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女性渋茶さん

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変わり種、健気な中東王族攻め

2021年刊。
う~ん、海外の王族攻めが日本人青年を見初める展開って好きなシチュエーションのはずなのにな。
どうもキラキラした雰囲気が噛み合わず王道のラグジュアリーBLを楽しめなかった。
大抵は王族貴族攻めだと俺様系だったり受けが常識的な健気系だったりするが、この話では攻め・ジェフリーが健気なスパダリ、受け・春輝がおおらかとガサツ紙一重な庶民派って印象で終わってしまった。

口説いてくる相手がVIPクラスの男だろうが動じる事ない春輝の態度は大したものだが。
しかし、全部ジェフリーの奢りだからと遠慮なく飲み食いしたり、その時の様子を友人とサシで飲んでいる時に酒の肴のようにガハハと話題にしているのにはドン引きした。
ジェフリーはムードもデリカシーも無い春輝を見て、物怖じせず裏表がないと感動していたけれど、ポジティブな見方が出来ているのはむしろ彼自身のほうなのだが。

あと、ジェフリーと春輝にはどちらも母親が正妻ではなく、二人いる義兄とも折り合いが良くないという共通点がある。
ジェフリーの義兄達についてはじっくり時間をかけた結果、お互いが過去に至らなかった点を反省したうえで無事に歩み寄ったのを見届けられたのが良かった。

一方、春輝のほうは義兄も母親も何か変だよ?って印象が拭えなかった。
父親が他所で愛人と義弟を囲ったのを快く思っていないにしても、その恨みがまだ元気な春輝母に向かず、春輝だけが被るのは気の毒だ。
春輝は財界パーティーで箏の発表の度に女装を強要されている状況を快く受け止めていないのに、箏の流派(片山流)の存続と活躍の場の為に、家元の叔母も母親もわざとスルーしているのかしらね?
春輝側の親族間はどうも相変わらずっぽくて、攻め側と受け側の周囲の人間性の落差が気になった。

まるで王子さまのようなディーラー

2015年刊。
ラスベガス・カジノビジネスで成功を納めている世界的経営者の御曹司攻め×ギャンブルを毛嫌いしている国家公務員の堅物美人受け。

日本からカジノ招致目的で訪れている視察団の一人である十樹(とおき)は、偶然出逢ったカジノのディーラー・顕成(けんせい)に心奪われ、何かにつけて彼を思い出す。
それは相手の顕成も同じで、初対面からの十樹へのアプローチは口説きが甘ったるく押しが強い。
短期間で距離を縮めようとする中、途中であらぬ誤解が生じるが、巻き込まれたトラブルが上手く解決したうえで意地を張っていた十樹が告白、めでたしめでたしといった流れだ。

エッチシーンは多めで、十樹に思いがけないスパイの疑いが掛かっての取り調べエッチなんてのもある。
話全体は甘々なのでサクサク読めたが、もの足りない点もあったかな。

ギャンブルを毛嫌いする十樹の考え方の軟化よりも、とにかく顕成の華やかな描写が目立った。
容姿の端麗さ、父親の元でホテル・ゴールドで総支配人を務めつつディーラーとしての腕も超一流、またラスベガスの影・悪い噂を払拭したいと父親と共に頑張る姿はまるで王子さまのようだった。
一方、そんな彼に見初められた十樹だが、顔立ちが整っているとはいってもか細い容姿にメガネというキャラがか弱い女子のようだ。
慣れないラスベガスの地とはいえ、何かと顕成に手助けしてもらわないとならない描写が歯痒かったかな。

十樹には父親がギャンブルにのめり込んだ末に母親に借金を肩代わりさせた過去の怒りがある故に、嫌悪感の軟化は厳しいのは仕方がないかもね。
ただ、カジノゲームでの場面での、彼の名前にちなんでのルーレットの"黒・10"ジンクスは結構洒落ているなと思った。

