互いが他人(従者達)に触れられるのを厭い、うまい口実で触られないよう仕向ける
・受が攻に甘々に大切に髪やお肌もケアされる
・攻を狙う積極的な従者に超嫉妬した王子のフェ
・お互いの立場では本来出来ないことを異国の奴隷として言えたり甘えたり触れることが出来るシチュエーション
・「潔癖な捕虜の王子が卑しい剣闘奴隷との肉欲に溺れ、朝から晩まで片時も離さぬほどに溺愛し、そして今彼らの目の前で愛玩する自らの『男』を奪われそうになっているのだ」
・スパダリ敬語攻め(責め)&強気奴隷攻めを一度に味わえる(しかも攻め一人で)
・受攻の肌色と体格の差
・対面座位で上手くない&攻の物が太くて動けなくなる受が攻に動いてとおねだり
・か弱そうに見えて、従者の入れ替わりに気付く王子(訛りに気付いて勇気づけられるのも良過ぎる…!!!)何も教えてもらえないけどひたすらにグイードを信じる王子!


人質として暮らす国の王族が、小さい尻にあの男の〜とか毎回言ってユーニス王子を困らせたり、エロオヤジみたいなのばっかり!なのも異様ですが最高でした。そんな野次を初心な時は困ってた王子が、奴隷(味方で将軍で初恋の人)を得てスンッて対応するギャップも良い!

一国の強強将軍が、他国に侵入して剣闘奴隷としてアンダーグラウンドから自国と人質の王子を守るのも、ロマンチックだしカッコいいし燃えるし、
立場は違えど二人とも奴隷の様な生活で痛々しく、それでもお互いへの気持ちを胸に秘めて自らを鼓舞し、そしてまたその凛と対応するのを見てお互い惚れ直すという…この関係性が本気で尊い。こういう人と出会えたら最強ですよね。これだから男同士は羨ましい程格好良くて面白い。

グイードがまだ幼く弱いユーニスの手を「この手が何よりも美しく誇らしい」と言うの、じんわり物凄く好きなエピソードで、まさにおとぎ話や伝説の始まりのような永遠を感じます。


良いところが書ききれなくて、更新期限切れてからもあれこれ叫びたくなったらコメント欄に続きます。

3冊分の満足感

朝田さんは「MyDear,God」の中短編集が話の色が全然違ってとても面白かったですがこちらもコミックス3冊分位の満足感がありました!全部の作品が読みたいだけしっかり読ませてくれる構成で一冊にこれだけ収まってるのが夢のようでした。朝田さんの作品てタイトルも表紙もいつもお洒落!

Rentaの試し読みが「アイ、セイ」だったのでそれを楽しみに購入しましたが、冒頭は「ディーン」で、何の気なしに読み始めたら滅茶滅茶面白くて苦しくて面白かった…!
加虐性と好きな男の子への恋心が同居するヒヤヒヤ感が最高でした。罪悪感と高揚に悩み苦しみ、主人公がどう出れば安泰なのか予想出来ない展開で、しかも表題作でないので呆気ない終わりだったらどうしようとか何重にもヒヤヒヤしました。小説を読んでいるようにスリリングで静かに泣けました。

「クラスメイト」は希望が無く苦手でした。「ハレの日」は古い作品との事でしたが、BLというよりLGBTQ寄りの親子のお話で、こういう人たちが沢山居たからこそ今があるんですよね。編集がお父さんを好きとか泥沼にならなくて良かった…(ちょっと期待してた)

表題作はテンション高めで台詞が阿呆エロっぽくてすごく好き!サラリーマンが実は若い男と…ってのも最高です。セフレだけどやっぱり愛されたい、でも歳上で云々…と悩むのも可愛いし、やっぱりエロアホくて二人とも可愛い明るくて楽しいお話でした。セイがそこまで年輪のある風態では無いと思うのですが、アイの若いツヤピカ表現が絶妙で、その対比が巧いと思いました。健康的で男らしく、健全な環境で愛された人という感じ。
でも朝田さんの大きいコマ、描き込みが小さいコマと変わらなくて、味なのですけど、何かを求めたくなります。

ムード重視を支持したい

二人の甘い雰囲気と戸惑いと緊張の様子が好きでした。BLらしくなってきたところも、肌を合わせても露骨さより作品に合う雰囲気重視で、描き方がとても好きです。お互いを想い合い、触れていることを奇跡に感じている様子が伝わってくるような空気感がすごい。
髪の流れや眼光、肌の見せ方が本当にドラマティックで、本当に、こんなBL読みたかったんだ〜という感じ。
慣れない甘さに二人が顔真っ赤、転げるエルヴァが最高…
アルトの支えや優しさを受け入れて強くなるエルヴァ、応援したくなるし、マニエリにつきっきりになるアルトに悶える展開も最高…

