襖くろーらーさんのマイページ

レビューした作品

アドバンスドレビューアー

女性襖くろーらーさん

レビュー数8

ポイント数42

今年度159位

通算--位

  • 絞り込み
条件

指定なし

  • レビューした作品
  • 神作品
  • 萌×2作品
  • 萌作品
  • 中立作品
  • しゅみじゃない作品
  • 出版社別
  • レーベル別
  • 作品詳細
  • レビューした著者別
  • レビューした作画別
  • レビューしたイラスト別
  • レビューした原作別
  • レビューした声優別
媒体

指定なし

  • 指定なし
  • コミック
  • 小説
  • CD
  • 映像
  • ゲーム
  • 特典
発売年月
月 ~
レビュー月
表示モード

No Title

表紙を見て、なんか面白そうだなと思って開いてみたら、目ん玉飛び出そうになりました。例えば尾田栄一郎の漫画とかみたいに。なぜかと言うと尾田栄一郎か二十年前の真島ヒロみたいな画風でヤンキーがBLしてたから……。

思わず作者の人ってどんな人? と、このページの上のほうにある作者さんのお名前のリンクを押してみたら、支部のアカウントあったのでチェックしてみました。イタコタイプの凄腕二次創作家さんでした。野生の公式タグついてる。すごいな、画力と度胸が。

ともあれ。

本作品の裏表紙には主人公の姫野菊華はカリスマ的な存在と書いてあるのですが、実際は可愛くてみんなに愛される存在でした。BANANAFISHのアッシュとか東リベのマイキーとかよりはフルバの透くんとかのが近い様なきがします。ただしゴリッゴリのヤンキーですけれども。

愛され主人公のBLなのでそういった傾向のものがおすすめなのかというと、そうでもないきがします。なにしろめちゃめちゃヤンキーが喧嘩してる漫画なので、闘うシーンが観たい人向けかなという気がします。

努力・友情・勝利感はそんなにないです。個人的には可愛いヤンキーがめちゃめちゃ喧嘩するのを珍獣が不思議な生態でもって動き回るさまを見守る時の様なほほえましさを感じながら読みました。ラブはおまけ程度に思って見てましたが普通にエロはありました。

Monster Herz コミック

八神舞 

戦闘系極エロBLです。

表紙かっこいいなと思って軽率に手に取ったら極エロ系で、個人的エロ許容レベルを大幅に超えていたのでおぁぁ……ってなりました。めちゃめちゃ激しいエロがお好きな方はかなり好きだと思います。

汗と、汁と、ハートが飛び散る系のやつです。正直これがKindleで年齢指定無しで売られているのは奇跡だとおもいました。でもやっぱりKindleなので、唐竹を割ったような作風でも股間の辺りが有耶無耶の曖昧模糊にされているので、Kindleのそういうとこにイライラする方は販売されるプラットフォームや地域を選んで購入してください。

ところで、この作品とは何ら関係のない俗説なんですが、幽霊とかって性的な行為が大の苦手だとかいうのあるじゃないですか。だとしたらこの作品の主人公カップルは生命力溢れまくりのスケベをするので妖魔退散力バリつよだとおもいます。元気いっぱいのエロエロです。一介のタヌキでしかない私めもうっかり陽物のぱわーで祓われてしまうところでした。

そうですねぇ、きっと湿度が高すぎる夏の夜、お風呂でシャンプーしてる最中に何か魔の気配を感じで背後が気になりだすくらいの気候の時期つまり今! に、読むといいかもしれません。ちょうどKindleUnlimitedで読めますし(2025年6/18現在)。色々ふっ飛ばされて清々しい気分になれるかも。

見た目ハードボイルドですが、ラブラブバカップルがバチバチ(効果音)にやり合っております。やり合ってると言ってもリバではないです。一部の方々はご安心ください。いわゆるただのケツ抱きです。

以上エロすげえしか書いて来なかったのですが、見所はそれだけじゃなくてアクションもすごいのです。めちゃめちゃ戦っております。少年漫画や青年漫画のバトルものくらいの戦いっぷりです。

戦うBL漫画って、意外と商業BLというジャンルには多くないじゃないですか。商業BLに手を出すヲタクの出自は少年漫画の2次創作でありがちなわりに、少年漫画の2次創作を好むヲタクにリーチする作品は商業BLには無いがちなのです。この他にはハジ先生の『辺獄のカレンデュラ』などの作品たち、冥花すゐ先生の『イトウさん』、黒井よだか先生の『魔女と猫』シリーズ、吹屋フロ先生の『仇椿ゆがみて歯車』とか、あと他になんかあったっけ? くらいのものですよ、ガチで戦闘するやつは。本作は闘うBLをお求めの方にもよいと思います。

が! ここでようやく注意事項なのですが、本作は倫理道徳感が終わってる系の作品でもありまして、主人公たちは比喩ではなく正義の味方の皮を被った極悪人なのです。なのに他人を不幸に陥れても反省するでもなく自分達だけ幸せになってるのでそういうのが気になってどうしようもない方にはおすすめできません。

世界観も倫理道徳感が終わっているカップルに合わせてそれなりな感じなのでいきなりシンプルに可哀想な性犯罪描写が出てきて被害経験者のトラウマを抉ってくるので、人によっては試し読みもしないほうがいいです。

という注意喚起は冒頭に書けばよかったんですがもう1200文字くらい書いて疲れたので書き直さずに終わります。では、楽しい極エロBL読書を!


