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萌×2作品

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女性chikakumacoさん

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オメガバースを紐解けば。

オメガバース黎明期、というのは以前からあるにはあったけど。
現代日本で、突然発露するというお話。
高校生の喬は、ある日、突然。クラスメイトの西央くんに濃くて良い匂いを感じる。
大人しい喬とカッコよくて人気者の西央くんとは、元々接点は無い。ただどうしてもその香りに惹きつけられる。
具合の悪くなった西央くんを介抱するつもりだったのに。
酩酊する様な、強い衝撃に抗えなくなり、西央くんを犯してしまう。というか、西央くんも喬を受け入れずにはいられない身体になっているのだ。
年中行事にしか使用されないという倉庫に引き篭もり、明けずにセックスしまくる2人。
西央くんよりは、少し楽になった喬は、倉庫から一歩も動けない西央くんの為に、一旦家に帰り、着替えやタオル、水や食料を持ち込み、篭城する為の準備を整える。
親や学校に疑われる事の無い様に、日中は平常通りに過ごし、昼休みや放課後はセックスに明け暮れる。この異常な状態を考え、自分なりに研究する喬。喬が賢い子で良かった。と、つくづくホッとする。医者の息子で、優秀な喬は、元々恐竜や宇宙に興味があり。柔軟な思考の持ち主だ。もちろん、初めてのセックスや、西央くんのエロさに抗えず、ワタワタしてしまう、ウブさはあるし。西央くんの異常な状態を前にして、その傷付いた様子に敏感に思いやれる様な、優しい心を持っている。そして。自分が引っ込み思案で、上手く説明出来なかったりするところを反省したりする。真っ直ぐな男の子。
西央の相手が喬で良かった、と安堵する。
持ち前の探究心で、書物を読み漁った喬が導き出した答え。それが、狼や犬科の動物に見られる発情期、すなわちヒートである事に気付く。
2人に起こったこと、オメガバースの真理に近づいているのだ。
作家さまによって。様々な設定が盛り込まれて行くのもオメガバースの面白い所。
喬は、西央くんと繋がっている時、犬の様に亀頭球が出来て、容易に抜き差し出来ない事や、視力が良くなっている事に気付く。
西央くんの思惟や記憶が雪崩れ混んで来るのは新しい。これは一体何か。
ヒートには個体差があるだろうけれど、いつまでも倉庫に篭城しているわけにも行かないだろう。ハラハラとドキドキを抱えて下巻へと続く。

喬が真面目な良い子だからだろう。夜中突然出掛けるという息子に父が優しいのがいい。
温かい家族に恵まれている事に、喬が自身で気付いているところも良い。
西央くんが喬に出逢えた幸せを感じられる結末だと良いなって、願っている。
でも、喬のキャラデザインは、初期設定の方が好みだったなぁ。と、カバー下を見て愕然としている。

