BLコミック&BL小説、業界最大級の品揃え!
そうでした、お母さんがとんでもないお方なんでした。
帯には「シリーズ中、最高に甘い第2巻」って書いてありますが、そうか?そりゃ、前巻「COLD SLEEP」に比べればラブラブになった分甘さは倍増されていますし、(そもそも前巻は、ラブラブまで行っていませんでしたからね)次巻がどうなるんだろうと不安に思う要素もほとんどありませんから、甘いといえば甘いのでしょうが・・・
なぜそんな否定的なことを言いたくなるかといえば、この巻は過去のお話が中心だからです。次に書くように、とにかく痛いんです。
血がつながっていないかもしれない寡黙な入り婿の父と、盲愛し藍染屋の跡取りにこだわり、藤島の『全て』を操縦しようとする母という複雑な家庭環境の中、多大な期待をかけられながら何不自由なく育てられていた藤島。
そこへ父が認知した妾腹の息子だという透が引き取られてきます。
引き取ったものの特に気にかけるわけでもない父、嫉妬にかられ透に辛く当たる母、逆鱗に触れたくないため母の言うことを聞くばかりの藤島。
それでも透を見過ごすことができず、こっそりと世話をやくようになった藤島に透も無邪気に甘えるようになり・・・ところが、一つの失敗でガラガラと崩れるそれぞれの関係。藤島は透に憎まれるほどになり・・・そして透の事故。
それでも今の二人の関係は良好だったのですが、ある日藤島の元妻と娘に出会い、透の記憶が戻るのを恐れ過去を明かしたくない藤島と、離婚しているとは知らないので家族の元に返そうとする透の関係がギクシャクしだします。
そこへ藤島母登場!登場したのがいいのやらマズイのやら・・・とにかく強烈なキャラなので、これはマズイ!っていう感じですが、彼女のおかげで誤解が解けるという皮肉さ。
「君といると苦しい・・・君がいなくても苦しい」「同じ苦しいなら、一緒にいて。どうか、俺と一緒にいてください」というわけで、あー、やっぱり甘甘なんだわ。
番外編は特に安心して読めるラブラブさ。汚れたシーツを心配したくなります。
黒川×谷口のお話も超ショートショートですが、年越し話が楽しめます。最後の二人の会話が一番いいわ。
シリーズ2作目。藤島が退院し再び二人の生活へ。
前巻では透にようやく「愛してます」と告げた藤島。このままうまくいくかと思われたが、藤島は頑に恋人になることを拒み…。
いよいよ二人の過去が明らかになるんですが、藤島視点で語られる生い立ちと因縁のような透との関係は、予想以上に重く暗く異様です。
透の思いを受け入れられないのはなぜか、透の面倒をみるという選択がどれほど藤島にとって大きな決断だったのかがよく分かります。
傷付きたくないのも本心なら、透の将来のためというのもまた本心だと思う。
好きな人の幸せを考えようとする健全な愛情を、あの異常な環境の中でちゃんと育ててこれた藤島の強さに涙がでます。
自分の勇気のなさを藤島は責めているけど、よく頑張ってきたと抱きしめてあげたい。
立派に育ったと言ってあげたい。
読み終えて振り返ると、藤島にとって透は唯一の拠り所だとものすごく痛感する。
孤独の中でたった一人、無条件で自分を素直に慕ってくる笑顔、裏切ってしまった透への償いたいという思い。
形は違えど、昔からずっと透の存在が支えであり、同時に母のようにあちら側にいかない枷のようでもあったのかなと。
それにしても22歳の素直で明るい透が、小さな頃と変わらないのが切ない。
もしも引き取られていなかったら、どんな青年に育っていたんだろうと考えてしまう。
人生とは時に容赦なくふりかかり、恐ろしいほどの威力で簡単に人を飲み込んでゆくのがとても怖い。
書き下ろしの「赤い花」が甘くてだいぶアレな感じのカップルに仕上がってます。
びっくり。私ら(読者)へのプレゼントですか木原さん……!
すぐにやってくる二人の未来を思うと、甘ければ甘いぶんだけ同時に苦しかったですが。
それはさておきお二人さん、この日結局何発し…(レビューが暗くなったので軽くしようとして失敗)
COLD SLEEPの方はコミカライズの方で大方の筋は理解できていたので小説の方も余裕を持って読めたわけですが…
このCOLD LIGHTを読むにあたっては覚悟を持って読みました。藤島の過去、幼い頃の透との出会い、すべての真実が少しづつ明らかになっていきます。
度肝抜かれたのは藤島の過去。あまりにも痛すぎて途中で折れそうになりましたが、2人の幸せな姿を見たくて踏ん張りました。
プライドが高く自らの家系の血を大事にする藤島母。まるで修羅のような母親に育てられた藤島は成長していくごとに母の姿に絶望し、恐怖を覚えます。息ができないような生活の中で出会った透は藤島にとって救いの存在だった。しかし、それまでも母の手によって壊されていく…同時に透も心に癒えないほどの傷を負います。
これを読んで、何故昔透が藤島を憎んでいたのか納得がいきます。
透と藤島を結ぶ過去がこんなにも痛くて辛いものだったとは予想もしませんでした。木原節がばんばん効いてました。文章でここまでキャラ、そして読者までもどん底に叩き落とすのかと改めて木原先生のすごさを実感いたしました。
最後の藤島の誓いは読者にとってもすごく心強いものでした。ここまで藤島を変えたのは間違いなく透と言う存在ですね。
今作品で、藤島の過去、透との関係性、母親の異常な執着など
かなりヘビーな内容でしたが、
一番胸を締め付けられたのは
記憶を無くした透と
記憶を無くす前の透
同一人物である二つの存在と
透をなによりも愛している自分の感情と
それらにもみくちゃになりながらも、必死で透が幸せになる道を考えて
溢れでる感情を押さえつけてまで
嘘をつき続ける様が
痛々しくていじらしくて
とても愛しくて。
ボロ泣きしてしまいました。
木原音瀬さんは本当に一途な人を書くのがうまいです。
シリーズ2作目。
ここで描かれるのは、二人の本当の関係、
記憶を失ったとき何があったのか。
攻の心の変化と、それに順ずる受の気持ち。
本当のことを思い出してしまったら、自分との関係を知ってしまったら。
淡いコイゴコロを抱き始めた攻と、その気持ちを知って、さらにおびえる受。2人の関係がどーなっていくのか
山場といえば山場ですな。
切ない気持ちの変化に思わず胸が痛みました(*ノД`*)・゚・。
思い出したとき、思い出したら。
あんなに好きだった、けれどあんなに嫌われていた。
なんだかとっても切なくて
このままハッピーエンドで良いじゃん。
私のなかではそう思いました。
ぐるぐる
強烈すぎて
かなり身構えて読まないと大変なことになりそうです(笑)
久江羽
>ぐるぐる様
コメントありがとうございます。
今回のすごいところは、お母さんのキャラです。
ママとの近親相姦がNGな方にはお勧めできません。
児童虐待NGの方もご遠慮ください。
家庭内暴力NGの方もご注意ください。(^_^;)
ぐるぐる
木原ファンの期待を裏切らない展開ですね。
レビューを見ているだけで、おなかがいっぱいになってきました(笑)
すごそう…