No Title

本当にタイトルそのまんまで恋人の事だけ思い出せないという変わったタイプの記憶喪失になってしまった人が主人公の物語です。

が! 何故か記憶喪失対象になってしまった恋人候補が3人もいる……なぜ?

もしかしてこの主人公はこんなに虫も殺さない様な顔とキャラをしていながら男ばかりに三又をかける剛の者なのだろうか? と思ったらそこまでヤバい話ではなかったです。はー、びっくりした。

3人のうちの一人が恋人なのに、主人公の生雲は恋人候補の後輩・主治医・アパートの管理人の誰と会って交流しても恋人っぽいかというと、うーん……みたいな感じでピンと来ず、中々誰がその人なのか分からない所が面白かったです。

わたし的には本物のカプが好みのタイプだったのでやったー! と思ったのですが、他のカプが癖に刺さるという方はハズレだった時にがっかりするかもです。

ちょっとミステリーな感じの軽い謎解きものが好きな方におすすめです。

殺し屋食堂 2 電子 コミック

衿先はとじ 

No Title

暁くんが食レポの語彙を徐々に増やしていくのに反比例する様に、読者たる私の語彙は「かわいい(かわいい)」以外消失してゆくのでした。

正直なことを言うと1巻の最初ら辺を読んでいた時には一瞬これはちょっとあざといのでは? とよぎったんですけど、もうだめです、あーぎゃわいい!!!(頭抱えながら)

もう本当に暁くんが可愛くて……というボキャ貧な感想しか出なくてごめんなさいな気持ちなんですけど本当に超可愛いのですみません、仕方ないんです、可愛いとしか…………。

本作はサスペンス要素もある作品ではあるのですが、スト重系というよりは読むと心が萌えちぎれて千々に乱れる系です。一日の終わりに萌を摂取して心安らかに眠りにつきたい方向け……、いやダメだそれは。たぶん萌え転がって目がギンギンになってしまうと思うので次の日が休日の夜に読むの推奨です。

どうやら既刊はここまででして、巻末に収録されているオマケ漫画が打ち上げの様相を呈しているのでもしかしてこれって続かないとか……?

個人的に、東雲さんと暁くん(10歳)のやり取りが大好き過ぎて無限に見ていたいので(おにショタ好きな人は好きだと思います)、3巻の出版を切に願います!!

殺し屋食堂 1 電子 コミック

衿先はとじ 

No Title

帯がめっさネタバレなんですけど、実際殺し屋が営む食堂というより殺し屋をダメにする食堂のお話です。

主人公の暁は、姉の指示により毎日3食大豆イソフラボンと塩分の過剰な食事を摂りとても規則正しい生活を送っている殺し屋です。

そんな暁の本日の殺しのターゲットはただの食堂の店主の東雲。ところが東雲の命を狙うのは暁だけではなく。

成り行きで東雲を助けてしまった暁ですが、お礼にと振る舞われたカレーを食べたところ一服盛られて気を喪ってしまい……。

と冒頭のあらすじをつらつら書いてみて思ったんですけど、すごいエロい事が起きそうな導入部分だ!!

しかし読んでみたらノーエロでPixivとかで見られる漫画みたいにほんわかしたストーリーだったんですけれども。

萌え系でかわいいお話でありつつ、東雲さんも暁くんも謎が多く、香ばしい唐揚げのにおいとともにミステリーやサスペンスのにおいがします。

次巻が楽しみですね(小腹をぐぅと鳴らしながら)

No Title

「ディープ」さが想像を絶するレベルで驚きました。ゲイの日常、破天荒すぎやしませんか。

発展場なるものの存在は知っていましたが、中はそんな風になっているのか……え、えぇぇぇ〜〜〜みたいな。羞恥心が息していないみたいですが大丈夫ですか? それって本当に楽しいの? まじで??? と余計に疑問が膨らんでしまいました。

厨二のやらかしゲイ版も過激ですね。バレたら死ねるけどなんでそんなことを。あ、厨二病だからか、そうか。

ちなみに私の身内が学生時代に隣のクラスのゲイに柔道着を盗まれて以来ゲイフォビアなのですが、「同じ男なのでパクった柔道着をどの様に使うのか生々しく想像出来てしまうので嫌さ万倍」と申しておりましたがしかし、どうやら現実は想像を軽く超えるっぽいですね。加害者被害者双方のために犯した過ちが一生バレないよう祈って起きます。ていうか窃盗はいかん!