止まらず。進み続けなければ。のみこまれて消えるだけ。

「働く」ということ。仕事をするということ。そして。トップに立つということ。
本作も。虎三郎は次々と新しい施策を打ち出し、店の者たちの度肝を抜く。
それは一見、店の者たちへのボーナスにも見える。
「どういうものを見て、心が躍るのか。」
「自分の“欲望”すら掴めない店員に、お客様の欲求を満たすことなんて、できないのだから!!!」
元日に初売り営業がデフォルトになりかけた頃。以前、三越伊勢丹の社長が正月の営業を3日からにする、と決めた際に言った言葉を思い出した。
「従業員の満足度が、顧客満足度に反映するのだから。」と。
従業員には、しっかり休んで、家族や大事な人達と休暇を過ごして欲しいのだ、とも言っていた様に思う。
やはり、これは三越の話だよな、と私は毎度勝手にほくそ笑む。
また、サマンサタバサ社の社長が、ショップスタッフ1300人に、ホスピタリティを学ばさせる為に。『リッツホテルのラウンジで、コーヒーを一杯飲んで来なさい。』とコーヒー代を支給したとの話を何かで読んだ。リッツに限らずだが、ホテルでコーヒーを一杯飲むと、約1000円はする。コンビニコーヒーの10倍だ。だがしかし。そこでコーヒーを飲むという贅沢な時間と価値は、コンビニコーヒーには無いものだ。
それと同じ様な事を。虎三郎は、店員全員に学んで貰いたいのだ。
買い物をするという、ワクワクした気持ちと。ホスピタリティそのもの。
三つ星の店子たちが、それぞれに自分で自分のお買い物に興じる様がとても楽しい。
手代の但馬は、坂巻さんを誘って活動写真へと。デートなの⁈えええ⁈ 聡明で美しい坂巻さんは、鷹頭の様な男にお似合いなのになぁ。なんて。
新時代の女性を描くところもこの物語の素敵な所なんだけど、独身でキリッとしていて、ハッキリとした物言いながら、女性らしく美しい坂巻さんは、独り身で派手な装いをしているから、という理由で、理不尽にも下宿を追い出されそうになっている。
鷹頭に厳しく当たられている卯ノ原の方は、自分のセンスを磨くべく、模索している。
洒落ていて、身なりも男っぷりも美しい鷹頭の隣に並んで美しくて粋な、新しい女の装いとは何だろう?徹夜して卯ノ原の考えた新時代の女性の華やかさ。
どんな時に、何を着るか。ファッションの根本的なテーマにも紐付いていて、面白くて楽しいアプローチだったりして。これはハッとさせられます。

三つ星はまだまだ途上なのに。これから強敵になると見定めた日越の社長は、何やらワケありの息子、鳩成に調査させていたり。新キャラも登場。
日越の社長と鷹頭との因縁は次巻へと持ち越され。

ところで、もうすぐGUCCIも新たにカフェがオープンするし。VUITTONもカフェをオープンしたし。銀座はブランドカフェラッシュ。
虎三郎も三つ星に新たにカフェをオープンすると言う。時代も街も違うんだけど、絶妙に現代とリンクしてる様なエピソードが楽しい。
展開自体が楽しくて、ワクワクするので。出来れば男女間ラブは無し!で、お願いしたい。
脳内では、鷹頭 × 虎三郎でお送りしてます。ふふっ。

夜の印南は、悪いオトコ。いけないコト教えちゃいます。

1巻のラストは、青依に嫌疑がかかるハラハラ展開だったけど、もちろん予想通り。間違えたのは、印南と酒匂の方だった。と、気付いた2人は青依に謝罪する。けれど、書類を届けたくて社屋の受付でみっともなく騒いだのは事実なので。青依も反省している。
この一件で、学の無い青依に得意技がある事を発見。その才能を活かしたらどうかと酒匂に持ちかけられるが、印南の迷惑になるのではないかと悩む青依。
小さな事件と日常の中で。2人は少しずつ打ち解けて行く。
そもそもは、印南が元カレにされた仕打ちに仕返しをしてやりたい、という大人気ない作戦に巻き込まれた青依。
2人で高級レストランで食事していると、偶然。印南の元カレ・星が今カレを連れて、乱入して来る。
放っておけば良いものを。大学生か?と聞かれた青依は、自分が中卒だと言ってしまう。嘲笑する星に我慢ならない印南はレストランを後にするが、何を思ったのか、外まで追いかけて来た星は、さらに詰め寄る。若くて経験が浅いから、男の上手を知らないだろうと。ぷっ。何だその下ネタ振り。すると。ここからが私の好きなところなんですが、青依は、可愛らしく演技して、印南にイチャつくんです。
「この人以外の男なんて知らないし、知る気もないから別にいいよ。だって。大事にしてくれるし。き、気持ちいい…から…。」
この時、青依はもちろん男に抱かれた経験なんて、無い。奇しくもこれは予言となっていて。
後に本物の恋人になってから、青依は印南から猛烈に、気持ち良く。抱かれる事になるんですよねぇえええ。キャーッ!
とにかく。星はグーの音も出ないくらい悔しがるし。
青依の可愛さにズッキュン、印南は恋に落ちてしまう。
印南は、もう。元カレの事なんて、どうでも良くなっている事に気付く。それは、青依の恋人役の仕事が終わるという事。
もちろん青依も印南の事を愛してしまっていたから。自分は印南の横に並べる様な人間じゃない、と身を引く決意をする。好きなのに。愛しているのに。
すれ違ったまま、別れてしまう二人。ううっ。でも、もちろん愛は二人を再び繋ぐ。というか、今度こそ。自分の気持ちに向き合った印南は必死で青依を探し出し、決してその手を離さないと誓うのだ。
めでたく結ばれる二人は。青依がいつか予見したかの様に。大切に熱く抱かれる事になる。
この時、夜の印南はちょっと悪い男みたいで。いたいけな青依は初めてなのに。
…抱き潰してしまいます。青依の、足の甲が曲線を描いてしなっている様子がエロい!
たった一晩の内に、青依の性感帯を開発しまくる印南が、印南が、エッロいです。エロ親父じゃん!
印南、悪い大人だなぁ〜。

