●●●●の為に作られたサイボーグ

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表題作錆のゆめ 上

進藤孝則,研究員
聡夫,サイボークにされた少年

その他の収録作品

  • うたたねの漂着物
  • カバー下

あらすじ

進藤が勤める会社では、
とあるモノが造られている。
それは、生身の少年の身体を改造した
セックスの為のサイボーグ。
試作品であるサイボーグの世話を任された進藤は、
最初は嫌がるものの世話をしていくうちに
サイボーグの少年に温かい感情を
抱くようになり……。
 
BL界に超新星あらわる!
よよよワールド炸裂の
人間×サイボーグBL

作品情報

作品名
錆のゆめ 上
著者
久間よよよ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
シリーズ
錆のゆめ
発売日
電子発売日
ISBN
9784829685846
4.2

(345)

(215)

萌々

(63)

(27)

中立

(14)

趣味じゃない

(26)

レビュー数
35
得点
1422
評価数
345
平均
4.2 / 5
神率
62.3%

レビュー投稿数35

エロかわと残酷さと純粋さと

久間先生作品初読みです。
聡夫のデザインが絶妙ですね。
かわいらしく、顔の線、後頭部の器具?、左腕、ケモ耳などが不気味で、エロさもある。
サイボーグで脳内をいじられたので、知能が低くなっているが学習能力はある。
感情、性欲、性感もある。
進藤の叔父とジジイの罪、研究所の闇がつくった存在としての聡夫がグロい。かわいらしくて無垢だけにグロさが際立つ。

そんな悪趣味な欲の対象としてつくられた聡夫だけど、進藤の倫理観がちゃんとしているので見ていられる。
背景に魚が飛んだり、夢に動物が出てきたりメルヘンチックなのが、悪趣味な世界の中の2人の無垢さを表しているのか、ミスマッチさが不気味さを増すのか…複雑な気持ちになります。
きっと2人の純粋さの表現ですよね。こんな境遇でも救いがあるように思える。

悪趣味な世界の中での、聡夫、進藤のキャラデザイン、2人のやりとりが、人間とは?尊厳とは?と考えさせられる作りになっているのがいいですね。
聡夫は人間じゃないとされていても感情があるのでそうは思えない。進藤に共感して読めるようになっている。
感情があるのに人間じゃないとモノ扱いするなんてこの研究所は非人道的極まりないですが、拡大解釈すれば現実世界でも人間を人間扱いしないことはざらにあるなと思ってしまいました。

進藤の違和感がこの先どうなるのか。
聡夫から手を引けと言われてどうするのか。
下巻が楽しみです。

時代設定がいつ頃なのか気になりました。
サイボーグ化する技術はあるのにペーパーレスではないんだな〜とか。そんなに未来ではない世界観なのでしょうか。

追記:下巻を途中まで読んで萌2から神へ変更しにきました。
進藤の叔父は極悪非道でマッドな殺人者と言えるほどで、聡夫は何の罪もない被害者で、その背景は闇でしかないんだけど。闇を描きたい作品ではないと思ったんです(たとえ先生の性癖だとしても)闇がメインの作品は苦手です。
そんな世界の中で進藤の(愛情より先にくる)良識、責任感があって、聡夫をあくまでも1人の人間として尊重する、情操を育てる手助けをする、そこから純粋な愛情を交わしていく←ここを描きたいための胸クソ設定だと私は感じました。
その下巻がとてもよかったので、そちらをメインに評価させて頂きました。

0

とてつもなく悲しい

表紙にすごく惹かれて、帯を読んで購入しました。

研究員進藤と、サイボーグの聡夫のお話です。
サイボーグと言っても元々は聡夫は人間なんです。

なんだろう…この作品の感想を文章にするのはすごく難しいんですけど
絵のタッチが重くない感じに見えるんですけど
結構ガッツリ悲しいです。

聡夫の人生を考えると、すごく悲しくて涙が出てきます。
彼の人生は一体何なんだろうと。
進藤以外みんなクズに見えるんですよね。
でも聡夫はそれをわかっていなくて
それがまた悲しくて仕方ないです。

人間だった聡夫。
妹の為を思ってした選択なんですけど
その選択がとてつもなく悲しい。

他に彼らが救われる道がなかったのか、
これから聡夫がどうなるのか
下巻を早く読みたいと思います。

0

残酷で切なくてかわいい

ずっと表紙が気になってました。
やっと読んでみましたが、とても好きな作品でした。
妹を助ける為とはいえ、悪い大人に騙されて性処理専用サイボーグに改造されてしまう少年。
少年の微調整担当にあてがわれた進藤。

淡々とお話は進みます。
少年は嘆くでも悲観するでもなく現実を受け入れて毎日オモチャにされてますが、とても清らか。
にこーって笑う笑顔がたまりません。
だって、赤ちゃんみたいな生まれたての知能だから。
最初進藤の元に現れた時は言葉も発さない状態だったのを、進藤が教えていく事で拙いながらもコミュニケーションが取れるように。
正確に話せないところがまた可愛いんだー♡
初めて優しくしてくれた進藤にとっても懐いちゃうのも可愛いし、妄想がどんどん広がって脳内から溢れてる描写も面白可愛い。
些細な出来事にも感動するのも可愛くて、とても痛々しいんだけど可愛いという何とも不思議な作品です。

シーモアで購入。
完全白抜き

1

素晴らしい作品でした、ショタ好きのキモイオバサンにお勧めです。

文化や道徳がそれなりの水準にあるのにこういうサイボーグを容認するのってどういう世界線なんでしょうね。
そもそも脳を繊細に弄って外装を取り換える技術があるのなら、初めからアンドロイドを作ればいいのでは。

そういうのは考えてはいけないのでしょうね。
一応としおくんは攻めに引き取られハピエンなのでしょうが、退化した知能は戻らないし身体も一生ロボットのまま。

でも美少年大好きで、ショタのケツを追いかけてるオバサンにお勧めです。

涎垂らして貪ってください、どうぞ。

0

問題作か、神作か

どういうメンタルで読むのが正解なのかわからない…!!!!

BL?といえばBLです。トシオくんからはどうやらラブがあるし。トシオくん。可哀想なトシオくん。妹のしあわせ(本当に幸せになっているのか?)と引き換えに、人権やら何やらを失ったトシオくん。

言語を奪うというのは、人間を沈黙させるためのとても有効な手段。言語を持たないうえに、頭のなかもなんだかスッキリしちゃったトシオくんは、周りの男たちがYESと言って欲しいときにYESという、スーパーイエスマンだ。

そんなトシオくんを、「仕方のないこと」という目線で見る人たち、欲望のこもった目で見る人たち、そして、何とかしてや履帯と思わずにはいられない、しんどお。

表紙が好みでなかったのでずっとスルーしていたんですが、確かにこれはすごい。歴史に残りそうなBL。下巻も楽しみです。

2

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