朝南かつみさんのレビュー一覧

秘蜜 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

調教ものではあるけれど

私はSMも調教ものも3Pも、苦手な部類に入るのですが…
この作品は良かったです!

SMといっても羞恥だけで痛いものはない。
3Pといっても、攻め2人が自然なんですよね。
どうしても3人でいつもプレイをしなければとこだわっているわけでもないし、受けをめぐってのライバル関係ということもなく仲が良い。
読んでいて辛くありません。

そして最後がなんとも良いです!
途中で「身体だけの関…

8

凍える月影 小説

いとう由貴  朝南かつみ 

美坊主の儚い復讐譚

朝南かつみさん画の坊主が美しい、
戦国時代を舞台とした義兄弟モノ。

いとう由貴さんの作品と言えば
昼ドラのようにドロドロしたイメージが強く、
ラブより当て馬とのバトルの方が
印象に残ってしまうことが多いのですが
本書はそのドロドロがプラスに作用していたように思います。


時の領主が、美しい侍女を戯れに
強姦したことで生まれた月永(受け)。
侍女は、正室に手酷く折檻された…

5

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

評価が高かった分、期待が大きかった

タイトル通り期待が大きかったため、読後の感想は、えっ!?て感じでした。

狂おしいほど攻めに恋焦がれる受けが正直ちょっとおバカちゃんなのかなって感じで、どうしても感情移入できず、さらに言えばキーキャラであるはずの兄はモブ感たっぷりでどうしてそんなに攻めが恋焦がれるのかわかりませんでした。
一応ちゃんとした根拠はあるのですが、それだけで?人を殺したくなるほど?って感じで。
とても評価が高かっ…

8

くるおしく君を想う 小説

沙野風結子  朝南かつみ 

どちらの立場で読むかによって印象がガラリと変わります

この作品は莉一視点で読みたかったです。航希視点なので少し?かなり?イラつきました。莉一の言動は全てOKだと思う私にとって航希は、つい苛めたくなるタイプでした。読了後には、莉一と一緒になって色々と苛めてみたいと思いました。

ただ、初読時は航希の立場で読んでしまったので、しんどかったです。悲しく辛くなってしまい、莉一は冷酷非道な鬼畜だ!と思いました。航希は従順というか、純粋というか…「バカだろ、…

1

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

じわりと心にしみ入る

不幸キャラを書かせたら右に出るものはいない凪良さん。今回の主人公はオトコ相手の恋愛詐欺師。需要あんの?それ?と思わず突っ込まずにいられませんでした。ストーリーとしては、どんでん返しもなく安心して読めた。かもにしていた病院の長男、加賀谷のひたむきさにほだされ、ミイラ取りがミイラになる受けのの図。まあ、そうなるよね。うんうん。

一見、控えめに見える加賀谷が、蓮に見せる執着がよかった。
「君…

3

神に弄ばれた恋 ~Andalucia~ 小説

華藤えれな  朝南かつみ 

筋金入りのヤンデレカプ?

タイトルに「Andalucia」とある通り、スペイン南部の雰囲気ムンムンの作品ですが、内容は痛いです。そして攻と受の互いを想う気持ちが切なくて泣けます。最後までハラハラし通しの痛い作品でしたが、凄くお気に入りです。また、朝南さんのイラストがピッタリ嵌まっています。特に表紙イラストとカラー口絵は超絶美しいです。

以下ネタバレしています。

サタナス(攻)は身分の低い闘牛士で浅黒い肌の超美形…

11

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

脆く積み上げられた「積み木」

あとがきで先生が書いていた通りまさに積み木のような話だな、と思いました。
今まで蓮が積み重ねてきたもの、その土台は脆く、一瞬でがらがらと崩れ落ちてしまう。
でも崩れたってそこで終わりじゃない。
加賀谷の存在のおかげでまた一から積み重ねていくことができる。
攻めの加賀谷がとても完璧な男というわけではなくて、金はあるけど冴えない退屈な男なところが人間くさくて良い。
家を持ちたいという蓮のささ…

1

この世の楽園 小説

綺月陣  朝南かつみ 

綺月陣なのにエロくない! 3Pなのに青春!

綺月陣の3Pモノときたら、すんごい変態モードを期待してしまうわけですが
案外マトモです。ただし、心理面で非常にねじけています。

まず最初の感想。
これね、フランスの有名コメディ俳優、ピエール・リシャール主演の「玩具 le jouet」をもんのすごく思い起こさせるストーリー。
ってか、あの名作映画の日本語版がないってなんなのーーー!!!!
ワガママで人を人とも思わぬ金持ちのおぼっちゃま…

2

積木の恋 小説

凪良ゆう  朝南かつみ 

恋愛だけでなく奥が深い・・・

BLと言っても、ちょっと犯罪がらみの考えさせられる内容でした。
たしかに蓮は詐欺師で決して褒められたことではないのだけど
それまでの生い立ちを知ると、蓮ばかりを攻められないとちょっとだけ思ったり。
みなさんレビューで書かれていますが、タイトルがいいですね。
積み木という言葉でいろいろな発想が生まれる。
単純に考えればこどものおもちゃなのに、すごく意味深い。
「恋愛詐欺師」よりいいと思い…

4

忘れないでいてくれ 小説

夜光花  朝南かつみ 

忘れられるわけがない!

朝南かつみ先生が挿絵を手がけた本の中でも
一、二を争うくらい好きなこちらの表紙。
切ないドラマを予感させる表情、構図の美しさに
ただただ見惚れてしまいます。

内容はというと、
シリアスな特殊能力系サスペンスでありながら
個性豊かな主人公たちの言動にクスッと笑える部分もあり
端的に言うと「すごく面白い!」作品です。


人の記憶が見える能力を生かし、
依頼人の記憶を消す仕事…

10
PAGE TOP