後に酒匂さんの言うには、印南にとって、青依は一目惚れにも似た出逢いだったのだと言うけれど。それにしても。印南の元カレへの執着は凄まじいものがあったし。クリスマスに復讐のお膳立てをするつもりだったという茶番も見たかった気もするし。それより何より。元カレの星も一体何がしたかったんだか。全く持ってトホホな人たちばっかりなんだけど。
青依が可愛いから、もぅいいや。
甘い甘い後日談は物足りない‼︎ 原作はまだまだ続いてるみたいだから、コミカライズ化も期待して待ちます。

いつか。きっと。大人になったら。

ん村先生の「オンラインゲーム仲間とサシオフしたら職場の鬼上司が来た」(タイトル長っ!)が好きで。読めば読むほど好きで。新作を楽しみにしていました。
前作同様の、可笑しみあるすれ違い。勘違いの連打で、思わずクスッと笑わせてくれます。ただ、幼ない坊っちゃまの想いは今のところ全くタナカには届かず。坊っちゃまは切ない想いをただひたすらに抱えている。そう、タナカは前作の橋元同様、いやそれ以上に『手強い』鈍さ、なんです〜。仕方ないですよね。坊っちゃまは、まだいたいけな9歳。意識しろと言う方が無理!というところ。
そして、その想いにやはり全く気付かず、我知らず坊っちゃまを煽ってしまっていて、坊っちゃまの心の中では当て馬認定されているレナード。この関係も、前作の白瀬さん、塩鮭、あーさんの勘違い三角関係にも似ていて、とっても可笑しくて、可愛い。坊っちゃまはハムスターがひまわりの種を持っている様な可愛いさで、レナードをシャーッって、威嚇する。坊っちゃまの家庭教師をしているレナードとしては、何とかタナカの様に坊っちゃまに懐かれたいと努力しているつもりなのだが、勘違いからそれは裏目、裏目と出てしまう。どういうわけか、パティシエのアランだけが、目ざとく坊っちゃまの気持ちを分かっていて、フォローするでも無く。面白がって傍観しているのだ。作中の第三者視点とでも言おうか。彼のポジションもまた面白い。三角関係にチャチャを入れつつ、自分は安全圏に居ようと回避している。
終始ドタバタとやり合っているものの。坊っちゃまが、タナカのふと見せる横顔にときめいたり。それは時が止まったかの様に美しくて。儚くて。何だか見ているこちら側までそれは切ないのだ。急にスロモーションになったみたいに。この、緩急の付け方も絶妙で。全然泣ける話じゃ無いんだけど、グッと来ちゃうんだよなぁ。
坊っちゃまは妄想の中で、いつか。タナカの背を追い抜き、恋人同士になっていて。タナカを連れてタナカの母国へ一緒に行く。
そんな夢を描いている。背の高い背中だけが描かれた未来。惜しむらくは、それを描き下ろしで見てみたかった。坊っちゃまは金髪碧眼のイケメンだろうし、タナカは変わりないだろう。
ん村先生は、温かい未来を。続きを描いて下さるだろうか。気長に待ちたいと思う。

