最後まで読んでみて、本作には目立った悪役がおらず、みんないいキャラだったなぁ〜、という感想でした。
私は主人公カプよりも、脇役ルソーに惹かれてしまったので、ルソーのことを応援しながら読み進めていました。
ルソー、本当に口が悪い。
ただ、口が悪いだけで、他はパーフェクトなんじゃないかと言うほどのポテンシャルの持ち主。
シャガールへの未練タラタラなルソー、可愛いですねぇ。
自分が拾って、ルソーなりに大事にしていたところを、フィオに掠め取られた形です。
そりゃあ、未練タラタラにもなりますよね。
ただ、王国の方にもシャガールのことを報告していたようなので、何か指示は出ていそうですけど。
シャガールも中々に憎めないというか、いい性格をしているので、王の前でフィオだけではなく、ルソーのことにも触れて感謝を述べたり、二人きりになったときに、ルソーに感謝を改めて述べたり。
ルソーは本当に口が悪いというか、素直になれない性格なのか。終始憎まれ口を叩いていましたが。
フィオが気づいてない、疲れてしまったシャガールのところに現れて、スマートに助けてしまうところなんて、流石すぎてスタンディングオベーションでした。
どうか、報われてほしい。
ルソーに幸せがきますように。
そう願ってやまない読了感でした。
黒髪、先輩受けで面白そう〜!
と思って読み始めました。
王子様系先輩ホストの玲と、後輩枕営業エースホストな輝一との話。
なーんか玲がチョロそうだな〜、こんなんで本当にNo. 1とれてるのかー??と思い読み進めてますが、本当に天然人たらしそうな魅力一本で勝負しているっぽい玲。
輝一から謎に脅されても、あれよあれよといつのまにか剃毛されてます。
本当にちょろい。
本当にちょろいので、そのまま身体の関係始まってずるずると続けちゃう。
ちょろすぎる、No. 1笑
最終的には、玲がNo. 1勝ち逃げ!でしたが、輝一に下克上して欲しいですね。
そこからのこのカップルが気になります。
めちゃくちゃ面白かったです。
web版も読んでいたのですが、商業版もとても楽しく拝読させていただきました。
悪役である主人公・ルチアーノがひたすら不憫です。
生まれも、環境も、地位も、全てがルチアーノにとっては優しくはなく、悪役になっても当然だな、と。
むしろ、悪役にならざるを得なくしたのは、世界のほうじゃないのか??という印象でした。
宿敵、自分を死に至らしめる存在であるフレデリク。
煩わしい存在、できれば関わりたくない、という振る舞いを内心しているものの、トータルで振り返ってみれば、なんてことありません。
ルチアーノはツンデレでした。
とにかく、ルチアーノが幸せになってくれて本当によかったです。
末永くラブラブでいて欲しいです。
当て馬の鮫島くんがなかなか気になったので、以下、主に鮫島くん中心の感想です。
社長に近づいてくる怪しい鮫島くんですが、社長に興味があるのかと思えば、社長ほどのSubを服従させることで、自分の価値をあげることに興味がある様子。
かと思えば、どうやら相原くんとも因縁がある様子。
読んだ私の印象では、自分の価値をあげる云々の前に、鮫島くん自身が相原くんに複雑な感情を抱いてるような。
居酒屋から主人公たちが去っていくときの、鮫島くんがこぼしたセリフは、社長に言っているのか、それとも相原くんに対して言っているのか、解釈が難しいなと思いました。えもい。
鮫島くんには受けとしての無限な可能性を感じるので、是非スピンオフお待ちしております!
生徒からも慕われる数学教師の攻・市原先生と、どこか周囲とは一線を引いているような美術講師の受・灰谷先生の話。
過去のトラウマから、学校でしかイけない体質になってしまった灰谷先生が、その現場を市原先生に見られてしまうところから始まるんですが。
部屋に鍵をかけずに自身を慰めているところが、なんか抜けているというか、一歩間違ったら大問題だったような。
そんな、どこか不思議というか、危機感が少し薄い灰谷先生に、少しずつ惹かれていく市原先生でした。
くっつくまでは、文化祭の余韻もあって、あっという間でした。
丁寧なゆっくりとしたストーリー運びで、じんわりとした読了感でした。