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しゅみじゃない作品

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女性chikakumacoさん

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こじゅは仔犬の時こそ可愛い。

獣人と人が暮らす世界。静は、捨てられた仔犬を拾う。仔犬だったその子は実は獣人だと分かり、人よりも優秀だと言われる獣人に将来稼いで貰えるかも?という、若干黒い希望を抱いて、静は親代わりとなり育てる事にする。
獣人あるあるで、発情期を迎えたこじゅは、大好きな静の身体を舐め回す。
父親として戸惑うものの、外で他人様を襲って犯罪者になられては困る、と思った静は、身体を差し出す。というか、文字通り尻を突き出し、こじゅの巨大なこじゅを受け入れ、気持ち良くなってしまう。ここら辺の行為のしつこさ、ネチッこさは、男性向け漫画にも思えて。気持ち悪いです。「中出し、ダメぇ!」とか悦がりながら言われましても。

仔犬と変わらない頃のこじゅが可愛かった筈なのに。
静がバカ過ぎるのか、なんなのか。葛藤もある様な。無い様な。
獣姦をザクザク見せられてからの、ラスト。突然のこじゅの人間に近い獣人化も必要だったのか謎で。
突然イケメン化して、めでたしエッチ。
人型になったところで、ネチッこいのはもちろん変わらない。ズブズブ。
ほぼヤッてるだけでした…。

途中当て馬登場した静の先輩もサイコパスみたいな虚ろな目付きだったけど、普通に良い人で、サイコパスに見えたのは単純に絵のせい。
黒豹獣人の医師の処方も謎。色々謎。

修正はまっ白抜き。やたらエッチだけど、何故か無理矢理ぽくて、何もかも強姦見え。

神も。仏も無いものか。

思っていたよりずっと。胸クソだったので、怯んでしまう。
前から興味を持っていたけれど、皆さんのレビューが不穏で。手に取るのは憚られたので。
自分がビビりーなのは分かっているので。私はまず、後日談という「錆のゆめ・右」から読んで。心を落ち着かせてから、本作を手に取った。
たどたどしいけれど、温かな気持ちにさせてくれる、としおさんと「しんどお」の。甘くて優しい何気ない日常。この優しさに辿り着くまでの、日々が。これほどまでに酷いとは。

まず。いつも丁寧語で話していた、と思っていた進藤の、乱暴な様子に度肝を抜かれる。
研究所と呼ばれるこの施設で、彼は一体何の仕事をしているのか。この施設が何をしているのかを彼は知っている。知っていながら、それに嫌気がさしていながらも。彼もまた何となく働いている。同僚に「皆んな忙しいから、お前に頼むんだよ。」と言われるほど。進藤はヒマなのだ。彼は脳をいじられ、セクサロイドにされたという少年の検査を頼まれる。
脳をいじられた事で「パァーになった。」と言い放ち、およそ人では無いだろうと、侮蔑の目を向ける。『人形を抱いている様で、つまらないから。』と客(?)に言われたとかで、言葉もままならない少年に「オーダー通り」に卑猥な淫語を発音させようとする。
少年は、下半身を丸出しにさせたまま。この時、進藤は少年を全く人扱いしていない。

施設内だと思われる場所で、進藤は、少年が複数の男に犯されるのを見ている。その酷さに。気持ち悪がりながらも、平然と見ている進藤の無関心さは悲痛だ。
少年を何度か診る内に。進藤は、少年が「人間」である事に気付く。だから、おかしい事はおかしい、拒否したっていいのだと、進藤は徐々に。少年に心の在り方を伝えようと試みるのだが。「羞恥」やたまの「拒否」は、淫語を話す事と同様に、客にとっては、プレイの一種でしかない。という事に進藤は気付く。そして、少年が施設に連れて来られた本当の意味を知る。

開発者である、進藤の叔父は、「女の子でも良かった。」と言っていた。女の子だったら、読み物的に、青年男性誌に行く案件で。男の子だからBLにされたのか。いやまず、これはBLなのか。人が、生きている人間の脳や身体をいじって良い世界って。何なのか。

進藤は、夢を見る。夢の中で、少年は流暢にハキハキと話す。服を着ていて、普通の男の子だ。そして、何となく。進藤を誘惑する。
不思議な事に。少年も同じ夢を見る。これが「錆のゆめ」なのか。
本編自体が、いつか醒める悪夢だったと思いたい。それほどまでに、胸クソなのだ。

