Sakura0904さんのマイページ

神作品

エキスパートレビューアー2023

女性Sakura0904さん

レビュー数22

ポイント数175

今年度21位

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ポールにも春が来ますように

 登場人物達と一緒に本当に海外旅行に来ている気分になれるほど精緻で味わい深い描き込みに、改めて惚れ惚れしました。ソライモネ先生の画力、本当に素晴らしいです。思わず溜め息が出てしまいます。そして、ストーリーも過剰な演出や飾り気がないにも関わらず、しっかり読者を引き込んでくれます。深月と朝日のやりとりが可愛くて萌えるシーン、感動するシーンも多々あり。個人的に絵は好きだけどストーリーはそこまでだったり、斬新な展開だけど萌えは少なかったりする作品に出会うことが多い中で、ここまですべてにおいてバランスがとれている作品はとても貴重に感じます。

 ここに来て初めて第三者に自分達の関係を打ち明けることができた朝日。彼のようなタイプの人間にとって、どれだけ勇気のいることだったでしょう。高校時代から一途に深月を想い続け、奇跡のような巡り合わせで恋人になれた。自分のせいで深月が後ろ指指されることも、この幸せな関係性が他人に非難されてしまうことも怖くて仕方ないだろうと思います。それでも、この旅行で深月や現地で出会った人々から影響を受けて、少しずつ彼の心情が明るい方向へ動いていったことが本当に嬉しいなと。同性愛禁止の国でも堂々とできるほど図太くなれたわけではないけれど、そこで控えるのもあくまで深月のため。相手への愛と思いやりに溢れた2人のやりとりを見ていると、心に春が訪れたようにぽかぽかします。きっと素敵な結末が待っていることでしょう。

過去やトラウマに頼らない書き方も好き

 凄まじい余韻を残してくれる監禁ものとして、永遠に私の中に君臨し続けるであろう作品です。青池の執着が粘着質で、監禁も相当に徹底されていて、相手の尊厳を根こそぎ剥ぎ取る醜悪な方法であることも作品の要と言えるでしょうが、それ以上に私は大河内という人物、彼の性質が最も肝であるように感じます。

 大河内の蛇のような小狡さ。狡賢さ。逃げ足の速さ。プライドの高さ。事件前に彼が職場で青池にした仕打ちは最悪で、この点に関して彼への同情の余地は一切ありません。しかし彼が凄いと思うのは、こんな仕返しに遭っても、ほとんど心からの反省は感じられなかったところです。あれくらいでこんな目に遭わされるなんて割に合ってない、酷いじゃないか、自分の築き上げたものを壊しやがって、とどこまでも自分本位。青池の気持ちをちゃんと相手の立場に立って推し量ってみたことは一度もないのではないか、そんな気さえします。

 私はそんな大河内を非難しているわけではなく、彼のその性質が最後まで貫かれていることが最大の魅力だと思っています。いかに自分が損をしないように生きるか。とにかくそれが一番大事な人間っていると思うんです。母親との関係があまり良好ではないことを示すシーンが僅かにありましたが、かと言って彼が本物の愛情、激しい愛情を欲しているという描写はありませんでした。彼は誰かに愛されたいと渇望している人間ではない。自分を常に一番高みに置いて、あえて孤独に生きている人間。ここが他の作品と一線を画す点かなと。だから、彼のような人間を好きになった時点で、もう誰も彼に太刀打ちできないのだと感じました。

 蜜月期間は私もすっかり騙されました。ストックホルム症候群的な影響もあり、彼は青池に気を許したのだと。青池の中盤までの仕打ちは忘れて、あと一悶着くらいはありそうだけどなんだかんだハピエンに向かうのだろう、と私も気持ちを昂ぶらせていくところでした。そこであの手紙です。もう5分くらい笑いが止まりませんでした。そうだ大河内、お前はそういう奴だった。彼が青池から受けた仕打ちを帳消しにするわけない。青池の憎悪が消えていく代わりに、今度は再び大河内が彼への憎悪をじわじわと募らせていた。

 再会した時、また振り出しに戻るのかと思いましたが、青池はもう負けを悟っていましたね。どう足掻いても、大河内と並の恋人のようにはなれないと。大河内にとって、青池から与えられる快楽が気持ちいいのは事実でしょう。でも、そこから青池を好きにはならないし、気持ち悪いという感情も併存している。女とヤるのは青池とヤるほど気持ち良くないし、また監禁生活に戻るのも御免だ。彼の思考は最後まで自分本位だったと思います。孤独に苦しみ愛に飢えたマイナススタートな人間がゼロになろうというのとは違い、元からプラスだった人間が味を占めただけ。なくてもいいけど、あったらより良い。それが大河内にとっての、監禁するほどの狂気は取り除いた青池の好意なんでしょう。青池がそれでいいと諦めるしかないのかも。それでも私はこの2人の関係が好きで、どうしようもない大河内というキャラの現実味にどこか安心もしてしまうのです。

