梨とりこさんのレビュー一覧

月に笑う 下 小説

木原音瀬  梨とりこ 

信二の過去とこれから

 かつて信二が所属していた茂木組が解散し、本橋組に移ります。そして、そこの陰の実力者でもある惣一に気に入られ、信二は、彼の身の回りの世話役につきます。

 一方、大学生になった路彦が、思わぬ形で本橋組との関係するようになり、なんとしても気質のままでいさせたい信二は焦ります。それでも信二のことが好きな路彦はどんどん本橋組の裏株操作に荷担してしまうのです。

 信二のことが好きな路彦は少しでも…

2

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

人としてどうありたいのか

 夜の学校にこっそりと忍び込んだ加納路彦は、男とクラスメイトで、いつも女子からいじめられている斉藤が争っているのを目撃してしまいます。斉藤は窓から飛び降り、帰らぬ人となってしまいます。路彦も同級生である長尾からいじめられているので、始まりから暗い印象を持ちました。
 そして、斉藤を巡り、路彦は山田信二と出会います。

 斉藤が亡くなった翌日、いじめていた人間が顔を真っ赤にして泣いている。偽善…

1

彼は死者の声を聞く 小説

佐田三季  梨とりこ 

ネタバレ注意

執着責め大好きな私としては、佐田さんは作家買いしてしまうほど好きです(・∀・)
今回の攻めである神成はまさにストライク!!!最初読んでる時は「あー…昔は好きだったけど今は憎んでいるのか(´Д` )」となりましたが、ページをめくっていくうちに神成の一途すぎる想いが見えてきます。例えば、後ろから抱きしめて寝ていたのに目が覚めたらいなくなった明史を必死で探し、ニ階に避難して寝ていた明史をまた抱きしめて…

8

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

読後の爽快感の素晴らしさ

物語は、ゴミ集積所でホームレスに捨てられたマネキンと間違えられる、束井の姿から始まります。
サスペンスドラマのような幕開けですが、話は一旦過去へと戻り過去と現在を行き来する構成に・・・区切り区切りに、年代だけではなく表題のファンタスマゴリア由来のタイトルもあり、とても素敵です。

小五の時、永見の告白をレイダーマンを観るためにあっさりふってしまった束井。
でもそれ以来、束井は永見のことがど…

10

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

幼なじみものだから走馬灯がハマる

幼なじみで過去に攻め様から告白されて、子供心にアニメが優先で告白された日は
見たいアニメの日だったから、じっくり考えも無しであっさり男は範疇に無いなんて
一言で流してしまった過去がありながらも、唯一の友人でもあり、告白後も変わらず
接してくれる攻め様に安心しながらも、告白された事がいつまでも頭に残り逆に意識して
それでも、だったらどうしたいなんて事もあえて深く考えないように生きてきた受け様…

2

泣かせて、おしえて 小説

義月粧子  梨とりこ 

ハッピーエンドで良かった

とっても良かったです。
2人の気持ちの通じ合うところは萌えました。
しかし、やっぱりモヤモヤするのが攻とそれを取り巻く人々かな…いくらなんでも酷いだろうと…うーむ何か正当な理由があったり、きちんと弁解して、読みてとしても納得できる和解があれば良かったのですが、やはり引っ掛かりは残ってしまったので萌え×2どまりです。
とても好きなお話しだったのですが、せめてもう少し攻側が柔らかければなぁと思っ…

0

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

まさにファンタスマゴリア

元人気子役の今は街金の金貸しをしている束井と、幼い時だった故に告白を受けてもそれに答えられず、それでも側にいた氷見の、束井の回想を中心にして10年後の再会から事が動くお話。
大雑把にどんな話かと問われればこうなのかな?

非常に静かにまさに”ファンタスマゴリア”(走馬灯)のようにクルクルと過去を見せながら展開していく話はまるで糸が絡め取られていくように、終盤に向けて全てが回収されてとても綺麗…

8

渇仰 小説

宮緒葵  梨とりこ 

勢いを感じる文章&サックリ読めました

攻めが相当な「犬」ものを久しぶりに読みました。
しかも狂犬、万年発情!
思わず受けさんの直腸大丈夫かな?って本気で心配になりました。
でもいいんです!
攻めのなりふり構わない犬ぶりが素敵です!

細かい事を言えば冒頭の書き出しが駄目だと思うし、色々な理由付もとってつけたような理由だったり、色々端折っていたり、ほとんどの人物がBLファンタジーだったり、受けの一人称が僕っ子なのが嫌だったり…

7

ファンタスマゴリアの夜 小説

砂原糖子  梨とりこ 

人生のエンディングと、新しい道

「ファンタスマゴリア」=幻影、走馬灯
作中では、束井と永見の思い出の品(ランプ)であり、束井の過去の栄光であり。
何より、束井の回想が大半を占める本編自体が走馬灯。
貸金業者のアコギな世界を描いていながら、静かな感傷があり、柔らかな味わいです。

「天使」と呼ばれる人気子役だったが、ある事故でバッシングを受けて以来落ち目となり、芸能界を引退した束井。
仲良くなった永見は、祖母に亡くなっ…

15

プラチナBOX2011 特典

ここに続きがn[g

こちらは、プラチナ文庫の全サ小冊子の感想になります。
他の作品は未読なので、いとう由貴さんの作品レビューのみ書いています。

※未読の方はネタバレがありますのでご注意下さい。


■いとう由貴「誘い」より


『happy happy day』


前回(セレクトフェア2011小冊子)のレビューに書きました弟(攻様)のキスマークのお話の続きになっています。

弟...

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