そう、忘れてはいけない、これは別マなのです。
Hシーンは絶対出てこないよなあ、と想いながら、少女漫画的キュンを味わえるBL作品(と私は思っています)。
カバーではちょっと浮かない顔の青木ですが、相変わらず恋する青年で、作品のハッピーな雰囲気は変わりません。
時々ギャグ漫画的豹変顔になる青木ではありますが。
受験する大学の下見ということで、二人で京都旅行することに。恋する二人が旅行に行ったら、というドキドキ感が味わえます。
同時に、将来どうするか、恋する高校生カップルがその先を考える時期にきているのかなあ、とも。
これまではふんわり好き、という感じでしたが、今後ちょっとシリアスも入るのかな?
タイトルがよく中身を表しています。
オメガバースですが、それが自然に物語りに取り入れられています。
兄の恋人にほのかな恋心を頂いていた弟。
その兄がなくなり、ひとりになった彼氏を支えようと、家に住み込みで面倒を見るようになる。
最初は邪険にしていた彼も、自分の恋心を隠して一生懸命自分のために尽くそうとする好青年を受け入れるように。。
恋人がベータで、アルファに番にされないようにと、抑制薬を飲み過ぎて体調が悪かったオメガの彼。
弟は自分がアルファであることを隠していたが、彼が幸せであればと自分の欲は抑えている。
そんな二人はどうなるのでしょうか。
決してオメガバースという設定に流されず、じっくりと二人を描いた良い作品でした。
続編です。
本編の方ではメインカップルがいましたが、こちらはそのパブで働く人たちのオムニバス形式でいろんなカップルのお話が入っています。
メインカプは出演せず。
イクヤスさんのお話は、もちろんH盛りだくさんなのですが、それに加えてなんか暖かくほっこりするラブが多くて、必ず買ってしまうのですよね。
そんなイクヤスさんにもデビューまでご苦労があったとかで、意外です。
ちるちるさん、ナイス発掘。
一番人気のガタイのよいダイチと店長の生い立ちストリーがなかなかよいです。
他に、かわいい感じの保とクールなボーイ多田のつれない感じからのデレとか、Hがあまり好きではないお客さんとキャストなどのお話あり。
大学の教員であるルイが、7年つきあった恋人ニックと別れるところから始まる1巻。
この2巻で完結です。
ニックはなんでもできるイケメンスーパマンですが、その弟テオは執着癖のある変人。
傷心のルイのところに、何でも兄の真似をするテオがやってくる。最初は、やたらかみついてくるテオに対して、ルイはからかってやろうぐらいの関係ですが、次第に、厳しい父親に対する承認欲求を持った兄弟の人間性が浮き彫りになってきます。
心は無垢で、初めて家の外に出たひよこをかわいいと思うような心境なのか、テオがだんだんかわいく見えてきます。
1巻は、ルイの家に来て、変人テオから離れるように言うニック(それはそれで未練ありか)に対し、テオを守るようなルイ、というシーンで終わっているので、この2巻が待ち遠しかったところ。
ニック、テオ、そしてルイそれぞれに自分の道を見つけていくラストで、面白いお話でした。
この作者さんは人間ドラマを描かれるので読み応えがありますね。