藤田貴美さんのレビュー一覧

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

なんかもうすごい

グロい。いろんなレビュー見てグロいことは知ってましたが甘く見てました。
とにかくグロかった。

ある日すべての建物が突然崩壊し、多くの人間や動物が死んだ。地下は灼熱の太陽と白い砂漠だけになった―。
結論から言うと、なぜ地下以外の建物がなくなり多くの人が死んだかなどは最後まで解明されません。また普通の生活に戻ることもありません。
最初はしのぶと亮介の二人だけだったのですが、途中から生き残っ…

2

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木原音瀬  藤田貴美 

背筋がゾッとするラストでした。心底怖かった…

主要登場人物は三人。
主人公の受けと、相手役の攻めと、主人公の親友と。
三人とも性格が違う。
気が弱くて優しいけど優柔不断な性格の受け、
気難しくて無口で虚勢は張るが弱い攻め、
熱血漢だけど思い込みの激しい親友。
性格が違うなりに、みんなフツーの人たちです。
一人一人はフツーなのに、少しずつ頭がおかしくて。
で、この三人が、思い思いに「自分にとって最善だと思うこと」をしているうちに、どんどんホラー…

7

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

共に生き続けるとは?

やりきれないが、絶望だけの話では決してない。

この物語は、私が普段目をそむけようとしている不条理へと焦点を向けさせようとする。世界は不条理に満ちている。そして、「なぜ自分がこんな目に合わなければならないのか?」という叫びのような問いかけに対して、理性で説明することはできない。著者は、そうした不条理を、オブラートに包むことなく、残酷なほど赤裸々に描いて行く。

主人公初芝は、親友だった男に…

15

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

後々まで、心に残る

初「しゅみじゃない」評価です。

作品としては、力強い、ある意味意欲作です。
木原さんですし、作品的にできが悪いと言うことは全くありません。

これはもう、本当に言葉通り
「しゅみじゃない」

グロい!
この手のグロいレイプや人肉食が、私には耐えられなかった。

後々まで、心に引っかかる、印象的な作品であるのは間違いありませんが、
「グロいのは、しゅみじゃない」
それだけ…

5

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

生きるために何を選ぶのか?

目が覚めたら、世界が砂漠になっていた。
女は、いない。

代々の代議士一家の息子と、家政婦の息子。
我儘な亮介に、媚びへつらうわけではなく
“好き”という感情で従うしのぶ。

ふたりは、ずっと友達ではなく暴君と家来だった。
貧乏で頭の悪いしのぶを、庇護してやってきた亮介。
でも、世界が無くなると立場は変る。
亮介は、暴君から“守られる者”へ
しのぶは、庇護される者から“守る者…

9

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

BL界の沼正三になるかもしれまい、あるいは澁澤龍彦か

あえて、文語体を使用しますので、苦手な方はご了承を。

この作品にどのような評価を下せばいいのか?
つねづね評者はそれに戸惑う。とりわけ、本書のような作品に対して「フェティシズムを介在させた欲望の投影行為」(いわゆる萌え)という評価を下すのはいささか困難を伴うだろうし、それはヘタをすれば木原にとってはいい迷惑になりかねないかもしれまい。

本書をたとえるならば、『家畜人ヤプー』のような虚…

11

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木原音瀬  藤田貴美 

泣きました

切ない…。
なんか20ページあたりですでに泣きそうでした。
篤には隆という双子の兄弟がいます。見た目は間違えるほど似ていますが性格は正反対。隆は明るく友達も多く篤はなにかと比べられることが多く嫌な思いをしていました。
そんなとき「篤は篤のままでいいんだよ」と自分を認めてくれたのが家庭教師だった伊沢。
篤は自然に伊沢に惹かれ恋する気持ちを胸に秘めます。
しかし何年か経ち伊沢は隆と付き合って…

1

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

死ぬよりも怖いこと

高校教師の初芝公平は、大学四回の夏に高校時代からの親友だった阿岸に強姦され、そのせいでHIVに感染してしまう。
そのことで恋人にも別れを告げられ、病状も進行する中、後輩教師の乾武則だけが、そんな初芝の心のよりどころとなって行くのだが・・・男に犯されたという恐怖から、なかなか乾の好意も素直に受け取ることが出来ないでいる初芝。
しかしどんなに足蹴にされても、乾は初芝と一緒に生きてゆきたいという気持…

9

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

難しい判断の作品です

まず誰もが思う、これBLか?
これは本当に難しい。
男同士が相手ということでは広い意味で範疇なんだろうけど、BLと言うジャンルが出来てからのテンプレからは大きく外れる作品だと思う。

昔のJUNEジャンルなら少々(だいぶ?)きつい展開という意味でOKかも知れないが……

ただ作品という意味では良くできていると思うし、正直言ってあまり読み返したくはない作品なのだけれどインパクトというか、…

7

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

主人公には長生きして欲しい

重い話でしたが、良い話でした。
なかなか心を開かない初芝と、遠慮しないで自分を頼って欲しい乾。
病気がHIVですからね、この二人の関係にどうしてもタイムリミット的な焦りを感じてしまいます。
恋愛に関してはすごく純粋なので、それだけに二人がかわいそう。
とても細かい気づかいが必要な初芝に、献身的に尽くす乾。
心を閉ざす事で強い人間性を作ろうとしている初芝が痛々しいです。
そして、乾の忍耐…

8
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