夢花李さんのレビュー一覧

ラブ・マイナス・ゼロ 小説

榊花月  夢花李 

センチメンタルDK

榊先生のDKは榊先生の作品でしか見られない(当たり前だ)。彼らにはもう会えないのかと思うと淋しい限りです。

作者様のDKは、レベルの高い私立一貫校の生徒がお約束なんですよね。で、本作の主人公はそこに高校から外部入学してきた、人気ギャグ漫画家の息子・詠兎(えいと)。外部入学生はメチャクチャお勉強が出来る子ってことで、一緒に外部受験してきたヨリちゃんとは同じ希少種同士の絆で結ばれています。

0

そして恋がはじまる 小説

月村奎  夢花李 

初期の月村節

高校生と司法書士の年の差続編。情事の後をにおわせる冒頭が壮絶にエロい。

大学生になった受けは同性の恋人と付き合っていることを誰にもいえない。攻めの忍耐力、包容力、大人としての分別が逆に受けをイジケさせる。攻めは性癖ゆえに家族と絶縁したため、受けには自分と同じ思いをさせたくないゆえのふるまいなのだが…。

受けはシングルマザーだった奔放な母親の、姉夫婦の養子。イイコでいなければならない受け…

1

君と緋色の恋を抱き 小説

髙月まつり  夢花李 

悲劇的な身分差ラブ

作者には珍しく感じた悲劇エンド。2003年刊行のかなり古い作品で、イラストを含め懐かしく思い積み本から救出してきました。電書化はされていないのかな?

裕利と浩太は共に14歳の時、華族の嫡男と使用人の一人息子として出会います。

後妻の暁美が来てから父親が病床に臥すようになり、継母を嫌って言葉遣いも荒く尊大にふるまう裕利。それでも次期当主として腫れ物のように扱われていた彼は孤独でした。他方…

0

Heimat Rose -花冠- 小説

鈴木あみ  夢花李 

波乱万丈の宮廷ラブロマンス

復刻版なのかな?
Amazonkindleで。 (Heimat)とは、 生まれ故郷のこと。
鈴木亜美先生は、長編ものが上手です。最後まで飽きない、各編が変化に富んでいる。

色々紆余曲折あって、沢山の人が死んで、離別もあったり、した原因は、レイ王の短慮。
止むを得ない事情があったにしても、嫉妬が理由の競いあいが発展して、動乱になり革命になってしまった。
チュールが、敵対する友を庇って逃…

1

そして恋がはじまる(2) いつか青空の下で 小説

月村奎  夢花李 

周囲の動揺と反対の中で

タイトルからもわかる通り「そして恋がはじまる」の続編。順序通りに読むことをお勧めします。

本作は前作の1年半後、未樹は大学生。
未樹は両親にも姉にも実母にも誰にも、浅海との恋愛関係を打ち明けていません。
未樹は嘘をついているという罪悪感を感じながらも、このままぼんやりと何事もない今の感じが続けばいい、と思っている。
しかし、この続編はリアルな困難を未樹に突きつけてくる…

浅海との…

2

そして恋がはじまる 小説

月村奎  夢花李 

初恋編

生い立ちが複雑な不憫な子が、困難のある恋につかまる…

…と言ってしまうと乱暴なんだけど、予期せずとも、自分が求めなくとも、恋につかまることがあるんだなぁ、というのが印象的な作品と感じた。

主人公の未樹は高校2年。
産みの母の姉夫婦の養子。
幼児の時に父が急死し、姉夫婦が母を助けてくれたのだった。だから実母には自由に会えるし、隠し事もなく誰もが可愛がってくれた…だけど。
本人は誰に…

2

そして恋がはじまる 小説

月村奎  夢花李 

そして恋を知る

ずっと積んでましたが気になっててやっと読めました。もう20年も前の作品なんですね。

とっても良かったです。主人公未樹が司法書士の浅海と出会って成長したり誰にも言えない本音を打ち明けられたり居心地のいい居場所ができたり、傷ついたり泣いたり恋を知ったり。

未樹の境遇や性格が切ないです。そんな未樹をまるごと受け止めて愛してくれる浅海がいてくれて本当に良かった。

ただ未樹が浅海への気持ち…

1

ラブ・サピエンス 小説

たけうちりうと  夢花李 

ふんわりハートフル

節(受)の視点で進んでいきます。

7人の子持ち(実子は1人のみ)である伝次郎(攻)とのふんわりハートフルな作品だと思いました。節の語りに流されて、作品の世界に入っていると二人の恋愛や、家族との関係が微笑ましかったです。

ただ、私はどうにも伝次郎に好感が持てなくて…。
常識に捕らわれないところが魅力なのでしょうが、家庭教師を妊娠させたとか、根負けしたからと宗雪と3年付き合うとか、どうに…

1

イミテーション・ウェディング 小説

魔鬼砂夜花  夢花李 

設定は良いと思うけど亭主関白気取るには四十年早い!

男だが家庭の事情で女性として育てられ、私立高校の正式な女子生徒である主人公が、これまた家庭の事情で、亭主関白気味の二つ年上の先輩春日のお嫁さんになってしまってーーー?!という物語。

BLを読んでいるんだよな…?と時々確認してしまうほど主人公は乙女です。外見はもちろんのこと、語尾が「~もん」「~だよぉ」などなど、別にこれBLじゃなくてもよかったのでは…と思うほどでした。

攻めの春日も面倒…

0

プールいっぱいのブルー 小説

松前侑里  夢花李 

ほのぼの家族

主人公、夏希は幼いころ兄を亡くして失望した両親に答えたくて勉強を頑張ったけど、両親は離婚して、母に引き取られその母は再婚してアメリカに行くのを機に、一人暮らしをします。
プールのある集合住宅。
そこで、圭介と千晶に知り合い
自分が何をしたいのか?模索します。
絵本の作画の圭介とストーリーの千晶
二人と疑似家族にめいた関係になって
ほのぼのしてます。
絵本のなかのいろいろなお菓子やサン…

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