汝の隣人を愛せよ!僕が僕である為に。

晶路は、自身がゲイであり、同僚の旗本に淡い恋心を感じていて。
ありったけの勇気を振り絞って告白したのに振られて。そればかりか会社の人にバレてしまった。ゲイである事を隠して、自分の気持ちを押し殺して、生きづらくて。だから死のうとしていたところに。
突然の来訪者。アパートの隣に越して来たアレックスは、自殺を無理矢理に押し留め。以降、晶路を「ショージー」と呼び、勝手に懐いて来る。
ショージーの事が心配だからと部屋の壁を無理矢理にも打ち壊し、部屋にもズカズカと上がり込んでくる。何だ、コイツ‼︎ と、アレックスの奇行に振り回されている内に、死のうと思っていた事なんて忘れて。むしろショージーは、アレックスとの慌ただしい日々が楽しくて。いつの間にか恋している。
アレックスは、牧師。キリスト教は同性愛を赦さないとも聞くが、それは宗派による、とアレックスは大らかに笑う。それよりもエロ同人誌をこよなく愛するアレックスは、牧師としてはユルい。そして人生を謳歌する心を教えてくれるのだ。
「汝の隣人を愛する」という事は。自分をまず大切にすること。その上で、「自分自身を愛する様に」、他者を愛するのだと。
アレックスと過ごすうちに、ショージーはその真理を知る。ちょっと泣けます。
ドタバタなんだけど、ちょっとホロリとするんです。
そうして。会社でも何処でも。臆していた晶路は、自分らしく振る舞う術をも身につけて行く。ほんの少し、勇気を出して踏み出してみれば。世間はそれ程生きづらいものでは無かった。冒頭で、晶路をフった旗本も、きちんと謝ってくれて。信頼出来る同僚でいてくれた。
世の中捨てたもんじゃ無い。
だから。ショージーはやっぱり勇気を出して。アレックスに告白する。
ありったけの心で。本当の気持ちを。

ところで。大らかで優しいアレックスの、教会での訓話を話してる姿を見てみたかったし。
アレックスが過去に大切な友人を亡くしたらしい精神的負債も、過去のこととして詳しくは描かれていない。それが残念。アレックスが乗り越えた過去の重みは、今それ程重要では無いのかも知れないけれど、それが多分描かれていたら号泣モノだったと思われる。

アレックスがエロ同人誌が好きな割に、エチシーンは無し。BLも嗜むという彼のテクは見てみたいところ。描き下ろしにはショージーが「恋人が出来たらしたいこと」の「夢ノート100」。1位が意外にもトンデモだったので、アレックスはタジタジ。もぅっ!愛するショージーをうんと甘やかせて欲しい!

For give …

原作未読です。松基羊先生の絵が美麗で、ソワソワしちゃいます。何故か異世界に飛ばされて、何故か10代の身体になり、性奴隷をやらされ、魔法で声を奪われたチカは、奴隷市で売られていたところをゲイルに救けられる。全くの善意で救われたのだが、新しい主人に代わっただけだと思い込むチカは、怯えて性的な奉仕を試みるのだが、慌てて制され、自分は本当に良い人たちに救われたのだと知る。ゲイルとダグラスは、獣人で、しかも身分の高い人たちだった。彼等は一目でチカを気に入り、怪我の手当てをして、甲斐甲斐しく面倒をみてくれる。そもそも勇者である彼等と違って、小さな子供にしか見えないチカ。最初は奴隷だった頃に虐待されていたチカの身体を労わる為に、食事の際は膝に抱っこされていたのだが、それはいつしか彼等の習慣になって行く。ゲイルの、ダグラスの、膝にちょこなんと抱えられ、すっぽりと包まれている様子は可愛い。