雑誌掲載から手直しされているのですが、
「だって うれしー」(このアルトがすごくいい)からの「えへ泣いちゃった」3頁増えてより二人の緊張シーンが味わえました。

実は外の世界は、だとかエルヴァの心情が少し駆け足だったりとか、二人の関係を尊いものとして読んでいたので「お仲間」表現には少々気落ちしたりと諸々気になるのですが、やはり一冊の読み応えがあって、二人が可愛くて神作品でした。

全ページ美しくて素敵な世界観だった

ほどさんの作品を読んでいると、性別や年齢関係なく、人の可愛い部分をとても素敵な世界観で描く人だなぁと思います。あと気恥ずかしさを描かれるのが上手すぎてこっちまで照れる…
表情だけでなく恋する人の触れ方も雄弁で、情景やシンプルな台詞も詩的で、全ページ美しくて、お話は濃い方ではないですが読み応えがありました。
後輩で高嶋の事が大好きな佐伯、「顔に書いてあるってこういう顔」が如く、その時々で感情をちゃんとリアクションと言葉で伝えるのがとても良いし、160Pの台詞にはグッときました。
告白されれば誰とでもだった高嶋、彼なりの行動だったのが理解できたのも良かった、それはそれで相手には酷だけど…
過去の彼は少し可哀想だったけど、出てくる人みんな性格が良くて癒されました。

ベッドシーンは多くはないですが、流れや台詞、コマ割りもとても好きでした。キスの角度や手の置き方が最高…
Renta先行・修正細白線(修正気にされる方おすすめです)

ムンムン強強受と恋する棒

同人誌版はkindle unlimitedで読んでいましたが、改めて表紙を見てこちらを少し読んだだけで「ああ〜〜〜」と心の中でのたうち回るような濃厚な世界観でした。
敵国からの拷問で女性器(に似た植物作用)をはめ込まれた軍人ジャック。このパワー設定に頼り切らない、ガレとの温度差ある会話とシリアス(ヘンテコあり)脱走劇。面白かった〜〜!
文章のムンとした熱気が暑い日にピッタリ。台詞の端々から伝わるジャックの屈強さや男臭さは絵がなくても目に見えるようで流石の筆致です。

ジャックの自由な振る舞いや男らしさに惚れるガレ。後半でも「期限切れの初恋」のような、生き方も見る世界も全く違う人に恋して歯牙にも掛けられない辛さ情けなさが残酷に語られるのは、相変わらず木原さん節で最高。
そして途中のクソ自己中な犯罪に殺意が湧きますが、その後の盲目的なロマンティックさと空気読まなさが滑稽でまた面白くて。

生きるも死ぬも執着しないジャックと結婚や愛について考え方が違う(むしろ考えたことがほぼ無い)のは当然なのですが、力技で帰る場所を作ったガレの粘り勝ちは天晴かもしれません。
同性でも簡単に結婚出来る世界になったとしてそれでも愛とは(必要なのか、も含めて)人間の永遠のテーマで、またBLも一段階進むんだろうと思いました。
理解し合えないまま其々居心地の良さや小さい幸せを、滑稽さを含めて甘受していく感じでしたね。

エロ多めのテーマでしたが、ジャックの屈強な心身でふた○○は淫靡さと誘引力がスゴイ。
あと何となく罪悪感なく読める…思春期の子だとちょっと可哀想になるので。
前の棒役(「灰の月」に続きこの言い方が出てきて笑った)レオも物欲しそうに尻の穴を舐めてたというジャックの回想が罪深くて、なんかレオ不憫可愛いなと思いました。ほんとは強クール攻めなのに。
SMみたいな攻め調教は、ガレの夢中さが可愛くて笑えます。性器から穴2つ好きなように舐めさす受けエロ…
今回のイラストは初めて見る方でしたが外国人ぽさと男臭さがピッタリでした。
ガタイの良い騎乗位の威力半端ない!