やがて哀しき。花の散るらむ。

さて。そこそこ私の予想は的中して。結構悲しい。
やはり千代森の主人、環は叶わぬ想いを結城子爵に抱いていたのだ。
後半は彼等の恋の、想い出と結末が描かれている。環が今、こうなってしまった経緯にも。
因果関係があるとして、語られている。

環は寂しかったのだ。決して手に入らない恋。だから。
伊月を育て、側に居て欲しかったのに。伊月は芳野を愛してしまう。そればかりか。芳野と出て行けないのなら、自ら命を落とすと言うのだ。泣いても喚いても。押さえ付けても。
そんなものでは心は、愛情は、手に入らない。環はそれを痛いほど知っていた。
これを因果応報と言ってしまえばそれまでだけれど。
作者が環に与えた試練が過酷過ぎて。私は本当に悲しかった。伊月の言う、恩を感じているという言葉すら、遠く空々しく聞こえる。
伊月の自殺を留めた環は、片脚を怪我して、不自由な状態になってしまう。これは。伊月が脚の悪いふりをして、環や芳野の気を惹いていたのと、変な呼応をしている。
対称にはなっていないのだ。環が何をしたと言うのだろう。そして伊月が、この美しい男に何の感情も抱くことの無かった事に戦慄する。こんなにも繊細で、壊れ易い心を持った美しい人に、お前は何不自由なく育てられたというのに。
芳野に誘われて、駆け落ちしようとした伊月は、隠遁するという環の跡を継いで、ちゃっかり千代森家の後継ぎに収まる。それは野心家であった伊月の狙い通りになったのだ。
家名など、どうでもいいと環は思っているだろう。それにしたって。伊月たちの仕打ちはあまりにも自分本意じゃないだろうか。環がそれで良いと思っているだろうに。私は怒りを禁じえなかった。
結城子爵にしたってそうだ。彼も子供の頃から、環を愛していた。両想いだったのだ。とはいえ、家の為と何処ぞの御令嬢とシレッと結婚して。嫁にはもちろん罪は無いので、それを愛し、子作りに励む。何の不満も無い。ただ、愛おしかった日々を思い出し。隠遁した環を訪ね、彼を抱く。嫁との間に子供が産まれたと伝え、環との子供も欲しいなどとほざく。
「もう会わない方がいい。」と制する環に、また逢おうと言う。彼は環が死ぬまで、この逢瀬を続けるのだろう。妻を裏切り、環を裏切り。自分の欲と初恋の余韻に酔って、いつまでも環を自分に縛り付けるのだろう。
環は愛情を、自由に動ける脚を、家督を、全てを失った。彼が一体何をしたと言うのだろう。私は悲しくて泣いてしまった。スピンオフとは。当て馬の救済の為にあるのでは無いのかと。

「腐れ外道」は。一体誰か。

世界とは人とは。こんなにも美しい。シンの冒険、再び。

うーん。前作の、シンの冒険譚が美しいものでしたので、相当期待してしまった様です。
まず。薄幸の未亡人みたいなルックスのヤシュムの末枯れた色気。ああ、ニッケ先生はこういうキャラデザもお好きな方だった。と、何となく思い至る。この手のキャラが個人的にはあまり好きでは無いことも相まって、勝手ながら残念に思う。
読み進める内に、ヤシュムの疲れ切った様子の理由が明かされて行く。
前作の舞台であったオライエ国の物語があまりにも美しいものであったので。
全体に、インパクト的には弱かったと思う。

シンは、前作で友人として見守る事を決めたオライエ国より、不穏な使者の話を聞いて、ターキエ王国にお忍びで調査に入る。傍らには側近のリアンドロス。彼は忠実な側近で、シンに忠誠以上の気持ちを抱いている筈なんだが、まだ進展してないみたい。この物語は3部作になる予定みたいなので。彼等のお話は次巻へと持ち越されるみたい。
なので。本作のメインはワケありのヤシュムと、彼を恋慕うアマルという少年の恋という事になる。
とっても不穏なのだ。前作の、オライエ国の子供たちが肺を病み、成人するまでにどんどん亡くなっていくという謎の病原は毒性の植物であったが、本作にも似たようなモチーフが描かれる。前作が菌であれば、本作は麻薬、の様なものといったところか。鎮痛剤だと思い、多量摂取し、副作用に幻覚を見たり。性的な昂ぶりを催す。とてもエロティックな側面はあるものの。戦地で腕を失くした痛み、を紛らわす為に用いた薬(モルヒネ的な。)に依存してしまうという、哀しくもおぞましい。うーん。四肢欠損とか、身体の障害とか。それ程残酷な描写では無いとしても、画として表現されているので。ダメな人はダメだと思います。
私は無理でした。