この世界には、雌雄では無く、アニマとアニムスという性別の様な種類で別れ、アニマの相手は一人だけだが、アニムスには複数の「番」があるという。オメガバースの様に、番相手には心地良さと香りを感じるという。そこでチカはアニムスであり、ゲイルとダグラスの2人共の番である事が分かる。これは、一夫多妻の逆の様なもので。子供を産むのはアニムスなのだと言う。未来により良い種を残すのが目的だとしたら。もしかしてこの方が合理的に適っている様な気がしないでも無い。ゲイルとダグラスは幼馴染で信頼し合っている仲なので、チカを巡って可愛らしい嫉妬はするけども、互いにアニムスの支配を巡って奪い合うという様な事はしない。それは、チカを治療した治癒術師であるミンツさんも同じ。バニーボーイの様な長い耳を持つ兎族の彼は、パリスとグレンという2人の番を持っている。特に、フクロウ族のパリスは穏やかなイケメンで、背中に大きな翼を背負う彼はまるで天使の様。
今のところ出て来る人皆んなイケメンなんだけど。私はこのパリスのルックスがとても好み。書き下ろしには、彼がミンツさんの事をとても愛していて、心の支えになっているというエピソード「ある夜の兎の悩み事」もあって。とてもほっこりする。

元の世界で医者だった記憶のあるチカは、自分の知識を活かして、ミンツさんのところで働く様になる。この世界では病気や怪我は治癒術師が魔法を使って治療する。しかし、それは身体の原理を知らないまでも、治ることのイメージをするというのだ。アナログなのか進んでいるのか謎なのだ。チカは医師であった知識を総動員してイメージを膨らませ、怪我人や病人を治療出来る事に気付く。しかしそれはチカ自身の体力を消耗してしまう事。
助けられた恩をゲイルとダグラスに返したい。チカは命を懸けてダグラスの失われた腕を蘇生させ、怪我で不自由になっていたゲイルの脚を治す。
この世界では大き過ぎる魔法。チカの力を利用しようとする者に狙われたり、戦争さえ引き起こすかもしれない、と心配するミンツ達。
チカを守る事を改めて決意するゲイルとダグラス。さて、この後チカの身に何が降りかかるのか。ドキドキハラハラしながら次巻へと続く。

めでたくゲイルとダグラスの番となる事を受け入れたチカだけれど、エチは未だ。
ゲイルとミンツさんの目の前で、ダグラスはとーってもエッチなキスをチカにかます。
チカはキスだけでトッロトロ。ここものすごーくエッロいです。
んー。いずれ3Pするのかなぁ。ゲイルもダグラスも凄くチカを甘やかしたがりなので。それはそれは甘い夜になるだろうなぁ。なーんて期待。

失恋ジャンキー コミック

 

恋は媚薬か、中毒か。臆病者に愛の手を‼︎

うははー。この、人騒がせで、愛すべき壮大なすれ違いっぷりに、大いに笑わせられもし、ハラハラさせられました。いや、積年の想い、拗らせ過ぎだろっ!
もー。良かったわ、ホッとしたわ。素直が一番‼︎ なんて、何度も何度も。チャンスすり抜けてクヨクヨしてる2人を応援せずにいられない‼︎
本当っにね、面白かったです。