あら意外、攻めキャラが正統派イケおじ

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
毎月の新刊小説数が低迷している現在からすると、当時は恵まれていた時代だったのが伺える。
ちなみに同月刊行3冊の中ではこの話の堂島が一番情のある男だった。

まだ19歳の主人公・瑞希は母親を亡くして途方に暮れていたところに、彼女の昔の日記を見つけたきっかけで父親かも知れない?堂島を探そうと思いつく。
しかし、会いに行った早々予期しないヤバい状況に巻き込まれて雲隠れする羽目になるというサスペンス展開は面白かった。

最初だけは瑞希にブチ切れての強引な性行為だが、密かに練っていた計画をぶち壊されてとっさに逃げる羽目になったあの状況では…ねぇ。
ただ、読んで早々堂島は父親じゃない!!って直感のおかげで実の父子かもという禁忌感は湧かなかったけれどね。

『周囲に人辺りが良くて若い頃から羨望の眼差しを集めていた』という堂島は正に"イケおじ"で、DV攻めがデフォな水原さん作品(初期)で読めたのが意外だった。
回数を重ねてのセックスも無理な強制じゃないせいか、爛れたひとときといった風体なのに何故だか安心して読める(ん(-_-)?)

お互いが伏せていた言えない秘密って空気もあっさり目だ。
堂島も過去に対して既に吹っ切れた感があるし、瑞希も状況が落ち着けば不憫ながらも芯の強い一面は伺える。
歳の差設定も活きていて、事実が明らかになる経緯のバランスもいいと思う。
しかし安心するのはまだ早い、きっちりと地雷も埋め込まれている。

この二人、さすがにヤクザを敵に回しただけあってクライマックスの修羅場にはガッツリモブ姦に遭っている。
まだ水原さん作品初期のバイオレンスラブは建材なので、痛いのが苦手な人はご注意を。

メインの攻めキャラはヒヒじいさんのほうじゃね?…

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
この物語は水原さんのもう一つの得意分野でもある芸術系の話だ。
花鳥画を描く為に広大な庭で様々な鳥を飼っているって設定もあって鳥類の蘊蓄も満載だ。
が、個人的なアピールポイントはこの話の攻めキャラの年齢が62歳だという点だと思う。

ネタばれを出すとこの話、画家の卵である主人公が庇護者の元で方向性の違いに気付いた末に愛情を受け入れる事も叶わず、外の世界の新たな可能性に惹かれて飛び立つ…といったものだ。
だから攻めキャラが二人いる。

一人は主人公・紗希を自身の元に囲っている日本画家界の重鎮・合田柳燕氏、もう一人は紗希と同じ芸大の出身者で空間プロデューサーとして成功を収めている今村だ。
表紙の攻めは今村だが、紗希の中で大部分を占めるのは内弟子として内外を支えて閨を共にしている柳燕氏との生活だし、話の中身も彼の存在感が大きい。
だから、この話のメインの攻めキャラは柳燕氏じゃね?と思うのだが、どうでしょうかね。

但し、親子以上に歳が離れているし歴代のDV攻めとは違う変態全開でドン引きものだが。

何せ柳燕氏が紗希に向ける愛情ってのは囲い込みと束縛だからなぁ。
おまけに性欲も衰え知らずで縄・張り型・乳首の金輪にこだわるねちっこさに、紗希が悶えている卑猥な姿も絵に描いて残すというムッツリぶり。
(今時のスマホ写真とかじゃないんだ…否、感心するのソコじゃないってば)

そんな折り、二人の前に現れた新鋭の空間デザイナーの今村の気さくさ、感性の鋭さ、物怖じしないおおらかさにたちまちに惹かれる紗希を留める事は出来なかった。
紗希も柳燕氏を尊敬しきっていたのに、関係を昇華出来なかったのが別れの原因…
…歳の離れた伴侶というには抵抗が強いだろうが、愛情が芽生える可能性なきにしもあらずなんて思ってしまったのだけどね。