肯定の大きさ

出自や生き方、行動と失敗も、“分からないままで構わない”という肯定はなんと優しく大きい。
もしかしたらマイノリティ(性的指向でも、それ以外でも)への偏見や差別が無くなった先はそんな景色なのかもしれません。泣。
トレヴァーに関わる二人のジーンと、またそこに連なる様々な人達から、今自分が悩む些細なものにも連綿と繋がっていて、壮大で優しいお話でした…泣…

2巻かけての構成と濃密な世界観、空白の余韻、(欲を言えば若いジーンとトレヴァーの肌の違いがもっと欲しかったけど)お互いを思うが故に離れることを選び、涙し、抱きしめる感情の温度が伝わってくるようでした。どうしたら伝わるのだろうと行動するジーンに泣き、BL的にもオイシイ…
神に出会えて幸せだなとまた思い出して泣けてくる神作品でした。

教訓があった

「うん。毎朝、そこの窓から下を見ると、大町が膝をかかえて俯いてるのが見えて、いったい何を落ち込んでるんだろうと思って。一緒に昼飯でも食べながら、訊いてみようと思ってたんだけど、単なる植物観察だったんだな。」


家族に恵まれず施設で育った主人公と、隣にいて手を繋ぎ話しかけてくれていた転校生との再会のお話。派手な出来事の起こらない、食事や季節や植物など日常に恋が展開していくのを落ち着いて読む一冊でした。
無口な芙蓉が叔母に同じ遺伝子を感じて安心したり、西澤から借りた本の知識だけを頼りに雑草を愛でたり、西澤だけにお弁当のおかずをおまけしたり。すごく良い・・・

読んでいくと、周囲にはいじめていた人以外に芙蓉を見守っていた人、見えないところで心を砕いていた人がいると分かってくる。西澤の優しさも、ずっと優等生然とした性格や正義感がそうさせると思っていたけれど、実は芙蓉を思ってくれていたからこそのもの。
人は生きてきた中で視野と考え方が固まり、こんなにも人がしてくれた行動と自分で感じたものが違って見えることがあるのだと再確認するような話でした。素直に受け取らないことは、こんなに相手が見えていなくて勿体ない。僻みや自己嫌悪が強過ぎるのは良くないですね。

叔母や周囲の優しさ、相談できる相手がいて話す事で自分の出来事を再確認すること、何かあったときに飛び込める場所(叔母の真意を知って西澤の胸に飛び込んだ芙蓉の、その変化が愛しい!)があるっていいなぁとじんわりしました。

愉快な攻めとお花畑な貴族の会話が楽しい!!

すこし貴公とふたりだけで話がしたい。アラリックの口から聞いただけでは、頭に花が咲いたような内容ばかりで埒があかなかった。



小林典雅さん作品は初読なのですが、展開のバランスが新鮮で面白かったです。
オッドアイの所為で幽閉されている王子が更に孤独に追いやられ、第二王子(義弟)との交流、感情をぶつけられるまでが1冊の半分。その後、冒頭にチラリと出てきた男とのお話がやっと始まります。

人との交流を絶たざるをえなかった王子が第二王子との会話を心待ちにし、大人になってからは、手作りの菓子の半分は後で大切に食べるからと包に戻したり、香袋を大切に身につけたりとロマンティックさすら漂い、第二王子が攻めだったのか?と思っていたところに本命が登場。

他国の人質に向かうことになった王子が出会ったのはそこの王様の側近で、運命の番で即ベッドインだったのですが、その最中の会話も微笑ましいやら可笑しかったり、不慣れさと熱っぽさが淫靡だったりで、読めて良かったです!

私が予想した展開は、「次の発情期で頸を噛む…」と約束するも、戦争が悪化、攻めが窮地に陥り、同時刻に受けは発情期が訪れ…みたいなのを予想してたのですが、なんと一冊の後半はひたすら二人のお花畑な会話と痴話喧嘩が繰り広げられてて笑いました。最高。

王様の側近で近衛兵のアラリックはただのスパダリではなく。周囲の人間にも気安く接し接され、愛の言葉を熱っぽく時にヘンテコに語り、王子にメロメロ溺愛。王様や従者が語る彼の作った歌がとにかく笑えて、なんて愉快な男なんでしょう。

不憫健気を読んでいて幸せになってほしいと強く思う事はよくありますが、この笑わせてくれるアラリックもずっと愉快なまま幸せが続いてほしいと願わずにはいられない、とっても魅力的なキャラクターでした!

王子リンツェットも気高く純粋で、アラリックにメロメロで二人が愛をどこまでも語るお花畑な会話が本当に楽しい。
またここまで気持ちを言葉にして相手に伝えることが凄いし、言葉に熱量を感じます。

コメディのような雰囲気も漂わせつつ、「この方に出会えたから死を選ばなくて良かったと思える」とサラッと言葉にするリンツェット、不憫な彼をアラリックはいくらでも笑かし甘やかし愛してほしい。いくらでも読みたいです。
(とは言っても、男同士や妊娠に対して抵抗がなくて、もう少し男らしい部分も欲しかったですが…)

出会えて良かったなあ〜と、何度も読み返したくなる2022年の一冊でした!