最初は彗太視点。龍次郎の考えてる事はサッパリ分からない。龍次郎っぽいノンケの男に恋をしては、『やっぱり男は無理。』とフラれては、龍次郎に慰めて貰う。龍次郎は優しく慰めてくれる。美味しいご飯を作っては、家に泊めてくれて。身体が寂しいと言えば気持ち良く抱いてくれる。んんん⁈ 抱いてくれるの⁈ こ、これは、望みがあるのでは⁈ と大いに期待したいのだけど。彗太的に、誘い水を何度寄越しても「俺たちは友達」と言い切る龍次郎に、本当の気持ち、告白する勇気をへし折られてばかり。可哀想なんである。
そのくせ、彗太が新しい恋を見つけて龍次郎離れを敢行しようとすると、途端に機嫌の悪くなる龍次郎。ははん、これは無自覚に執着しているな、と予想はしていたけれど。読み手側の予想を遥かに上回る龍次郎視点に至る後半を読むにつけ、『何じゃそりゃあ〜⁈』と、思わずにいられない。龍次郎も彗太を愛していて、これは密やかに両片想いなんだけど。龍次郎のそれは、片想いなんて生易しいものでは無い。彗太が龍次郎を好きだと自覚する前からイジイジクヨクヨ、龍次郎の想いが大き過ぎて。もはや変態さんの域。もぅめちゃくちゃ溺愛執着しているのだ。たった一言、好きだとさえ言えば。幸せはそこにあるのに。
互いに変な誤解をしてはすれ違って。キッカケがずっと無ければ、このまま変な感じで。ずーっと。愛する彗太を泣かせていたのかも知れないのだ。
ああ良かった、ホッとした。後半の龍次郎視点からの多幸感に包まれて、めちゃくちゃ幸せ。

彗太が惚れちゃうのも分かる、長い、骨張った指、手。抱く方も抱かれる方も、骨張っててしなやかに筋肉の付いた、男の人!っていう身体もいい。凄くいい。鎖骨とか、鍛え上げられた腹筋とか。全部いい。龍次郎が彗太にカッコいいと思われたくて必死で鍛えたっていうのもいいじゃないか。
夢中になって抱き合う姿もいい!修正はしっかり白抜きだけど。激しい!めっちゃ出てる!っていう。ぶわーって、想いの丈、伝えて伝わって。
龍次郎は彗太を泣かせた分、これからずっと大切にしてくれたら良いよね。
これはもぅ、ジャンキーになってしまいそうな。これがデビュー作という鷹先生の次回作もとっても楽しみにしています。

TCはもれなく執着攻め。BCはもれなくツンデレちゃん。

楽しみにしてたのは、聖前 × 鼓之。なので、私的にはちょいエピソードが少なめなのでは⁈
と、残念な気持ちが先走ってしまう。

冒頭は供威 × 黒瀬。あ、このCP、ノーマークだったわ。ゴメン!という感じだったんだけど。
黒瀬は、最初の頃の鼓之同様、自分の資質を分かっていない。自分を「漢(オトコ)の中の漢だ。」
と思っているので。BCに振り分けられた事に納得していない。しかも相手の供威に男として下に見られている様な気がしてイライラしている。なので、女の子相手の仕事で、女の子が自分より供威に興味を持つのは腹立たしいし、逆に男にナンパされそうになったところを供威に救けられるのも腹立たしい。
TCが皆んなが皆んな、全員バディに惚れてしまうのは可笑しいが、供威ももれなく。
そんな黒瀬に惚れてしまっているので。
黒瀬がキャンキャン煩く喚こうが、意地悪くツンケンしようが、張り合ったりはしない。
黒瀬が嫌がる様な事はしない。そして、黒瀬の美しさには夢中。
お決まりのエチは、針生や他のTCの様な、ねちっこい変態攻めには敵わないけれど。その大きな身体で黒瀬に覆い被さる様子は、何かおおっ‼︎って、思ってしまう。雄々しい!雄々しいよ、供威!