この話って世界的に名を馳せる画家達の愛人エピソードを彷彿とさせるものがあるね。
きっと彼女達と別れた巨匠の晩年を参考に起こした内容かも知れない気もするんですがどうでしょうかね。

所詮、義兄(跡継ぎ)の境遇は生ぬるい

2008年7月に刊行された3冊のうちの一冊。
う~ん…
BLを読んだという満足感とは程遠い。
異母兄弟の攻め受けって格好のシチュエーションだというのに、肝心の愼一郎と志乃に対してタブー萌えって気持ちが湧かなかった。
何だか『愛人の子を受け入れざるを得ない心の闇』って切り口で感じ入るところが大きかったかな。

作中では政治家の妻として表向き賢くとも、愛人の子(受け・志乃)には正直に葛藤や憎しみをぶつける昭江(攻め・愼一郎の母)の苦悩に惹かれた。
決して意地悪な継母なんかじゃなかったし、彼女なりに精一杯だったと伺える。
一番アカンのは当人は責任を負っているつもりでいて、現実は亡くなった愛人の子の面倒を本妻に丸投げしているのに気付かない父親だけどさ。
何だか愼一郎も父親そっくりに、政治家として表向きは家庭を持ちつつ、志乃とは離れたくないから愛人に据えるって人生を歩みそうな気がする。

水原さん作品のDV・陵辱攻めって、大抵荒んだ生い立ちや辛辣な過去が背景にあるパターンが多いが、愼一郎の場合は親の期待通りに跡を継ぐ重荷はあっても愛情も境遇も恵まれている。
そんな歴代の不遇攻め達と比べると彼の不満自体"生ぬるい”気がしてならない。
志乃を無理矢理押し倒したのも不満の吐け口って意味合いが大きいし、互いに高校生ってのもあっていじめを彷彿させられて嫌な気分だった。
志乃にしか見せない愼一郎の我儘、身勝手さも子供っぽいし、志乃を手離したくない為の周囲への言い分や囲い込み方も姑息で苛ついた。

ただ、志乃が愛人の子として始終萎縮しつつもひ弱一辺倒じゃなかったのは救いだった。
昭江の憎しみ・やり切れなさを受け止めた姿勢は、彼自身にはどうしようもないのに健気さを感じた。
とかく気弱な性格で義兄と分かっていても愼一郎に絆されていく様子には不安があったが、彼の反対を振り切って一定期間離れて暮らす選択にはほっとしたのに…

自分はBL読んでいても稀に『いっその事くっつかなくてもいいのに』と思ってしまう事があるが、久々にそんな気分になってしまった。
くっつきたいならば、愼一郎のほうが激変するであろう境遇を受け止める覚悟が必要だと思うのだけどな。

昭和感漂う除霊ドタバタもの

1999年刊、電子書籍にて購入。
挿絵も見たかったが無かったのは残念。
ルビー文庫でも2000年以前ともなってくると電子書籍化されていない作品もある状況からすれば、読めるだけでも御の字なのかな。
『カラダ貸します』『妄根』『怨念の彼方』短編3本が収録されている。

タイトルに"霊感探偵"とある通り、霊感が強すぎる主人公・道与(みちのぶ)が助手兼恋人の健(*注・きちんとタケルと呼んでやって下さい)との蜜月を満喫したい為に、独流で数多の浄霊をこなす日々が書かれている。
…つーか、隙あらばエッチばかりしているバカップルだけど。
何せ道与は計り知れない霊力を持つが、絶○レベルのスキモノでもあるのだ。
エッチシーンが多い割にはパンパンと済ませるばかりで、ねっとりさはない。

道与が心底惚れ抜いている健はというと、いくら17歳といっても素が相当トロい性格なのだが、異様に霊に取り憑かれやすい体質が逆に彼のサポートになっている。
ホント言うと活躍しているのは、色事大好きの花魁・浮舟大夫と禁欲的すぎる武士・弦之進といった健のご先祖さまでもある守護霊だけどね。
始終霊に憑かれているせいで健自身が"人形"状態だったのが残念かな。