悔しさの心情描写が秀逸

 やっぱりおげれつ先生の作品が好きだなぁと、改めて思わせてくれた物語でした。今作はゲームクリエイター同士という組み合わせ。ゲームは身近でも実際に創っている人達はまだまだ遠い存在というか、素人にはあまりイメージが湧かない職種ですよね。専門学校での学びを経てからの就職、役割分担、進行方法など、仕事面もかなりリアルに描かれていたのが印象的でした。

 ゲーム好きとして最高に良いものを創りたい。ただその一心でクリエイターを目指してきたはずなのに、どれだけ努力しても追いつけない人がいる。視界から遠ざけようとしても狭い業界では無理な話。要が全然怒らない良い人なだけに、三咲が簡単には自分の悔しさや焦燥感をぶつけることができず、何度も同じループを繰り返してしまうところにとても共感しました。

 でも、ずっと悔しいと感じるということは、それだけ三咲のゲームに対する情熱が本物であるということですよね。何度も悔しがる三咲が、私は仕事に常に本気ですごく格好いいと思います。そんな彼を長年一途に想い続け、遠ざけられても態度を変えず、三咲はいつでも自分の隣に立つことができると信じていた要の大きな愛に胸が熱くなりました。

花鳥風月 6 コミック

志水ゆき 

純粋な愛情によるご褒美

 火弦の想いが報われる巻。感無量でした。陽明の犬として、文字通り体を張って彼の命を守った火弦。自分の身を顧みない行動は痛ましさというより、むしろ神聖さすら感じられました。普通ならここで、守られた側は「もっと自分の身を大事にしろ」と言うと思うんです。でも、陽明は言わない。火弦はあくまで犬だから。陽明が心から欲しているのは、自分に仕える代わりに愛情を注いでやれる犬なんですよね。

 犬、だから価値が低いというわけではないところが、この2人の関係性の特殊な点だと思います。相手のために命を張れるのは、相手の存在が本人の中で何にも代えがたい最上位のものだから。そして、陽明は自分に対してそこまで想ってくれる存在にこそ、自分が与えられるものをすべて与えて可愛がってやりたいと思っている。もちろん簡単に死んで欲しくはないでしょうけれど、火弦の行動は何よりも陽明を喜ばせたのではないでしょうか。こうしてお互いの唯一無二性を確かめ合いながら、2人はより強固な絆で結ばれていくんだなと感じました。こんな尊い2人を生み出してくださった志水先生に感謝です。

自覚のない鉄砲玉

 当シリーズのCPはどこも甲乙付けがたいと思っていましたが、5巻を読んで確信しました。私は陽明と火弦が一番好きなんだと。陽明の犬という立場を徹底し、そこからけっして逸脱しない火弦の姿勢。少なくとも私が読んできたBL漫画では、ワンコ攻めは数多く見かけましたが、彼ほど健気な犬受けはなかなかお目にかかれませんでした。相手に対して度が過ぎるほど盲目だと理解が及ばず共感できない時もあるのですが、火弦の陽明への一途さはどのシーンを読んでもすんなり心に沁み入り、彼の喜怒哀楽にすっかり寄り添って読んでしまいます。

 陽明から火弦に対する想いも一見同じ熱量や種類ではないように見えますが、彼の中では恐らく、犬とは別に特に恋人という概念があるわけではなく、とにかく自分に忠誠を尽くし自分が愛情を注げる対象を熱望していて、それがたまたま犬という概念だったのかなと思いました。一般的な用語としてはけっしてプラスの意味ではないけれど、陽明の中では犬という存在は最高位なんじゃないでしょうか。火弦はこの上なく彼に大切にされていると感じました。この2人の今後に期待が膨らみます。そして、糸川の無事も何より。中毒寸前だったでしょうから業腹でしたが、一見とより一層絆が深まったようなのでなんとか受け入れられました。

変わらないものも確かにある

 大輝の記憶喪失が思った以上に辛いなぁと、沢斗に共感するばかりの4巻でした。もちろん、沢斗の記憶を完全に失ったりもっと遡って記憶を失ったりするよりはずっといいのだけど、なまじ出会った当初の記憶はあるために完全に他人として見られているわけでもないというところがタチが悪いですよね。大輝には何の罪もないのだけど。私だって記憶喪失したけど3ヶ月だけだと聞いたらまずは良かったと安堵するでしょう。でも、この3ヶ月が大輝と沢斗にとっては距離がどんどん縮まっていった、何にも代えがたい期間なんですよね。