お待ちかねの、聖前 × 鼓之 は、意外にも聖前のヤンデレっぷりに驚かされる。
蕗壬央(ロミオ)なんて、ロマンティックな名前だし、登場は常にキラキラと輝いているので、省内きっての王子様なのだと思っていたのだ。名家の子息っぽいし。だからずっともっと。
ロマンティックな、王子エピソードを期待していたのだ。だってだって。
「ultimate ペーパーワークス集」に編纂されていた「レアCP エピソード」。カメリアのヘアオーナメントを鼓之に贈る聖前の、そのオーナメントを大切にいつも着けている鼓之の、可愛くて小さなエピソードが大好きなのだ。キュンと萌え萌え♡をどうしても期待してしまう。
でも、聖前は幼ない頃から大人の顔色を伺って、大人を困らせない様にと、その優しさから身に付けた処世術の為に、「完璧」であろうと努めて来たのに。
鼓之に恋をしてしまったから。聖前は自分の持ち前の執着心と闘う事になる。心の中で。
それを知ってか知らずか、無邪気な鼓之。関西弁も可愛らしい鼓之は、実はサバけた男前。
その華奢な身体で、聖前の全てを受け入れる。鼓之の、「聖前、愛してんで。」は本当に愛おしい。
セクシャルヒューミントの為、エロ親父の前でモニター越しに服を脱ぎながら、推理する様子など。
鼓之の優秀な仕事っぷりも垣間見えて楽しかった。

その他、なかなか訓練(という名のセックス)に持ち込めないのでソワついている 蔵本 × 白戸、
郷土 × 藤野ペア。チャラついてるクセになかなか手を出せない風の 春日 × 木菜。
人物相関図には出ているのに、顔出し未定、エピソード不明のキャラクターもまだまだいるので。
興味は尽きない。次は誰なのか。既出のキャラの後日談も気になるし。財務省(土門 × 円ちゃん!)や
経産省(円ちゃんパパ!)、麻取 × 厚労省 の面々も気になるので。
次回作もとーっても楽しみにしています。

修正は白抜き。いつもの様に、擬音凄いし。律動激しいし。止まれないし。受けは大変そうです。

秋草室長の命令が、激しさ増し増し。TC達がノリノリで喜びそうな訓練メニュー。「バディ訓練日誌」は、是非!各バディでお願いしたい。

帰って来た‼︎「おヨメさん捕獲計画」

いやぁ。嬉しい!いつきまこと先生の「おヨメさん捕獲計画」(2011年)がメチャクチャ好きな私にとっては、まさに「帰って来た」なのだ。もちろん設定や、当時の絵より美麗になっている事や、トンデモシュールさが、ギャグテーストからラブコメテーストに変化してる事など、全くもって全然別の物語なんだが、冒頭のお見合い場面とか。百貴が「俺男だけど⁈」と両親に猛抗議するところや、両親が葛藤無くにこやかに喜んでるとこなんて。
まさしく「おヨメさん捕獲計画」なのだ。これは楽しい!

村の伝承の為、セレモニーだけと言いくるめられた千景と百貴は、結婚式を挙げるが、その実、初夜まで行わないと儀式は完遂しないのだと聞かされ、同棲生活を強いられる。
仕方ない、とっとと終わらせようと言う千景に「オレ、オマエ、ムリ。」と断る百貴。
傷付いている様子の千景に、驚く百貴。ところが、その儀式は村に祟りを及ぼすばかりか、2人の命にも関わることを知って。一転。結婚生活を積極的に「頑張る」ことにする。
よくよく見れば、拗ねている千景も可愛げがあるし。何より千景はイケメン‼︎ その顔面力の高さにも絆されてしまう。違和感しか無かったソレも、受け入れてもいいとさえ思える程に。しかし、千景が童貞だと知った百貴は、「初めてが男」なんて可哀想に思えて。グールグル。ああ、もぅそこまで。百貴は千景のことを思いやれる様になっている。
もう大好きじゃん!めでたく初夜を終えた翌朝、隣りに千景がいない事を知り、悲しみに暮れる百貴。
もう自分は絆されているのに、千景にとっては儀式だけだったのか。
ここで突然の、隣席の同僚・田端が当て馬未満の登場をしており。一瞬驚かされますが、田端の目の前で迎えに来た千景とイチャイチャし始める百貴を見て、アッサリ退場してくれます。いやはや。田端にも素敵な恋人見つけて欲しいですね。千景は百貴と仲の良い田端に嫉妬メラメラでしたが、私の見立てでは、田端は気付いて無いだけで、ネコちゃんだと思うなぁ。つまり百貴と仲良いのはネコちゃん同士、百合ップルしてるって事なんでは?と思ってます。