前作同様に、ストーリーテラーであるシンが介入する事で、死の淵に居た恋人たちは生きる事を選ぶ、というのは同じなんだけど。晴れない気持ちの読後感でした。

愛欲調教 電子 コミック

上川きち 

痛いのは、身体か。心か。

いたたっ。とにかく痛いっ!ニップルピアスと尿道プラグをチェーンで繋いで、引っ張り合いながら泳ぐ。
颯は痛い方が感じるみたいなのだが、そんな身体にしたのは櫂人。
抵抗していた筈なのに。執拗な責め苦にいつしかそれ無しではいられなくなった身体。
颯は何を見ても、何をしていても、物欲しげに虚ろな目付きになって行く。

上川きち先生の作品にしては、徹底的に痛いので、途中辛くなりました。
これまでにも、たまにドS攻めはいたかと思うんですけど。これは酷い。愛が無い、様に見えるんです。愛、というか歪な執着なんですけども。
これまでの、甘やかさがここには無い。これは辛い。
上川きち先生的にも意欲作なんだと思います。

序盤はちょっぴりミステリー。将来を嘱望されていた水泳選手の颯は、交通事故で選手生命を断ち切られてしまう。颯の背中を押したのは櫂人なのか。
エースである事のプレッシャーに耐えられなくなって、ノイローゼ気味だった颯の自殺未遂なのか。
颯の側に一生居続ける為に、櫂人は颯を潰したのか。
不穏な空気も相まって、とてもダーク。
1巻と銘打っていないけど、物語はまだ続くみたい。互いに依存しあったまま、メリバへと続くのか。
櫂人の側から逃げて、解放されて欲しいな、と望んでいるけど、それはきっと無理だろうな。
直ぐ様口直しに激甘な何かを補填しないと、心が重くて耐えられないよ。

修正はいつもの真っ白け。エロいとかどうでもいい。とにかく痛い。

この世の果てに見出した純愛の陰には。

発行当時、神評価のうなぎ登りに圧倒されて読んだんだけど。
やっぱり何というか。再読して確信めいたものを感じてしまう。
ARUKU先生は何か、女性性というものに非常な嫌悪を感じてらっしゃるのか。
いつも大体女性というものを「完全なる悪」の様に描かれていて。
それがもういたたまれない。
アンデルセンが失恋の痛みとか、もしくは母を敬うあまり他の女性を嫌悪したとかで、
とにかく不幸な結末の女性を主人公にしたという様に。
何か女性へ対する嫌悪や恨みを感じて。どうにも痛々しさの方が上回ってしまう。
そのくせ、「受け」の女性らしさったら無い。

凍月の妻の醜さはその最たるものだが。奏にすり寄る清楚系ビッチの瑠子も。
身体を悪くして不憫なのだが、ことさら卑屈を装って奏を縛り付ける母親も。
極端に醜い女性を描いていて。それは女性が持つ幾つかの悪。利己的。侮蔑。虚栄心。
もちろんそれらは普通に男にもある気持ちなのだが、それを全て女性に背負わせる。
一体ここまでの憎悪を育てたものは何か。恐ろしくて知りたくは無い。

凍月の暴力から始まった2人の関係は、この世の果てで純愛へと昇華する。
初恋を知った凍月の長い贖罪の物語と読めなくも無い。
けれど、この後味の悪さは無くされはしない。

その啼く声は切なくて。心が咽び泣く様で。

痛々しい。ずーっととにかく痛々しかったです。
Ω 性である事を利用して、権力を得ているかの様に振る舞っている烏丸は、その細い身体を壊しそうなくらい、乱暴に抱かれて陵辱されて。自分にはそれしかないと思い込んでいる。
高羽は、自分を産んだΩ 性の父が、番いと寄り添う事など無く、乱れた生活をしていた事で、不遇な子供時代だった。その事で、Ω 性を苦手に思ってもいるし、そんなΩ のフェロモンに本能で惹きつけられる自身のα 性を疎ましく思っている。
烏丸の性接待を見て『地獄絵図』だと嫌悪しながらどうしても惹かれてしまう。
烏丸の有能さは本物で、尊敬していたとしても。高羽が烏丸にそんなにも惹かれているのは、α だからなのか。戸惑いながらも、人として魅かれているのだというのが、唐突な気もしました。自分が嫌悪されていると思い込み、煽る様に襲いかかる高羽。彼の方から烏丸に堕ちた様にも見えなくもない。

