穂波ゆきねさんのレビュー一覧

夕虹に仇花は泣く 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

表紙が美し~い

仇花シリーズ6作目。
ついに最終章の幕開けです。
というか、てっきりこの巻で終わりかな、と思ってしみじみしながら本を開いたもので……え、続くんだ、とちょっと拍子抜け。

今回は出来上がったカップルの話しというよりは、佳雨の過去の因縁だとかそういったお話に絡んでくるものでした。
実姉と自分の関係や、実姉の馴染み客との関係などなど、少し切ない展開もあり、しんみりします。
それもこれも、全て…

6

小説家とカレ 小説

渡海奈穂  穂波ゆきね 

良い男過ぎる当て馬

1冊丸ごと表題作です。

芦原(受け)は小説家。大学生にしてデビューを果たし、卒業後はプロとして活動していますが、隣人で幼馴染の高槻(攻め)は小説なんて書くなとずっと言い続けています。会えば衝突してばかりの関係に疲れる日々の中、デビュー作品がドラマ化されることになり、主演俳優の四方堂が芦原のファンだと近づいてきて…という内容です。

芦原と高槻の膠着状態に、四方堂が入ってきて、臆病な芦原の…

1

橙に仇花は染まる 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

脇役推しです

仇花シリーズ5作目。
相変わらず抜群の安定感です。
主役カップルも、基本安心して読んでられるくらい、なんだかもう老成してる感じなんですが、マンネリ防ぐ為にか今回は梓と夏目に焦点をあてたお話となっておりました。

へたれ攻は嫌いではないのですが、夏目はイカンですね……。
これはイカン、けしからん!
へたれててもいいけど、受に迷惑掛けちゃイカン!
と、まぁ、とても梓の方が年下とは思えない…

2

銀糸は仇花を抱く 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

定番の見合いネタ

仇花シリーズ4作目。
ここにきて攻の見合い話か……と遊郭にありがち設定にちょっと残念な気持ちがしたんですが、結構たのしく読むことができました。
気丈で聡明な受が、見合い話に動揺して気持ちが揺れ動いたり迷ったりとぐるぐるしたりする描写が新鮮。
この気位の高い受のことだから、てっきりツンと澄ましてなんでもない風を装うかと思ってたのに、予想に反した狼狽えっぷりにニマニマ。
そしてそこで悲観的にな…

2

桜雨は仇花の如く 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

ダンディー鍋島の存在感

仇花シリーズ3作目。
この作品、何が格好いいって、受の水揚げの時からの客である鍋島様。
受が攻と思いを通じ合わせていても、その都度受に花魁としての矜持を忘れないように紳士的に接したりと、もうステキなオジサマオーラが。
オジサマ攻が大好きな私としては、正直この鍋島様が相手でも全然OKなんですけどね、寧ろ滾って滾ってたまらないんですけどね。
あまりにも素敵すぎて、攻が霞んじゃうダンディー鍋島。…

2

薄紅に仇花は燃ゆる 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

切なさ2倍でお届けします

仇花シリーズ2作目です。
漸く思いが通じ合ったかと思ったら、今度は『娼妓と客』という立場で恋愛をするという苦悩や葛藤にやきもきしたり。
仕事にプライド持ってる受の心情を慮り、その全てを受け止めてしまった攻には脱帽もの。器が大きい!
世の中の嫉妬に狂う傲慢攻様方には、爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいですね……。
対する受もすばらしい。
攻と両想いになって心が満たされて、うっかり他の客との駆…

2

群青に仇花の咲く 小説

神奈木智  穂波ゆきね 

ちょっと変わった遊郭もの

老舗骨董店の若旦那と、男花魁のミステリー風味な遊郭シリーズ。
骨董品にミステリーに花魁とか、どんだけ盛り込んでんだ、と思うんですが、これがよく出来ています。
ありがちな遊郭ものとはちょっと一線を画してます。
わざわざ『男花魁』というくらいなので、女の格好させただけのお人形さんBLじゃない。
あくまで『男花魁』という仕事に真剣に向き合っている、という姿勢があって、プライドもあって、決して自分…

4

剣と玉と鏡 少年花嫁 小説

岡野麻里安  穂波ゆきね 

恋愛も呪いの謎も

全部まるっと解決、てんこ盛りの最終巻です。
継彦を倒すため、忍との恋愛関係を解消することで
御剣家に戻った香司。
前半の香司の忍に対する態度が
心変わりじゃないとわかっていながらせつないです。
もっとうまく立ち回ればいいのに、と思いますが、
香司もまだ高校生(この時点では大学生)で
子供なんだなという気がします。

最終巻まで読んで思うことは、
忍に「もっと自覚しなさい!」と言…

1

聖夜と雪の誓い 少年花嫁 小説

岡野麻里安  穂波ゆきね 

香司に送ったクリスマスプレゼントは何‥?

忍が「女に見える呪い」を解くための百日百夜の清めの儀。
しかし、その呪いこそが実は忍を護っていると前巻で静香に言われ、
じゃあ無闇に呪いを解くわけにもいかねいよね
っというわけで清めの儀はとりあえずお休み。
この巻は忍の呪いを解く方法を探し出す旅的な要素が強いです。
呪いを解く試練に芥川の「杜子春」を思わせる
(私だけかもしれませんが)描写があったりしておおーぅと唸りました。
巻の初…

1

銀と月の棺 少年花嫁 小説

岡野麻里安  穂波ゆきね 

2006年作品なのに‥

とうとうレビュー一番乗りになってしまいました(涙)。

じいの円山にに泣きつかれて、
綾人がモデルを辞めることにしたのはいいとして、
その方法が偽装で事故死ってのは展開がかっとびすぎじゃないかしら。
なんか嫌な予感しかしないというか。
フラグ立っちゃったんじゃない!?
怪しいニオイがプンプンするでしょ!?
期待に違わず(?)偽装のはずが
綾人が本当に行方不明になってしまう‥。

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