木原音瀬さんのレビュー一覧

薔薇色の人生 小説

木原音瀬  ヤマシタトモコ 

今回も泣かせてもらいました

やはり木原さん。刹那的な恋愛ではなく、数年後の二人の姿もきちんと想像できて、そしてその二人が一緒にいるんだろうなーと安心して想像できた。

モモがロンちゃんのこと好きで好きで、そんなモモに寄り添っていると、こっちまで泣けてきた。ロンちゃんに「話があります」と言われただけで、別れ話だと勝手に考えてぼろぼろ泣くモモ。可愛すぎる。自分がロンちゃんの足かせになっていると考えて、身を引こうとするん…

5

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

木原ワールド全開!!

 内容を知らずに、ごくごく軽い気持ちで手に取って読んでみたら、なんとまあ!!表紙イラストも裏のイラストも肌色で、首輪と鎖が書かれていて、おやあ?と思いはしましたが・・・これは木原さん上級者向けの作品だと思う。

 まずは、青池のやったことは、愛やら執着やらを軽々と超えてもはや犯罪ですな。監禁罪と暴行傷害罪は成立します。ほかにもいろいろ、大河内のプライドをずたずたに引き裂くあの暴挙。大河内は確か…

6

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

泥の中から生まれるもの

全く甘くないらしいというレビューを踏まえて読んでみて、こういうことかと納得。
小学生を強姦、しかも常習化。罪悪感も最初だけで、いつになったら勉強教えるのかと思って待っていても結局何も教えないまま。
自分の都合で勝手に関係を終わらせたりと、本当に鬼畜な藤井。しかも自分がやれらた時には、痛がって打ちのめされる。ちょっとまて、体格的にお前の方が楽だったはずだろ、と苦々しい気持ちに。本当に人の痛みには…

11

ergo vol.4 ~木原音瀬セレクション~ コミック

木原音瀬 

性格の悪いお医者さん

 木原作品において、性格の悪いお医者さんといえば「裸ん坊3部作」の谷脇、若宮コンビが最もメジャーでしょうか。あの2人は倫理観のぶっ壊れ方が医師としてやばいレベルでしたが、この「12hours」に登場する小木はそういう踏み外し方ではない。でも上司だろうが患者だろうが容赦ない毒舌でぶったぎる、向かうところ敵なしのイヤな奴です。
 「12hours」は、ergo vol.1~5に連載された総合病院が舞…

1

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

谷脇は谷脇のまま、だけど

 ずっと読みたいと思っていた3部作の完結編。ようやく手に入りました。
前作「FLOWER」で松本を失って、おそらく人生で初めて、後悔の涙を流したはずの谷脇だけど、改心という言葉は彼の辞書には存在しなかった。性懲りもなく、医師の特権を濫用して自分の患者に手をつける。それも15歳の高校生。どこか松本に似た面影の彼、佑哉には自閉症があり、独自のルールに沿って構築された強固な内面世界は他人を容易に受け付…

11

片思い 小説

木原音瀬  伊東七つ生 

門脇の和風美人ぶりにやられました

木原作品は本当にハズレがないですね。購入するときに迷う必要がない数少ない作家さんです。

「片思い」
読み始めてすぐに、頭の中を「ツンデレ」という単語がぐるぐると・・・(笑)
高校来の付き合いである三笠に結婚すると告げられて激しく動揺する吉本。彼は三笠のことを密かに好きだったわけですが、三笠の結婚の決意表明後、七転八倒しながらも素直になれない吉本の様子がいじましくもかわいらしい。素直になれ…

10

COLD LIGHT コミック

麻生ミツ晃  木原音瀬 

想像以上に苦しい

原作小説未読です。
「COLD SLEEP」コミカラズ版を手に取ったときから原作小説の方も読みたいと思ったのですが…
こちらのシリーズ完結までの流れを小耳に挟んでから衝撃というか恐ろしくて読めないでいます。
「COLD LIGHT」コミカライズ版もなかなか読む気力が湧いて来ませんでした。
覚悟を決めて本誌を捲ったつもりでしたが、想像以上に痛くて、苦しくて、透と藤島のことを考えると胸が締め付…

3

セカンド・セレナーデ full complete version(新装版) 小説

木原音瀬  北畠あけ乃 

嫌な奴ばっかり(笑)

木原さんは嫌な奴を書くのが本当にお上手な作家さんだと思います。下衆キャラアワードにたくさんランクインするのは納得です。

悪役とか敵キャラじゃなく、攻め様・受け様というBLの主要人物の性格が最低っていうのは他では見られない大胆さだと思います。二組のカップルが出てくるのですが、その4人のうち3人が嫌な奴です。法に触れることをするわけじゃないけど、もう人としてダメだろ!っていう嫌な奴ぶりが丁寧に書…

2

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

嘘から出た真

初出が90年代なんですね。
パソコンも携帯も高校生が当たり前に使っていなかった時代のお話。
始まりが出逢い系サイトではなくゲイ雑誌の文通募集というあたりが時代を感じさせますが、二人が出会ってからだんだん惹かれていく過程や友人たちの反応など読んでいくと引き込まれていき古さを感じない作品でした。

クラスメートの遠藤さんがすごく嫌な女を演じてくれました。
手紙を書いて見ようと言い出し(冗談で…

4

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

やっぱりね!

攻め様が受け様の事が好きで認められられる為だけに色々してきたのに、それを攻め様の暴露や陰湿な小細工によって好意から増悪に変わって…監禁したり…ドックフードを食べさせたり…放置したり…。
色々やりたい放題でした。でも、一線だけは越えなくて…。(まあ、別の意味で越えてるのかも知れませんけどね…笑)

でも、やっぱり色々されても好きなんですね!!
監禁生活を辞めたくて、受け様を放置しても結局は気…

6
PAGE TOP