烏丸がこんな風になってしまったのも。裕福だったけれど、愛情を注がれる事のない家庭環境にあったことも。クズの部長を信じて翻弄された事も。全部悔しくて悲しい。
それにずーっと引き摺られてしまって、高羽とめでたく番ったことも、甘い後日談も何だか楽しめませんでした。
この物語の中では、常に傍観者で、烏丸の理解者でもあり、ピンチを助けてくれる鵜藤だけがホッとさせてくれます。彼はスピンオフ β の主人公になる。飄々として、秘めた男前。
この中では一番好きかも。

同時収録はデビュー作だという「たまらないでしょ!」
こじらせ片想いの歪な三角関係。短かすぎて説明不足は否めないけれど、この後3人がどういう道を辿るのか、は気になります。私の希望は永遠の三角関係ですが、いずれ2人になりそうな予感。

エディプスは父を知らない。

うーん。BLで親子丼とは、まぁまぁあるんだけれど。何だろう。このモヤモヤ感は。
映画監督で有名人気俳優である柾は、新進の二世俳優である我が子・涼を俳優として、また自分が監督を務める作品をより良いものにする為に。
涼の嫉妬や剥き出しの愛執、湿った色気を引き出す為に。長く愛人として付き合っている楓を使う。
楓は父の愛人であり、涼の母親代わりでもあった。
父と楓の激しい睦み合いを子供の頃から覗き見ていた涼は、そもそも楓に恋をしている。
父の策略とは知らずに、父を超えたいと願い楓を奪おうとする涼。

これを読む前に有名なエディプス・コンプレックスについて。ギリシャ神話のそれについて。
ザックリと調べ直してみたんだが。
赤子の頃に捨てられたエディプスは父と知らずに殺し、スフィンクスを倒し王座に就き。その妻、イオカステーを実母と知らずに娶り、交わり、子を成す。
後に真実を知り、絶望したエディプスは自らの眼を抉り取る。
という…なかなか壮絶な悲劇なのだ。
これを元に、息子というものは少なからず父を超えたいとコンプレックスを持つものだという。非常に有名な話だ。

本作は楓のゆるーい貞操感とそのキャラで、涼のギラギラは相殺され、悲壮感は無い。
楓も性欲処理器と言われても仕方ないくらい淫乱で、父・柾に見られようと涼の目の前であろうと、
求められれば抱かれ、欲しがり、乱れまくる。
後半には楓も道半ばで目指すべき路を失った子役の端くれだった事も分かる。
そんな自分を調教と言いつつ居場所と役割りをくれた柾に感謝こそすれ、その息子である涼に恋しているのだ。
エディプス・コンプレックスの様でもあり、謎でもある。
涼は楓を愛しているし、楓も涼を愛していて。そこに禁断感や罪悪感はあまり感じられ無い。
柾は楓に執着している様でいて。息子に厳しくしている様で。その実、息子の役者としての成長を誰よりも願っていたりする。映画監督という特殊な芸術家として、狂っているというならばそれまでだが。
彼が愛していたのは楓だったかもしれなくて。
彼の方の愛憎劇の方が多分萌える。ちゃんと描いて欲しかった。
彼は本気で楓を愛しているからこそ、楓に一番相応しい幸せを用意したのだと。
まー、相当下品な遣り方だと思うけどね。

途中楓の実の父が有名大御所俳優だけど胸クソ野郎だったり。スキャンダル出たり。芸能界あるあるなエピソードもモリモリ盛り込まれていて、エッチもモリモリで。撮影中の映画の内容とか。とにかく情報量が多くて読み疲れました。
一応なめでたしに甘あま後日談付いてるけども、そんなわけで色々モヤる。
例えば、母親代わりというのなら、涼を産んだ実の母親はどうなってるの?とか。
柾が不実だと言うのなら、別に家庭があるのだと思ってましたよ?とか。