 初めても記憶を失った大輝に捧げてしまった沢斗。行為が済んだ後の打ちひしがれる彼の姿は本当に痛ましかったです。記憶がなかったとはいえ、大輝が沢斗の心を一度大きく踏み躙ったことは確か。ただ、やはり彼の本質は変わらない。3ヶ月の記憶と共に何もかも失われたわけではないはず。もちろん記憶が戻ることが一番いいけれど、沢斗には前向きに今の大輝とも向き合っていって欲しいです。陽明と火弦の方も波乱が起きそうで、続きが気になりますね。

牡蠣ガール、ありがとう

 甘さとリアルさとドラマティックな要素が絶妙なバランスで混ざり合った作品でした。日本のド田舎でかつて道案内した外国人と職場で再会する、これだけ聞くと現実からはかけ離れたような印象を受けますが。読み込んでいくと、2人を包む空気感や風景、1つひとつの会話のやりとりが生々しく感じられ、けっしてドラマティックさが鼻につかないんですよね。ああなるほど、こういう経緯で今の2人の気持ちがあるんだな、と自然に受け入れてしまいました。

 外国人男性は積極的で大らか、気持ちの伝え方も真っ直ぐなので、どうしても日本人側が引っ張られるような関係性になりがちかと思います。でも、ルイスとアラタの関係はもっと落ち着いていて。日本人らしい感覚、自分が長年培ってきた感覚を無意識かもしれないけれど大事にしているアラタ、そんな彼を尊重して強引に踏み込まず、そっと寄り添うようにじわじわと距離を縮めていこうとするルイス。このちょっともどかしいくらいの駆け引きが、思いやりと心地よい温かさに溢れていて読んでいてほっこりするんです。そしてもちろん、決める時は決める。そういうメリハリも楽しかったですね。ルイスの一途な情熱と、アラタの心が解けていく様子にたくさん萌えた作品でした。

2人の息遣いが聞こえてきそうな作品

 麻生先生といえばシリアスで切ない空気感、というのがイメージとして焼き付いてしまっているので、今回も構えて読み始めたのですが。十嘉は音大生として燻っているバイオリニストだし、五十鈴は耳が聴こえない人でやはりシリアス要素は大なのだけど、どこか雰囲気が常に柔らかくて穏やかというか、2人の心が少しずつ近づいていく様子が微笑ましく映る作品で、読み進めるのがとても楽しかったです。

 十嘉は自分の声も音楽もありのままを瞬時に届けることができない五十鈴と接することで、初めて他人に何かを伝えるということの本質と向き合えるようになる。今後の彼の音楽人生に、大きく影響を与える出会いになったことは間違いないでしょう。一方で五十鈴の方も、変に気を遣わずはっきり物を言う性格でありながら、根は優しく誠実な十嘉との交流を心地良く感じ始める。突然キスされても流されたりせずに、きちんと拒むところも好感が持てました。自立することを第一に考えてきた故のしっかりした性格なんでしょうね。そんな彼が十嘉と過ごすことで、少しでも他人に甘えてもいいんだと思える日が来るといいなぁと思います。

これから思う存分甘え甘やかして欲しい

 完結おめでとうございます! ゲスな展開が続く空気の中でも1人で凛と立ち続ける梓の強さに魅了されっぱなしのシリーズでした。精神的に強い受けとして、私の中で彼に並ぶキャラを挙げるのは難しい。周りとの会話にヒントをもらいながらも、最後まで1人で考えて答えを出した梓。もちろん誰かに相談することも強さなのだけど、自分の過ちから始まったことだから最後は元キングである自分がケリをつける、という彼の強い意志を感じ、梓らしいなと惚れ惚れしました。梓を見つめる刈野の視線もとても穏やかで優しくて、ああ彼はこんな風に誰かを愛せる人だったのだなと。彼の冷めきっていた心が梓と出会ってどんなに色付いたかを知れて嬉しいです。梓は片親で親の職は水商売。今まで軽蔑か憐憫の目でしか見られなかったけれど、刈野はそういう面で梓を下に見たり、哀れんだことは一度もありませんでしたね。彼は早い段階から梓の強さを認め、肯定してくれていた。梓が刈野を受け入れていった大きな理由の1つでしょう。

 このゲームは梓と刈野にどんな風に影響を与えたのでしょうか。梓はその境遇から甘えや弱さを見せることができず、とにかく搾取されないことに拘っていた。一方刈野は、周りの大人に子供らしく扱ってもらったことがなく、心から楽しいと思ったり熱中したりすることに出会えない人生を送ってきた。そんな2人が出会いゲームで立場が逆転して、梓が搾取される己に敏感になり苛立つのとは逆に、刈野は既に梓という熱中できる対象を得ていて、この時点で刈野に軍配が上がっているんですよね。梓には最初から分が悪い勝負でした(笑)。