やがて。儀式遂行の為では無くて。本当に恋をして愛し合う2人の為の結婚式。
冒頭の「次は本当に好きな人としたいな。」という、百貴の感情に応えるカタチになっているのもニクい。
そんな温かな結末は、想定通りだけど、やっぱりいい。幸せそうな2人が素敵でした。
描き下ろしの「アリ婚。」は、当初、「ムリ。」と断った百貴に対するアンサーの様で。くすぐったくも可愛い、千景視点。千景は百貴を一目見た時から、この無茶ぶりな結婚を「アリ。」だと感じてたんですねえ。っていう。コレも「おヨメさん捕獲計画」と同様で。攻めの一途な執着愛に、ニマニマしちゃうんです。
何度も読むうちに、千景の甘やかさ、その表情の必死さにも萌え転がります。

修正は真っ白抜きなんですけど、千景の若さゆえの絶倫っぷりに乱れまくる百貴がドエロい事になっています。

彼氏力の低さったら!

前作、「この先は2人きりで」がめちゃカワ♡だったので。とても楽しみにしていました。シンプルに描かれているのに、表情豊かな、まちお先生のキャラクターが愛くるしくて大好きです。前作の竜介くんの、「彼氏力」の高さには本っ当ーに、惚れ惚れしたんです‼︎ ところが‼︎ 本作の、逢見先輩の、その「彼氏力」の低さったら無い!これは無い!後に友達に「小学生かっ!」とツッコまれていますけど、まさに!逢見先輩の無自覚なジレモダと、彼の初恋を、その成長を描く、ホワッホワでくすぐったさ全開の物語。きゃー。コレは、萌え萌えです。不貞腐れてる表情ですら、可愛い。

逢見先輩は、所謂クズイケメンで。来る者拒まず、去る者追わず。自分の身勝手な浮気には口を出すな、いつ誰と居たかとか問うな、などと条件を付けては女の子たちを辟易させていた。そんな折り、「俺、条件飲めます!」と、立候補して来た後輩の楓。楓の無邪気さに釣られて、つい。付き合う事になるのだが。最初の宣言通りに全く構って来ない楓に逢見先輩は、どんどんジレて来て…。っていう。
いやはや。楓ほどスッパリ割り切れるもんかね。とも思うんだけど、彼が特別に不思議ちゃんでもあるんだけど。楓にとっては、憧れの逢見先輩とお付き合い出来るのだからと。分をわきまえているつもり、なんですよね。天然の彼は、目の前のことをそのまま受け止める。ある意味それも「彼氏力」というのかもしれません。けれども楓の場合は、壊滅的に鈍い。この鈍さで校内一のイケメンを振り回し、落としたのだから、ある意味最強なんですよね。
楓の無邪気な可愛らしさに完敗なんです。ふふっ。
途中、逢見先輩にまとわりつくあかりちゃんとか。割り切った関係を好んで、セフレ関係の女の子とか。モテモテの逢見先輩の周りには女の子がいっぱい!で、ハラハラしちゃうんだけど。逢見先輩が、楓しか見えなくなって行くのも良き。初恋のチカラは偉大。
あーんなに自由でいたいと言っていたのに。「楓になら独占されてもいい。」なんて。
この後のイチャイチャを妄想して、うふふ。

エチはしてるけども。修正が要るほどでは無く。