柏枝真郷さんのレビュー一覧

社内恋愛コンプレックス(1) 黄金週間に引越を 小説

柏枝真郷  赤坂RAM 

幼い昔に戻って楽しみました

柏枝さんの『ホーリー・アップル』シリーズが好きだったので購入。
『誰かが誰かを愛してる』のスピンオフで、そちらは未読なのですが問題はありませんでした。

この巻では築島と吉家は『恋愛未満』。
会社の同僚が取引先の顧客名簿をコピーしたまま失踪するという事件の謎解きをするライトミステリです。
このお話、紙の本の出版が1998年なんですね。
主人公の2人はSEです。ここ20年間でデジタル界隈…

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ホーリー・アップル -虹色のスチーム- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

ニューヨーク!ニューヨーク!

以前、ちるちるの答姐コーナーで推薦していただいた作品。
読むにあたり、各方面で本を探しましたが中古本しか見つからず、新品本はもう販売していないようでしたので、kindle版で購入しました。
挿絵がゼロだったのだけが残念です。

まず、リアルな海外が舞台の小説を読みたかった自分にとっては大満足の内容でした。
日本人の作者さんが書かれたとは信じがたいほど、世界最大の都市NYの描写が生々しかっ…

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厄介な連中(5) イレギュラー・クリスマス 小説

柏枝真郷  如月七生 

「愛してる」は

「ホーリーアップル」の関連作ということで、シリーズ途中ですがこの巻だけを先に読んでみました。
20年前に書かれた、20年前のニューヨーク。
ほぼ40年近く前を舞台にした話です。
「ホーリーアップル」のハリーが、あんなにもぐずぐずと喪失感を引きずったままでいるような、日本に帰ってしまった恋人がどんな人物だったのか。
どんな風に出会って、どんな風に愛し合ったのか。
ハリー視点で語られる物語は…

1

厄介な連中(7) しあわせな憂鬱 小説

柏枝真郷  如月七生  茶屋町勝呂 

長くなればなるほどに

厄介な連中の第七巻。
五巻で美雪の出生のことや遼一郎の過去があかされて、前回で篤史が少しそのことにふれ、今回は……え、これだけ?という感じでした。

遼一郎のニューヨークでの出来事を少し知ってしまった篤史は、詳しくききたいけどいつものようにベッドになだれ込んで…。
これじゃ、前回からなんら進展していない。
篤史が遼一郎の過去を知ったという点では少し進展かもしれませんが、それだって本当は前…

2

ホーリー・アップル -穴だらけの林檎- 小説

柏枝真郷  槇えびし 

翻訳小説みたいです

積み箱から発掘。
お話は80年代のニューヨークが舞台の警察官物。
翻訳ものっぽいような、なんか冷淡な感じが好ましかった。

80年代ってもう30年以上前なのかぁ、、、
この本自体が、いつから積まれていたのかわからないレベルの積み本箱から発掘したので、ほんとに古い本かと思いきや、出版されてまだ10年経っていないのね。
時代設定は、もう、なんだか、ほとんど時代劇っていうか歴史物の域だけど、…

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厄介な連中(6) きまぐれなパンドラ 小説

柏枝真郷  如月七生 

コメディからシリアスに・・・

6巻目からハードカバーになっており、なんでここに来てと思いますが、本好きとしてはハードカバーっていいなぁと思ったり。(でも重たい)

でもそれよりも何よりも作品の雰囲気事態ががらりとかわっています。
今まではコメディタッチだったのが5巻の番外編でシリアスになり、6巻からはその間をとったような感じです。イラストも一瞬違う作家さんなのかと思ってしまうほど。
前は軽めのタッチだったのが今回から淡…

2

厄介な連中(5) イレギュラー・クリスマス 小説

柏枝真郷  如月七生 

儚くせつない

シリーズ5巻目で番外編、そして別レーベルから出ている作品「ホーリーアップルシリーズ」の番外編でもあります。番外編というより前作ですね。この本のラストがそのまま「ホーリーアップル」1巻の冒頭に続きます。

私は「ホーリーアップル」が大好きで、そのためこのシリーズも手を出し、それも1巻を読む前にこの5巻を読みました。そのためこの話のラストがどうなるかはわかっていたのですが、わかっていてもせつなくて…

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厄介な連中(4) 温泉神社で逢いましょう 小説

柏枝真郷  如月七生 

地味ですが情緒があります

「温泉神社で逢いましょう」
3巻から続く高松での結婚式編続編です。
美雪が合流し、殺人事件(?)が起こります。

ミステリーの定番ともいえる、時刻表トリックですが、私は時刻表トリックが苦手です・・・。
頭がついていかない・・・。
篤史が旅行先だというのにまた自殺未遂を起こすのですが…この歳になって自分には身になるるものがない→なんで自分は生きてるの?→自殺未遂、の繰り返し…なんかちょっ…

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厄介な連中(2) イミテーション・サマー 小説

柏枝真郷  如月七生 

個性の強いキャラが増えていく

柏枝さんの作品は多くがそうなのですが、性描写もほとんどないので、主人公がゲイの推理小説といっても通りそうな小説です。

一話目は解決したはずの事件の真相を調べるお話、二話目は暗号解読の話です。
きちんと暗号が載ってる所が本物のミステリー小説ぽいとちょっと感動。
華やかな大きな事件の起こるミステリーでなく、地味な日本の現代小説風のミステリーですね。
でもこの地味さがリアルだと思います。地味…

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厄介な連中(1) 雨かもしれない 小説

柏枝真郷  如月七生 

個性的なミステリー

非常に個性的な面々が出てくるミステリーです。
これからまだまだキャラクターが増えてく事が予想されますが、主役の二人がまず個性的で面白い組み合わせです。

受けの篤史は自殺癖という被虐的な趣味を持っていますが、だからといって暗くならずにこのコメディなノリをラストまで保って書かれているのは素晴らしい。
柏枝さんのミステリーを何冊か読んだ中で、コメディーチックなのは初めてです。シリアスとコメディ…

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