 「搾取されない」ようにするには、誰にでも権力を振り翳せる強大な立場を己が得るしか方法はないのか。そうではないはず。たとえば周りに頼ること。1対1では勝てない相手でも、味方を得れば勝てるかもしれない。味方というのは同志であって、同情してくれる人とは違います。あるいは今の状態に向き合って、自分を内面から変えていくこと。もちろん、自分に何も非がなくても理不尽な目に遭うことはある。でも、もし少しでも思い当たる所があるなら、そこを改善すれば状況が劇的に変わるかもしれない。梓は8巻を通して、じっくりそれを学んでいったのではないでしょうか。

 ゲームの発案者は誰で、目的は何だったのか。最後までそれは謎のまま。悪趣味な暇潰しや、誰か搾取され続けてきた人間の復讐のようなものだったかもしれない。本当に皆が嫌なら学生全員で馬鹿馬鹿しいとボイコットすればいいのだから、そうならないのはやはり、ハイクラスへの憧れや、嫌いな相手をターゲットに陥れる快感を誰もが捨てきれないからでしょう。10代は皆愚かです。止めようと言えないなら参加するしかなく、参加すればたった1枚のカードで自分を評価される理不尽さを受け入れなければならない。ゲームとどう向き合うかはそのクラス次第。無理に纏っていた鎧が剥がされた時、また分不相応な鎧を得た時にどう振る舞うかは本人次第。

 2-1には梓という絶対に芯が揺るがない生徒がいて、最も弱い立場に落ちながらも強くあり続けられることを証明しました。誰よりも最も強い鎧を得たがっていた彼が、最後は自らそれを手放した。本当に欲しい繋がりは、鎧を纏ったままでは得られなかった。全員ではないにしろ、彼の姿に感化された生徒もいましたね。彼らは地位や権力に振り回されないことを学び、結果的にゲームを上手く利用したクラスと言えるのかもしれません。強い受けが大好きなので、梓と刈野のやりとりにたくさん萌えたのはもちろん、1人の生徒がここまで変わり、また周りを変えた物語として、深く私の心に残ったシリーズでした。緒川先生と梓に心から感謝を。

遥か遠き家 コミック

八田てき 

君の隣、君の瞳の中に帰れる幸せ

 非常に読み応えのある、どこをとっても良質な作品でした。映画のようなBLが読みたい、同性愛が前面に出てないBLを読みたいという方にもオススメです。ドラマチックで一歩間違えれば要素を詰め込み過ぎ、とも評されそうな展開ではあるのですが、押し付けがましくない温度感、自然な表情、台詞などですっと心に入ってきました。

 メインキャラの過去や家庭環境に問題がある作品は山ほどあるわけですが。この作品の面白さの1つはヘイデンとアランの生い立ちが真逆な所だと思います。ヘイデンは分かりやすく恵まれなかった子供。定まらない父親、暴力や酒や薬に塗れた家と母親。今となっては孤児。一方で、アランは両親とも健在でありながら、幼い頃から敬虔なクリスチャンとして深い信仰を強要され、神を通してしか自分を見てもらえずに育った。過保護は愛ではなく抑圧と支配の結果。ヘイデンが母を愛していたのとは対照的に、アランは両親を愛したことがあったのか、最後まではっきりとは描かれないのが印象的でした。

 赦し、救い、罪、罰という言葉が何度も出てきますが、本質はそこではないと思っています。結局自分の気の持ちようなのだということを、2人はそれこそ己の人生から嫌というほど学んできたはず。わずか4歳の時に神に裏切られたアラン、子供でありながら母の共犯者になったヘイデン。人生はあまりにも酷。分かっていても、何かに縋りたい、赦されたいと願うのは人間として当然の感情ですから、そういう言葉を使うのは一種の儀式というか、並の人間らしく振る舞うために必要な心の一時的な治療みたいなものなんだと思います。

 ただ、何の心配もなく心から安堵して帰れる場所が欲しかった2人。本質はそれだけだったんじゃないでしょうか。互いにそれを得られた今回の旅はけっして過ちではなかったし、ハッピーエンドと言うのに不足はないのでは。最後まで大人の手を借りずに救われることができた2人。もちろんすべてが褒められる行為ではなかったけれど、まだ大人になりきれていない子供たった2人だけで、絶望や柵だらけだった人生から抜け出すことをやりきったのだから、これ以上の救い、結末はないと感じました。この旅はこれからも私の心に残り続けるだろうと思います。