一穂ミチさんのレビュー一覧

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

人を二つに分けるとしたら性を汚いものと思う人と大切に思う人

間違った組み合わせが正されるまでの紆余曲折。

間違いメールから出会い、結婚を考える女性とのセックスレスに悩む男と、親友を好きになったけれど手を出してもらえないゲイがその相談ごとから親密になっていく二人がどこからLoveに移行していくのかというところがBLらしからぬ変わったストーリーでした。

一顕が、辛抱強く自分の欲求を抑えパートナーと友好な関係を築き将来設計を立てているのはとても大切な…

3

青を抱く 小説

一穂ミチ  藤たまき 

評価に悩む

一穂さんらしい、爽やかな読後感の作品でした。

思わず風景が目に浮かんでくるような緻密な描写に、「へ~」と思わず感心してしまうトリビア。出てくるキャラたちがみんないい人たちばかりだし、そこかしこに撒かれた伏線を上手に回収しながら進んでいくストーリー。

出てくるキャラもみんな魅力的でした。
真っ直ぐで、苦労も知っているため人に対する思いやりも持っている宗清。
弟が海難事故に遭い、そのま…

7

青を抱く 小説

一穂ミチ  藤たまき 

海のような話でした。

読んでいる間は、この二人はどこに辿り着くのか、周りの人達は何を思ってるいるのか、登場人物の気持が私にはあまり読めなくて、早く先が知りたいって衝動に追いたてられるように読み進めました。
物語の最後で全ての謎が解けるのですが、その結末は私にとっては意外なものでした。
(あ、謎と言っても別に推理小説なわけではありません)
カップルの二人より関わった人達の方が印象が強くて、二人のこれからが知りたいと…

2

なんにもいらない 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

All I need……is you! 〜本編以上に好きな一冊〜

『イエスかノーか半分か』の同人誌。
本編と続編『世界のまんなか』の間の時期、Xmasとお正月の出来事。

死ぬほど笑った。
計の行動たるや、もう可愛くて可笑しくて……
というのは本編と同じ。
そして、笑った後には心の中がいっぱいになって……

実は今年の初読みは冬コミの新刊だったこの作品だったのですが、
あまりにも好きでレビューを書きあぐねて、半年経ってしまったのでした。
この…

9

青を抱く 小説

一穂ミチ  藤たまき 

えっ? どっちがどっち? そっちなのー!?

私にとっては、当たり外れのある一穂ミチさんの作品。
さて、今回はどうかなー?と思いながら読んだのですが……

うーん、正直、萌えにヒットしませんでした。
かなり残念です。「ハズレ」の方ですかね…?
ゴメンナサイ。

前作、「世界のまんなか~イエスかノーか半分か2~」を
読んだばかりで、その作品がかなりの萌えストライクだっただけに、
それも影響しているのかもしれませんが……。

9

青を抱く 小説

一穂ミチ  藤たまき 

情景が目に浮かびます

都心から少し離れた海辺の小さな町が舞台。
何度も出て来る、波が打ち寄せる砂浜。
その砂浜を散歩しながら、ごみを拾うのが泉の日課。
そして、弟が事故に合ったのも同じ海で・・・
人の命をも簡単に奪おうとする海、だけど見ているだけで
心穏やかにしてくれるのも海、2人が出会ったのもこの海で・・・

主人公泉と海で事故に合って植物状態の弟靖野
そして、泉たちの暮らす海辺の町へショートステイし…

7

イエスかノーか半分か 2 世界のまんなか 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

ゆうたって

相変わらず、計の心の中の罵詈雑言のバリエーションは素晴らしいものでした。
読んでいて、笑いをこらえるのに苦労する程。
他局のライバル番組に、自分のあずかり知らないところで自分をライバル視していた男が登場して、計はすっかりお悩みスパイラルに陥ってしまいますが、そこは計なので、つらさをどこにも出せないまま、ひたすらがんばってしまい、、、

既に出来上がっているカップルの続編なので、割合とエチシ…

7

『青を抱く』初回限定特典 書き下ろしショートストーリー「ウェルメイドブルー」 特典

もどってくる日常

ss、という短さなのになんだろうこの充実感は!!

本編はめまぐるしかったですが、こちらはおだやかな日常。
それぞれの母親から受け継いだメニューを、答え合わせしていくように話す泉と宗清。同じところ、違うところ、これから一緒になるかもしれないところ。
何気ないようで『我が家の味』って確かにありますし、そこに母親たちが昔一緒にいた痕跡をみつけるのって、二人にとって特別で大切なことだなぁと思いま…

2

青を抱く 小説

一穂ミチ  藤たまき 

今月も来月も一穂祭り

WEBに掲載されているときちょこちょこ読むよりも、一冊の本になって読んだほうがさらに深みが増しますね。わたしの拙い表現でいうと、なんだか一本の映画を見たような感覚。

海辺の街を舞台に、秘密を持ったふたりが出会って、惹かれ合い、ラストで秘密の過去が明らかになる。
主人公の泉と、泉と出会い、好意を寄せてくる宗清。宗清がよく似ているという昏睡状態の泉の弟•靖野の三角関係(かどうかはゴニョゴニョゴ…

6

アイズオンリー 小説

一穂ミチ  小椋ムク 

見えるけど見えないこと 見えないけど見えること

とても異色な話でした。

子供の頃に目が見えなかったが手術により完治した編集者と相貌失認という症例で人の顔が認知できない在宅ワーカーのCGオペレーター

登場人物の身分や職業が変わった設定は数あるけれど、生かされていない場合薄っぺらでとってつけたようで面白みがないけれど、この作品の場合はとてもうまく背景が生かされていると思います。

幼い頃の目の見えない数馬と人の顔がわからない縁との出…

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