ただ、バブル期を経た平成前期の作品だというのに、それ以前の昭和感を強く感じた。
イマドキのノリとは違うけれど、ドタバタしていても結構面白かったしキャラクターもいい味出しているので、昔の作品ならではの懐かしさはあった。

今はまだ起承転結の"起"の域

2021年刊。
続きものらしいのでまずは1巻目を読んでみた。
勿論次巻も追うつもりだが、いつもの自分のペースで完結後にまとめて読んだほうがよかったかな。
義賊ものは好きで一応他にもチェックを入れている本が何冊かあるものの、ここ最近なかなか小説を読む暇がなく、どういうふうに積読本の山を消化すればいいか大いに迷っているかも知れない。

てな訳で、以下個人的な備忘録にて。


この1巻目ではまだ起承転結の"起"の域だ。
周囲の注目を集めるような派手さはなくともアンダーグラウンド下では噂が広まって需要がある存在、証明に残していくカラスの足跡と、惹き付ける要素は散りばめられている。
寂れた街中にあるバー"マジックアワー"のスタッフ(主人公・健斗の意中の人・玲含む)もクセ者揃いだろう、このメンツの中ではマスターの過去や玲を拾った?経緯も気になるかな。
最も気になる人物は『俺は玲の秘密を握っているんだぜ』ってちらつかせている本庁刑事の刀浦だ。
登場時ではガラの悪さが目に付く男だが、彼らの今後にどう絡んでいくかのダークホース的キャラなのだろう。

主人公・健斗の過去の生い立ちもあってかワンコ要素の中にある健気な一面も、恋人候補の玲が美人な割に男性的な無造作が見え隠れしているってのも、高遠さん作品ではちょっと類を見ない責め受けになるかもしれない。
…と言っても、自分は高遠さん作品は数冊しか読めていないですが…
しかし、そんな数冊で印象に残るノスタルジックな情景の描写ってのは、マジックアワーの言葉がある通り、この作品でも健在だ。

四六時中、濡れ場生中継

2017年刊、『劣情スイッチ』続編。
前巻よりもエロ度パワーアップ!!
つーか自分、西野さん作品は10冊以上読んでいるのだが、読了した中で新たにエロ特盛り度№1を更新したような変な感慨深さがあった。

元は自身の自慰をネット上にアップしていた者(依泉)と熱心なファン(史郎)だった二人。
偶然にも親同士の再婚で義兄弟に、更にはお互いの性癖の好き理解者として濃厚な関係を築く間柄となった。
さて、そんな二人の日常だが…

史郎の出張中のテレホンSEXから始まって、お帰りの挨拶抜きで、史郎と一緒の小旅行?の際でも夜行バスの中で、到着したてで知り合いの迎えを待つまで、今回のメインデッシュ・史郎の仲間内での見せびらかせ、依泉が内緒にしていた見合い話に腹を立てて、誤解を解いての仲直りでも…

…(-_-;)…

とにかく、四六時中セックスばっかしていて、延々と"破れ鍋に綴じ蓋"カップルの濡れ場生中継を覗いているような感覚になる。
依泉も身体を休めるヒマがないな(笑)

大概な○倫ぶりを見せつけてくれる史郎だが、これでも彼なりの溺愛表現で依泉一筋の一途さを貫いている。
仲間内のセックスパーティに参加したのも、エロ可愛い依泉を見せびらかしつつ二人の性癖を満喫するといった理由だったりする。
あのシチュエーションで相手を取っ替え引っ替えの乱○にならなかったのが超意外!!
おかげでこの話、エロ三昧なのにエグ味がないという異例の一冊となった。

将来について、ゆくゆくはカミングアウトも視野に入れている匂わせもある。
が、その前にだな、これだけ何かにつけエッチばかりしている様子を垣間見ると、二人の関係が冷める反動のデカさのほうを心配したくなってくるぞ。