ラストまで特濃でもうお腹いっぱいです、ご馳走様でした。でも唐突に終わるのはちょっとやめて! これじゃ気分の変え方がわからないよ!!!

No Title

表紙と試し読みを見て、これは当たりの予感しかしない! と思って買って読みましたが大当たりでした。

高校2年生の戸上と箕野の日常を描いた漫画です。画面の隅々まで絵がかわいいです。よくある学生BLに見えるのですが、なかなか独特な内容でした。

殊に戸上と箕野の距離感の絶妙さ。端的に言うと近すぎず遠すぎず、だけどお互いに想い合っているのは確からしい。という感じなのですが、BL作品でここまでそれを徹底しているものは珍しいのではないかと思います。

明確にBLだと分かる描写がないと嫌だという方には向かないと思いますが、これを恋愛と呼べるか呼べないかのギリギリの距離感にドキドキしたい方にはおすすめです。

百草の裏庭 コミック

青井秋 

No Title

5話完結の表題作を含む五つの中短編とおまけ一つの入った作品集です。

植物達が緻密に描かれた背景や装飾画に目が奪われうっとりとしてしまいます。ストーリーを楽しむ漫画というよりは絵を楽しむために読む漫画という印象が初読の時は強かったのです。

でも、2周目では登場人物の会話や内心に目が向いてしみじみと良いなと感じました。

耽美的な絵柄からは、植物の瑞々しい葉を触った時のような冷たさや、鬱蒼と草木の生い茂る森に漂う湿気を含んだ冷気を感じるけれど、登場人物たちの間にあるのは温かくて柔らかい空気です。

特に表題作『百草の裏庭』は尺が長いぶん心理描写が特に細やかで、マルセルとギーゼルベルトがお互いを知り合いやがてかけがえのない絆で結ばれていく様が描かれています。

耽美的な雰囲気でありつつ、耽美につきものの冷たさや退廃的破滅的な雰囲気はなくて、温かくて優しいお話でした。

No Title

監獄ものなのですが、意外と悲愴感がないお話でした。主人公のユウト周りにいい人が集まってきて励ましてくれたりするので、読んでいるこちらとしても沈鬱な気持ちにならずに済みました。

ディックの、冷めてる感じの性格でありつつめちゃめちゃ世話焼きというキャラがとっても魅力的。時々ユウトに対してツンデレムーブをするところも微笑ましく、ヘヴィーな世界観だけどBLらしい描写だなぁーと思ったりも。

ところがディックのツンデレムーブにはラブ以外の意図も含まれているという意外性に瞠目しました。

ラスト辺り急展開でサスペンス度が爆上がってハラハラドキドキ。スリルがあって面白かったです。

続編ありきで始まったストーリーらしくスルスルと次巻に続きます。

No Title

ボロいけれどアットホームなアパートに住む高校生と、彼の養父でアパートの管理人兼人形作家の、息子✕養父……「禁断の純愛」です。

禁断とは(ゴクリ

と、つい固唾を飲んでしまったのですが(近親✕✕BL好き)読んでみたら禁断というほどドロついていなくて心にじんわり染み入るお話でした。あたい、こういうの好き……。

主人公の喜一は、小さい頃に母親の旧友であった次郎を頼って母子で古いアパートに越してきました。その頃から父親の様な友達の様な距離感で次郎と親しんでいた喜一ですが、高校生になり女友達の杉崎との交流を通じて、自分の次郎に対する漠然とした気持ちが何であるのかが明確になっていきます。しかし、義理といっても親子である以上、次郎が喜一の気持ちに応えるわけもなく……。


わたし的にこのお話のなかで特に好きなポイント、BL読者にはあまり好まれない要素かもしれませんが、喜一と杉崎ちゃんの微妙な距離感だったりします。自分は喜一の中で恋愛対象としては無しなんだなと静かに悟る杉崎ちゃん。喜一も全く鈍感なのかと思いきや、彼女の変化に気づきつつも友達という事では駄目なのだろうか? と悶々とするところが良いです……ほろ苦い青春だなぁ……。

とか、他にもいくつか滋味のある脇役の切ない恋物語がいい感じに利いているところがとても好きです。

ヒューマンドラマの描写がいい作品で、前述したとおりいうほど「禁断」感はないのです。しかし終盤で成長した喜一がより一層実父に似て育っていた事にはなんとも言えないいけなさがありました。

ところで、序盤の頃に杉崎ちゃんが喜一の住まいを見て「アニメとかで見たことある」という場面、鈍い私はそうね、アニメとかではこういうタイプのボロアパートを見かけるかもねーと思いつつ微妙に引っかかりも覚えつつスルーしてしまったのですが。最後まで読み終わってから突然それって『め●ん一刻』のことかーー! と気づいた瞬間最大の禁断感が私を襲いました。なんか知らんけど……。