エロ性活を満喫している義兄弟

2013年刊。
昔からだったけれど、エロエロを楽しむならばコミックより小説のほうが楽だなと感じる。
てな訳で西野さん作品からのチョイスですよ。
BL小説読みならば、西野さん作品は作中を占めるエロ成分の濃度が突き抜けて高いのは周知の事だったりする。
ページを捲れど延々と濡れ場が続くのに耐性がある人向けなので、初心者はご注意を。

最初は、ネット上(ブログ?)に自らの痴態をさらし続けているうちに知る人ぞ知るらしい18禁ネットアイドルのような存在となっている依泉(いずみ)の性癖開発系かと思った。
自慰に長けていてネットの向こうの見知らぬ人達の視線を想像すると興奮するってあるし…
それが、母親の再婚相手の息子・史郎にあっけなく正体がバレてしまっただけではなく、彼が常にコメントを寄せてくれる中で気になる相手だったという幸運な偶然。
既に身体は日々の自慰で素地が出来上がっているので、初体験も何の問題もないどころかたちまちに快楽がグレードアップしていく。

史郎のほうも依泉の欲求を存分に満たせる絶○ぶりだし、久々に"破れ鍋に綴じ蓋カップル"って言葉が浮かんだな。

でも、フツーならばいくら自己責任と言ってもネット上に自慰公開サイトを運営しているって若気の至りというか怖いもの知らずというか…
母親の多忙とか友人付き合いの希薄さからくる寂しさを紛らわす為とか言っても表面上を取り繕う言い訳にしかならないと思うけれどね。

コワイ程に幸運が重なって性活が充実していく依泉だが、油断から身バレして見知らぬ誰かにつけ回されて危ない目に遭うといった顛末もあっさりしたものだった。
必ずモブ姦が盛り込まれている西野さん作品にしては今回珍しく生ぬるいな、とも思ったが。

相当ご都合主義な展開だが、エロエロを満喫する目的に徹していて、受けが攻めの欲望の為に落とし入れられるといった不快さはない。
アダルト系ファンタジーの極みをいった内容だった。

ヘビーでブラックな足長おじさん

電子書籍版では挿絵なし。
義父の借金の肩代わりに未成年の息子を囲い込んで売春させるといった展開が読めるのは2008年刊ならではだな。
未成年絡みのウリ云々なんて今やNGで、その当時では許された痛さ設定だ。

だが、どんだけ痛さ増しになっていくかと思いきや、待っていたのは遙に強要させていたウリを止めさせて休学していた高校に復学させるといった驚きの展開だったりする。
非道なはずの国枝が何故気持ちが切り替わったのか…
「普通に高校を卒業して普通に働きたい」と言う遙の希望を叶えての行動らしい。

う~ん、不遇な身のうえの子に学業などで金銭的な援助の手を差し延べるって、確かに『足長おじさん』を連想したけれどね。
随分とヘビーでブラックな足長おじさんだな。
これって自分の好きな『年上攻め年の差』要素も含まれているのに、紆余曲折の末に結ばれるだろう流れを受け入れていくにはちょっと複雑だった。

遙は義父の借金を背負っている意識が強いし、特殊な環境なのに国枝に感心が移っていく様子はちょっと痛々しい。
事情を知らないとはいえ、そんな遙に告白した同級生の中井くんもいい子だなって感じただけに結局は付き合いを絶つって選択が残念だった。

遙が国枝に精神的にも縛られつつ惹かれていく一方で、国枝のほうがより遙に想いを寄せていくってのは分からなくもないが、「お前は汚れてなどいない、寧ろ綺麗だ」って台詞には"何を今更"感があって白けそうになってしまう。

今まで借金取り立ての為ならば非道な手段も辞さなかったって割には国枝も部下(手下?)のショウも遙にはお人好しっぽい。
まぁ、国枝のこういう気持ちが彼自身変わるきっかけとして必要だったのだろうけれど…
一体、遙のどの部分に周囲を改心させるようなところがあったのかってのがピンとこなかった。